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表題作優しくせめないで

倉木勇次・自称真宮の後輩だと名乗る19才
真宮佑季・大学生 20才

その他の収録作品

  • 視線をそらさないで
  • 優しくいじめさせて
  • あとがき

あらすじ

孤独に過ごす真宮の前に現れた、高校の後輩だという青年・倉木。「好きになってはいけない」条件の下、甘く強引に触れてきて…?

(出版社より)

作品情報

作品名
優しくせめないで
著者
きたざわ尋子 
イラスト
広乃香子 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
ISBN
9784344825703
2.3

(11)

(1)

萌々

(0)

(3)

中立

(5)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
5
得点
19
評価数
11
平均
2.3 / 5
神率
9.1%

レビュー投稿数5

萌えきれるようなないような

身体の関係ありきで始まって、お互いにプライベートは詮索しないし好きにもなってはいけない。なんて攻めの倉木がルール宣言してしまったため、2人とも気持ちが追いついてきた時には倉木はどんなに口説いても信用されないし、間宮は頑なに気持ちにブレーキかけてしまう事態に。ただ、このルールがあったため二人とも執着するまでにいたれたのは言うまでもありませんが。
攻めが執着露わに受けをいじめる設定は好きなのですが…倉木のノリが軽いためか執着はあっても読んでて愛が伝わってこないんですよね。
倉木の家庭環境や家族の話が現実離れしすぎて、倉木の存在が軽く感じるだけかもですが。

ただ、両想いなのにジレジレする関係は好きです。

間宮の高校中退の理由も何度か触れられるのですが、本当の理由が他にもあるのかと思って読み進めていたので少し肩透かしな感じでした。

3

おしいけど…好きです

好きな設定です。

真宮(受様)は、とある理由により高校を中退。大学生になっても、親しい友人を作らず、家族のもとを離れ一人で暮らしています。そんな真宮に倉木(攻様)が身体の関係を迫るのですが、ひどい事に自分を好きになるなと言うのです。

でも、寂しさに気づかないふりして、一人で頑張ってる真宮は、それはもう…グラグラきちゃうわけですよ。
倉木の方は飄々としていて、真宮を傷つける事や、突き放すような事ばっかり言うんです。笑顔で、それはもうバッサリって感じです。

そんな時に、高校を中退する原因を作った多田と再開。高校時代のわだかまりを解消して、再び仲良しに。多田から告白なんかもされちゃってます。

そんな真宮と多田をみて倉木は焦ってしまいます。ありがちな展開ですが、自分は本気になれないなんて言っときながら、予想通りしっかり本気になっちゃってます。

そんなこんなで、真宮は倉木から告白を 受けるんですが、なかなか信じられない上に、倉木の家庭の事情を知っててしまい、冷たく突き放します。

それでも、意外にしつこかった倉木が押しきり、見事にハッピーエンドです。

本編の後には、ラブラブな話があって、倉木が嫉妬しまくってます。

…寂しがりや&かたくなな受様を、ちょっと強引な攻様が溺愛するお話しで、見事にツボなんです。本編の後の、倉木の嫉妬も溺愛ぶりがよく伝わってきて、ニヤニヤしちゃいました。
ここまできますと、萌え×2なんですが、残念ながら真宮の高校中退理由が弱いんです。…ん?そんな事でそこまで引っ張って、大学生活も一人で過ごすかなーとの感じです。
目を瞑ってしまえれば、気にならないかもしれませんが、萌え評価としました。

相思相愛後のラブラブ生活も楽しめるため、…ん?という部分さえスルーできれば、この設定好きな人は読んで損はしないと思います。

2

後半から噛み合う感じ

2002年発行のエクリプスロマンスに書き下ろしが追加され、表題作の長編とショート2作品が収録されています。

続編に「優しく奪わないで」があります。
私は続編を先に読んでから興味を持ってこの作品を読んだのですが、この二人は両想いになってからの方が面白いです。間宮(受け)が繊細なタイプなのに倉木(攻め)まで不安定だと読んでいて落ち着かなかったので。倉木が腹を決めてからの二人の「割れ鍋に綴じ蓋」ぶりは、振り回される周囲をニヤリとして楽しめます。

なので、この本も「優しくせめないで」で、倉木が間宮に真面目に告白してからが本領発揮だなと思いました。時計をつけながらの「もう俺のものですから」の意味!ここに注目って感じで好きな場面です。

そこまでは、最初に抱いたときにハマったくせに「好きになるな」と自分で釘をさしておりながら、そのために間宮に告白を信じてもらえないと自嘲するような倉木に戸惑いました。そのセリフは自分を好きになってもらうための計算かと思っていたので。前半は間宮の視点だけということもあり、どこまでが本気で遊びなのかが分かりづらかったです。

また、間宮が高校時代に多田に何を言ったのか、具体的な回想場面が出てこず、ただ悔やむだけというのはもやっとしました。あえてなのでしょうが、しつこいくらい皆がこだわっているのですから必要なのでは。

雰囲気があって可愛らしかったイラストです。ただ、気になったのはお風呂の場面。倉木のSっぷりを示す表情は良いなと思いましたけれど、構図的にも背景ももうちょっと派手さが欲しかったです。

美人なのに自虐的な受け、若いのに自信満々でスペックの高い攻め、学生カップル(実際は違うのですが、雰囲気は近い気がしてます)、強引な攻めに翻弄される受けという展開がお好きな方にお勧めだと思います。

0

所詮、割れ鍋に綴じ蓋な二人

10年前の作品の文庫は再販書籍で書下ろし付の再登場なのですが、この主人公の二人、
結局のところ割れ鍋に綴じ蓋なんですよね。
MとSの関係とでも言いますか、思いが通じ合うまでかなり傷つけ傷つけられる関係。

そして、個人的には高校生時代の受け様が学校を辞めた理由に今一つ納得出来ない。
陸上部で高跳びの選手で、でもいつも目の前には友人でもあり、超える事の出来ない
相手がいて、プライドと挫折、憧れと妬み、そんな感情から耐えられなくなった受け様は
手酷い言葉を投げつけ、部活を辞める為に学校まで退学してしまう。
う~ん、なかなかこんなことで辞めるって・・・なんて今回も納得出来ない(笑)
心情的な理解は出来てもそれに伴う行動はと言うと???かな。
でも、思い詰めるととんでもない行動に出る受け様って設定みたいだからね。

そして、攻め様との突然の出会いは、半分ストーカーみたいな展開です。
高校時代の後輩だと自己申告して、受け様の過去を知っているみたいなセリフで関心を
奪いながら巧みに受け様の弱みや心の弱さに付け込むように互いに好きにならない
ルールで肉体関係になるんです。
高校時代のわだかまりで、3年以上時を進めていなかった受け様の孤独に付け込んで
関係を承知させるのですが無理やりな感じもします。

でもこの後にこの初めにかわしたルールの為に1番困るのは攻め様なのは後半の話。
攻め様の捻くれ具合や人に対する執着がないような感じで、一筋縄ではいかない性格。
普段感情を出さない受け様の心を見出し動揺する様子を見て楽しむような生粋のS属性。
そして受け様はそれを受け取る無自覚Mさんなのです。
二人の曖昧で、必ず訪れる別れの関係に受け様の過去のこだわりになっている相手が
現れる事で更に複雑になっていくのです。
攻め様は天邪鬼なかなり変わった男なのですが、その攻め様をルールーがあるのに
好きになってしまった受け様、でも初めの約束が受け様の心を閉ざす。
そして本気になるつもりなどなかった攻め様はミイラ取り状態になっている。
何処までも意地をはり続ける受け様と興味と好奇心から受け様に近づいた攻め様が
一生分の本気を受け様に抱いてしまう。すれ違う二人が相愛になるまでのお話です。

5

攻めの性格が支離滅裂なような……

 真宮は、過去に自分のコンプレックスからひどく友人でライバルであった男を傷つけて逃げ出した過去がある。
 そのことから大学では当たらず触らずに過ごしていたのだけれど、突然、高校の後輩を名乗る青年・倉木が現れた。
 彼は人目を引かずにはいられない容貌の持ち主で、倉木の無意識の孤独に付け込むように体を重ねてきた。
 そしてその魅力的な顔で言うのだ。
「好きになってはいけない」と……

 という話でした。
 なんというか、出だしの真宮の性格が支離滅裂なような気がして、まったく感情移入ができませんでした。
 こんな男のどこがいいんだろうって思ってしまいました。

 なのでちょっと、傲慢我儘攻めが苦手な人には難しいかもしれないです。
 

0

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