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2カプどっちも舞台が繋がっていて、描き下ろしで2カプ仲良く(?)合流します。
表題作シリーズはリーマンもの。
先輩後輩という立場だけど、何かと気の合う後輩でノンケの山口と&先輩でゲイの椎名。
先輩の椎名が失恋しヤケ酒→酔いつぶれた椎名を家に送っていったところ、山口のことを元カレだと勘違いした椎名が「マサタカ」と言いながら抱きついてきて……。
普段サバけている椎名の切羽詰まった色っぽい表情を見た山口は、それ以来椎名のことが気になりだすというお話です。
私はこの作品を何度か読んでるのだけど、強く印象に残るシーンがあまりないので何度読んでも忘れてしまう……
別れるのも面倒だから惰性で付き合ってる彼女が山口にはいて、彼女とそういう雰囲気になるも椎名の顔がちらついてしまって本当の気持ちに気づくというBLあるあるなんだけど、ノンケがあっさり男を好きになるのかなぁとか考えちゃうんですよね……。
それを言ったらおしまいよ的なやつなんだけど……。
【ワンウェイの鍵】
表題作の続き。
椎名の元カレ・マサ登場。
付き合うときも別れるときも、椎名の言いなりで全く未練など見せなかったマサだけど、実は本心を見せるのが怖くて何でもないふりしていただけの未練ありまくりのチキン野郎だったということが判明。
心を見せ合うのが怖くて、お互い嫌いになったわけではないのに別れてしまったという割には一年は続いていたので、どういう付き合いをしていたんだろう?
【インディゴを超えろ】
椎名の元カレ・マサの救済ストーリー。
ふらりと入ったバーで出会ったマスター・真也とのお話で、真也は実は家庭教師時代の元教え子だったというやつなんだけど、再会してもまったく気づかないマサ……。
少しは気付こうよ…。
椎名は表題作で「マサは元々ゲイじゃなかったから……」とノンケとゲイの付き合い方の違い……みたいなのにつまづいて別れを切り出したのに、マサはスピンオフで、真也に「お客さんゲイ?」と聞かれて「アタリ」と答えてるわ、攻めから受けに転向してるわと着々とゲイの達人に……。
終わりのほうではすっかり受け受けしくなってます。
二組のカップルのお話が入っていて、関連があり、綺麗にまとまっています。こういう構成は大好きです。
でもちょっと納得出来ない部分も、ちらほら…。
設定はスタンダードだと思います。
同じ会社の先輩後輩。山口はフラれて落ち込む先輩・椎名を介抱しているうちに、彼はゲイでフラれた相手は男だと知ってしまう…。山口はノンケなのですが、次第に椎名が気になってくる。
ノンケとゲイの王道的なお話だと思いました。でも王道だからこそ、彼女もいるノンケが男性に恋をするって、すごく心理描写や恋をしていく過程をうまくかかなければ納得できないと思います。
あっという間に椎名を好きになっていて、ノンケなのに…何故…というすっと受け入れられないものがありました。
椎名もフラれてしまった時の落ち込み具合が辛そうで、「別れるなんていわないで」と泣く様子はほんとに別れた彼が好きだったんだなあとぐっときたのですが、数日後には山口を好きになってたって、えーそうなの?という感じでした^^;
後半は椎名の元カレ・芳川と、飲み屋の年下店長・真也のお話です。
椎名はゲイじゃない彼に無理に付き合ってもらっていてフラれた、みたいな感じだったけど、芳川を見てると、そうでもないんですよね。
これがこのお話で一番納得出来ない部分でした。
この二人は好きあってたのになんで別れたのか、この誤解は解けなかったのか、ちゃんと話し合ったのか・・・上手く二人とも新しい彼氏を見つけて幸せになってる作品の根底を否定してしまうのはアレなのですが、始まって1P目は「お互い好きな恋人が勘違いで別れた」状態なのだと思うので、むしろそっちをちゃんとしても・・・・となんだかもやもやしました。
でも後半の芳川のカップリングが個人的にとても萌えました。
芳川の情けな可愛い感じと、真也のきつい年下キャラがツボでした。
本編では最後までしないのですが、おまけのベットシーンがとてもよいです。真也の言葉責め…というほど酷くはなかったので、もう少しガッツリ言葉責めでも良かったなあと思います。
酔っぱらって寝て翌朝の無精髭がリアルです。
会社の先輩がゲイだと知り、拒絶するどころか興味を持ってしまい仕草が可愛いと思ってしまう山口。
(彼女いるようですが、別れるんですか。ゲイに寝取られるんですか。でも、彼女ともそんなに上手くいってなかったみたい)
照れた椎名さん(先輩)が可愛いんだけど、翌朝は二人揃ってお髭の処理してます。
そこは、リアルな成人済み男性なのね。
椎名の元カレのマサが年下の恋人を作り幸せそうにしてる。
(しかも、家庭教師していた頃の教え子)
椎名と付き合ってた時はそんな表情もなかったようで…考えるとちょっと複雑だなと椎名と付き合ってた時は本気じゃなかったのかなって。
(椎名はそんなこと思ってないようだけど)
マサはノンケだったから、そのことでも椎名は悩んでいたのに椎名と別れた後に男と付き合って、しかも、攻めから受けになってるので…う~ん、なんだこれという感じでした。
マサは椎名のこと本気で好きだった、自分の素直な気持ちを隠すという性格みたいだけど。
幸せなのは良いんだけどね。
あと、勝手に高校生の話かと思ってました。
山口 豊 25歳×椎名 智樹 28歳 ※会社の先輩後輩関係
■うたかたの声(前/後)■
大手ソフト会社のシステム管理部門で働く山口は、ある日、同じ部署で仲の良い先輩・椎名さんの失恋飲みに付き合った。
案の定、酔いつぶれた椎名さんを仕方ないので連れ帰ると「マサタカ…」と呼ばれ抱きつかれてしまう。
その日から山口は彼女と会っていても、見知らぬ男の名を泣きながら呼んだ椎名さんのことが気になり…。
取り敢えず表紙から想定していた中の絵との違いに驚き、思わず巻末の初出を確認したら全作品2010年以降でした←
読み進めていくと絵柄は全く気にならなく…というか合ってるな~と。
皆、表情くるくる変わってイイ!
序盤の酔っぱらい椎名さん対応が面白かったです。
ツッコミ入れながら連れ帰ったら抱きつかれた挙げ句に、元カレと勘違いされて「しよう…?」と涙目で誘われ激しく動揺する山口に笑ったw
■ワンウェイの鍵■
恋人同士になってから1ヶ月少々。
お互いの家に何度か泊まるものの特に進展はなし。
…というのも先々週末にイイ雰囲気になったものの、さり気に拒否られて以来全然手が出せないというorz
そんなある日、夕飯を食べに行った店で「マサタカ」と遭遇して…。
マサタカどんだけ酷い男なんだと思っていたのですが…良い人じゃないか。
自分らコミュニケーション不足しすぎだ。
ってかマサタカがヘタレすぎる。
そして山口は漢前
真也 21歳(バーの雇われ店長、大学生)×芳川 政孝(椎名さんの元カレ)
■インディゴを越えろ■
恋人に別れを告げられ、好きなのに引き止めることも出来ずに受け入れた政孝。
夢だったデザイン系の仕事にも就けず…何もかもに中途半端な自分を自嘲しながら家と会社を往復する日々。
ある日、踏切近くのバーに偶然入ったのだが…雇われ店長の真也は何故か自分の名前を知っていて…。
毒づきながらも心底邪険にしてくるわけでもない真也との対話でマサタカは…。
時間軸は本編と同じ。
ヘタレなマサタカ救済編。
内容的には此方の方が好きだな。
実は真也くんはマサが夢を追って頑張っていた頃を知っているんですよー。
だから今のグダグダヘタレなマサにお説教というかねー(ノД`)
諦めてばかりだったマサが自分から追いかけていく形で…頑張ったねー成長したねー(●´ω`●)って思えて♪
■インディゴの向こう■(書き下ろしH編)
やっぱりマサは受けだよね
本編に出てた時から「攻めにしては…」と思っていたのです。
椎名さんに対して攻めな立場だったとは思えない可愛らしさでした。
因みに真也くんは言葉攻めな人(`・ω・´)ゞビシッ!!
■恋人たちのからさわぎ■(書き下ろし)
噴くわっカオスすぎる相席w
椎名さんとマサがほのぼのしかったです
山口はまたイイこと言って直後に照れてますw
勿論椎名さんはキュンキュン(/ω\*)
私にとって、初・梅松町江さん単行本です。
今回こちらを手に取ったのは、ドラマCDを聴いて面白かったから!という、私にとっては異例の経緯をたどっております。
ドラマCDでドキッとした台詞や情景を目で見て感じられたら、と思い購入に至りました。
元々どのような作風・画風か全く知らない状態でお買い上げ。
中身を見ると、割とこざっぱりしているような絵柄に意表を突かれた気分です。
(表紙が繊細に見えたので)
こちらの単行本は、2組のカップルが出て来ます。
その内の1組が、リーマン同士、しかも先輩後輩と言う関係性にドキドキ。
◆『うたかたの声 前後編』『ワンウェイの鍵』
サラリーマン、先輩後輩のお話。
ある夜、仲のいい先輩・椎名がぐでんぐでんに酔っ払って介抱していた後輩の山口。
突如「マサ」と呼ばれ、山口は椎名のモトカノの名前を考えて居ると「マサタカ」と呼ばれ、彼がゲイだと知る。
それ以来、徐々に山口は椎名を意識し始め――と進んでいきます。
彼女と会っていても椎名のことが気になって、「マサ」と呼んだ時のあの顔を忘れられなくて。
もう意識したら負け、心が全て椎名に向けられる…という展開にときめきました。
その意識って、既に嫉妬みたいなものに近くて、更にそこで椎名のモトカレ・マサタカに会ってしまったから尚更火が点く。
いいですね、熱いです。
最後、二人が結ばれる時。
……し、椎名さんがエロイー…っ!
私的に、あのキスのおねだりの後の、「もぐまぐ」に心が全部持って行かれました!
何気に凄いいやらしい擬音なのだと初めて知った…(笑)
◆『インディゴを越えろ』『インディゴの向こう』
椎名のモトカレ・マサタカは、何事にも100%の力を出さない。
恋も仕事も全てうまく取り繕うとする、ぶつかっていかない男。
時折思い出すインディゴの光を不思議に思いつつ、色々なことに疲れてふと立ち寄ったバーに入ると、自分を見入るマスターが居て――と進んでいきます。
致し方ないと言っても、このマサタカが打算的というか、色んな意味で狡いところに惹かれます。
多分、先にコミックスを読んでいたら、割と嫌いなキャラだったと思うのですが(笑)、先にドラマCDを聴いて羽多野渉さんの柔らかなトーンが頭に入っているからか、原作を読んで居ても「本当はいいやつなんだよね」という先入観を持っていました(笑)
この狡さと言うものは生きてきた中で身に付けた、自分を守る方法であって、あまりに若い真也には分からないんだろう、というのに少し納得。
それでも真正面からぶつかる真也は真也で、とても清々しい子だとも思うのです。
ずっと色んなものから逃げることで自分を守ってきたマサタカが、真也に手を差し伸べられたことでようやく殻を破る事が出来た。
そして、彼に与えられる言葉の数々によって、幸せな気持ちを感じる事も出来る。
真也にとってはとても遠回りにした夢のような出来事なマサタカとの再会ですが、再び出会うべくして出会った二人なんだろうと思えて仕方ありません。
巻末には、この4人がバッティングする!という何ともおかしな描き下ろしが♪
しかも…さすがは真也くん、するどい!
どんな空気が流れようとも、お互いがお互いしか今は見えていないのだから、しあわせなんだろうなと思えて仕方ありません。