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初読み作家さんです。
この単行本がこの作家さんの初単行本だそうです。
絵柄は中の絵柄もスッキリ綺麗系で割と好みでした。
全部で5組のカップルのお話が収録されています。
読もうと思ったのは表題作がガチ兄弟ものということだったからなんですが、いわゆる近親相姦に対する葛藤というものは少なめな作品でした。
兄の方が内に秘めるタイプで、弟を見る表情とかが少し切なかったです。
弟の方はちょっと楽天家のようなところがあって、元々仲のいい兄弟なのですが、もう少し兄に対する「特別な」気持ちみたいなものが見れたら良かったかな~と思います。
他の作品では離婚したサラリーマンとガテン系の青年とのお話「暖かい君の隣りで」が好みでした。
たまたま出会って徐々に仲良くなっていくという過程が良かったです。
強烈な印象を残すような作風の作家さんではないのですが
描かれる表情がとても好きで作家買いしてしまいます。
特に微笑の表情が良いんです。
困ったような、とか
諭すような、とか
慈愛に満ちた、とか
なんというか穏やかで癒される綺麗な笑顔なんですけど
心臓がキュっと絞られるような感覚。
あぁ、大事に想ってるんだなぁ・・・と表情で感じる。
たまに鼻血が出そうな笑顔もありますけれども。
癒されたい時に自然と手が伸びてしまう作家さんです。
ちょっとチャラい弟と、可愛くて生真面目なお兄ちゃん。
短いですが読みやすくまとまっていました。
兄弟モノとしての萌えもちゃんとあって、兄弟モノ・弟攻めのわりと王道だと思います。
お兄ちゃんは一途にちょっと思いつめていて、弟は色んなところをぐるぐるまわってやっとお兄ちゃんにたどり着く感じですね。
執着は最初から弟のほうが強そうだけど、子供っぽく遊び人なところがあって、大回りしている気がしました。
でも兄弟だから、ていう背徳感は薄いように感じました。ちょっと軽いかな、とも…。
あと、弟の彼女がどうなったのか気になる…。このへんのちょっといい加減(?)というか、軽い性格が個人的には少しマイナスでした。
ラストの「暖かい君の隣りで」が個人的に表題より好みでした。
バツイチサラリーマン×工事現場で働く青年の歳の差ラブ。
苦労してるな、という雰囲気の若い子に弱く、中田さんの書く健気なわんこ系受けの雰囲気もとても好みでした。
短編集で、これが作者さんのデビュー作だそうですが、バラエティに富んでいて、最初からこんなに色々描けるんだなぁという感じで感心です。
読む順番間違えて、一番最後に初コミックスを読んでしまいました。
誤解されると悲しいので、先に云っておきますが私はこの方のコミックスは作者買いしてるくらい好きです。
弟×兄
生徒×保健の先生
元同級生の 庶民(笑)×坊ちゃん
眼鏡くん×兄の友人
リーマン×作業員
の5つですが
正直、兄弟もので弟×兄は大好きなんですよ。
大好きなんですが、……………………ここまで拘りなくていいのかってくらい、「男同士だから」しか云っていなくて、それよりも近親相姦の方が重い気がするんですが、いいんでしょうか。
子供出来ないから、いいんですか?
近親はもっとなんか重い方が好みかもしれません。
リーマン×作業員は、逆に男同志という点に拘らなくていいの?というくらい、普通に受け入れちゃってるので何か「え?え?」という戸惑いが残る一冊でした。
まあ、初コミックスなのですから、仕方ないですかね。
内容だけなら、星2つですが、今の作者さんを踏まえて星一つおまけ。
すごい気になるんですが、表題作で関係持つシーンで、デフォルメ顔で髪直してる兄に一体どういう意味があるのか分からず。
えらい可愛いんですけど、これは!?
表題作はそのタイトル通りガチ兄弟で、弟×兄なのですが、
きっと近親相姦がお好きな方には、物足りない描き方かなぁと思います。
血縁が近い故の葛藤がそんなには表に出てこないので。
(短いからかもしれませんが。 短編2本+その後の描き下ろしです)
でも自分、あまり近親相姦での葛藤ってよく分からないのですよねぇ、困ったことに。
一緒にいても自然でバレにくくてよくない?
小さい時から一緒にいるんだから(違う場合もあるけれど)、
幼なじみみたいなもんで好きになっちゃうのもある意味自然じゃない?
結婚=養子縁組するくらいなんだから、最初から名字同じでいいじゃん!
なんて思っておりまして・・・
(誰かに正しい近親相姦の楽しみ方をレクチャーしてもらうべきだろうか・・・)
そんななので、表題作の「兄弟の秘密ごと」で、
兄弟ふたりが結構アッサリくっつくのは、自分的には自然に感じました。
一応兄は、弟を好きになったことを悩んで、友達にも相談。
その相談話を、弟に聞かれてしまい、独占欲に火をつけた形で弟に兄は抱かれます。
弟には弟の想いがあるのだけれど、兄はそれ以降求められないことで少しずつ不安に・・・
どちらかと言うと物語は、
初エッチ後の不安な気持ちの方に重点が置かれているような気がします。
中性的な容姿の兄(受け)が、
弟を喜ばせようと料理を頑張ってみたり、
それが報われないと、
わざわざ女の子みたいに頑張ることないよな・・・と寂しそうな顔をしたり。
わざわざ兄弟モノじゃなくてもいい展開??
と、ちょっとは思いましたがw、
でも近いところに居るからこそ不安になるっていうのも、分かる気がするなぁと。
個人的には、この表題作が一番すきでした。
中田さんの本は、黒と白のコントラストがキレイという印象で、
躍動感とか生々しさはないけれど、だからこそ反対に安心して読める、そんな感じがします。