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表題作神子と神獣の守り人

我緯,敵国の戦士,神獣
芙蓉,19歳,橙国の神子

あらすじ

橙国の神子・芙蓉は、囚われていた所を敵国の戦士・我緯に救い出される。目の前で白い妖狐に姿を変えた彼は、実は昔命を救った狐だった。我緯とともに、両親に託された指輪を赤国に届けに行く旅に出た二人だが。

作品情報

作品名
神子と神獣の守り人
著者
月東湊 
イラスト
円陣闇丸 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA
レーベル
角川ルビー文庫
発売日
ISBN
9784041039472
3.7

(58)

(13)

萌々

(27)

(13)

中立

(3)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
8
得点
215
評価数
58
平均
3.7 / 5
神率
22.4%

レビュー投稿数8

文句の付け所がない

橙国の神子として生を受けた芙蓉(受け)は、敵国に攻め込まれ橙国が滅んだあと、亡き王の首輪を隣国の王に届ける使命を果たすべくひとり逃がされることに。そこに敵国の獣騎士が現れ、警戒する芙蓉に、昔おまえに命を助けられた、その恩を返すため隣国まで護衛をしたいと言いだす。敵国の騎士であるその我緯(攻め)を信じることができず、最初は冷たく当たる芙蓉だったが…。


とても楽しんで読める、できの良いファンタジーでした。起承転結がしっかりしているし、世界観やら土台の書き込みはきっちりされているのにもかかわらず、萌えどころがちゃんとこってり書き込まれていて素晴らしかった。円陣闇丸さんのイラストも、長髪の攻めがひたすら麗しくて眼福でした。

戦で王が殺され、受けも囚われているのですが、そこに敵を裏切って攻めが助けに現れます。
攻めは自分がかつて受けに命を助けられた子狐だったことを告げます。でも獣騎士が怖いし信じられないしでなかなかついてこようとしない受けを無理やりさらいます。
攻めは獣の姿も取れる騎士です。獣の姿は子狐サイズから、受けを咥えて走ることができる巨大なサイズまで様々で、騎士の姿のときは銀髪の美丈夫で、一粒で3度美味しい仕様。
受けは、力のある神子ふたりから産まれたサラブレッドなのに、大した力がなく、人の気を読めるぐらいです。最初は攻めを信用できず、警戒してツンツンしていますが、攻めの気が悪い者のそれではないし、自分をひたすら守り、庇ってくれるので、数日でツンツンからデレデレに。

途中、攻めが大きな怪我をします。獣騎士にとっては神子の血肉が何よりの滋養で、お約束な展開になります。そのお約束展開がすごく萌えました。普通は唾液や血液や精液を差し出せ、という展開でしょうが、この攻めは受けの全身を舐め倒すのです。たぎりました。しかも攻めは「これこれこういう理由だから舐めさせて」とかは言いません。受けを命かけて守りながら、受けの苦痛になることはまったくしないしさせる気もないのです。攻めから行かないので、結果的に「な、舐めていいよ…」的な誘い受け状態。

ちみっこ受けの可愛さ、もふもふ(大小)の魅力、追われる旅のドキドキハラハラ、萌えどころ、すべてが詰まっていました。
神子の能力が低かったこと、そして都合よく開花したことにもちゃんと理由のある、そして旅の途中のエピソードにもちゃんとアフターフォローのある、完璧に練られたファンタジーでした。

作品には関係ないのですが、このページのあらすじに「両親に託された指輪」ってありますが、正しくは「王に託された首輪」です。何でそうなってるんだろう。

9

主役二人の可愛さ

切ない系の話かな、と思って読み始めたところ、期待通りの胸に迫る描写もありつつ、しかしいい意味でおいしい設定もありつつで大変楽しく読みました。

攻めは終始優しく大人で、本当に受けが大切なんだなぁと感じさせる人。月東先生はこういう攻めが本当にお得意ですね。
一方の受けも、当初は敵の兵士である攻めに警戒心バリバリなのですが、少しずつほだされていく過程がとても滑らかで、ホントいい子だなと感じさせてくれました。

そんな二人が、読み進めるうちにだんだん可愛くなってきまして。
ラスト近くで本作の悪者(?)が明かされるのですが、主役二人が可愛くてたまらなくなっていた私は、その悪役にはちょっとモヤッとしてしまいました。「えー、めっちゃ悪いやつじゃん!」って。
そしてその悪(といっていいのかも微妙なのですが)が懲らしめられていないのも気になる…。
主役二人は無事ハッピーエンドにたどり着いて、それで特に不満はなさそうなのですけれども、私は……私は…

まあ主役二人に不満がないのならいいのですが…


おまけのSSは、主役二人のその後。
相変わらず、とても楽しく幸せそうです。
まー、この二人が幸せならいっか!
そんな風に割り切れる程度のモヤモヤです。優しいお話が読みたいときにオススメ。

1

もふもふ最高

あーもー、人外モフモフ大好きです!
月東さんの人外がとても好きなので、この話は最高でした。
中華風の世界観で受は国に仕える神子同士の間に生まれたサラブレットにも関わらず、能力がほとんど発言せずに肩身の狭い思いをしていましたが、ある日数少ない任されている仕事の途中に罠に嵌って怪我をした銀狐のこどもを見つけます。
かわいそうに思ってその仔狐にせっせと餌付けし、罠も取り去ってあげて足の怪我の手当をして逃がしてあげるのですが、数年後、他国に侵略された際に敵国であるはずの獣奇兵に受は命を救われます。
その命の恩人がかの銀狐で、助けてくれた恩返しに自分の命に替えても受を守るとべったりと引っ付いてくるという展開です。

唯一生き残った神子として、自国の王に与えられた使命を果たすため、他国に向かうのですが、そんな危険な道中に付き添ってくれる獣奇兵の攻の甲斐甲斐しいことといったら!
もう受は至れり尽くせり。虚勢を張ってもしれっとスルーされ、お肉を与えられ水を与えられ、数年前とは逆に自分が餌付けされてる……。
敵の襲撃から言葉の通り身を盾にしてでも守ってもらったり、あまりに一途な攻の行動や気持ちに徐々に絆されていくのですが、この攻が本当に真っ直ぐで嘘がなくて、格好良いです。受が惹かれていくのも無理からぬこと。

様々な困難の末にやっと使命を果たせるところまで来たのに、まさかの運命に引き裂かれるふたりと、こういうドラマチックな展開もお約束で心地よい?
そうですよねー、別離を選択したとしても、大事なところで颯爽と現れる攻っていうのは本当にキラキラしいですよねー。いやもう読んでて眩しかったです、最高。
紆余曲折有ったけど、最終的にはめでたしめでたしで、エピローグも凄く救いがあって読後は幸福感に満たされました。

もふもふプレイは最高です。
イラストも円陣効果で更に物語が引き立っていてたまりませんでした。
もふもふは正義。尊い。
あとアレだよね、受の首輪装着の時点で大体予想はついてたけど、どの国の王もクソばっかだよねって話。

1

もふもふ萌え

子どもの芙蓉がとにかく可愛かった。優しくて頑張り屋さんで、何ていい子なんでしょ。その芙蓉が助けた狐が実は敵国の兵士の我緯であり、後年敵国に攻め込まれ捕えられた芙蓉を助けるのが冒険の始まり。
最初は頑なだった芙蓉がだんだん我緯に慣れていくのがいい。我緯は芙蓉を守るために何でもする健気さ。我緯が人間・獣・小獣と体を変形できるのもイイ。私も獣の我緯にもふもふしたくて堪らなかった。
逃避行のお話ですが所々にもふもふシーンがあったりして、読むのにテンポがいいです。最後は2人がずっと一緒に生きていくのがわかってジーン。

5

もっふりしっぽ+ちみっこ

円陣先生好き好きで、この本に到達。
色んな円陣先生の挿絵見てきましたが、ちみっこ書いてらっしゃるのが余り見たことなかったです。
先生のちみっこ、貴重品かも。
攻めの我緯が良かった〜一家に一人欲しいぐらい。
強いしやさしいし、一途だし、言うことなしっす。
もちカッコいいし。
あと、もふもふ姿で寄り添って眠るところが個人的には神!
私もしっぽ布団で眠りたいよう。
残念なのが、他の方もおっしゃってるように、我緯を作った仙人みたいな人はどうなった !てところ。
すごい良かったんですがなぜか神評価にはいたらず。
健気受けが死にかけるし、ツンデレだし、好みのパターンなんだけどなあ。
受けに対してひどい扱いをした王が懲らしめられなかったからかも。
まあ、ファンタジー好きやもふもふ好きな方は一読いただいてもよいのでは。
しっぽ布団、いいっすよ。
★設定がIPADではうまくできず、win10端末からやり直したよう。
関係ないけどiPADには対応してないんすかね?

5

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