• 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作鍵師の流儀

岩谷忠弘,42歳,新宿署刑事
泉正樹,27歳,彫師,元鍵師

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

天才的な鍵師の腕を持ちながら、二度と金庫破りはしないと誓う泉。しかし刑事の岩谷は、ある金庫を開けるよう依頼してきて――

(出版社より)

作品情報

作品名
鍵師の流儀
著者
中原一也 
イラスト
立石涼 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
発売日
ISBN
9784576101514
3.9

(21)

(7)

萌々

(6)

(7)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
4
得点
81
評価数
21
平均
3.9 / 5
神率
33.3%

レビュー投稿数4

牡な刑事との逃亡道中記

中原さんと言えばオヤジ。と私の中では刷り込まれてますが今回も岩谷が登場した時は、キタキター!とワクワクしました。

お話は天才鍵師だった祖父から技術を受け継いだ泉。現在は彫師をしている27歳。刑務所でヤクザの女にされそちらの道へ。

岩谷は牡の魅力プンプンのデリカシーのない無精髭の筋骨隆々のヨレヨレスーツの男前な刑事。

この二人の逃亡道中記がメインですかね。

泉の葛藤や岩谷の仲間の裏切りの炙り出しなど色々あるんですが。ゴールは金庫の鍵を開ける事なのになかなか金庫にたどり着けず、これは道中記なのかな?と思ったら、ちゃんと金庫も開けふたりもくっつきます。

泉が岩谷にひかれていく様子や、再会した時に岩谷が強引ででも昔の男に嫉妬する様子が萌えます。

岩谷を形容する言葉が泉の中では豊富ですね。主人公は岩谷では?というほどの存在感です。

圧倒的な牡。美しい狩をする獣。滴る男の色気。
さらに人情深くて、でも仲間を疑う強さもあり、精神的にも体力的にも肉体的にも凄いタフで。

ハラハラで命を狙われ追いつめられる道中記でこちらも疲れました。

泉の魅力ももっと描写があれば良かったかな。

0

女にされたい

オヤジスキーに益々磨きがかかっている中原さん。
今回のオヤジは刑事の岩谷。
一匹狼で、男の色気満載のスーパーオヤジ。
そんなスーパーオヤジとの道行き。
『伝説の鍵師の孫』泉を守るオヤジと、テロ組織。
内通者を探る、行き詰まるような神経戦。
泉争奪のカーチェイスに銃撃戦。
そして濃厚なセックス。

顔の見えてる登場キャラに悪人がいないところとか、岩谷がアッサリ泉を抱けちゃうとことか、やっていることがハードな割には、根本的な設定に甘さたっぷりなので、読後は、ラブロマンスを読んだっていう満足感いっぱいです。

1

泉も岩谷も好きなんだけど・・・

評価が厳しくなりました。
鍵師の技を封印しているタトゥーの彫師・泉。
彼のところへ警察から金庫破りの依頼が来ます。
その話を持ってきたのがワイルドな刑事・岩谷なのですが・・・

金庫を開けなければならない理由も、それを拒む理由も、暗殺者に追い回される理由もわからなくはないのですが、
特に警察の内通者とテロリストのくだりが今の日本には合わないかなと感じちゃったので、
なんだか現実味が薄くなっちゃった分盛り上がりに欠けちゃいました。

鍵師の技に関する泉の葛藤や、泉を守ろうとする岩谷、
信頼していた仲間に裏切られたかもしれない苦悩などは良かったと思うので、
あくまで“カーチェイスやドンパチ”の展開がもうちょっとどうにかなればもっと面白かっただろうと思います。

そうそう、エロの部分に関しては“おんな”と割り切っている泉のポジションが、なかなか新鮮で結構でした。

0

スーパーおやじ登場!

良くも悪くもいつもの中原節のオヤジv
ハードボイルド風味がありながら、逃亡劇もありながら、一体だれが裏切り者?みたいな謎解きも含んでテンポよく展開されていました。
ただ、結構設定が手に汗握るなもののわりに「へ?」みたいな甘さがご都合に見える部分が多く、そこに目をつぶればこの主人公カプは好みのカプなのであります。

伝説の鍵師の孫でその才能を受け継いだ泉は、一度足がついて塀の中にお世話になっていたことが。
その時、その見た目のキレイさから服役していたヤクザに女にされていて、その味は占めております。
保釈後、すっかり鍵師からは足を洗い、手先の器用さでタトゥーアーチストとしてやっておりましたが、ある依頼から鍵師としての腕を発揮することを求められるのです。
その依頼に来たのが、刑事の岩谷。
ムショで優しくしてくれたヤクザに何となく似ている部分もありましたが、その野生的な風味に興味を少し興味を覚える泉。
絶対に鍵師の仕事はもうしない!と決めていた泉でしたが、しつこく説得に通い詰める岩谷と、何者かに泉が狙われたことで、その仕事をするべく岩谷とその仕事先まで行くことになります。
その行く手を阻むように現れる追手。
警察内部に内通者がいるのでは、と罠をはることにした岩谷ですが・・・

話的には、ざっとこんな感じで、その逃亡の中で2人がどんな風にくっついていくかが見ものかもしれません。
泉は肉体的に岩谷に惹かれていて、でもそれを悟られるのが悔しくて突っ張っている。
という具合に、岩谷がオスフェロモン系のオヤジなのがww
岩谷もノンケで「俺は男ははじめてだぞ」とかいいながらノリノリでやってしまう所がエロオヤジw
最初は、そんな事を言っていて多少は謙虚かな?と思っていましたが、ラストエチではお約束?
「オレのぶっといのを欲しいって言ってみろ」とかって強要してますからww
中原オヤジの定番言葉責めですわ♪♪
しかもこの岩谷、40歳代のような年齢設定ですが、タフです!
怪我をしていてもエチするし、もうヒーローのように主人公のピンチには駆けつけるし、”かっこいいエロオヤジ代表”みたいな?
それが、この絵師さん(初見だと思います)の絵がちょっと良くて、いい感じで。

事件としてはサイバーテロ(かな?)を扱い、結構ヤバ目の壮大な事件だとは思うんですが、警察の秘匿クセで大々的にされずに内内で処理しようとすることから起きるトラブルのような感じも。
ぱっと感じたところ、いくら内通がいるからとはいえ、ここまで命の危険を冒してこんな逃亡劇をしなくてはいけないのか?みたいな不思議も存在するのですが、面白くするにはこういう流れが必要だったのかな?とも。。
犯人は意外な人で超ビックリ!でした、、だってサイバーなんて全然縁がなさそうなんだもん!!

何気にこのコンビ、続編狙いのような、そんな雰囲気を漂わせる作品でありましたよ。
キャラは立っていて好きだけど、事件の設定も悪くなかったけど、その経緯というのがちょっと、、という部分で相殺されて、ギリ萌えかな?

5

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP