表題作13センチメートル

あらすじ

緑間と高尾、高校卒業後if本。同棲し始めた二人の日常と近づく結末、13cmの距離とは?
葉山×宮地も少しあります。

作品情報

作品名
13センチメートル
著者
ぐさり(キヅナツキ) 
媒体
漫画(コミック)
サークル
刺傷<サークル>
ジャンル
黒子のバスケ
発売日
4

(1)

(0)

萌々

(1)

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中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
4
評価数
1
平均
4 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

一番幸せな日常

相変わらず原作を存じ上げませんで大変恐縮なのですが(のっけから固ぇな)
この空気感がたまらないキヅナツキさんです!!!

高校卒業後、緑間と高尾は一緒に住むことになり、
「家具とか買ってどーすんの」と宮地に突っ込まれるけれど
ご飯を食べるためのちゃぶ台とソファくらいでいいと
高尾は寂しそうに言います。
確かに浮かれていて、必ず来るその日の事は考えたくない。

緑間作のお世辞にも上手とは言えないホットケーキと
味噌汁という斬新な組み合わせの朝食にも
高尾は嬉しそうに微笑み、まだちゃぶ台が届いていない為、
フリーリングに段ボールを敷いて、
その上のメープルシロップその他すら輝いているみたい。

穏やかな始まりも、日々重ねる毎にちょっとしたケンカになり、
せっかくの日曜の朝も台無しになりそう…と思ったら
緑間がお弁当を作って近くの公園のベンチで食べます。
決して彩りも良くないけれど、それは高尾の好物ばかり詰め込まれたもの。

高尾の誕生日に、緑間が雑にポケットから出してくれたのは
13センチメートルの可愛らしい地球儀でした。
以前家庭用プラネタリウムで観る宇宙はなんだか果てしなくて、
宇宙は見えている以上に遠く寂しい。
「それに比べたら地球は小さい」とつぶやく緑間が買った地球儀。

初めて見た時の距離から、出会って仲良くなって、触れて
どんどん近づいた距離なのに……。

上手に焼けるようになったホットケーキも
相変わらずの味噌汁も
朝の星座占いもいつもの通りなのに、
ラッキーアイテムを空港で買うと緑間が静かに言い、
スーツケースを持って玄関を出る。
今日がその日。
「…元気でね、」
うつむき目は合わせられず、遠ざかる距離を
玄関でうずくまり涙を落としながら数えても
もうその数値すらわからない。

緑間がアメリカへ行くまでの間、一緒に暮らそうとの約束なのでした。

宮地へ電話し「なんでもない日常が一番幸せだった」と泣きます。
ゆっくり緑間がいなくなる準備をして
離れてもきっと日常に緑間の記憶がいつでもあるように…。

宮地は葉山とベッドに寝転んだまま、「大丈夫だろ」と無責任な発言を。
それは、宮地に言った緑間の言葉は「たった13センチ」だったから。
地球の裏側ほどの距離でも、
その地球儀ならば13センチメートル!!
だから大丈夫。
別れに泣いても、6000マイルの距離なんて、きっとひとっとび。


…相変わらず切なさにギャグを盛り込んでくれて
その透明感とのギャップがたまらなーーーい!!!
「ふっ」て笑えるのに、
電話を受けた宮地の額に優しく静かにキスする葉山とか
…ため息がもれます。

中表紙のショッキングピンクが表紙から覗いて
こういうセンスも素晴らしい♪
はーーー、好きだーーーーー!!

3

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