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表題作手の届く距離で

東上史朗,調査事務所社長
長月八尋,19歳,家出中の大学生

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

事情があり家を出た八尋が出会った東上は調査会社支局長。その魔窟と化したマンションに同居することになった八尋だったが…!?

作品情報

作品名
手の届く距離で
著者
椎崎夕 
イラスト
サマミヤアカザ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
ISBN
9784344833135
3.6

(20)

(3)

萌々

(8)

(7)

中立

(2)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
4
得点
70
評価数
20
平均
3.6 / 5
神率
15%

レビュー投稿数4

八雲くん方付け上手。家事上手

受け様 八雲 家出中。
交通事故で出会い、同居のバイトに勧誘。
八雲くん方付け上手。家事上手。
攻め様の東上。口数は少なそうだけど、がっちり囲い込み。
八雲くんの家出理由を解決
調査会社ってすごいです。東上さん手際がいいです。
ひなちゃんがキューピット。
東上さん しっかり一番欲しいもの手に入れてしまいました。
なのに、なぜ「片付けヘタ」なのでしょう。

ちょつと 八雲くんと東上氏の歳の差が気になりますが、
ハッピーエンド。
うーん。八雲くん大学受けなおしたり、これからが大変そう。

3

家出中の大学生が自分の居場所を見つける話


家出中の大学生八尋(受け)は、交通事故にあいかけた少女を助けて頭を打ったため救急車で運ばれてしまいます。実際には事故にならなかったため治療費その他を負担しなければならなくなって青くなる八尋に、助けた少女比奈を預かっている東上(攻め)に、比奈を助けた礼に、治療費その他の負担と事故の後遺症が出るかもしれない1週間の間の面倒を見るといわれます。過剰な親切を警戒する八尋ですが、東上にうまくいいくるめられてしまい、1週間体調をみながらバイトするという条件で東上の家に連れていかれます。東上の部屋はいわゆる汚部屋で、食品の残骸がないのがせめてもの救いという状態でした。その部屋を片付けるという仕事をしながら、東上の世話をすることになります。その後、調査会社の所長をしている東上の事務所の手伝いもするようになります。

八尋は大学に進学したのはいいけれど、事情があってかれこれ4か月家出中です。まだ未成年なのでバイトをしながら成人するのを待ちながら、カプセルホテルなどで生活しています。早くに父親を亡くしたため、母親の負担少しでも減らすため、優等生を演じるくせがついており、人当たりもよく、あだ名が王子様だった容姿も相まって、特に女性のあつかいが上手です。ただ、警戒心が強く他人の家で一人になったり、女性と二人きりになったりすることを極端に嫌がります。誰にでも、人当たりがよいのですが、なぜか東上にだけは初めから毒舌を吐きまくりです。無意識にしているようで、東上の所員に指摘されて初めて自覚するくらいです。自分を信頼してくれているのがわかる東上の扱いに居心地の良さを感じ、東上の家と事務所から離れがたく思う自分に戸惑いますが、東上のそばにいたいと思っていることに気付きます。


東上は調査会社の所長をしており、人探しを得意としています。
人当たりはとても良いのですが、テリトリー意識が高く、決して自分のものを触らせません。
しかし、片付けができないので部屋や事務所がカオスになっていくのですが、記憶力がよいのでどこに何があるかを把握できているおり、本人は困っていません。そのテリトリーに最初から八尋を入れて部屋を片付けさせたのは下心満載だったと告白するのですが、どのタイミングで八尋に落ちたのかはよくわからなかったです。告白したときも、気付いてもらえてなかったことに驚いてましたが、東上の人となりがよくわからない私にしてはどこが口説いてたんだろうとと思いました。


八尋は逃げることしか考えていなかったのですが、調査会社をしているだけあり、観察力のある所員や常連の依頼人との会話により、話をしなければ伝わらないと逃げるのをやめます。八尋が家出した元凶と対峙したときは後ろで東上がサポートしてくれます。
東上の協力もあり、家出することになった事情も解決して本当によかったです。
ただ、家出の元凶は本当に腹立つので、そのくだりだけはムカムカします。もっとキツイ制裁が加えられたらよかったのにと私的にはちょっと不満です。
八尋は義父や義妹に好かれたいあまり、優等生の仮面を外せないまま進路も決めていたのですが、家出事件により、優等生の仮面をかぶらなくてもよい場所を手に入れ、本当に自分のしたいことを見つけることができ本当によかったと思います。ただ、もう秋も終盤。いまから受験しなおすとなるとかなりキツイと思うんですが、自分の夢に向かって頑張ってもらいたいと思います。

全部読んでから考えると、とても甘い話でした。が、八尋視点であることもあり、東上がどれだけテリトリー意識が強いかなどの情報がかなり後の方までわからないこともあり、読んでるときはあんまり甘く感じませんでした。でも、事情を知る他の所員からみたらとんでもなく甘かったんだろうなと思うと、第3者視点がちょっとあったらもっと面白かったんじゃないかと思いました。

1

不憫な家出大学生でおばさんはハラハラ

サマミヤ先生挿絵と、最近 椎崎先生が好きになってきたのでget
最初からずーっと、受けさんがなんで家を出たのかわからず、
すごくはらはら。
だってカプセルホテルで暮らしてる とか、図書館でずっと本読んでるとか
ほんとおばさん心配で心配で(泣)

で攻めさんに拾ってもらえたわけで、それだけでもう安堵。
でもすぐ出ていこうとするし、もう早くくっついて! と
イライラ。
途中から家出の原因がわかって、もうドキドキしすぎて大変でした。
椎崎先生の今まで読んだ本の中で一番ドキドキしたかも。

ちょっとイラつく女子が出てくるので、女子は一切受け付けん!
という方には無理かもです。

攻めさんは、つかみどころのない、曲者。
大人だけあって、各種追い込みがうまい(笑)
受けさんは、意地っ張りな大学生。
優等生だったけど、なんでか攻めさんに対しては最初っから喧嘩ごし。
そんな二人が、結構ひどい目にあった受けさんの諸悪の根源を退治しつつ
心を通わせる ってなお話と思います。

ゆっくりじんわり話でも大丈夫な方でしたら、お読みいただいてよいのでは。

0

もうちょっと詰まっていれば

これは、好みの歳の差カップルだ…と思いながら読んだのですが、どうもお話のテンポが自分に合いませんでした。
というのも、300ページを超えるボリュームなのですが、100ページ過ぎても特に何も起こらず…
いつまでこんなにのびのびした展開がつづくのか?と思いながら読み進めました。

お話は、家出少年の八尋が、怪我をして東上という生活能力ゼロの男性に拾われ、東上のもとで雑用などのバイトをして暮らすことになる、というものです。しかし、肝心の八尋の家出理由ですが、引っ張りに引っ張られ、なかなか明かされないままなのが悶々としました^^;

明かされてみるとそんなに引っ張るほどでもないような…さすがに200ページ超えてもあまり進展しない内容に残りのページをチラチラ確認しながら読みました。普段今何ページ目か?なんて気にすることないのですが…。

結論からいうと、こんなに分厚い本である必要はあるのか?と思います。もっとサクッとテンポよくまとめられていたら、そこそこ面白いお話だと思えたと思います。


恋愛部分ですが…ほぼ最後の方まで何も進展しないので恋愛ものなのか?と思ってしまうスローさでした。ガッツリ恋愛ものが読みたいかたには物足りなく感じると思います。
なのにラストあともうちょっとで恋愛パートに突入し、くっついたと思ったら即ベッド…というのはちょっと唐突な気も。そこはBLにとって省けない大事な箇所なのかもしれませんが、ここまでスローペースできたのならバランスを考えるのも大事かと思いました。
あと、東上が不思議系で非常に掴みにくいキャラなのですが、かなり最初から八尋が好きだったみたいで、その理由もなぜかな?と多少疑問に思いました。

歳の差カップルとしては好みでしたが、恋愛部分はもう少し凝っていてもよかったかと思います。
やっぱり全体のバランスかな…と思います。やや、残念に感じた一冊でした。

0

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