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表題作牙を剥く男

海老沢哲志・受様に一目惚れという花屋チェーン店社長
北峰信・ヤクザをパトロンに持つ高級クラブのボーイ

あらすじ

ヤクザが仕切る高級クラブで、ボーイとして働く信(しん)。そんな信を口説くのが、青年実業家の海老沢(えびさわ)だ。「一目惚れした」と囁く彼は、紳士的で穏やか。ところがある日、ヤクザの抗争が勃発! 信がケガを負った瞬間、海老沢の表情が激変!! 冷徹に敵を半殺しにしてしまう。実は海老沢は、絶大な勢力を誇る組の組長だった!? 笑顔の下に極道の血を隠した男に見初められ、運命が大きく動き出す――。
(出版社より)

作品情報

作品名
牙を剥く男
著者
火崎勇 
イラスト
みずかねりょう 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
発売日
ISBN
9784199006036
3.2

(14)

(1)

萌々

(4)

(6)

中立

(3)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
4
得点
42
評価数
14
平均
3.2 / 5
神率
7.1%

レビュー投稿数4

牙を剥かれたら

怖い男でした・・・

好きな感じのお話でした。
強い攻めにちょっと可愛い系の受け。
受けにメロメロになってる攻めがホントに好きで。
ちょっとした行き違いからとても酷いことをしてしまうんですが。
取引だったとはいえ、好きな子にあんな事出来るって…とも思いましたが。
その牙が自身に向けられた時、信は本当に打ちのめされてましたね。
まあ、そのあたりは終盤のふたりのやりとりできれいに収まったので、良かったのかなと。
これからはふたりで蜜月を過ごすんでしょう(*´ω`*)

2

求められたモノを誤解して

今回は受様に一目惚れした花屋チェーン店社長(実は某組長)と
ヤクザをパトロンに持つ高級クラブのボーイのお話です。

受様に絡んだヤクザの抗争問題に
ヤクザとしての攻様の勢力関係で生まれた誤解が解けて
恋人関係に落ち着くまで。

受様の母は若くして水商売に身を投じ
妻子ある男性との間に受様をもうけますが

父は家庭を選び、
母は認知と手切れ金を得て
女手一つで受様を育てる道を選びます。

今では剛毅なヤクザの組長をパトロンとして
都市の一等地にクラブのママとして
采配をふるっていて

母の苦労をみてきた受様は
高校を出てすぐクラブのボーイとなり
専門学校に通いながら
充実した日々を送っていました。

ある日、
受様は寝坊してタクシーに乗りますが
財布を忘れた為に
乗り逃げ扱いされてしまいます。

美人な母親に似た甘い顔立ちは
二十歳過ぎても未成年にも見え
あわやの警察沙汰をとめてくれたのが
野性味を帯びた背の高い男性でした。
彼が今回の攻様になります♪

攻様は受様に一目惚れしたと言い
受様をお近づきになりたいと
クラブに通ってくるようになります。

攻様は受様が良くいく花屋のオーナーで
度々見る受様に興味を持っていたところに
件の騒動で益々気に入られた様なのです。

攻様と過ごすうちに
受様の中で攻様の印象が
アヤシイ男から年の離れた友人になり
デコキスくらいまでは許す関係になった頃
2人の間に決定的な出来事が起こります。

きっかけは
受様の母のパトロンである組長が倒れた事。

彼の組は分家の新興勢力と諍いが有り
母の店にも手を出される可能性が有る
というのです。

偶然居合わせた攻様は受様の覚悟を知り
攻様も覚悟を決めて通うと言います。

実は攻様もまたヤクザの組長だったのです!!

攻様の組は
受様の母の愛人とは無関係でしたが
同じ世界で生きている事に変わりは有りません。

クラブに嫌がらせに来たチンピラを
攻様が軽くいなした事で正体が発覚した攻様は
店にも来なくなってしまいます。

パトロンも攻様も去った店は徐々に緊張感を増し
受様は攻様にまた来てもらいたいと
攻様に会いに行くのですが

攻様の「組長」としての地位が齟齬を生み
受様は攻様に強姦されてしまいます!!

取引だというなら俺を満足させろ

錯綜する2人の想いが交わる時は来るのか?!

一般社会で社長と言う顔を持ちながら
ヤクザという柵を捨てられない攻様と
ヤクザと言う人種を特別視せず
自身の矜持を持ち続ける受様の恋物語になります。

火崎作品には
攻様が表では青年実業家
実は〇〇組の組長という設定が良くあります。

今回の攻様もそのパターンで
具体的に組長として動く場面はなく
受様に近付きたい攻様も一人の男として
勝負しています(笑)

対する受様は
母のパトロンである組長を身近にはしていても
あくまで彼は「母の恋人」であり
ヤクザの世界を知っていた訳では有りません。

なので
件の組長が倒れた時にも
受様としては攻様個人に頼ったのですが

攻様はヤクザな自分を求められたと思って
互いの求めるモノがすれ違ってしまうのです。

結果的にはハッピーエンドと判っているので
どうやって誤解が解けるのかと
ワクワクして読めて面白かったです♪

まぁ、コレがなくても
かなり受様は落ちかけてましたが
攻様の辛抱がきいたかどうかは微妙な感じ(笑)

攻様の組長としての活躍は伏せられてますが
実はかなりの大物なのかな?

ヤクザな攻め妻が出る度に
既刊の組長との力関係が気になって
相関図が欲しいと思う今日この頃です。

今回は本作同様、
堅気に惚れたヤクザな攻様お話で
火崎さんの既刊『恋愛の仮面』をお薦めです。

2

まんま題名

この題名、ひねりがないーー!
まんまww
火崎作品って、いつも片方に謎があってとか何も言わなくてとか、そしてラストで解き明かされる展開。
あまりにパターン化していて、それが特徴ではあるのだけど。
今回は一人称で進む、主人公の気持ちを通して見ていくのもいつも通りだけど、ごくごく普通の一般的、標準的男子思考の子だったので、ライトな雰囲気が読みやすかったのですが、
それだけに、いつものパターン展開にひねりのない題名が少しつまらなさを与えてしまうかな?な感じ。
いつも思うけど、あとがきでその後の妄想を楽しく語ってらっしゃいますが、そっちのほうがどんだけ面白そうかwと、、本当罪作りな作家さんです。

主人公はタクシーの運転手に絡まれているところを助けてくれた男に惚れたと言われ、それ以来足繁く勤める店に通ってくれるようになるのだが、花屋の社長と名乗るその男と客と従業員というだけでなく、友人としても仲好くなっていく。
そんな時、母親の大事な男で店の後ろ盾でもあるヤクザの親分が病気で倒れ、またチンピラに主人公が絡まれたことから相手がヤクザであることがわかり、誤解とすれ違いを生んでしまう。

この主人公、じつにごくごく普通の一般男子。
ただ、ちょっとマザコン?入っているかも。
いや、お母さん大事なのはいいことだよ、そのせいでまだ童貞だっていうくらいなんでww
自分の気持ちを伝えるのが恥ずかしくて、お母さん優先を装ってしまったことから生まれる誤解、
いい人だからと、少しタカをくくってしまったことから沖田すれ違い、
そこでお前は俺より母親が大事なのか~?と突っ込みたいところ、相手の男はそこへは向かわないで、彼の気持ちを尊重したうえで手ひどい行為に出てしまう。
イイ人でありたいと思ったのに・・・
この男、意外にまっすぐで純粋なヤツなのかもですね。
だから直情的な行為にでちゃうんでしょうね。

どこに萌えるか、と問われれば・・・・(大汗、、)
このすれ違いが萌えるかといわれても、自分的には・・・(またまた大汗、、)
上手に出来ているお話ではあります。
ただ、自分的ドキワクとかは薄かったので、この評価・・・ゴメンナサイ!

2

あらすじが…

前半は好きな感じでした。信は若さと自立心が共存する良い子で、海老沢もとっても紳士で余裕があってカッコ良いです。後半の展開は…同じ作者さんで同じような監禁モノを読んだばかりだったので、こういう作風なのかな?とちょっと食傷ぎみになり、読む順番を間違えたなと思いました。汞りょうさんの描くイラストの二人の雰囲気がとても良かったです。

ところで、最近、あらすじが言葉足らずゆえにあまり読まれていないと感じる作品が続いていたのですが、この作品は逆で、核心部分(本のページ数で言うと後半のさわり)まで書かれていて、それが前半ではネタバレになってしまって、ちょっと残念に感じました。あらすじの匙加減って難しいですね…。

1

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