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関西弁×標準語の同級生カップルです。12年前の作品ですが、この頃のBL小説はまだバラエティに富んでて野球BLとか巫女BLとか水泳BLとか色々冒険してたな、と思います。特に冒頭は詳しい野球の試合内容から始まってるので野球に興味がなくルールをわからない人は脱落しちゃうんじゃ?と心配になりました。
私は野球漫画も本物の野球も好きなので問題無しで楽しめました。野球漫画の二次作品も多いから腐女子と相性のいいジャンルではありますが。久我先生は割と最近に明治時代の学生の野球部の話も書かれてたので野球がお好きなんでしょう。
幼馴染みとも言い難い過去の大会での対戦相手との再会愛?のような話。大学生の受けとプロ入りした攻めの一見現実離れしたような恋愛も、話が進むにつれて何とも自然に恋愛関係に入り、男同士の葛藤も切なく描かれている。受けの健気さに涙が出ます。やはり久我先生のBL作品は良い!久しぶりに堪能しました。
プロ野球選手(関西弁)✕大学生(標準語)
あらすじは他の方々が書いてくださっているので、省略します。
何故か何故か、好きなんですよね。気づいたら読み返しています。
それはさながらスルメのように。
一緒に鍋を食べるシーンからの、玄関先でのキス、そしてそのままベッドへ……。
BLあるあるな、初めてでいきなり本番! にはならず、あくまでいじり合いで終わるのもいいですな。
たいそう萌えました。
住む世界が違うからと身を引く展開もBLあるあるだけれど、それも乗り越えるのは様式美。
真面目な網野は真面目さゆえに、男同士のやり方もしっかりと勉強しているし、その姿を想像してもそこにはシュールさを感じず、微笑ましいとさえ思えてしまうのは、網野というキャラ設定だからかな。
貴宏の作る鶏飯は美味しそうでレシピが知りたい。
醤油、みりん、酒で鶏肉を煮てから冷ましてお米を炊く時に煮汁と共に入れ、濃くなりすぎないように水を足したのかなーとか、色々と想像してしまった。
この二人はもう、一生涯のバッテリーでしょう。
*****
挿絵:髙城たくみさん。作品によって描かれ方が違って、今作では骨太の挿絵が良いです。
しっとりとした落語界BL「頬にしたたる恋の雨」で大好きになった久我有加さんの、スポーツBLです。
テーマは「野球」!
現実の野球選手たちを想像するとどうもBLとは結びつきませんが、本作は切なさ一杯詰まってる。
というのも、甲子園に全てを賭ける高校球児たちのあの残酷な夏を過ぎて、一握りの側に入った少年と、彼との別次元の圧倒的な差を悟って野球を諦めた少年が再び出逢う!これは萌える。
プロ野球に進んだ網野は、成績も良かったのにもっと凄い人がいるために戦力外通告を受けてしまった。
一方網野に引導渡されて今は普通の大学生の桐生は、それを知って焦る。あの夏の日が崩れ去るような気がしたのかな、初対面に近いのに『やめんなよ、野球』と詰め寄る桐生。
キャッチボールの相手って、ボールに心も乗せてるみたい。網野が好きだ、と自覚し始める桐生。
桐生の部屋で一緒に鍋を食べて、別れがたい玄関先のその一瞬。
突然の、しかし必然のキス。
続いての、2人が飲み込まれる官能。
生きる世界が違いすぎるからと距離を置く桐生も、あきらめずに前に進む網野も、2人ともその若さが眩しい。
トライアウトに合格した網野は、桐生に『好きだ』と告げる。2人の長いこれからのはじまり…
「君がいたから」
網野視点。
二度目の戦力外通告が出た。
あの日からもう9年、ずっと桐生に支えられてやってきた。いつも『網野は野球に打ち込めよ』と言ってくれる愛おしい恋人。
引退の日はもう遠くはない、それでも野球に幸せを感じ続けていられたのは桐生がいてくれたから。
少し感傷的な雨の夜。
網野は関西弁です。私は全く気になりませんが苦手な人はご注意を。
スポーツBLということでトピでご紹介いただいて読みました。甲子園に懸けた野球少年たちのその後――野球は青春時代の思い出として胸に仕舞い込んだ桐生と、プロに進んで野球と共に生きる網野の物語です。
爽やかで読みやすい作品でした。諦めた夢、見果てぬ夢…そういう男の子らしい感情の描写はありますが、過度に内省的な展開ではないので楽しく読めました。
網野が桐生に恋をした理由がイマイチ分からなかったのですが、朴訥な雰囲気の攻が大好きなので萌えは十分でした。お互いの動揺が分かってしまう二人の緊張感あふれるシーンにドキドキしました。
数年後を描いた後日談の淡々とした描写が非常に良かったので★1つプラスです。
新書館さんのデータを見ててビックリ!
何でこんなにこの作品の評価が低いのか!!??
本作は私が1年に2回は読み返して、そのたびに感動する一冊!
BLにはありがちな不自然な出会いやくっつき方がなくて、高校野球からプロ野球に題材を借りてますが、もうドキドキキュンキュンする過程を楽しめるし、スポーツものとしても十分楽しめるんです!
しかも、結ばれてからその数年後に至るまでを、一転して攻め様の視点で書いてあり、そうかそうか、そんなに君の恋人は色っぽいのか、とまたドキドキキュンキュンします。
2倍美味しいこの1冊。
さあ、本屋さんにダッシュです!