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4篇からなる短編集です。
表題作は「ビスク・ドール・レプリカ」であり、描き下ろしもこちらの作品でした。
料理人・考×喫茶店店員・ユウ
昔、魅せられた美しい人形にそっくりなユウ。
そんなユウを弟のように可愛がる考だが、ユウは考に対して恋愛感情が芽生えていて……
ユウは考に告白するけど、友だち以上恋人未満のまま終わってしまいます。
だけど、描き下ろしで少し距離が近付いた2人を見ることができ、嬉しかったです。
その他の収録作も美しい絵とストーリーでいい感じなのですが、やはり短編ということもあり物足りなさは感じました。
どうしても性急な展開と感じてしまい、少し残念でした。
短編で読者を満足させるのって難しいですよね…
でも、総じて読みやすくて良かったと思います。
長編も読んでみたいと思わせる作家さんでした。
粉子先生の初コミックス。画力の高さに驚きます!
「ビスク・ドール・レプリカ」
考は、以前見た美しいビスクドールにそっくりな人間・ユウに出会う。
本の山から掘り起こされたユウが瞳を開けた瞬間、人形にスイッチが入ったみたい。
考と人形師に捨てられた過去を持つユウは、同じカフェで働き、同じ家に住み、だんだんと距離を近づけていく。
設定は現代だけど、古民家、寝る場所もないほど本が積まれた部屋、和装の部屋着と、昭和初期くらいの閉塞感と耽美な雰囲気が作品に流れています。
「はちみつねこ」
猫カフェで働く二人、ノンケの実から告白して、ゲイのしずると恋人になったけど、キスから先に進めず…どっちも焦れ焦れして求め合うのが素敵でした!
「密室ファニーロマンス」
スランプの画家が友人から豪華寝台列車の旅をプレゼントされる、その部屋には恋人に殺されたアジア人の幽霊が出るという噂があり、部屋にいた幽霊とカラダを重ね、また会いたい、彼を連れ出したいと画家は思いを募らせていき…
オチがわかるシーンは映画みたいにドラマチックです。
「人魚のいる景色」
遊び人の男が水族館のダイバーに一目惚れして口説き落す。あらすじは簡単だけど、水槽の中に彼を入れる夢や水の絵が綺麗で見惚れます。水槽の中でダイバーが悲しそうな表情を浮かべる夢は、遊び人が欲望のまま突き進んだ時の未来。そんな顔はさせたくないと思う、それで未来は変わっていく気がする。
ビスクドールの絵に惹きつけられ、はじまり2ページ目で作家買いしようと決めました!既刊3冊ですが判断は間違ってなかったです。これからも綺麗な絵と丁寧な仕上げを追いかけたいです。
粉子すわるさんの作品はやはり品のある美麗な絵が素敵です!うっとり。
ストーリーはすごく深いというわけではないのですが微笑ましい感じでどのお話もよかったです!短編であることを踏まえても(私自身短編は大好きです)わずかに物足りなさも残ってしまうのですが、もう少し読みたいなどの欲はプラスに捉えます^ ^
また、お話の題材や舞台が素敵ですごく好きです。小樽とか列車とか水族館とか…個人的に○○急行とか魚とか好きなんです、あと道民だし(*´艸`)
《ビスク・ドール・レプリカ》
仕事で小樽に来た考と、考が昔小樽で見た綺麗な人形にそっくりなユウくんのお話です。
このお話はユウくんがめんこいです。「ふほうしんにゅう?」とか、ご飯がビスコとか、不器用でぷるぷるしながらパフェ作ってるとか、寝癖とか色々クスッと微笑ましくなります(*^^*)
色々ずれているのに意外と積極的なところもユウくんの魅力だと思います。ここでは考はまだこれから恋を実らせてゆくのだろうというところで終わっていますが、巻末の描き下ろしでは友達以上恋人未満ではありますが気持ちが少し進展していて、一緒に寝るシーンはとてもよかったです!
《はちみつねこ》
同じ猫カフェで働くつきあって半年の二人、ノンケの実とゲイのしずるが、そろそろキスからステップアップしたい…というお話です。最後はよかったね♪という感じです^ ^
《密室ファニーロマンス》前後編あり
スランプ中の画家アレジが友人の勧めで寝台列車の旅をすることになるが、泊まる部屋には恋人に殺されたアジア人の幽霊が出るという噂があり…そしてその部屋で幽霊と名乗る男と出会い、一目惚れして体を重ね、列車から連れ出したいと思うようになり…というお話です。
前後編あるのでよりまとまってますし、設定がおもしろくてよかったです(*゚ー゚*)
《人魚のいる景色》
水族館で泳ぐ姿を見て人魚のようだと一目惚れした渉と、一目惚れされた水暉のお話です。今まで人との付き合い方が軽かった渉が初めて水暉には悲しい顔をさせたくない、傷つけたくないと思うようになるという感じでした♪
今後の作品も楽しみです( ´▽`)
ご飯はどうしてるかと聞く孝に、ビスコと答えるユウ君。
一瞬、ビスコって何か分からなかった。
ビスコっていうレストラン?と思った。
ビスコってクリームの挟んだビスケットね。赤い袋の。
これ、短編集なんだ……孝とユウ君の話をもっと読みたいって思ったけど、他の話も良かった!
でも、残念な事に白抜きが……。
受けのを攻めが咥えてるとは思うけど攻めの鼻から下が白抜きで変……でした。
密室ファニーロマンスが一番好きかも。
これだけ、2話あります。
列車の一室で売りもやってるピアニストのとしおがいて列車を手配した友人にその部屋には幽霊がいると教えられたアレジ。
アレジはとしおを幽霊だと信じて、しかも好きになっちゃう。なんどか体を重ねてここから連れ出したいって……切ないけどハッピーエンド。
描き下ろしで孝とユウ君の話がありました。
ユウ君の部屋は本部屋にして孝の部屋で一緒に住むことなったのかな?
同じベッドで寝て、お休みなさいというユウ君の笑顔に萌えた。
ユウ君の人形のモデルになったきっかけとか人形師との関係とか詳しく知りたかったな。
粉子すわる先生のデビューコミックスです。
お話も絵も、とても美しいものを作られる作家さんだと思いました。
何ともいえない色気のある絵が魅力的です。
キャラクターの表情や独特な感じのする体のラインの描き方が色っぽくて良いなと思います。
特にお尻はすごく良いお尻でした…
昔見た人形にそっくりの少年。
寝台列車の客室に現れる幽霊。
水族館の水槽の人魚の様なダイバー。
そんな儚げなきっかけから始まる何処かファンタジーちっくなストーリーが美しかったです。
この他に猫カフェで働く二人のお話も、猫を使って作られている雰囲気が素敵だと思いました。
4作もの素敵な雰囲気を持ったお話が読めたのが嬉しい反面、1作1作をもうちょっとしっかり見てみたかったとも思います。
前後編の「密室ファニーロマンス」が割とちゃんとまとまっている感じがして一番好きです。
今後は、前後編かそれ以上の続き物か、もう少し長いストーリーを読んでみたいですね!