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読み出してからすぐあらすじの流れに乗れるので飽きっぽい自分には良かったです。割とベッドシーンも実況でなく事後っぽい書き方が多い印象で、売りとしての一回一回の受の反応とそれに対する攻の受け取り方がサクサク進むというか、一回ずつが長いよりは展開早くていいのだろうけど、もう少し出会いの一日とか大事な場面はもっと丁寧めに読みたかったと感じました。まあ入れ込みの度合いが深くなっていく毎に、という感じなのかな。最低な攻めがどんどん深みにはまってく感じが好きなので楽しめました。
割と高野が突発的な奴で、急に読者が知らない別攻めを呼び出して渉を抱かせようとしたり、赤ちゃんを盗んだりと、「おいおい大の大人なんだからもっと考えなよ人生狂うよ」と思う行動に出ます。別攻めの件は渉が傷付くのが見たい、自分以外の人とすることへの反応が見たいというのでしょうが、あと赤ちゃんの件も何かあるだろうけとその辺りの納得できるような心情をしっかり書いて欲しかった。でもその後先考えられない行動で人を傷つけるというのは小説っぽさがなく人間らしいのかもしれません。赤子の件は普通に警察事。
恵まれない生き方だった渉が幸せを感じる事に高野と共にジーンときます。身近な人が孕って、家族になろうと決意したことを「簡単に家族を得ようとした」と自分を戒めたり、優しくされてその人に親しみを持つ事を、気まぐれに骨をあげた野良犬が家までついて来たら困るだろうと吐露するのが切ない。
高野の誕生日に、渉が何がほしいかと聞かれた時の高野の回答が良かった。
渉が、幸せだと自分で思えるようになって良かったです(´つω・`)
彼の生い立ちと境遇には、もう辛いし切ない…!!
高野が憎たらしくなりました。
よく許されたな…。
もっと痛めつけてもいいんじゃないかって思えるぐらいの渉への仕打ちが私は許せなかった ಠ_ಠ
でも、渉への異常な執着ゆえの愛情は渉にとっては唯一の自分自身へ初めて優しさと愛情をくれた人と思ってしまうのは仕方ないのかなぁ…と思いました。
渉の孤独と高野の孤独は、私は同じだとは思えないけれど…寂しさを誰かが側にいて安らぎを感じることが出来たのが、お互い同士だったのだなぁ〜と思いました(๑ ̄∀ ̄)
結構、内容的には好みが分かれる作品でもあると感じました。フィクションでも…物語の設定を少し現代よりにしなければ受け入れられたかもしれないけど、結構ギリギリラインの物語でした。
最初、高野は何てやつだ、お金で言うことを聞かせるのはまぁ仕方ないとして、と思ってましたが、物語が進むにつれて渉に首ったけになってしまう。。。
ですが、その渉への思いがねじ曲がって、どう対処して良いのかわからずに、最悪の仕打ちをしてしまいます。
渉はそれを機に高野から距離を取り、離れていきます。
高野の方は、信田とのことも渉とのことも気持ちの折り合いが付けられないまま、そしてどうにもならずに事件を起こしてしまいます。
(とは言え、通報されなかったので事件にはならなかったのですが)
でも、そのおかげ?で渉を側に置くことができるようになり、信頼を回復する努力をしていきます。
高野のねじれてしまった心の動きと、渉の健気な高野への対応、めちゃくちゃ引き込まれました。ありがちだけど、嫉妬や劣等感といった負の感情をうまく表現されていました。ホント、あの境遇でひねくれなかった渉がすごいわ。
だからこそ頑なだった高野が変わったんでしょうけどね。書き下ろしはもう、甘い甘い。高野がいい男になっていきます。
信田達とのパーティも楽しそうで、このまま幸せに暮らしていってほしいです。
榊空也さんのイラストもストーリーとマッチしていて最高です。
親友に片想いを拗らせている攻めが、憂さ晴らしで男の子を買って遊んでいるうちに、だんだんその子にハマっていくお話。
珍しく攻め視点です。(最後に少しだけ受け視点もあり)
驚いたのは受けを好き勝手に扱う攻めですが、なんとその描写がないこと!
乱暴にしたりと可哀想なことをしたとのことですが、その部分のエッチシーンがないので痛い系が苦手な方には、大分気が楽かと思われます。
ただ、逆にその辛い部分がないと成就した時の幸せも薄くはなってしまいますが…。
あと思ったよりも早い段階で攻めが恋を自覚します。
あれ、あと7割くらい残ってるのに…?と、戸惑いましたが結構拗れていくんですねこれが…。
読み終わった私の攻めへの印象は「思春期拗らせた大人」という感じ。
お金も才能もあるのに、どこか不安定。
嫌なことがあると受けに当たり、落ち込み、自堕落になる。
当たり前のように不法侵入もするし、たくさんの貢ぎ物をして記憶に刻まれようとしている。
そして後半と描き下ろしが神です!!
何かあるんだろうな~この受け、と思っていましたがまさかの不憫受け!!
実はどちらとも愛に飢えていて、居場所を探している。
幸せを探しているんです。
前半はあんなにダメだった攻めの愛情が、後半ではヒシヒシと伝わり、受けの心を溶かしていく過程が本当に良かった。
実は繊細で臆病な心の持ち主の二人が、互いを思って生きていこうとする姿勢に涙しそうになりました。
執着攻め目的だけで購入したのですが、こんなに深いとは思わず…。
いい意味で裏切られました。
本当にこの二人にはずっと幸せでいて欲しい!と強く思いました。
また、この作品の魅力でもある挿絵のイラストがとても良かったです!!
ここの描写があったらいいなぁと思う場面で絵があり、想像以上に構図や雰囲気がとても綺麗で優しいんです。
読了後の満足感でしばらく天井を眺めていた私でした。
答えて姐さんの「泣けるおすすめBL」で推薦されていた作品でしたので早速読んだとこと私の好みドンピシャな切ないお話でした。
ご紹介くださりありがとうございます。
タイトルになっている『極悪人』は学生時代の研究仲間と起業して成功した技術者でもある 高野。
この男、見目よく金もあり男も女もいろんな尻尾を振ってくる華やかで幸せそうに見えて結構寂しがり。
恵まれた中流家庭で育つもどこか家庭に居心地の悪さを感じ自分の居場所を見つけられないまま大人になったような人です。
金もあり仕事に成功し名を成していても、誰にも気を許せず尖った心で表面だけ笑顔の付き合いで疲れ切ってる毎日が痛々しいです。
心のより何処を求めながらも弱さや疵を分厚い鎧で覆って他者を攻撃することで癒そうとでもしているようで、誰かこんな寂しがりやさんを救って欲しいと思わずにはいられませんでした。
とは言ってもやることは結構クズなんですけどね。
ある日、気晴らしにSMプレイの相手探しのナンパ中に出会った少年 渉。
恋人の出産費用の30万円のために好きにしていいという。
高野にしたら渉は見てくれで一目惚れ、会うたびにどんどん好きになっていく、でも彼はもうすぐ生まれる子供と妻になる女のために身を売ることすらできるくらい愛してるんだと思うと憎らしくも思うのでしょう。
ときに酷くして、気まぐれに優しくする残酷な男です。
学生時代から片思いしている仕事上のパートナーには妻がいて、渉にも将来の妻子がいる…
自分の思いはいつも叶わない…
自分にだけは居場所はどこにもない…
そんな閉塞感やら焦燥感、孤独感などまぜこぜになり渉に当たってますます酷くしてしまうことにも自己嫌悪して、という悪循環。
本当は好き、俺のものになってなんて素直に言えるはずもないのがじれったい。
しかし、このドSな『極悪人』直ぐにその化けの皮が剥がれヘタレな寂しがりやさん、あるいはちょっと危ないストーカー、それとも誘拐犯かと変容していくのですが、天使な渉のお陰で犯罪者にもならず暖かい居場所を見つけて幸せになれて本当に良かった。
高野が哀れすぎてクズでしょうもない行動も許せちゃうところが不思議です。
恵まれない生い立ちの渉も、居場所探しに疲れ切っていた高野と出会えて二人が一緒に幸せになれて本当によかった。
それから5年後10年後の二人が共にあってずっと幸せなんだろうなという展開が見えて幸せな気持ちで本を閉じられました。