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表紙に惹かれて購入。
鯛野ニッケ先生は初読みでしたが、自分にはとても合っていました。
素敵なお話を書かれる方を見つけて嬉しいです。
繊細な絵柄と印象的な言葉選びが相まって、とても綺麗なお話です。
正直どちらが攻めか受けか分かりにくいです、どちらも可愛らしい。でも全然気になりません。
「ばけねこ」等少しファンタジーっぽい感じはありますが物語に上手に組み合わさっていて、BLではなく普通に漫画としても楽しめました。
無理矢理詰め込んだようなエロもなく(匂わせる描写は一瞬ありますが)、作中あるのが触れるキスのみだったのも非常に良かったです。
この本のように、エロに頼らず話で読ませてくれるBLがもっと増えたらなぁと思いました…。
表題作の他に読み切りも一本収録されています。
少し雰囲気が変わりますが、こちらもほのぼのと可愛らしい?感じのお話でした。
まだ二冊目のコミックスとのことなので、今後鯛野先生が書かれるお話がとても楽しみです。
怪談でもホラーでもなく、日常にファンタジーが潜り込んだ感じの何とも不思議な雰囲気でした。
夜遅くまで起きていると化け猫に金魚にされてしまう。
起きているなら午前二時に窓辺にミルクをお供えする事。
もし忘れたら─
猫が苦手な小説家の糺はそう告げる『まち』という少女に出会います。
糺は家庭教師先の高校生、康介の好意に気付きながらも見ないふりをし何も無いかの様に接しますが、康介は若者ゆえの真っ直ぐさで糺に向かってきます。
進学の事で親とモメている時に勢いで「糺さんが好きです」と言ってしまった後、康介が迷いも後悔も無いのに対して糺は彼の将来や可能性の種を自分が台無しにしてしまったと罪悪感でいっぱいになります。
そして康介と離れようと決意しますが···
化け猫の話と二人の恋物語の絡ませ方が本当に上手いです。
とり憑いた(?)ものの猫だった頃の話も切なかったです。
とにかく話としてよく出来ていてとても面白かったです。
絵柄も透明感がありファンタジックな雰囲気に合っていました。
将来を控えた高校生の青い感じから少し成長した康介と、大人ゆえ守りに入ってしまっていた糺の一歩踏み出した姿が見れて良かったです。
エロなしで最後に事後の1コマだけなのでどちらが受攻か分かりませんが想像におまかせ···というところでしょうか。
鯛野ニッケさん初読み。
最近純愛ブームが自分の中で起こっていて、表紙もすごく素敵だったので購入してみました☆
人づきあいが苦手で引きこもりな作家:糺と一途な高校生:康介の純愛ストーリー。
感受性豊かで自分の心に響いたことを誰かに聞いてもらいたいと常に思っていた高校時代の糺は、その気持ちを小説に託します。
そして、その小説の最初のファンになったのが、隣に住む小学生の康介でした。
キラキラとした瞳で真っ直ぐ糺を見て、糺が小説に託した気持ちの断片を語る康介を見た時、糺の中では康介が一番の理解者であると意識したんでしょうね。
しかし、そんな真っ直ぐな気持ちで自分に向かってくる康介から糺は逃げてしまう。
そういうところは、本当にズルい大人だと思いました。
でも、読者である自分自身も十分大人なんで、糺の気持ちはすごくわかります。
将来のある若者が、自分に執着することによって人生を歪めてしまうのを阻止しないといけない。
でも、このまま一緒にいると決定的な一言を自分の口から伝えなければいけなくなる。。
真っ直ぐ過ぎる気持ちは青臭い。
でもそれは思春期の青臭さで、糺にとっては眩しすぎるんです。
でもそんな糺に、ちゃんと自分と向き合って糺の言葉で返してほしいと康介は訴えます。
逃げて隠れてなかったことにしようとする糺のズルさを康介はわかってたんですね。
でも自分の気持ちに決着をつけたくて糺の言葉を待っている。
そんな康介が一途で健気で本当に可愛いです。
で、タイトルにもなってる化け猫ですが、作家さんがおっしゃっている通り、化け猫メインにはならず、物語の良いスパイスになっています。
若干ファンタジー感はありますが、それは糺の心が生み出したもののようにも思えますし。
糺が自分の心に素直になった後の康介の反応がめちゃくちゃ可愛かったですよ!
すごいしっかりして男前だし、グダグダ悩んで逃げ回ってた糺がバカみたい(笑)
康介の親との確執も少し出てきますが、2人が結ばれたことにはちゃんと意味があると思わせてくれる素敵な物語でした。
繊細で美しい絵が純愛ストーリーにより花を添えていましたね。
猫ちゃんも可愛いし☆
メインのお話のレビューばかりになってしまいましたが、2つ目のお話もテイストが違っていますが面白かったです。
カバー下の4コマもかなり可愛いので、是非お見逃しのないように♪
初めて読む作家さんです。
可愛らしい絵柄、たくさん登場する猫たち、癒し系の表紙で、ほわほわしたストーリーなのだろうと思っていましたが、実際はそれに加えてたくさんのスパイスが効いたお話でした。思ってた以上に読み応えありました!!
化け猫がいるアパートで繰り広げられる、高校生と作家で元家庭教師の二人のお話です。
不思議な雰囲気のほのかなファンタジー要素と、二人が抱えるそれぞれの葛藤、思ってることを伝えたくてもそれが出来ないもどかしさが合わさって、綺麗だけど切なかった。二人の想いは簡単に言い表せないです。言葉にできないのですが、胸がギュッとなって、最後には温まる素敵なお話でした。ぜひ一度読んで欲しいです。
子供と大人の恋愛は問題がある、という現実的な話と、引っ越してきたアパートにお化け(?)が出るという不思議要素がミックスされて独特の雰囲気のあるお話でした。
アパートが舞台のほのぼのなお話を予想していたので予想外でしたが、ラストが気になっていっきに読める感じでした。
ダークファンタジーの要素が入っているのがよかったけど、まちという女の子の存在とか「2時にミルクを窓辺に置かないと金魚になってしまう」などの設定はもう少しわかりやすくてもよいかも?雰囲気で読ませる感じで、説明もふわっとしていたので、なんだか置いてけぼりになりそうな感じも少ししてしまいました。
結局、糺が優柔不断で思いを寄せられている康介から逃げてた、というお話なのですが、それをうまく綺麗に描かれていてすごいと思います。
これは子供→大人のお話なっていて、年齢や未来の問題がきちんと書かれています。
糺が口下手で大人しいのだけど、言いたいことやおもいを小説に詰め込んでいく過程がすごく綺麗です。康介もキラキラしていてなんて眩しい…。
子供故の純粋さで目がくらみそう。
大人と子供だから、男同士だから、いろんな壁を「好きだから」と突き進んでしまう康介は果たして愚かなのか、どっちも言い分があると思います。
個人的にはどの学校に行くかと恋愛は関係なく別で頑張ればいいんじゃないかとも思いましたが^^;
康介が攻めっぽいんですが、最後までしているシーンはなく、ラストページを見る限りもしかして逆なのか?とも思ったり。
その後のお話がもう少し見たかった気もしました。
最初から最後まで、絵もストーリーもキラキラしてるなぁと感じたお話でした。