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これも好きでした。
私…ヤスエイさんの作品が好きみたいです。
中編2作で構成されており、表題作は後半収録です。
1つのイタリアンレストランで繰り広げられる4名2組のお話です。
『となりにいてもいいですか?』
バイト・枡×チーフ・久居
先に好きになったのは久居で、当て馬・佐藤の登場によって枡が自分の気持ちを自覚し、無事両思いに…というお話です。
ワンコ・枡と美人・久居の組み合わせが可愛かったです。
『おいしいパスタの召し上がり方』
シェフ・中嶋×バイト・佐藤
こちらのお話の方が好きでした。
決してイケメンではない中嶋ですが、とにかく優しくて優しくて…
男同士であることを恥じることもなく、ゲイの佐藤としっかり向き合います。
長身の佐藤が中嶋の前だと可愛くなっちゃうのも良かったです。
ただ、レストランが舞台の割にカルボナーラくらいしか料理が登場しなかったのが残念でした。
もっと、これでもかというほど美味しそうな料理を登場させて欲しかった…それだけが心残りです。
ヤスエイさんの「Call my name」をとうとう購入したので、既刊分を全部読み直し中です。
BLに食べ物を求めて、作者名を見ずに表紙にちょっとでも食べ物が描いてあれば購入という乱暴な選び方をしていて、気付けば全部揃っていたのがヤスエイさんの作品でした。
ヤスエイさんの食べ物BL率の高さ。
こう言っては何ですが、ヤスエイさんの絵はあまり好みではないのです。
「とける、ほどける」辺りから変わってきた印象もありますが、ちょっと寄り目っぽくて白丸の中に黒い点というあっさりした目の描き方や、やや少年マンガ寄りに見える顔全体の雰囲気がわたしには合わなくて、食べ物につられて購入→開く→あ、またこの絵の作者さんだったか!と気付くループでしたが、ヤスエイさんの魅力って無茶をしない流れるような自然なストーリーテリングと愛さずにはいられない人物描写なんですよね。この魅力が作画に対する苦手意識を完全に凌駕してしまう。
すごい作家さんだと思います。
前置きがものすごく長くなりましたが、こちらは中編が2つ収録されています。
どちらも「チェーン店!?」と驚くほどすごくいい雰囲気のイタリアンレストランに勤めるひとたちの話です。
【となりにいてもいいですか?】
ホールチーフの久居と久居に憧れるバイトの枡の話です。
不器用で覚えの悪い枡は、何でも完璧に卒なくこなす久居に憧れているものの失敗続きで怒られてばかりの日々。そんなある日、久居に飲みに誘われて上機嫌で飲んでいた枡に彼女から別れの電話が…。
という始まりで、彼女にフラれた枡に久居が懐かれまくります。別れたあとって自分の家にいたくない気持ち、分かる!と思ったのでわたしは自然に読めましたが、もしかしてこの急な入り浸りに違和感を覚える方もいるかも。ちなみに失恋合宿はかなり有効です。
あることをきっかけに久居が枡を意識し始めて物語が動き出すのですが、厨房担当の嶋がいい味出してます。2人は昔からの友人のようなのですが、冷めていて「自分には恋愛は無理」と言っていた久居の変化を見守る姿が優しい。
後編で入ってくる新人バイトの佐藤の初対面からの勢いには面食らうけど、ゲイだとこの感じはふつうなのかな。ちょっとすごい子です。この子のおかげで枡の気持ちが変わってくるので必須な存在なのですが、物語を動かすための強引なキャラに見えてしまうのが残念。
でも佐藤への引っ掛かりが消えるくらいメインの2人の心理描写が良かったです。
【おいしいパスタの召し上がり方】
こっちの方がさらにおすすめです。
先の話で流星のように現れた当て馬・佐藤と気のいい厨房担当・嶋の話です。
過去に彼氏に自分の夢を鼻で笑われたことで本心を隠すようになってしまった佐藤。そんな佐藤が久居にちょっかいを出すのを諌めつつ、おおらかに包み込んでくれるような嶋。嶋は理想のお父さんキャラ。
ただ佐藤。初対面で枡に自分の夢の話してたよなあと思ったのですが、「どんな店を持ちたいか」ここだったんですね、本心の部分は。一瞬「あれ?」と思ってしまいました。
嶋に気を許しながらも全部は見せない佐藤。それに気付きながら、ただ話してくれるまで待つ嶋。佐藤が意地を張って反対のことを言ったり、拗ねたりしても、嶋はただ待っているのです。見守りつつ待っている。すごくおおらか。すごく大人です。
久居のときは「タイプ♪」くらいの気持ちだったからガンガン行けたのに、本気だと言えなくなる佐藤がいじらしくて、このメインの2人はもう最高すぎました。
「長身イケメン」がそうは見えなかったり、「うれしそーな顔」がものすごく焦っている顔に見えたりという難はありますが、食べ物BL好き、切ないけど最後は温かいBL好きの方にはぜひとも読んでいただきたい作品です。
ぜひ、行ってみたい!!
イタリアンのお店の中で繰り広げられる、男同士のドロドロした愛憎模様。
オリーブオイルとガーリックの香りで、ギットリ、ネットリエロ三昧。
は、嘘だけど、、、
前半「となりにいても~」は二人ともノンケだったはずなのに、ゲイの当て馬が登場したことで、お互いの気持ちに気付いちゃうお話。
年下攻め。
後半、表題作の「美味しいパスタ~」は、「となり~」で振られちゃった当て馬君が、ノンケだったシェフに大人の余裕で慰められているうちに・・・なお話。
勝手に暴走したゲイの年下君ですが、ノンケだったはずのシェフさんが大人の余裕で返り討ち。
はたして年下君の下克上はあるのか!
おいしいカルボナーラを出すイタリアンのお店。そこで2組のカップルができあがるまでのそれぞれのお話。
読了後に気がついたのですが、これは雑誌連載されていたものではなくヤスエイさんの同人誌が初出なのですね(たぶん)。なるほど納得しました。とても自由に描かれているなぁと思ったのです。
ちいさな萌えがたくさんある内容でした。とにかく可愛い。
1組目の攻め、枡くんのダメダメさ。なんとダメダメなのか、彼が持つスペックは悪くないはずなのに致命的なダメダメ感。高身長わんこ系、でもおばか。特に受けである久居チーフの前だとそれが一層伸びちゃうようで(笑)
そして受けの久居チーフは、仕事は出来るのに部屋が汚い。ダメっこ枡くんも呆れる汚さ。そして久居さんは少し恋愛に臆病なようでした。
距離が近づいたかと思いきや離れて、現れた新人佐藤くんと一悶着あって、枡くんも久居さんもほんと不器用なんだけれどもそういうところが可愛らしかったです。
そんなふたりの後日談もきちんと拝見できて満足しました。とろとろになっている久居さんは実にイイ。
2組目の中嶋さんと新人佐藤くん。佐藤くん救済されていて安心しました。
でもこの中嶋さん、久居チーフと枡くんときはきちんとあれこれ気がついていたのに、自分のこととなるととんと鈍いもんだから…!
器のひろい人だと思いました。佐藤くんはずいぶん「黒か!白か!」をはっきりさせたいような、それでいて甘えていたいような、冷めているようで情熱的な面があるから、そういう少し子供っぽいところも中嶋さんが受け止めているんだなと感じました。
このふたりもまた不器用なのですが、中嶋さんが大人なぶんこれからはすごく安定していくんじゃないかな。
私も中嶋さんのカルボナーラ食べたいです。きっとくどすぎずしょっぱすぎずでもソースもみっちり絡まる美味しいものなんだろうなぁ。
全体的にヤスエイさんの萌えをつめこみまくった!!という風に受け取れました。
ストーリーに驚いたりこちらの裏をかくような展開はなかったので、安心して読み進められます。とにかく可愛かったです。
終始なごやかにほのぼのと進む世界でした。個人的な話ですが、いつかこの方の作風でファンタジーなものとかを見られたらいいなと思うような、ふわふわとした感覚です。
可愛かったのだけれども、萌えには届かなかったのでこの評価です。
なんども言いますが、とにかく可愛かった…みんなが可愛かったです。カバー下も番外編も可愛かった…!
作者の画風故なのでしょうか、
さらっと読めるしエロもエロすぎない。
しっかり萌える部分もあります。
枡×チーフ話は年下男子の
ワンコ的懐き具合~ラブになるまでがかわいらしい。
中嶋×佐藤話はノンケ攻めの
男前かつ年上の包容力に佐藤じゃなくても惚れそうになる。
ちゃんと日常という段階があって、
ちょっとしたきっかけがあって、
恋心になって、
想いが通じて体を重ねる。
「男同士なのに」な葛藤もまぁちょっとはあって、
ノンケ×ノンケもゲイ×ノンケも網羅してるので、
よく振り返れば王道BLなんじゃないでしょうか。
短編と言うほど短くもないので、
心情も入りやすいと思う。
ものすごくガッとくる萌えがあるかというと
そうじゃないのが残念だけど、
こう、続きそうな感じで終わるのも
このほのぼのした感じには合ってると思います。
ラブラブハッピーエンドが好きな方、
ちょっと切なくて全体的にはほのぼの系が好きという方、
激しいエロスは求めてない方にはおススメです。
ちょい途中で枡と佐藤の見分けがつきにくいけど、
絵は本当に味があって好きな人はハマると思う。
単なる好みの問題ではあるけれど、
装丁がおしゃれでBL感が薄いのもいいね。