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運命すらも呼吸をとめて

unmei sura mo kokyu wo tomete

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表題作運命すらも呼吸をとめて

麻川
SE,β→α
恒吉
製薬会社勤務,α→Ω

あらすじ

「何もかも目の前の雄に委ねてしまいたい」

自他共に認める優秀なα・恒吉は今日も今日とて完璧な一日を過ごす――はずだった。
大事なプレゼンテーション中に突然Ωとしての発情期を迎えてしまった恒吉は、αばかりが集まった会議室中にフェロモンを充満させてしまい…!?
逃げ帰った自宅マンションで、隣人の麻川に助けられるも、β性だと思っていた隣人が実はαだと知ったときには、疼く身体を抑えるすべもなく……。
麻川に組み敷かれるなかで、自分がΩになってしまったのだとまざまざと自覚させられて――。
そして、麻川もまた突然変異のαだと知り――。
滝端が描く、突然変異型オメガバースセクシュアルラブストーリー!

作品情報

作品名
運命すらも呼吸をとめて
著者
滝端 
媒体
漫画(コミック)
出版社
一迅社
レーベル
gateauコミックス
発売日
電子発売日
ISBN
9784758024297
4.4

(144)

(82)

萌々

(45)

(13)

中立

(4)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
17
得点
633
評価数
144
平均
4.4 / 5
神率
56.9%

レビュー投稿数17

ストーリーも作画も神!!至極の突然変異型オメガバース

 突然変異でβ→αになってしまったα嫌いの麻川と、同じく突然変異でα→Ωになった恒吉の突然変異型オメガバース。

 滝端先生の神作画と、時には苦しく切なくもラストはふたりの心が通じ合う至極のストーリーにたくさんの萌えと感動で胸がいっぱいになりました。美しい作画で、ヒートセッも両想いセッも体も表情も色っぽくて艶っぽくて燃え滾ります(電子(Cモア)の修正は白抜き?ラ○トセーバー?)そして麻川のマスクと恒吉のスーツ。前向きでかっこよく強い姿とふとした時に垣間見える弱さ…など挙げればきりがありませんが性癖を揺さぶる要素もたくさんたくさんあります…!!大好きです♡

 ここからネタバレご注意お願いします。
 
 初期はとにかく人嫌いα嫌い、寡黙で冷たい印象の麻川ですが、読後振り返ると初期から彼本来の優しさ、人柄が滲み出ていると感じます。恒吉と過ごす中で少しずつ変わってゆく感情や行動、恒吉のピンチには必ず駆けつけ、言葉はきついけどその寄り添う姿勢にキュンが止まりません!!しかし麻川の中にもどうしようもなく辛く苦しい感情があり…涙なしには読むことができませんでした。

 αとしてのプライドを持ち最前線で働いていた恒吉は突然Ωに変異し、受け入れ難い苦しみを味わいます。麻川と共に過ごすうちに、徐々に前向きに生きる努力を始める姿は本当に強く、美しく、逞しい。しかし、Ωの本能でどうしようもなく辛く切ない時に自分には大丈夫だと言い聞かせつつも、いつも麻川の姿を求めてしまうギャップに…なんともいえない萌えを感じてしまいます。
 
 さまざまなことを抱えながら一生懸命に生き、恋愛には不器用なふたりが最後には共に生きるという選択をしたことが本当に嬉しく感無量です!!本編はシリアスなシーンが多かったですが、最終話ラストや描き下ろし、特典(電子)はとても甘く、麻川が恒吉を溺愛する未来が待っていると確信できました♡

 とても愛おしくてかっこよくて大好きなカップルと出会えました!!もっともっとラブラブなふたりを見たいです。番外編や続編をお待ちしています〜!!

7

滝端先生の描く独特の暗さと葛藤にもがくキャラの様が好き

元βの麻川(α)×元αの恒吉(Ω)

バース性でしか人を見てこなかった恒吉とバース性で人を判断されることに嫌気が差して引き籠もりの麻川。
そんな二人がマンションでお隣さん。
そして、恒吉の突然のヒートにより助けてしまった麻川。

こんなにも対極な二人なのに、読めば読むほど二人の本質が見えてきて、お互いを思いつつ、また葛藤しつつも光を求めて進んでいく様がたらまなく良かった!!

滝端先生の描く独特の暗さと葛藤にもがくキャラの様がどんどん愛しく感じてくる。
アニメイトの小冊子は本編ではなかなかないいちゃラブです❣️

何度も読み返すことで深みに嵌る作品です‼️

7

これは全てにおいて神作品でした。

滝端先生の描く作品はどれも物凄く惹き込まれます。

それは卓越した画力と惹きつけるストーリー構成がそうさせるのですが本作はその最たる作品でした。



※ネタバレめちゃくちゃ触れるのでご注意ください



先ず絵の美しさですがもう文句なしに最高です。

その画力で描かれるキャラの魅力、大人の男性の色気も漂っていて素晴らしいの一言でした。

社会人なのでスーツ姿も勿論拝めますがそれがまた眼福でそこが好きな人はそれだけでドストライクと思います(笑)

そして何よりそんな画力、キャラが見せるエッチシーンはヤバ過ぎました。

もう眼福過ぎて直視できないレベルに美しかったです!

そしてキャラ個性。

先ず完璧なαからΩに突然変異してしまい人生が180度変わってしまった恒吉。

もうそれが滅茶苦茶可哀想で辛かったのですがでも彼は絶望こそしても人生を諦めず今できる最善の行動をするその姿勢が堪りませんでした。

でも麻川と巡り合った事で彼の運命は決まった様に感じました。

最初は全くそりが合いませんでしたが段々と惹かれて行き何時しか好きになってしまいます。

それに連れて恒吉の感情面にも変化が見て取れたのが凄く良かったです。

α時代の彼は完璧でしたが悪く言えば喜怒哀楽が見えず無関心で不愛想…

そんな彼がΩになった事で、麻川と出会い彼とそして自身と向き合って感情が芽生えていく様子がしっかり描写されていて素晴らしかったです。

終盤以降はもう可愛いとさえ思えてしまう程でした(笑)

そして麻川はβからαに突然変異した人物。

彼も色々抱えるものがありましたがそれだけに余計に二人の変異も出会いも全て運命だったのかな?とさえ感じました。

もう本当に素晴らしすぎる絵と感情を持っていかれるストーリーで素晴らしかったです!

これは滝端先生にしか描けない作品じゃないかな、と思いました。

5

絶望ののち、愛

素晴らしかった…の一言に尽きます。
まず最初に男たちの逞しさが際立つ美しい絵に目を奪われ、
ページをめくればめくるほどにストーリーに引き込まれてゆきました。

内容はオメガバース作品でも最近ではよく見かける
いわゆる“バース性の変転”がテーマとなっていますが、
本作が他と少し違うのは受攻の両者が突然変異型のΩとαであること。

優秀なαの恒吉はある日、仕事のプレゼン中に突然Ωのヒートを起こし、
帰宅途中に動けなくなっているところを隣人の麻川に助けられます。
けれど、Ωとαの本能で惹かれあった二人は衝動的に身体を繋げてしまいます。

病院で目を覚ました恒吉に告げられたのはΩ性への突然変異でした。

そして、偶然なことに恒吉を助けた麻川もまた彼と同じ突然変異型のαでした。

誰よりもαとしての自分に誇りをもち、α以外の性を蔑んできた
恒吉にとってΩへの変転はあまりにも残酷な現実でした。

これまで築き上げてきたものを全て失い、
残ったのは「突然変異のΩ」という差別的なレッテルだけ。
追い打ちをかけるように周囲からも掌を返され、
自棄になりかけていた恒吉ですが、そんなとき、麻川と再会を果たします。

どこか投げやりで厭世的な麻川と高慢な恒吉、
最初こそ険悪な二人でしたが、二度も麻川から救われ、
さらに同じバース性の変異という苦しみを抱える同士として
恒吉は麻川に心を開いてゆきます。

麻川と過ごす時間の中で傷ついた心は少しずつ癒されてゆき、
Ωとして生きる自分を受け容れられるようになってゆく恒吉。
そして、一度は投げだした人生をもう一度歩み始めますが…。

はじめはいけ好かない奴だった恒吉が麻川と一緒にいるうちに
穏やかになってゆくことで、ひた向きさや弱さだったり、
彼本来の人間味が出てきてどんどん魅力的になってゆきました。

麻川もまた無愛想ですが、困っている人を放っておけない一面や
恒吉の来訪時間になると家の鍵を開けていたり、ぶっきらぼうだけど優しく、
そんな表と中身の落差にキュンときてしまう不器用イケメンでした。

彼自身がバース性に振り回される苦しみを知っているから、
というのもあるのかもしれないけれど、決して恒吉を性的に軽んじず、
Ωとしてではなく、彼自身として尊重し、誠実に接するところも素敵でした。

途中、すれ違いから二人が距離を置き、恒吉がモブαから襲われる(未遂)
場面もありますが、駆けつけた必死な麻川と麻川を縋り求める恒吉に
この瞬間、本当の意味で初めて二人の心が通じ合ったように感じられて
ぐっとくるものがありました。

そして、その後のようやく自分の気持ちに向き合った二人の
告白からの両想いエッチシーンでは麻川のαらしい独占欲や庇護欲、
恒吉の麻川にだけ見せる弱気な表情や愛情深さが垣間見られて、
障害を乗り越えた後のご褒美のようなときめきと感動が詰まっておりました。

恒吉と麻川が並んでいると男前二人の迫力と
そのガタイの良さから攻め同士にしか見えません。
そんなΩらしさ皆無な恒吉ではありますが、麻川の前でだけ見せるか弱さや
甘さが表面の凛とした格好良さとギャップがあり、可愛らしかったです。
そして、エッチのときには普段の男前っぷりからは想像のつかない色気が
溢れ出ておりました///

バース性の変転作品って変異者の苦しみや葛藤がメインとなってきますが、
本作の場合はそれが二人分なだけあってかなりの重みがありました。
でも、だからこそ、突然変異によって多くを失い、傷つき、
バース性に人生を翻弄された二人が苦しみを分かち合い、
寄り添って生きてゆくささやかな幸せがとても沁みました。

ただ、一つ気になったのは二人の過去が最後まで詳しく語られなかったこと。
恒吉は幼い日の父との約束、麻川は過去の恋人との別離がそれぞれ
匂わされていますが、さらっと描かれるのみで詳細がよくわかりませんでした。
抽象的にしか描かれず、読者の想像力にお任せって感じなのかな?

描き下ろしは二人が番になった日のエピソードでした。
ヒートが来て、巣作りをして麻川の匂いに包まれている恒吉が
めちゃくちゃΩの顔をしていて可愛いらしく見えてしまいます♡
その後の二人が番になるための愛と本能にまみれたセックスも
とても濃厚でドキドキしてしまいました(*//艸//)

本編中でバース変異者は妊娠率が低いと描かれていましたが、
いつか二人が子供を持てる未来があればいいなぁ。

4

変わってしまった環境のなかでもがく主人公たち

実力の伴った自信でエリートを突っ走っていたαだったのに、ある日突然Ωになってしまった受・恒吉。
Ωの母を持ち、虐げられてきた母を見て、オメガバースへの嫌悪を募らせていた、βからαの突然変異攻・麻川。

自分でも、気づかないうちなのか、それか意図してなのかはわからないけれど、βやΩへの偏見と差別が、自分へと返ってきた、と自覚するシーンの恒吉が、根の真面目さというか、素直さが出ていて、印象深いシーンです。
基本、頑張り屋さんな恒吉は、自身のバース性が変わっても、落ち込んだり塞ぎ込んだりはするものの、表では決して見せず、何事にも一生懸命で、向上心があります。眩しいですね。
恒吉が、αだからというだけではなく、元々の性格や、父からの呪いのような言葉による脅迫めいた心理から、努力を重ねてきた結果のポジションであることがわかりました。
それだけに、同僚の手のひらくるーは辛かったです。
結局は、バース性しかみてないんですね。

麻川は麻川で、引きこもりがちなんですが、根が優しいから、恒吉を助けてしまう。そして、いつの間にか家に入り浸らせるように。
なんだかんだ口ではいいつつ、気をゆるし始めている麻川と恒吉との関係性が、可愛かったです。

えっちシーンは、Ωならではの身体の変化が大変にえっちで、それに戸惑う恒吉もめちゃくちゃ可愛かったです。

あと、スーツの二人がとてもかっこいい。映えます。
Ω性用の部署でも、今まで通りのパキッとしたスーツを着こなす恒吉が、周囲から浮いているのですが、悲しくもあり、自分を強く持っていることの現れでもあるので、かっこいいなと感じました。
本当にどこまでも努力家。

これから恒吉は出世できるのか?
麻川が外交的に変わりつつあり、ふたりの仲はどうなっていくのか??

まだまだ見ていたいふたりです。
是非続編を〜!!!!

4

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