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表題作恋するウサギの育て方

稲葉雄大,来る者拒まず去る者追わずな大学生
一宮圭史,雄大の高校のクラスメイトだった大学生

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

イケメンでナンパな雄大は大学で圭史と再会。ある事件のせいで脱兎の如く逃げる圭史を追いかけ続け、雄大は徐々に圭史に近づくが…。

作品情報

作品名
恋するウサギの育て方
著者
榛名悠 
イラスト
陵クミコ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
ISBN
9784344830936
3

(15)

(0)

萌々

(7)

(3)

中立

(4)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
4
得点
41
評価数
15
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数4

体から男に好かれる物質放出するウサギって(笑

榛名さん、初読みです。
あらすじに『イケメンだけどチャラい』と攻めの描写があり、チャラ男目線良いね!と購入。
この時点で勝手に攻め視点だと決めつけていました(苦笑
半分は正解で良かった…
受けと攻め両方の視点で読める作品でした。


攻めの稲葉雄大は、大学一年生。
小学生の頃からダントツにモテ、それは現在も続行中。
軽く浅ーく女の子とつきあっており、一宮の天敵。

受けの一宮圭史は、本人曰く、『体から男の人に好かれる物質』が出ていそうなカワイコちゃん。
しかしその中身は、男気溢れ、護身術も操る男子。


ふたりは高校の同級生。
高校時代の一宮は、外見そのままのひ弱さでした。
それが雄大のせいで(お陰で?)、今やすっかり武道の腕前は、雄大を投げ飛ばせるまでに。
いやあ、しょっぱなから笑えます。
強くなった一宮の様子も、しょっぱーい高校時代の汚点とも言うべき雄大の経験も。
これがね、鼻っ柱をボッキリやられてて面白いんですよ。
ただこの頃の雄大、最低野郎なんですけどね(苦笑

一宮の中で雄大は、高校時代の暗黒歴史のきっかけともなった存在で近寄りたくもない相手。
しかし雄大の方は、大学で偶然再会した一宮が自分にとってかなり不本意な誤解をしていることに気づき、一宮を追いかけ、しまいには一宮の参加するサークル『異文化交流研究会』略してイブケンへも入会してしまいます。
とにかく無自覚のまま一宮を追いかけるうちに、自分の一宮への執着心に気づき…といった具合でお話は進みます。

この作品サブキャラも無駄な人がいませんし、みなキャラが濃いわりに主役ふたりが霞まないといううまい設定だなあと思います。
とにかく一宮がね、可愛いのですよ。
彼にその言葉はトラウマなので禁止なんですが、雄大が心の中で何度も言っちゃうのもニンマリなんです。
雄大の好きなキャラメルに絡めた遊園地でのアイスや部室でのドリンクのストーリーのくだりは、もう、乙女ですねー。
そんななのに一宮が女の娘になってないのは、彼の内面が男前なせいなんでしょうかねー。
可愛いくせに精神男前受けって、本当気持ち良く読めます。
雄大も、あんなに高校時代嫌な思考の男だったのに、惚れた弱みか、一宮と関わってすんごいイイ男になっております。
恋愛って人間を変えると作中自分で言ってましたが、本当、そんな感じです。
癒されましたー。
ノンケ同士がお好きで、ちょっとお疲れな方にオススメです。

2

恋人が欲しい男たちの話。

イケメンの雄大は来るもの拒まず去るもの追わずで、彼女がいない期間の方が少ないモテ男。
でも高校時代にマッチョな男の先輩に告白され、あわやというところでたまたま通りかかった圭史に見られる。八つ当たり兼口封じもかねて周りから可愛いと言われている圭史にイタズラをしようとしたが、逃げられ、しかも圭史はたまたますぐ転校してしまいそれっきり。
大学に入学し、偶然雄大は圭史を見かけるが、圭史も気付いた途端脱兎のごとく逃げてしまう。当時のことを話そうにも会話も出来ず、しかも追いつこうものならばあれから鍛えた護身術で投げ飛ばされるという毎日。
そんな中圭史が異文化研究部に入っているとわかる。そこはもてない男たちが彼女を作ろうと頑張る部で、イケメンリア充の雄大は先輩たちには合コンをエサに、圭史にははじめて本気で好きになった人がいてその人の前だと俺もうまく話せないと嘘をつき、入部し距離を詰める。
最初は何か気になる相手として圭史を思っていた雄大だったが次第に…というお話しです。

まず注目すべきは異文化研究部、通称イブケンのメンバー。
デブ、ヒゲ、メガネといかにもな方々ですが、とてもコミカルに描かれているのでキモくなく笑えます。初めての合コンに痛い服装、そこから彼女が出来たメンバーがいたら呪い、結局騙されて短期間で50万も貢がされ、でもまたポジティブに次へと行く。
そしてそんな先輩方に対してイケメン雄大がしっかり対応してあげる姿が好印象!初めての合コンを楽しい思い出にしたいと、女の幹事に事情を話してデブ専やヒゲ専でかつ男子を値踏みしない子をお願いしたり、デート対策に美容師連れて来てくれたりと、イケメンのいかにもな傲慢や俺様感はなく、圭史への思いを自覚してからは初めての本気の恋に純情さや臆病な姿も見られ、そんな姿をずっと見てたら惚れてしまいます!いいですよね!ぶいぶい言わせてたはずのイケメンが狼狽えたりへたれになったりする姿(≧∇≦)
対して圭史は高校時代の雄大のイタズラから続く残念な出来事の連続で、可愛いと言われるのも嫌だし大柄な男性は怖いしですっかりトラウマに。護身術やボルダリングが出来るかっこいい面やしっかりとした責任感など、可愛いけど男らしい。転校してからのたった二年間の護身術で、そんなにバッタバッタと人を投げられるようになるのかとか、トラウマはどこ行ったんだ⁉︎という感じがし、攻めに比べて受けの描き方が少し雑な感じが少しします。
でも時々圭史視点があるものの、基本雄大視点で話しは進むし、圭史は可愛いし、問題なし!

3

最初の攻がイヤで挫折する寸前でしたが・・・

え~・・・これ最初は『雄大(攻)が嫌がる一宮(受)を一方的に追い掛けてる』わけですが、個人的好みでこういう『相手のことお構い無し』の無神経な攻キャラクターが心の底から大ッッッッッキライなんですよね。無意識に好意やたとえ恋愛感情があろうとなんだろうと。

もちろん、BL(ラブストーリー)なんだから、そこからどんな紆余曲折があろうとハッピーに纏まるのはわかってんですが、逆に言えばそんな身も蓋もないことを考えてしまうくらい気が逸れてしまって、↑レビュータイトル通りもう冒頭30ページで完全に読む気も失せました。頑張って読んだけど。
ただ、途中で投げなくてよかったと思うくらいには面白かったんです。あくまでも『ラブ以外』ですけどね。

正直『ラブストーリーとしては』微妙です。とにかく、最初の雄大が気分悪くなるくらいダメなのと、ラブストーリーで脇に力入り過ぎてるのが苦手なので。←『イブケン』のキャラクターやマリが出張り過ぎで鬱陶しい。

それでも、攻視点(受視点もあります)で雄大のアホさ・情けなさが全開なので、それだけでなんとか読めました。


う~ん、ラブ度外視のコメディとしては決してつまらなくはないんですが、私が『BLに』求めるのは濃い脇キャラクターとのアレコレではなく、メインCPのラブなんだよね。

しかし、その肝心のラブが好みじゃなかったのがどうにも・・・とにかく、メインキャラクターに魅力を感じませんでした。
ダラダラした描写でどこまで引っ張るのかと思ってたら、いきなり両(片)想いですか?
そして、終盤があまりにも慌ただしくて呆然です。

むしろ、個人的に『ラブストーリー』には邪魔なラブ以外の脇キャラクター関連の方がまだしも面白かったよ。


読まなきゃよかったとまでは言いません。一応でも楽しんだので。でも、別に読んでよかったとも思っていませんし再読する気もない。

榛名さんはルビー文庫からほぼ読んでますが、結局読み返したいと思ったのは『三食昼寝花嫁ツキ。』だけなんだよね。←これだけはホントに大好きで、繰り返し読んでます。


あとは、陵さんの表紙イラストは可愛くていいんですが、本文挿絵は驚くほど普通(平凡)でした。

4

攻め目線だった

いつも読んでるBL作品は受け目線ばかりで、いままで攻め目線なんてあったかなってぐらいです。
主人公は受けだと思ってたから、冒頭から頭が混乱。
攻めなのに、稲葉雄大の人生説明が長いとか思ってたら稲葉が主人公でした。

稲葉はチャラくてモテモテで初体験は中二の時、五歳年上の女とらしいですが…陵クミコ先生の可愛い感じのイラストとはイメージがちょっと違う。第一印象、感じ悪いなこいつです。

可愛い子は虐めたくなるよね。
敵意剥き出し威嚇しまくりの一宮が可愛い。
でも、ちょっと、被害妄想激しいです。
その一宮のキャラがまた可愛いくて面白い。
本人に可愛いって言ったら怒りますので注意。

稲葉が男に襲われてる、一宮が目撃して稲葉は男も好きなんだと思い、稲葉に悪戯されちゃって(稲葉の八つ当たりから)、誰にも言わないからって言う理由で転校までしちゃうんですよ。

首輪付けて置かないといつ逃げられるかわかんないよね。

いままでにない感じで面白い一冊でした。けど、稲葉の自慢のような人生説明はもう少し省いてもらいたい。

1

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