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「背後にメガネ」がビックリするぐらい合わなくて。
でもこんなに唯一無二の素敵な個性をお持ちなのに、私もハマりたい!と諦めずに放浪していたところ、著作の中で一番人気の本作にたどり着きました。
試し読みの
「性癖を複雑骨折なさっているのです」
で、すでにグッときてました私。
結果、大当たり!大好きな作品となりました。
絵柄はそもそも今回はバサバサまつ毛ありきの西洋人設定ですし、「背後~」の3年前なので絵柄の変遷とも言えるのでしょうか?顔の長さも全く気にならなかったです。
ギャグもことごとくツボにハマりました。
(特に「大味」「お湯」「賞味期限」「しょっぱいテンション」「憑WITTER」「聖的ないたずら」、ガッカリの各種体勢、「深ァァく」etc.)
伴侶を探すために世界各地の人外さんを訪問する、残念イケメンな吸血鬼とその従者(人形)のお話。
なぜ女性じゃダメなのか、理由も試し読み部分にあったので説得力が増します。
主をゴミ屑以下としか思っていない人形ノエルがすごく良い味を出していて。
「ご冗談は存在だけになさってください」でアーノルド坊やを思い出したのは私だけじゃないはずw
(ちなみに英語では単に「何言ってるんだ?」だったのに、日本語版でわざと「冗談顔だけにしろよ」と翻訳したそうです)
ユニコーンが処女好きなのもご存じだし、随所にネタが散りばめられており、探すのが本当に楽しい。
題名「悪夢のカタログ」というだけあって、
人狼、夢魔、ミイラ、人魚、垢嘗め、枕返し、天狗、九尾の狐、ドッペルゲンガー、春風の精霊 etc.
が出てきます。
本当に絵柄にピッタリで、その作画技術は圧巻です。
マナティもかわいいし、脇CP(というか候補者+当て馬)も良かった。
ふいに哲学的なセリフが散りばめられていて唸らされます。
全10話で、9話はかなりシリアスです。
以上、BL的な萌えをお求めの方には不向きかもしれませんが、特に「聖☆おにいさん」や、えすとえむ さんの「はたらけ、ケンタウロス!」がお好きならこれもイケると思います。
<モヤった点>
ノエルが何も悪くないネフェルをひっぱたいた理由が理不尽すぎる…
<一点 間違い発見>
×「アプトル "カ" ムペウェンユク」→◎「アプトル "ヤ" ムペウェンユク」
(アイヌに伝わる暴風雨を起こす妖怪)
美しい主役が両方の鼻の穴に指を突っ込まれたりします。
この作品はエッチだよ、という始まり方なのに、ちるちるのエロ度は少なめだし、露骨な描写がないのが面白いです。縛られた天狗はこんなに淫らなのに…
性癖の複雑骨折や聖的ないたずらなど、ワードの面白さで畳み掛けてくる。性癖が複雑骨折している自覚はないけれど「君の一番奥で実体化してみようか」は大変いいね!って気持ち。
2話からこれはアシュリーが恋人を求めて毎話モンスターの類と会う流れだと察し、最終的にはノエルとくっつくんじゃないの?と思ったり。そうはならないけど彼が特別だと分かる終わり方がよかったり。
久々に読み返したくなってしまい、やっぱり好きなんだけど!!
と再認識してしまいました。
変態ヴァンパイアの永遠の恋人探し、シュールなお耽美ギャグ漫画です。
刺さる人にはささります。(当たり前です…)
攻受ラブストーリーではないし、評価迷ったのですけれど、この世界観は唯一無二すぎるし、個人的に大好き、そしてなにかと読み返してしまうので「神」にしました。ただ、BL好きな人寄っといで~!って言えるくらい誰彼におススメはできませんw
笠井先生の「男の花道」もすんごいギャグ漫画だな!と思ったんですけど、お耽美系の絵柄の先生ってわりと”へんなもの”が好きなのかしら?と思ったり…そして私も結構”へんなもの”に惹かれて惹かれて仕方がないところがあるので、へんな嗜好は見過ごせません。
で、お話としては、永遠を生きる吸血鬼・アシュリー様(性癖・複雑骨折、趣味・可愛い子のパシリ、たぶん攻)が、従者のノエル(アシュリー様製作の人形、どS)と一緒に恋人を探し求めて世界中を駆け巡り、各地の神様、妖怪、精霊と戯れるという内容で、まさに、”性癖 is like a box of chocolates." 、各エピソード楽しいです。さんざん探して、夢魔のセフレ一人できる、というしょぼい成果もまた、アシュリー様らしくて素敵。
そして、今もきっとどこかで永遠の恋人を探していらっしゃるのでは?と思わずにはいられません…。
[ダーク(ギャグ)ファンタジーの傑作!!]・・・と説明が有った通り、
まつ毛びっしりの美麗な描画で展開する ギャクコメだった。
永く生きると、まじめにずっと生きてられないのかもしれない。
笑って気をまぎらわせて、退屈を潰したい吸血鬼なんでしょうねー。
吸血鬼がメインキャラということ以外は何情報も入れずに読んだのですが、タイトル通り正にカタログのような作品でした。吸血鬼である主人公・アシュリーの、長い長い生涯の孤独を埋めるための人外伴侶探し。人狼から始まって、人魚、妖怪、精霊などなど、各国の様々な人ならざる者に会いに行っては、彼らを伴侶にするのは無理だと悟って帰って来るアシュリー。それに根気よく付き合い続ける、魔力が宿った人形であるノエルに辛辣にツッコまれながら、不屈の精神で何度も旅に出るアシュリーが笑いを誘います。特に、日本の妖怪の枕返しや小豆洗いに「枕返すだけ?」「小豆洗うだけ?」とツッコむところはシュールで大好きです。
見惚れるほど美しい絵のタッチに反して、かなりコメディ色が強め。人外キャラと対立しても、一旦は物々しい空気になるものの、すぐオチを付けられその空気は長くは続きません。せっかくここまで美麗な絵なので、ストーリーにもそれなりの重厚感を期待していたので、アシュリーがぽんぽんボケを放つようなキャラだったのはちょっと残念だったかも。ただ、これは自分が予備知識を入れなかったことにも責任があるので、作者のせいにするつもりはありません。シリアスな作品が苦手という方は、安心して手に取ってみてください。でも、最後まで誰もアシュリーの伴侶になれず、彼とノエルとの関係もあと一歩踏み込んで欲しいというところで終わってしまったので、もう少し愛の要素が強くても良かったかなと思います。