生涯お前だけを愛すると約束しよう

盗賊王の溺愛花嫁

touruiou no dekiai hanayome

盗賊王の溺愛花嫁
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神25
  • 萌×225
  • 萌8
  • 中立1
  • しゅみじゃない17

140

レビュー数
10
得点
250
評価数
76
平均
3.5 / 5
神率
32.9%
著者
小中大豆 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
石田惠美 
媒体
小説
出版社
笠倉出版社
レーベル
クロスノベルス
発売日
価格
¥639(税抜)  
ISBN
9784773089622

あらすじ

千年の栄華を誇る皇国で神聖な存在・オメガの朱璃は、いずれ皇太子妃となるため育てられた。
美貌と教養を磨き、その日を待つ朱璃。けれど突然、二つの悪い知らせが届く。
一つは、皇太子妃が別人に決まったこと。
そしてもう一つは、盗賊から成り上がり野蛮と噂の烏月国の王・アータシュとの縁談だった。
冷酷な男との愛のない政略結婚。覚悟を決め輿入れするが現れたアータシュは「間違いない、お前が運命の番だ」と朱璃を溺愛し──!?

表題作盗賊王の溺愛花嫁

アータシュ、野蛮と噂される烏月国国王でアルファ30
朱璃、白星国皇弟の末子でオメガの皇子18

その他の収録作品

  • 幸福な庭先で
  • あとがき

評価・レビューするAIの精度がアップいたします

レビュー投稿数10

「生涯愛され続ける自信がない」と悩むオメガ、そしてその答えは……

オメガバースもの、受けが女にしか見えない(特にカラー口絵)、男なのに「いずれ皇太子妃となるため育てられた」というあらすじで、これは合わないだろうから読まないと決めてたんだけど、先日のJ庭で入手した番外編での二人がなんとも面白おかしくて、平素はどんな二人なの?と興味をそそられて読むことにしました。

これは小中先生独自のオメガバースなんでしょうか?
・女はベータのみ。
・アルファやオメガは男にしか存在しない。
・オメガは3分の2の確率でアルファを産む金の卵的存在。
(ゆえにオメガである朱璃は産まれた時から政略結婚の駒でしかない。)

そして「運命の番」と言えば絶対で、会った瞬間にお互いわかる、周囲も「運命の番」なら二人はくっつくのが必然みたいな水戸黄門の印籠並みの効力を持つと思ってたんだけど、この作品ではそうではないんですね。

ひそかに片思いしていた皇太子に「運命の番」が現れても納得できない朱璃。
そして蛮国と噂される王の元へ嫁ぐことになり、王であるアータシュから「おまえは運命の番だ」と言われてもピンと来ないし、王自らが周囲に「運命の番」宣言をしても、異国の花嫁である朱璃に対して家臣からの風当たりが強い。

だけどちょいちょい「運命の番」というワードが登場するので、大して効力も持ってないような「運命の番」って何なんだろう?と思ってしまいました。
そしたら、まさにそこが焦点となるので、なるほどー!と。
小中先生、うまいなー!と。

途中、アータシュの元恋人であるシーリーンが登場します。
アータシュが美しく優れたシーリーンと別れて自分を選んだ理由は、ひとえに「運命の番」だからだけど、その運命を実感できない朱璃は不安に苛まれるんですね。

運命はアータシュの勘違いだったら……
もっと優れたオメガが彼の前に現れたら……
「彼に生涯愛され続ける自信がない どうしたらいいんだろう……」と。

ここで、はっ!としました。
これって朱璃だけの問題ではないなと。

だって「生涯愛される続ける自信」がある人なんて、まずいないと思うんです

だからこそ「運命の番」なんて非現実なものに憧れる。

そして我らが王妃・朱璃は、家臣の陰謀で死の淵まで追い詰められた末に見つけるんです、その答えを。

その答えは至極当たり前なんだけど、やっぱりそれしかないんだなと。
愛に近道なんてないんだ!と。

ここがすごく良かった。
なんかいいもの読んだなーと思ったし、苦手な設定だと決めつけずに読んで良かった!と思いました。

徹頭徹尾、攻めが溺愛しててそこも良かったし。
読んでて何度ニヤニヤしたことか!

ただし受けが男じゃなくて、女でも成り立つ話という意味で引っかかる人もいると思います。
そして石田先生の美麗な絵は素敵なんですが、女性にしか見えないのでもうちょい女成分控えめが良かったな。(カラー口絵要確認)
でも、そこはわかって手にしたので評価には絡めていません。

それにしてもシーリーン、もっと女っぽい容貌かと思ったら、めっっちゃ美丈夫じゃん。
絵的にはアータシュ×シーリーンという絵柄のほうが断然BLっぽくて萌えます。
しかも特典SSによるとシーリーン組はリバップルとな!!激萌〜!!
そして、アータシュのピンチ(笑)

同人誌の番外SSも、朱璃が研究熱心なあまりSM女王様になってしまい、再びアータシュがピンチに……という笑える内容だったので、そちらも是非!





2

甘々溺愛攻め

溺愛x強がり美人は好物なはずだったんですが
なんだろうあんまり刺さらなかったです

時間置いて読み直したらまた変わるかな

1

これは男女の物語では?

うーん…全くもって男女に置き換えて違和感のないストーリー。
すなわち男性同士感がない。
いくらオメガバースといえどもこれはBLじゃなくて、TLなのでは????
という点ですみませんが趣味が全く合いませんでした。

ストーリー展開とか魅力的なサブキャラクターとか主人公の気持ちの変化とか、煌びやかな宮廷の雰囲気とか、物語によく合う文章とか、美しい挿絵とか全体の完成度は悪くないんです。十分に評価される作品だと思います。

ただ、ただ、これは男性同士である必要が全くない。
最初から皇太子妃を見据えて育てられたお姫様。
美しく黒い長髪に透き通るような白肌、華奢な身体のお姫様。
お世継ぎを期待されるお姫様。
まつりごとには口を出さないお姫様。
最初から最後までスパダリに溺愛されるお姫様。

ここまで女々しい話には免疫がないのでちょっと胸焼けしてしまいました。

どちらかというと王の元恋人のシーリーンの方が同じオメガでも雄々しくさっぱりしていてBL感がありました。

7

大好きな作品になりました

もう大好きです。どうして今まで読んでなかったのかと後悔しました。
大好きな小中大豆先生ですが多忙で積み本してました。
オメガバース作品でしたが、攻めのアータシュが甘々溺愛で良かったです。石田先生のイラストも素敵過ぎました!褐色攻め大好きです。

初めは受けの朱璃の境遇が可哀想でしたが、むしろ行って良かったのだと思いました。烏月国に行くまでが過酷でとても気の毒な描写がありましたが。

「溺愛花嫁」には間違いなかったですが「盗賊王」ではなくてスパダリの賢王でした。

夢中で読みました。そして同人誌ポチりました。

0

甘々溺愛

ゴージャスなカバー絵に惹かれました。

望まれて輿入れしたオメガである朱璃と大国の王の恋物語です。

小国の王弟の末子として大切の育てられ
やがて嫁ぐはずの皇太子である従兄へ淡い恋心を抱いている朱璃。
そこへ降って湧いた大国の王との縁談。
数代前は盗賊の首魁だったという野蛮な男との婚姻を拒むことはできず
大国の傲慢さと己の無力さに嘆き悲しみながらも
王族の義務として国の安寧のために厳しい旅を経て嫁いで行くこととなるわけです。

お相手である王様のアルファは実は数年前に朱璃に一目惚れして縁談を申し出たのだけれど
朱璃にしてみたら見知らぬ野蛮な国への人質でしかない。
王族のプライドと初恋の従兄への想いが、ゴージャスイケメンな夫への複雑な想いに変化していく様子がとてもよかったです。

砂漠の向こうのアラブ+南欧風な王宮でデロデロに甘やかされてこれでもかと愛の言葉を浴びせられいつしか国元のことなどすっかり忘れて夫になった人のことばかり考えてしまう朱璃がとてもかわいかったです。

朱璃の初恋の従兄と従者(末端貴族の子)との身分差の恋の成就も、同級生から主従そして恋愛のストーリーが結構好きなポイントです。

アータシュの元カレのシーリーンは、
眉目秀麗で剣技も優れ将軍としてアータシュの重要な側近です。
彼とそのお相手との出会いからのあれこれがまた面白そう。
反乱軍の長として対峙しいたらしいから、そこから運命の相手、婚約、婚姻という流れにまで至る物語が面白そうです。

腐敗した国の重鎮の企てやあわやという事件はありますが、おおよそ甘くて優しく懐の深い攻めが恋愛感情に関しては幼い受けが想いを自覚し両思いになるまでの1年くらいのお話です。

0

たとえ『運命』でなくとも

オメガバースの『運命の番』って、いまいち乗りきれない処があるのですよ。
多分、お好きな方はここの部分がたまらなく好きなんだろうと思うのですが、ひねくれ者の私は「ピピピって来たからって、それは本当なのか解らないじゃん」と思ってしまうのです。「何時でも恋に落ちる時は、こんなに激しく好きになる人はもういない。これが最後の恋だーっ、って思っても、時と共に冷めたりするよね」とも。
そもそも『運命の番』に出会った時は必ず解ると言っても、それって全く初めての感覚な訳ですよね。これからもまだまだ続く人生の中で『初めての経験』は『二度とない経験』と言って良いものなのか?
……そういう『お約束』なのにすみません。本当にひねくれているんです。
どっちかって言うと私は『運命』より『共に乗り越えた経験』によって、結びつきが強くなる関係の方が好きなんだと思います。

で、このお話。
私の様な『オメガバース』にひっかかりを持つ姐さま方に最適なんです。

アータシュは珠璃を一目見て『運命』を感じるんですけれども、珠璃は違います。
そもそも珠璃は『運命の番』を芯から信じてはいません。
そんな珠璃がアータシュに出会って感じたのは「怖い」ということ。
それと同時に「引き込まれる」とも思います。
これがね、とってもとっても良かったんですよ。

幼少の頃から自国の皇太子に嫁ぐと言われて来て、自分も彼に仄かな思慕を抱いていた珠璃も、デロ甘なアータシュの態度に彼をどんどん慕う様になります。
でもそうなって来ると珠璃には疑問が生まれてくるんです。
「今はアータシュが自分を『運命の番』と思っているけれど、もし、それが間違いだったらどうしよう」って。
いや、そう思うよね。
だって自分の感じ方とアータシュの感じ方は明らかに違うんですもの。

珠璃が偉いのは、だからこそ努力するところ。
ああ、こういう受けさん、大好き!
そして、危機(この辺はお読みください)を乗り越えたことで「運命なんてどうでもいい」という結論に達します。
何て素敵なのっ!大満足です。

アータシュの元カノ(笑)であり、朋友であり、懐刀的な役割でシーリーンというωが出て来ますが、この人、カッコイイんですよ。
ωでありながら、αを凌ぐ優秀な官僚で且つ武人。
線が細いところがなくて、遊び人風な処がまた良いのです。
お話の中で、この人の恋にもさらっと触れられているのですが、このお話、スピンオフで書いてくださらないかしら?
意地っ張りでも可愛らしい珠璃とはまた違った恋模様を読みたいんです!

蛇足
私、電子で読んだんですけれど『特別版』というおまけが付いていました。
コミコミの特典書き下ろしと同じみたいですが、爆笑した!
シーリーンから、自分たちがしているのとは違った睦み合いがあると聞いた珠璃は「破廉恥なこと」と口に出せないのですが、興味津々だったのでしょうね。悶々としていることが態度に出てしまいます。
それに気づいたアータシュは何かは解らないまま「試しにやってみて」と言っちゃいます。
……ああ、大好き!この展開。

3

運命の番と「なる」2人の物語

今回は野蛮と噂される新興国の王と
歴史を誇る帝国皇帝の甥のお話です。

攻様の花嫁として嫁いだ受様が
身も心も攻様のものになるまでと
攻様視点で本編裏事情的な番外編を収録。

この世界の男性には
アルファ、ベータ、オメガという
第二の性があります。

女は皆、男の8割はベータ性で
残りの2割がアルファ性とオメガ性という
希少種となります。

アルファは優れた容姿と頭脳を持つ
支配者の性ですが
オメガはアルファの発情を誘引する事から
アルファやベータよりも
下の被差別者の性として見られていました。

受様は千年の栄華を誇る白星国の
現皇帝の甥として生まれたオメガですが

白星国の千年の血統を受け継ぐオメガは
吉祥とされるため高貴な存在として
現皇帝の第一皇子である皇太子妃となるべく
様々な教育を施されて育ちます。

受様は兄とも慕う皇太子に
秘かに淡い恋心を抱いていましたが

皇太子の相手として決まったのは
下級貴族ながら皇太子の学友であり
近衛でもあるオメガでした。

皇太子は彼を運命の番として望んだ為
受様は中原を支配する烏月国の国王に
嫁ぐことが決まります。

国王は現皇帝の祝賀の折に
受様を運命の番として見初めたそうで
今や世界の半分を支配する烏月国を
白星国も無下には出来ません。

受様は烏月国に対して野蛮な国という
印象しか持っていませんが
白星国の皇子の役目を果たすべく
3月後に攻様に嫁ぐこととなります。

輿入れの準備が整った受様は
大勢の警護や供の者たちと出立しますが
宮中の奥深くで育った受様にも
長旅を経験した事の無い白星国の者にも
数か月に及ぶ旅は過酷でした。

砂漠を超える頃には
受様は言葉を発する体力もなく
死をも意識するほどになります。

そんなある日、
逞しい体躯の男を乗せた白馬が
砂煙を立てて走り寄り
受様は軽々と抱き上げられます。

ぞっとするほど青い双眸をもつ
彼こそが今回の攻様です♪

受様を己の運命と呼ぶ攻様に
睥睨された受様は恐ろしいながらも
攻様から目を離す事が出来ません。

受様にとっても攻様は運命なのか!?

攻様に運命の番として求められた受様が
嫁いだ新興国の政権争いに巻き込まれ
攻様の手を取るまでを描いた
オメガバースな王宮物語になります。

古い歴史を誇る国のオメガの皇子として
アルファの皇太子妃となるべく
邁進していた受様ですが

皇太子は別の相手を運命の番とし
受様は受様を運命の番という
攻様に嫁ぐことになります。

歴史が浅く周辺国を武力で支配した国を
受様は野蛮な国家と思っていますが
都市水準も人々の暮らしぶりも
なんら故国に劣るものではありません。

攻様と多くの時間を過ごすうちに
受様は攻様が為政者としても
伴侶としても好ましい人物であると
思うようになりますが

攻様は受様を溺愛して
毎夜身体を重ねるようになっても
攻様を運命と思えるようになるまでは
と受様の項を守る首輪を外して
番となることを良しとしないのです。

また、
先王と共に戦を勝ち抜いた重臣達は
戦歴の乏しい攻様を内心ではあなどり
攻様の王位は必ずしも盤石ではなく
攻様の味方する者たちは
まだ年若く発言権も政治力も有りません。

そんな中、
攻様のかつての恋人であり
行政官を務めていたオメガが帰還、

彼の叔父である長官の画策で
受様が拉致されてしまうのです!!

受様は助かるのか!?
攻様は間に合うのか!?

2人が運命の番となるまで
ハラハラ&ワクワクで
たいへん楽しく読めました (^O^)/

オメガバースの肝である
「運命の番」という関係を
本能のままに感じて押し通すのではなく
頭で悩んで考えて心に問いかけて
「最上の絆」にしていくところが
面白かったです♪

受様はオメガではありますが
血筋の高貴さで守られていた面もあり
受様の旅中やクライマックスの拉致などで
かなり辛い状況には陥りますが

オメガバースにはよくある
発情に絡んでの暴漢や貞操危機には
直面しないので
そういったシーンが無かったのも
読み易さを高めていて良かったです。

攻様視点の短編を読んでも
攻様が受様にベタ惚れ過ぎですので
今後はもう心配無用ですよね♡

攻様の元カレオメガの
恋物語もとっても気になるぞ (>_<)

今回は神楽日夏さんの
『くちづけで世界は変わる』をご紹介とします。
受様が特殊設定ですが恋を自覚するまでの
グルグル感が本作とちょっと似てるかな(笑)

3

つん

「君、つんでしょ」と語りかけながら購入した当作。期待通りであったこと、さすが小中先生~と思ったことから神より萌2にしました。オメガバース苦手ですが慣れたのかな?オメガに対する扱いがそんなに酷くないと思います。本編210P超+あまあま後日談20P超+あとがき。

白星国皇弟の末子である朱璃。高貴な血筋で貴重なオメガであるため、皇太子妃になると思われ、朱璃も皇太子にほのかな恋心を抱いていたのですが、ある日、見たことも考えたこともない国の王妃にと望まれます。大国である烏月国との友好関係を維持するためにと泣く泣く嫁ぐことを決意し・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
ライラ、アルマ(受けの側仕え)、スィヤーフ(人間+鷹、攻めの側近)、シーリーン(攻めの配下&昔の恋人、オメガ)、バハル(攻めの国の重臣)等。
もうちょっとスィヤーフの活躍を読みたかったかな。ライラもアルマも良かったです!

**好きだったところ

あっさり運命の番・・だなんて恋に激落ちするんではなく、ほんとかよーといった感じに慎重だったんです、朱璃が。攻めさんは「運命だ!」とかってビビっと陥落しているにも関わらず。そして、いきなり押し倒すわけでもなく、ゆっくり待って、朱璃と結ばれていく様子だったのが嬉しかったです。

また、運命であることを信じ切っているのか、よゆーで受けさんを構い倒して、つんである受けさんがぷりぷり怒って文句を言ってもさらっと流していて、国王さんがとっても良かったです。二人のいちゃこら喧嘩の様子が大変楽しかったでした。

大変美しいし、ちょっと揶揄われたらツンツンするわかりやすーい性格の方だし、めっちゃメンタル強くて頑張るので大好きなんですけど、美しすぎて、姫・・という雰囲気満点だったのが、ちょっとだけ残念だったかも。(ごめんなさい)ビジュアル的には満点なんですが、BL・・というからには、もう少しビジュアル男子っぽい方がよいかなと思った次第です。
中の衣装も全部素敵で、表紙もすんごく好きなんですけどね・・・難しい。

5

良かった・・・!めちゃくちゃ良かった!!

こちら「溺愛花嫁」となってる通り、とにかく甘いです。
ひたすら溺愛です。
が、甘いだけじゃ無いんですよね~。
めちゃくちゃ深いのです。
とにかく感動なのです。

主人公である朱璃ですが、彼の人生と言うのは、常に国とか政治とか、自分の意思とは関係ない思惑によって動かされます。
しかしですね、そんな中でも懸命に生きる。
そして幸せを手に入れるー。
置かれた場所で、迷いながらも懸命に生き、大輪の花を咲かせる主人公の姿に、もう言葉じゃ言い表せない程の感動を覚えて。
思わず泣けちゃうんですよ。
もう、めちゃくちゃ素敵な作品でした。


内容ですが、盗賊から成り上がり野蛮と噂される烏月国の王・アータシュ×格式高い皇国で神聖な存在とされるオメガの皇子・朱璃による、オメガバースで大陸ものになります。

いずれ皇太子妃となるべく、美貌と教養を磨きながら育てられた朱璃。
そんな中で突然、皇太子妃が別人に決まり、更に蛮国と噂される烏月国への輿入れを命じられます。
悲壮な覚悟で烏月国へと赴いた朱璃を待っていたのは、自身を「運命の番」だと溺愛する王・アータシュでー・・・と言うものです。

で、まずこちら、中央アジアっぽいイメージの烏月国が舞台となります。
受けである朱璃ですが、最初からかなり悲惨な目に遭うんですよね。
輿入れの道中ですが、砂漠を何日も渡りと言った感じで過酷なのです。
いやもう、美貌を謳われた彼が、肌も荒れ、お腹も壊して下の汚れに恥ずかしい思いをしと、かなりみすぼらしい姿になるのです。
そんな中でも辛いと決して口に出さず、また世話係に感謝を忘れない朱璃ー。
もうこの時点でかなり切ない・・・( ω-、)

が、ここからは溺愛パート。
朱璃はですね、皇太子妃となるべく育てられただけあり、かなり気位が高いんですよね。気が強くて。

そんな彼が出会う、夫となる男・アータシュ。
彼は、とにかく豪放磊落と言った所。
砂漠まで朱璃を迎えに来るのですが、もう最初から溺愛なのです。
朱璃を「運命の番」だと強い確信を持っていて。

で、この二人のやりとりなんかが超萌えるのです。
箱入りで育てられた為、お堅い朱璃。
男くさく、下品一歩手前くらいのアータシュの口説き文句なんかに、真っ赤になってツンケンした態度をとっちゃってって感じで。
アータシュですが、とにかく包容力があるのです。
朱璃のツンケンした態度ですが、彼にとっては子猫が引っ掻いたぐらいのもんなんじゃないでしょうかね。
だから、しつこくかまっては、余計に朱璃を怒らせたりしてるんですけど。

そんな日々を過ごし、アータシュにどんどん惹かれてゆく朱璃ー。
しかしアータシュは、何故か朱璃と番になろうとせず、また子供を作ろうともしない事から、不安になる朱璃。
更に、不正を働く宰相の政権争いに巻き込まれ、命の危機に陥りーと言う流れ。

朱璃ですが、まず最初に悲惨な目に遭ってますが、ここではそれ以上の酷い目に遭います。
また、溺愛パート時でさえ、オメガであると言う事や、烏月族で無い事で周囲から冷たい目線で見られたりするー。
もうさあ、ここまで酷い目に遭う受けて、小中作品では朱璃がダントツじゃないでしょうかね、と本当に読んでて痛々しい。

ただですね、ここでめちゃくちゃ感動もするのです。
過酷な状況の中、自身の本当の気持ちを正面から見つめる朱璃。
これまで、彼には迷いがあったのです。
自分は本当にアータシュの「運命の番」なのかー。
もし違った場合、アータシュは別の人を愛するようになるのではないか・・・。

しかし、もうアータシュに二度とは生きて会えないのではないかと感じた時、朱璃の出す結論ー。
朱璃がアータシュに告げるセリフに泣けて泣けて・・・(TдT)
そう、ただただ真っ直ぐ愛する。
それだけでいいのです。

ここまで運命に流されて来た彼ですが、やっと自分の居場所を手に入れ、幸せを掴む姿に、なんだかホロホロきちゃうんですよ。

で、この後、アータシュ視点の短編があります。
個人的に、「運命の番」と言うだけでなく、そこから育って行く愛情というものが、オメガバのキモになると思うんですけど。
ここでそれが語られていて、思わずニヤニヤしました。
運命だろうと、運命じゃなかろうと、結局は朱璃だから愛してるんですよね。
もう完璧にノロケじゃないか!!

ところでこちら、エロがページ数の都合か、わりとアッサリです。
でも個人的には、その初夜に臨む朱璃の奮起の方にニヤニヤしちゃって。
「どのような破廉恥な儀式にも耐えてみせよう」とあさっての方向に決意し、三日三晩続くとされる激しいまぐわいに耐える身体を作ろうと、身体を鍛え始めるー。
何故ここで、そんな謎のやる気を見せる・・・。
彼は、かなり気位が高くてツンケンした態度なんですけど、こうゆう所が愛嬌になってて、めちゃくちゃ可愛く感じるんですよ~。
小中先生、上手いな!!

13

一途でスパダリな攻めさんに激萌え

作家買い。小中さんの新刊はオメガバースもの。痛い話…、かと思いつつ読み始めましたが、

めっちゃ甘~い!

お話でした☆
以下、ネタバレ含んでいます。ご注意ください。







主人公は朱璃。
白星国という大国の、現国王の弟の末息子。つまり先王の孫にあたる高貴な身分のΩです。白星国ではΩは神聖な存在と言われ、でも若干見下された存在でもある。
王族で、しかもΩという特殊な立ち位置にいる彼にとって、嫁ぎ先はそう多くはない。次期国王になる現皇太子・清梁に嫁ぐのが身分的に釣り合うこともあって、朱璃も、そして周囲の人たちも朱璃は清梁に嫁ぐものとして今まで生きてきた。

が、清梁は別のΩと結婚することが決まり、さらに朱璃は隣国の烏月国国王・アータシュに嫁ぐことになる。清梁にひそかに恋していた朱璃は、絶望の中アータシュのもとに嫁ぐことになるが―。

というお話。

朱璃自身が望んでいない相手との婚姻。
烏月国は盗賊上がりの野蛮な国であるという噂があること。
清梁、アータシュともに、彼らが妻にと望んだ相手は、彼らが自身の「運命の番」と信じていること。
そして、アータシュにはもともと結婚する予定だったシーリーンというΩがいたこと。

と、シリアス要素満載です。

なのですが、

これ、めっちゃ甘いよ…!

とにかくアータシュが朱璃にべた惚れなんです。
もともと朱璃は綺麗な容貌をしている、という事もありますが、皇太子である清梁に嫁ぐ、と彼自身思っていたこともあってより一層美貌に磨きをかけていたという過去がある。が、アータシュが朱璃に惚れこんでいるのは彼の持つ美貌のためではない。もちろん、白星国の王族である、という理由でもない。

朱璃が、アータシュの運命の番だから。

アータシュが朱璃を大切に想っていることもあって、アータシュが朱璃のために用意した臣下たちはみんな朱璃に対して優しい。王族として生まれ、そして隣国の国王に嫁いできた朱璃、という事でやや浮世離れしたところがある朱璃ではあるのですが、甘々なだけで終わらせないのが小中さんならではか。

「王族」だけに、反乱がおきたり朱璃が狙われたりするシーンもあったりするのですが、その都度アータシュが必ず助けに来てくれる。お約束と思いつつ、アータシュのスパダリ感に萌えが滾りました。


初めは自分の夫になるアータシュを受け入れられなかった朱璃ですが、アータシュの想いに少しずつ彼を愛するようになっていきます。そこで浮き上がってくるのが、アータシュの元恋人だったというシーリーンの存在。

美しく、聡明で、国思いのΩ。
アータシュがかつて愛したというシーリーンの存在が、朱璃とどう絡んでくるのか…。

とにかく伏線は盛りだくさん。設定も盛りだくさん。

なのに、それらを上手に回収しつつ、オメガバースという特殊性も生かしつつ結末まで持ってくる小中さんの手腕に圧倒されました。

シリアス寄りなバックボーンですが、小中さんらしい、と言って良いでしょう、優しく甘い展開になっていて非常に面白かった。

アータシュ×朱璃、というメインCPはもちろん素敵でしたが、アータシュの元恋人のシーリーン。
彼もめっちゃ素敵な男性でした。スピンオフ書いてほしいな。

そしてこの作品に花を添えるのが石田さんの挿絵。

圧倒的な画力でもって描かれたアータシュ、そして朱璃が、めっちゃ麗しいです。
この二人(&シーリーン)はものずごく綺麗な人、という設定ですが、そのイメージを覆すことのない迫力ある美貌を描き切っていて、萌え度は確実に上がりました。

シリアスと甘々、そのバランスが絶妙で、かつオメガバースというバックボーンを存分に生かした展開で非常に面白かった。

文句なく、神評価です。

11

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