鬼は笑うか

oni wa warauka

鬼は笑うか
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神107
  • 萌×229
  • 萌19
  • 中立7
  • しゅみじゃない5

--

レビュー数
19
得点
715
評価数
167
平均
4.4 / 5
神率
64.1%
著者
木村ヒデサト 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
東京漫画社
レーベル
MARBLE COMICS
発売日
価格
¥648(税抜)  
ISBN
9784864422437

あらすじ

平凡な中学生・星谷は、クラスで浮いた存在の柏瀬と男性体育教師の情事を目撃してしまう。それ以来彼が気にかかる星谷だが、ある日体育を見学していた柏瀬にふいに接近した折、「俺は今生理なんだ」とからかわれ―。世界の理不尽と大人の身勝手に翻弄されながらも懸命に寄り添う少年達の愛の形を描いた実力派・木村ヒデサト渾身の一作。

表題作鬼は笑うか

星谷光一,平凡な中学2年生~
柏瀬ゆたか,浮いた存在のクラスメイト,中学2年~

その他の収録作品

  • sequence
  • カバー下:漫画

レビュー投稿数19

二人で世界を変えたかったんだ...

直近で一番好きな作品でした
中学生から始まる物語です

出会いは体育用具室で柏瀬が男根を咥えてるのを目撃した星谷
そこから星谷は柏瀬のことが気になって仕方ない
いつも体育を見学している柏瀬に「何で?」と問う星谷
「生理だから(にや)」と答えた柏瀬
もう、星谷の中では柏瀬でいっぱいになります
「男だと思ったら本当は女の子?」など
ありもしない事を考えて頭がパニック

でもだんだん柏瀬の謎が解き明かされていきます
体操服を着れない理由など
柏瀬がフェラしていた相手は男性体育教師でした
その教師と婚約を発表したのが二人が慕う女性教師
星谷は柏瀬を詰ります
男性教諭との関係の事で
「俺が悪いのか!」と憤る柏瀬「俺だってあいつが大嫌いだ」
深まる謎と見えてくる真実
徐々に距離が縮まり友情が芽生える二人
柏瀬の置かれた凄惨な現状が明るみになった時に
二人が信頼していた女性教諭も失います

そうして星谷は柏瀬に強い同情を寄せ
側にいるようになります
星谷との関係を恋だと想っていた柏瀬
しかし、優しい星谷は同情じゃないかと不安になり
疑心暗鬼になる柏瀬
星谷自信も不安だったんです
何の理由もなく同性の自分達がずっと
一緒にいるのは不可能だと

そんな或る日妊娠検査薬を持って
やってくる星谷
体の関係がある二人の子供が
できていればいいと思い検査を迫ります

結果...陰性。
そりゃそうだ、男性同士だもん
泣き笑う二人
出来てて欲しかった
「二人で世界を変えたかったんだ...」
この言葉に滂沱しました
一緒にいる理由が欲しかった
そうじゃないと俺たち居られなくなる
お前と居なくて誰を好きになれると言うのだと...


鬼が笑った

子供ながらに考えていたんです、二人でいる正当な理由は
ないかと
社会通念でいう夫婦や家族の重さ
外れてしまう怖さ
考えれば考えるほど居られなくなる俺たち...

星谷の両親は凄く暖かい人達なんです
そんな人と結婚したいという柏瀬
きっと遠回しにお前がいいと言ったのかなと思いました
柏瀬に凄惨な仕打ちをした先生や親
それに対極するように暖かい星谷両親
人間の善悪の両面を見せる上手さに脱帽でした
思春期の男の子の可愛さ馬鹿さ
大人の勝手さ愚かさ醜悪さと優しさ包容力
そして、恋から愛へ
様々な要素を丁寧に収束した素晴らしい構成でした
痛さもありますがそれを乗り越える愛があります
その後の二人を見て下さい
鬼が大爆笑するんです
笑えて泣けたラストでした
こんなに見て良かった、そして何度も手に取るであろう
作品に出会える事がBLを見る上でも醍醐味です
この作品は生きづらさを抱えそれでも生きていくそんな
人が心を寄せられる作品だと思います
ヒデサトさんサイコー!!!です

18

時間が経つほどに訴えてくるもの。

初めて作品に触れた時のインパクトも大事だけど、時間が経ってから思い出されるものの方が本当の意味でインパクトがあったといえるんじゃないかと思うことがあります。…年齢的なものもあるのかもしれません、が。

今年読んだコミックでよく思い返すのがこのお話。結末を力業で寄り切られたイメージが残っていたのですが、読み返すとこんなにも奥深くてヒリヒリする物語だったかしらと。

中二で出会った同級生、星谷と柏瀬のお話です。思春期の性、男と女、家族、妊娠。マジ語りするのがちょっと気恥ずかしい、デリケートなテーマが扱われています。親に恵まれなかった柏瀬が星谷に求めていたのは、家族の愛。自分が女だったら、星谷との間に子供が出来て、家族になれたのかな?なんて、真剣に思ってる。

思春期って性を意識せざるを得なくて、時に受け入れるのが難しかったり、好奇心から無茶をしたり。生まれ持ったもの、生まれてしまった境遇を引き受けて生きていくには、相当な自覚と覚悟が必要ですが、柏瀬がメチャクチャ辛くて苦しかった時期に、星谷と出会えたのは幸運です。

高校に進学してからも頻繁に柏瀬の家へ泊まりに来る星谷。星谷は単純に優しいから自分と一緒にいてくれるのだと思い至った柏瀬は、星谷からの自立を決意します。しかし、星谷は星谷で柏瀬とずっと一緒にいられる理由を探していて…。

セックスは新しい命の誕生に繋がっていくもの。男同士では叶わないことだけれど、だからといってそれが家族として共に生きるための必須条件というわけではない。

もちろん、作品にはBL的な萌えもありましたが、二人の姿から様々なことを考えさせられました。個人的に2016年の作品で、地味ながら最も衝撃を受けた作品かもしれません。

12

体育教師は地獄に落ちろ

中学生の星谷(攻め)は、クラスでも浮いている柏瀬(受け)のことが気になっている。以前柏瀬が、体育倉庫で体育教師と淫行しているところを見てしまったからだ。しかし星谷が憧れている女教師がその体育教師と結婚するということを知り、柏瀬を責めると、「俺が悪いのか」と激昂されてしまい…。


最初は中学生時代の攻めの幼い正義感や、高校時代の攻めのまっとうな人間の無神経さがすごく受け付けなかったのですが、だんだんと持ち直しました。
受けはいわゆるかわいそうな子で、親からはひどい性的虐待を受け、それから助けてくれるはずの教師からさえも虐待を受けています。
読む立場として、歳をとって年々こういうのがダメになってきているのですが、このかわいそうさと、攻めと出会えてよかったなと思う落差にすごく感情を揺さぶられました。もう受けが今後の人生でつらい思いをしないといいな、と思ったり、それほどまでに感情移入して読ませる作品をすごいなと思ったり。

攻めは、小さい頃はウザ…もとい、ちょっと鼻につくキャラでしたが、いいふうに育ってくれてツボな人に成長しました。身長がのびて、ビジュアル的にもとても好みです。
本編がヘビーだったぶん、その後を描いたクリスマスの話や、封入ペーパーの旅行の話なんかは、成長した攻めと相変わらずな受けの様子が可愛すぎてどうしようかと思いました。
そしてタイトル、どういう意味があるのかなーと思っていましたが、「来年の話をすると鬼が笑う」ということわざのアレでした。受け取り手によって印象が変わるような、いろいろ深い意味も持たせてあるので、そちらはお読みになって確認してください。

9

前作からの振り幅の広さに脱帽

ものすごい漫画を描かれる(いい意味で)作家さんだよなー
っていうのは分かっていたのですが、
『おれ、被害者』のイメージが強過ぎて、こちらは気にはなるけど、
何本かレビューがあがるまで静観しているつもりでした。
基本的にラブラブ&ハピエンが好きなので。
しかし、やっぱり何だか気になって、買って、読了。

いやー。ほわ〜〜〜〜〜ってなりました。
すごく好きなお話でした。
わー、でも木村先生だもん、やっぱりね、っていう所もありますけど。
星谷も柏瀬もどっちもかわいい。ふたりがお互いを想う様子に萌えです。

何度も言いますが、私は『おれ、被害者』(←でも好きなんです)の
あの衝撃的な1ページがトラウマになっており、
こちらでも物語が終盤にさしかかり、ページが残り少なくなっても、
大どんでん返しが来ないかと正直ヒヤヒヤしていましたが、
皆様、大丈夫でございました!

こうなると、絵はうまいしストーリーテリングは巧みだしで、
今後の作品もきっと衝撃は受けても後悔はしなそう。
作家買い決定です。

私は電子でも読むのですが、修正の問題もあり、
気に入った/気に入りそうな作品は紙で買います。
こちらは表紙カバー下から初回封入ペーパーまで含め大変美味しいので、
味わい尽くしたい方は紙で買われる事をおすすめします。

8

このタイトルって

中学で出会って、お互いがお互いを得ることで成長していく子ども達のお話。
このタイトル、途中までは良く意味がわからなかったんだけど、
最後にこう来たか!

先の見えない子ども時代、いつか別れが来てしまう事を怖れて、いっぱい、いっぱいセックスしたのに、二人の間には産まれる物など無くて、そうやって泣きながら眠ったあの日から、こんな日が訪れるなんて、
そうか、
あの日の言葉を、
鬼が聞いたら、笑うんだ。

中学生時代の話が結構ハードで、読むのがちょっとつらい。
でも、ちゃんとハッピーエンドが待っています。
絵もきれいで読みやすくなっているし、お勧めです。

カバー下のおまけまんがは、ちゃんと本編を読んだ後で読んでね。

7

ある意味カルト漫画

なんだろうなんで何回も読み返したくなるんだろう。
主人公達を最初からまた確かめたくなる。こんなだったんだ、こういう感情だったはずなのにと。
愛情を受けずに育った柏瀬だけど、ほんとに嫁いだとしても、ウエルカムに違いない天然な星谷父母の元で、一生幸せに暮らして欲しい。
しかしあの体育教師、クソでしたね。婚約者だった女性教師は、気の毒だったけど、結婚前に本性がわかってよかったと思うと同時に、もっと早くあんたが気づいてれば、柏瀬はあんな目にあわなくてすんだのにとも思ってしまった。

7

純文学のような一冊。

雑誌の表紙か何かで、紅葉のような地面に横たわる2人のみたいなイラストが印象的で、以前から気になっていたコミックの一つでした。
受けの方が家庭が複雑なのをよいことに、体育教師に淫行を受けており、それを知ってしまう攻め。
最初はかわいそうと思っていた気持ちや、関係が次第に変化していく様子は秀逸でした。
木村ひでさとさんの、登場人物一人一人の性格の違いやキャラ立ちはいつもながらすごいと思います。
他の作品にも言えますが、悩んでいる人間の世界の閉塞感や、2人の間の刹那的だけど必然的な絆は、どうにも思わず引き込まれます。
エンターテイメントというよりは、純文学にも近いような不思議な感じもあり。
読後感が重めな作品がすきな方には是非おススメしたい一冊です。

5

反芻したい本

「生理」というテーマで描かれるBLに初めは全く予想することもできませんでしたが、途中からは何度も泣きながら読み進めていました。

大事なところは他の方が先に書かれていると思うので、私が気になったところだけ書きます。ネタバレ含みます。




ファミレスで柏瀬とお父さんが話す場面。
店員さんがソーダフロートを柏瀬に、ホットコーヒーをお父さんへと自然に置き、それを二人がまた自然に置き換えるところが印象的でした。
店員さんという第三者から見れば当然柏瀬は子供でお父さんは大人なわけですが、
体が大人になりきる前に心の方が先に成長してしまった息子と、
精神が成熟せずに大人として生きている父親という二人の関係がここで上手く描かれていました。
マリアボーイでもそうですが、木村ヒデサト先生は食を通しての描写の技術が高い作家さんだと思いました。


あとは柏瀬の両親は柏瀬と星谷の2人との対比に使われているのかなと思いました。
酷いことをしても何度も結婚できる親と、お互いに好きでも結婚できない二人。
生まれた子供を迷惑そうな眼差しで見る親と、どんなに望んでも子をなすことのできない二人。
それでも、結婚して子供が出来ても永遠を手に入れられなかった親と違って、柏瀬と星谷にはこの先何年経っても一緒に居て欲しいです。


発売の3年後ですが素敵な作品に出会えて良かったです。

4

買ってよかった!

好きな漫画家さんと作家さん買っていたので、購入しました。
あまり買わない絵なのでどうかな~と思いながら読み始めました。
わたしは読み始めてすぐ、そのストーリーに引き込まれました‼
1回読んでも読み足らず、何回も繰り返し読んでいます。
柏瀬の不思議な感じとかとても面白かったです‼
中学生、高校生、社会人という長い年月を見事にまとめた1冊だと思います。
鬼、大爆笑。でわたしも大爆笑しましたwwww
読み終わったら、本のカバーをはがして見てください!

3

来年の事を言えば鬼が笑う

表紙と中身の雰囲気が違う気がするので、表紙が理由で買ってない方はぜひ

木村ヒデサト先生のえぐみにじわじわと侵食されながらも確実にBL漫画的萌もある作品です。

強姦から始まるラブなBL漫画を何本も読んでおいて何言ってんだって話ではありますが、未成年への性犯罪者が出てくる作品には精神が疲れますね。
中学生ぐらいまでしか感じないような性への何かとか、高校生ぐらいまでしか感じないような性への何かとか、そんなのが絶妙に配置されてます。妊娠検査薬に男子高校生2人で尿をかけて、2人で笑って泣くシーンは純文学っぽかった。すごく好き。

すでに詳しく書かれてる方がいますが、ファミレスのコーヒーとソーダフロート、凄い演出ですね。コマ割りカット割りも含めて木村先生に痺れる。

2

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