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「恋の微熱がさめなくて」
まあまあな恋愛物語でした。
「キミとひみつの夏休み」と「キミが恋しい冬休み」が、とても良かった。
母を亡くして、母の墓参りに帰省した少年、智宏と、少年の祖父母に助けられた子狐が人に化けて少年と友達になるお話。
純粋で優しい子狐の葵は、車にはねられて死んだ母の墓を作ってもらった恩返しをしたくて、祖父母が大事に想う孫の智宏に会いたかった。
素直になれない智宏は反抗期?、他人にどう接したらよいかわかっているのに、正直に態度に出せないトゲトゲした子。特に父親にきつく当たってしまう。
色々あって、葵と智宏は仲良しになって、友情から恋愛に近い感情を交わすようになる。
冬休みに帰省した智宏を迎えに行く葵。人化を長くしたら人になれるんじゃないかと思って試した後、疲れて狐に戻って智宏に抱かれて寝てしまう葵に、もう目を開けないんじゃないかと心配する智宏が涙する場面に・・惹きこまれてしまいました(泣けた)
こういう牧歌的な情景で、純粋な心を持つ狐の化身、葵と交流する物語は、好きです。もっと幸せになると良いなと思いながら読みました、心が洗われた。続きを読みたい。
葵ちゃんの方言、宮城の東北弁じゃないかなー?(石巻辺りが、あんな感じ)
絵が丁寧で綺麗、構成も読みやすい。神評価。
同時収録作の【キミとひみつの夏休み】がかわいくて、キラキラが詰まってて、そしてちょっぴり切なくて好き。
どこの方言なんだろ?
田舎のじーちゃん達やキツネが化けた葵の話す方言があったかくていいんです。
道路を渡る際に、車に撥ねられてしまった母狐を埋めてくれたじーちゃん&ばーちゃん。
その恩返しのために人間に化けてやってきて、ばーちゃんから孫の智宏の写真をたくさん見せてもらって以来、会えるのをずっと楽しみにしてて……。
田舎にやってきた智宏を見つめる目がキラッキラしてて、最高にかわいい。
とにかくこのキツネくんは一言で言えば邪気のない子なんです。
そんな彼が喜んだり、悲しんだり、落ち込んだりとくるくる変える表情には思わず目を奪われてしまいます。
夏休みが終わったら智宏が寮に戻ることを知ってからの描写のしんみり切ないこと……。
夜中に読んでみたら、葵の健気な気持ちが愛おし過ぎて、「人間になりたいな」「俺は智宏さなにあげたらいい?」って気持ちが心にじんわり沁みて思わず泣きそうになった……。
智宏がやってくるのをポツンと巣穴に一人で佇んで待ってる葵の姿を想像すると切ない……
一日千秋の思いだと思うの………。
この作品は食べ物が出てくる作品を探し求めている途中で見つけて初めて購入した平喜多作品でした。
ここから怒涛の勢いで買い集めたので、思い出深い作品です。
【恋の微熱がさめなくて】萌
お弁当屋さんでバイトする大学生と、お弁当屋さんの常連客の話です。
恋に浮かれてふわふわしている若者の向う見ずなパワーと、過去の傷のせいで冷めている大人。番外編で柏谷のちょっと怖い部分を覗き見してしまったような…。
【キミとひみつの夏休み】神
他の皆様同様、こちらの方がよりおすすめです。
でも表題作がこっちだったら、食べ物目当てだったわたしは平喜多さんに出会えていなかったかもしれない…。
夏休み。
学校の寮から父の元には帰らずに、亡き母のふるさとへやってきた智宏を待っていたのは、おじいちゃんとおばあちゃん、それに見たことのない少年で…。
母親を亡くして、仕事に忙しい父親との接し方も分からない。学校でも長期休みに頻繁に連絡を取り合うような友人もいない。そんな少年にできた友達は人間ではなくて、という話でした。
母が恋しい智宏に寄り添う葵もまた母を亡くした子狐で、助けてくれた智宏の祖父母に恩返しをしたくて訪れるうちに智宏の存在を知っていったのです。
ふたりのやりとりが見事です。
仲良しはひみつを共有すると母から教えられた葵は、自分が人間に化けた狐だと智宏に告げるけれど、智宏からしたらやっとできたかも知れない友達が人間じゃなかったこと、騙されていたことで裏切られた気持ちから拒絶してしまう。親愛の情と裏切り。本来、両極端にあるものが表裏一体だったことが葵には分からない。もっと仲良くなりたくて明かしたひみつが智宏を傷付けるなんて思いもしない子供っぽさこそ、葵の魅力でもありました。
飾ることも取り繕うことも知らないから、智宏の父親にもぶつかっていくし、智宏にも全力でぶつかる。それしかやり方が分からないんですよね。
そうやって何度もぶつかってくる葵に、頑なだった智宏のこころの鎧が外れて、魂のぶつかり合いのようにキスをするシーンは胸にダイレクトにきました。
最後の夜に智宏の隣で手紙を書く葵の表情がまたいいんです。明日には離れてしまうのに、しあわせしかないような表情。駅で振り返る智宏の笑顔も最高でした。
鳥肌が立つようなシーンが何度もあって、本当にこの作品、好きです。
離れて暮らす時間の長さ、これからめまぐるしく変わっていくであろう智宏の環境。そういうものに負けずにずっと想い合って、いつか必ず約束を果たせる日が来ることを願ってやまない、可愛らしいふたりでした。好き。本当に好きです。
番外編では葵の様子にちょっと不安な気持ちにさせられますが、ミラクルが起きて人間にならないかなあ、ほんと。
今回も可愛いお話です。プラスして狐ちゃんも出てくるので、可愛さと萌えが倍増されてます。表題作よりも、狐ちゃんのお話の方が好きです。
『キミとひみつの夏休み』
智宏は、学校の夏休みに祖父母の住む田舎に帰省します。
そこにいたのは会ったこともないのに、会うなり笑顔で「会いたかった」と言う不思議な男の子の葵でした。
人懐っこい葵に戸惑って、冷たい態度を取る智宏。でも、葵はへこたれることなく、智宏に話しかけてきます。
最初は反発してた智宏だったけど、だんだん仲良くなる二人。ある日、もっと仲良くなるには秘密を分け合うのがイイと葵は言って、葵の秘密を知ってしまいます。
重すぎる秘密に戸惑って葵を避けてしまう智宏。でも、会わないと寂しくて考えるのは葵のことばかりで。
葵の秘密も全部受け入れた智宏でしたが、二人に訪れる別れ。また会えると思っても、不安いっぱいで。
狐の葵が本当に健気で、智宏大好きなのが伝わってきて、キュンキュンします。一生懸命手紙を書いたり、人間になりたいと人間の姿のまま頑張ったり、可愛い過ぎます。狐姿では抱きしめたくなるし。
智宏も狐姿の葵には本音を言えても、人間の葵には恥ずかしがって言えないとことか、可愛いです。
祖父ちゃん達もイイ人だし、このお話で1冊読みたかったな~と思いました。
表紙買いの作品です
表題の作品は、バイト先に買い物にくる
お客さんと店員として知り合い好きになる
好きな相手は過去がある
ぐるぐるして結ばれる話しでした
こちらの話はあまり好みじゃなかったです
過去があるというのは嫌いじゃないですが
暗い
この作品だけなら間違いなく好みじゃないでした
良かったのは、次の作品で
・キミとひみつの夏休み
動物ものです
狐が人間化してます
動物設定になると話の展開がある程度みえますが
それでもなお、今回の作品はキュンとしました
狐である彼も相手の子も素朴で
かわいいです
狐の彼が最高にキュートです
沢山我慢と努力をします
切ない
どんな想いで彼をまっていたのだろう
過去形ではないですね
彼のいない生活を彼を知ってしまった生活を
どうやって待っているのだろう
作者の意図とは違うかもしれませんが
私は切なくて仕方なかったです
非常によかった