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この身は、愛しい犬に喰われる贄──
ここのレビューが恐ろしいので、どんな凄い内容かと恐怖と不安に怯えつつ、しかし恐いもの見たさで買いましたが。
うーん、別に……普通……
いや、いい意味でヤンデレ全開だなとは思いましたが、突出してサイコな内容だとは感じなかった。
というのも、本作の攻め(ヤンデレ属性)が求めているのは「受けの監禁」であることが最初からわかっているので、「何をされるのかわからない恐怖」「どこまで堕ちていくのかわからない不安」というのが読み手側にはないんですよね。
バッドエンドルートに堕ちたがる“攻めの欲望”と、それを回避したい“受け”と“攻めの理性”という構図。
精神的なバトルだなぁと感じました。“受け”と“攻めの理性”の共闘って、なんかいい。
確かに明るくはない話ですが、暗いとも感じなかった。
ヤンデレものは闇落ちエンドか膠着エンドが非常に多いですが、そんな中、“受け”と“攻めの理性”はよくがんばったと褒めてあげたい。
いいお話でした。おもしろかった。
前作の「渇仰」に輪をかけて達幸が狂ってます。
明良の思考も結構いくとこまでいっちゃってますが。
ラストまで読んで、この2人はこれで良いのかもしれないなぁと思いました。
愛の形はひとそれぞれですし・・・。
とりあえず2人が幸せそうでなによりです。
そして、前作同様2人をフォローしまくっていつもハラハラさせられている松尾さんには幸せになってほしいとつくづく思います。
もしかすると、もう既に・・・?
松尾さんの幸せを見守り隊。
前作の「渇仰」で初めて宮緒葵さんの作品を読みました。執着攻めが大好きなので「渇仰」と「渇命」「ぱんつをはきたい3日間」の3冊を買いそろえてから読み始めました。レビューを読むとなんだか読み始めるのが恐ろしいような不安を抱えていましたが思い切って?読んでみてほんとーに良かったです。「渇仰」での達幸の凌辱強姦、「渇命」序盤の監禁なんてまったく可愛いもんだと感じてしまう圧倒的なラストに読み終わってしばらく胸がどきどきして放心してしまいました。こういう愛の形もあるんだな、と。達幸と明良にとってこれ以上の幸せは無いんだろうなと胸にしっくりくるラストでした。メリバなのかハピエンなのかは読む人によって解釈が分かれるところだと思われますが、私的にはハッピーエンドです。
執着攻めをなめてました。真の執着攻めを堪能させられました。宮緒葵さん、おそるべし。
「渇仰」の超ヤンデレ超執着もの続編はここまで突き抜けたか達幸!!
そこまで受け入れたのか明良!!と読みながら絶句致しましたね。
サスペンスもホラーも大好きだけど唯一苦手なのがスプラッター系な私。
完璧なスプラッターでは無いけれどそんなに遠くない未来に達幸の狂気な愛が
明良の全て、文字通り生身の肉体までもむさぼり食べつくすのではと思わせる
作品の後半部分の描写で、ここまで来てしまったのかと遠い目になりました。
愛する人を食べつくし一体となるなんて獣的感覚と思うのですが、
やはり達幸は生まれてくる種族を間違えたとしか思えない内容ですね。
狂気なワンコが人気イケメン俳優に擬態している。
今回の内容は本当に達幸にしてみればそうなのだと感じます。
それにエロ狂いで明良が傍にいれば年がら年中時間も問わず発情してての
あーちゃん孕んでセリフとともに合体しちゃうのも前作同様。
本来なら明良を誰の目にも触れさせたくない達幸ですが、明良の意思と
前作では明良を命の危機に晒したことがあるのでひたすら閉じ込めることを今回は我慢。
いくら言葉で達幸が1番だと愛していると告げても心の底から信じきれない達幸。
明良が誰かと話しただけでも、達幸以外のことに目を向けるだけでも不安になり
前作同様のほの暗くギラつく獣の目を宿してしまう達幸なのです。
それが今作でトラブルに巻き込まれた明良が達幸を止めるために言った言葉が
達幸にとっては何よりの精神安定剤になったようです。
読んでいる私は、明良なんてことを言っているのと止めたくなりますが、
達幸に注がれ続けた狂気の愛情が明良をもまたその狂気を心の底から受け止めるような
被虐的な答えを明良が出していることに驚愕です。
でもこの二人はきっとこのくらいのことでなければ一瞬でも離れていられないのだから
致し方ない愛の形なのだろうとも思うのです。
実際にそうなったらかなり怖いし、ヤンデレなんて言葉で解決出来ない次元ですが。
読み終わって思うのがこの作品が続編だったのですが、同人誌や番外編などで
目にして読んでいるからなのかもっとシリーズが続いているような錯覚もあるのです。
出来れば最悪な愛の昇華にならないように祈るばかりなのです。
神評価したいところなのですが、スプラッターを匂わせられた怖さでチョイ控えめです。
執着愛、大好きです。前作『渇仰』、大っっっっ好きです。
前作、『渇仰』を読んだあとは、執着愛最高!犬攻め最高!!とニヤニヤしてテンションが異様に高くなったりしたものでした。
今回、待望の続編である『渇命』を呼んだあとは、しばらく言葉を失ったというか、顔色を失い、たぶんこういう→(((;゜Д゜))))顔になっていたかと思います。
発売日に買って、読んだらすぐに感想書こうっと!とか決めていたのに、気力を取り戻すのになかなか時間がかかりました…。
なにが言いたいかというと、大変衝撃的な読後感ですよ、という話です。
流血が苦手な方には辛い展開があるので、ご注意ください。
前作で十分エキセントリックで犬だった攻め、達幸は、もう犬に申し訳ないレベル、人が人に執着するどろどろした気持ちを異様に研ぎすましたらこうなるのかというような、本能そのものの存在になってました。
達幸はますます明良に執着し、執着すればするほど、明良を他人の目にさらすだけで耐えがたい苦しみを覚えてしまう。
本当は明良を監禁して、不安がない二人だけの世界に閉じこもりたいが、明良が望まないことはできないので、なんとか自分を抑える毎日。
もう、達幸の欲望・欲求は、普通の人間には受け止めきれないようなものだと思うのですが、明良は全部受け止めようとして、達幸が一番幸せになれる方法を考えこみます。
達幸の望みは2人きりで閉じこもること。明良自身はできるだけそれは避けたいし、なにより達幸には俳優としての天賦の才能がある。でも達幸が苦しむのは見てられない……どうすればいいのか?
2人の出した結論(というか、明良が出して達幸が嬉々として従った結論)は、あえて書きません。
とりあえず、2人はラストは幸せそうでした。
執着愛がいくとこまでいくと、こうなるしかないのか…と、納得。
ただ、大好きなカップルが、王道のわかりやすいハッピーエンドを迎えなかったことで心がヒリヒリする。同時に、このカップルは他にどうしようもなかったんだよな、とも思います。
達幸がすごい攻めだな!突き抜けてるな!と思って読んでいたシリーズでしたが、今となってはそれを受けとめ愛する明良も、とうに常軌を逸してたんだな。
評価は神にしようか迷いましたが、大好きだった達幸のキャラが、ラスト研ぎ澄まされすぎてかわいげを失ってたので、それを惜しんで萌え×2で。
おろおろして、びえびえ泣く余裕がない達幸が好きだったので(笑)
読み終わって、『渇命』というタイトルと共に表紙を見ると、ぴったりすぎて……またぐるぐる考えちゃいました。
代表作の続編で、ここまで振りきった宮緒先生はすごいと思います。執筆中に、五キロ痩せられたとか。さもありなんの力作でした。
万人受けする作品ではないですが、多くの方の感想を聞いてみたい作品です。