罪をこの身体で贖え!!

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表題作愛執の褥 籠の中の花嫁

景山征爾,白河家に恨みを持つ景山伯爵家当主
白河実紗緒,19歳,半陰陽に生まれた伯爵家の嫡男

その他の収録作品

  • 蜜月の褥
  • 雛祭りの日に
  • 避暑地にて
  • あとがき

あらすじ

白河伯爵家嫡男の実紗緒は、少年とも少女ともつかぬ美貌の持ち主。体の瑕疵ゆえ隔離され育てられてきたが、父の思惑により景山家へ引き取られた。豪奢な打掛を纏わされ、体の秘密が知られているのではないかと不安に駆られる実紗緒の前に現れたのは、庭の迷い猫を助けてくれた黒衣の男・征爾。彼は白河家への復讐のため、実紗緒の二つの性を開花させ激しく陵辱していく。だが、あのとき触れられた指先のやさしさが忘れられなくて――。魅惑の書き下ろし収録&待望の文庫化!!

作品情報

作品名
愛執の褥 籠の中の花嫁
著者
藤森ちひろ 
イラスト
小路龍流 
媒体
小説
出版社
Jパブリッシング(ジュリアンパブリッシング)
レーベル
カクテルキス文庫
発売日
ISBN
9784864572606
3.8

(10)

(2)

萌々

(4)

(4)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
38
評価数
10
平均
3.8 / 5
神率
20%

レビュー投稿数1

ふたなりに抵抗が有るか無いかで評価が二分する気がする

エッチシーンがかなりの割合を占めていて濃厚な上に、受けのふたなり設定を充分に堪能できる一冊。

内容は、両性具有で生まれてきた為に父親から疎まれて育ってきた実佐緒が、借金をかたに財界でやり手の景山の元に引き取られるといった花嫁もの。
影山は実佐緒を無理矢理抱き続けながらも、それほどすれ違いがなくあっさり両想いになり、実佐緒に対しての溺愛ぶりのほうが強く出ている。

景山の無理強いといっても、実佐緒に女装させてパーティーに連れだしたり、普段着に振り袖を着せてって位だ。
両性具有の秘密を隠したい実佐緒にとって最初は女の子の格好に苦痛を感じていても、じきに本来の美しさを引き出したい上での景山なりの愛し方なんだって事を受け止めている。

実佐緒をお姫様のように大事にしていて、男の子・女の子の両方の性を受け入れて存分に愛している景山だが、どちらかというと女の子として愛しているんじゃないかって描写のほうが強く感じる。
他の点も客観的に見れば、受けに男の子らしさを感じない、攻めがいい人すぎてインパクトに欠けるってのもあるが、とにかくこの話は全体のエロエロ・溺愛加減を楽しむ以前に、何よりもふたなりに抵抗が有るか無いかで評価が二分する気がする。

そんな私も、女の子ぽく感じる(特に性格が女々しいとかウジウジと悩んでいる)受けが苦手なので、ふたなりが駄目なんだろうなと思い込んでいたが、不思議とこの話は昭和初期の時代、花嫁設定、本当にか弱い存在の受けってのが上手く合っていて面白いと感じる事が出来た。

といっても、これで全てのふたなり設定の話が大丈夫になったって訳ではなく、他に気になった小説で自分に合うかどうかはまず目を通してみないと何とも言えないけれどね。

2

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