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キャラクターが二人とも良かったです。
しかし気になるところは気になるストーリー。事件部分はややスッキリしない結末でした。
特にモヤモヤしたのは以下の内容。
主人公自体は致命的なミスを犯していないのに(疑われてはいたが)、警察の内部情報をリークした第三者によってスパイであることが露呈。にも関わらず、肝心の内部情報を売った犯人が判明しません。
主人公はこの先も諜報員として仕事をこなしていくらしいのですが、情報がリークされている状況で(?)と心配になりました。
簡単にで良いのでリークした人物の逮捕くらいは描写して欲しかったなと思いました。
中原さんの書く男の人たちはやはりカッコいいのです。
今回は2人とも猟犬を思わせるような方々で。
同じ猟犬でもタイプが違うんですよ。
西沖はポインターを思わせましたね。獲物を見つけて、飛びかかるのではなく獲物を見つけてポインティングする。荒事には向かない感じで、実にスマート。
方や鵜飼は泥臭いです。この『泥臭さ』がオヤジスキーには堪らない訳ですが。ブラッド・ハウンドみたいな感じ。人には優しいけれど、獲物に対しては執念深くてどこまでも匂いをたどっていくみたいな。
起きる事件はハードです。
舞台はカジノが合法化されている日本。西沖は潜入捜査をしていますが、情報提供をしてくれた議員秘書が死んでしまったことで自責の念にかられ、かなり危ない橋を渡ろうとしています。
そのストレスで味覚障害になったりもしている。
「ああ、だめよ!ポインターは獲物の位置さえ見つければ良いの。獲物を確保することには、あなた、向いていないよ~っ」と、読みながらかなりハラハラしました。
エリート西沖に対して、鵜飼は所轄の刑事なんですけれど、この鵜飼の安定感が良いんですよ。
西沖が非常に不安定でハラハラさせるのに対して、鵜飼が出てくると「きっと大丈夫だ」と思えるんです。この組み合わせはすごいなぁ。
たまたまこの本を読んでいる最中に現実でもIRがらみの汚職事件が大きなニュースになりまして。
現実の事件を茶化すつもりはありませんが、なんか臨場感が出る様な気がしちゃったのも事実です。
まるでハードボイルドを読んでいるような男臭さ。
ある意味、読み応えのある警察小説を一作読み終えたような感じ。
甘さとか、らぶらぶなどとはかけ離れた硬派なストーリー展開で、途中でBL小説を読んでいるのを忘れそうになるほど。
けれどもそこはやっぱり忘れてはいけないところで、ちゃんと鵜飼と西沖のバトルもしっかりと。
……そう、まるでバトルのようなベッドシーン!
それでも、西沖の抱える切ない罪悪感は、腐女子のハートをきゅんきゅんさせますv
もう一山、事件の絡みのエピソードも欲しかった気もしますが、そうするともう本当にただの警察小説になってしまいそうなので、これくらいでよかったのかな。
BLとハードボイルドのいいバランスの一作。
萌×2評価が多いのは、多分甘味成分が足りないせいかなと……
でも、とても面白く読破したので、私は「神」で。
久しぶりに読み応えのある小説でした!
何と言っても皆様仰る通り、攻めも受けもめちゃくちゃ男前‼︎かたや今時珍しい形に嵌らない、風貌に反した人情味ある刑事、かたや自分のせいで罪なき人を死なせてしまったやり切れなさから、感情を抑えただただ犯人を捕える為だけに生きている様な潜入捜査官...
そんなストレスのせいで味覚障害になってしまった西沖をひたすら鵜飼があれやこれや美味しいお店に連れ出すので、ラーメンやら焼鳥やらが無性に食べたくなりました(笑
初めはそんな鵜飼に壁をつくっていた西沖が、だんだん心を許していき、捜査とは言え、嫌なオヤジ相手に身体まで投げ出した西沖が何で自分を大切にしないのか!と怒る鵜飼に身を預けるシーンがめちゃくちゃ好きです♡もう鵜飼にとことん癒されちゃえばいいよ‼︎って...
普通のBLならいざやられちゃう!って所で横槍が入って結局セーフ...なんて有りそうなところ、こちらは見事オヤジにやられまくりで、そんな解せないところも好きです。それが有ったからこそ鵜飼と西沖は自分の気持ちに気付けたんだから...
高級車に身知らぬそのオヤジと寄り添い乗っていた西沖をどうして自分は職質してでも引き止めなかったのかと、自分への怒りも露わに西沖を攻めまくる行為の中で、まさかのスパンキングに私が悶えました_:(´ཀ`」 ∠):すみません
そんな鵜飼にもっと叱ってと身をよじる西沖天使...
最後までハードボイルド、なのにそんな野獣美女的なエロスも有りで、本当に面白かったです♡♡♡
更に小山田先生の挿絵が輪をかけて素晴らしく、こちらの作品を盛り上げて下さっていました!確かに、最初のカラーの絡み絵は何度も見返しちゃうくらいにエロ綺麗です♡
この続編とか有れば嬉しいなぁ(´vωv`*)。o0○
密かに期待しておきます‼︎
食事シーンが多いです。
そして、それらを美味しそうに食べる鵜飼が堪らんのです(笑)
ストレスによる味覚障害の西沖は味が分からないので何を食べようが頓着していないのですが、一緒に食事をする鵜飼が本当に美味しそうな食べっぷりを披露します。
一緒に食べている西沖も、旨いものを食べたいと思うようになるし、味がしないにもかかわらず美味いものを食べているような感覚になります。
一人で食べるよりも誰かとの食事の方が美味しい、好意を持つ相手とだったらもっと美味しい・・・西沖と鵜飼の距離感が近づいていくのを、そんなとこでも感じることが出来ました。
鵜飼が最後までかっこよくなりすぎず(充分かっこいいのですが)、男臭いオヤジな雰囲気を醸し出したままなのも好印象です。鵜飼いいです!
もちろん、鵜飼に惹かれていき徐々に素の感情を露にしていく西沖もいいです!
鵜飼と西沖、この二人のキャラクター、どちらも魅力的でオススメです!!