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快楽を知った。
一つ一つの話はそれなり面白いけど、絵も話も粗削りという印象が拭えませんでした。
作家さんのやりたい事やってる感じは好きです、AがBに出会い恋しましたの話では流石に食傷してしまうので。
ガスマスクの話なんか最後までキャラの顔出ないしそんなの許されるんだと少し驚いた。
書き下ろしはいらないかなと思った、わかりにくいままで良いんじゃないかと。
初めて作家さん。
表題作は、顔がガスマスクで隠されている同級生に、体を開発される話。隣の席の黒髪男子に片想いしているのだけど、その人だったらいいな、そうかもしれないと、期待をしつつ抱かれる日々。けれど結末は。。
という、短篇でうまく起承転結している話が多かったです。
余韻を残すような作品が多く、短篇が向いている方なのかもしれないです。
他に、双子の女の子の方をライバルだと思い込んでいる男の子の話や、純情な売りの子が、ちょっと冷めた感じの同僚に助けられつつ幸せになる話、男性に養われている少年達、お坊さんと高校生のカップル、などのお話が入っていました。
今後の作品にも期待したいです。
5本からなるオムニバス形式の作品です。冬辺先生の独特な儚いタッチが非常に活かされた作品ではありますが、読者の解釈に委ねられる部分も含むので、正直好みは分かれるだろうと思います。白黒はっきりつけて欲しいという方には向かないかもしれません。でも、ヒントはあるので私はそれを拾い上げて萌えることができました。
【第一倉庫にて(表題作)】
長田と名乗る同じクラスの男子に倉庫に呼び出され、犯されるようになった照。相手はガスマスクを着けているので顔は分かりませんが、体格が似ている男子はクラスに3人います。無類の女好きである永江、クラス委員の谷口、隣の席の小林。照は香水の匂いや手の傷などでガスマスク男を特定しようとしますが、ある日倉庫に行くとガスマスク男は2人に増えていました。本編はここで終了。最後の描き下ろしで、更にガスマスク男が1人増え4Pに突入します。では結局ガスマスク男の正体は永江、谷口、小林だったということなのかと思ったのですが、それぞれがなぜ照に手を出すようになったのかを語り始めると、実は1人だけ違うことが判明。最後の1人の正体に少しぞくっとしてしまいました。また、照が恋をしていた人物も分かり、何とも言えぬ切なさを覚えました。描き下ろしで一気に好きになった作品です。
【夢子になりたい】
綺麗な容姿でそっくりな双子の夢二と夢子。2人の友人で夢子の恋愛相談に乗っていた祐は夢子のことが好きですが、夢子の恋愛が成就し失恋してしまいます。祐のことが好きな夢二は、傷心の彼に夢子とそっくりな顔を利用して迫ります。夢子の代わりでもいいから抱かれたかった夢二の健気さに心打たれますが、行為が終わり1人になった祐の独白に驚くと共に、夢二の知らない祐の一面にすごく萌えました。
【男娼の恋】
遊郭もので、1人の客に入れ込んでしまう男娼の話はそう珍しくもないかと思いますが、その客の性器が使い物にならないため、他の男娼とのセックスを頼まれ乱れるところを見てもらうというのは斬新でした。受けは身請けされるのでハピエンではありますが、受けと行為に及んだもう1人の男娼は受けに複雑な想いを抱いていた模様で、純粋なハピエンとは言えないのかもしれません。
【果てしない青】
ご主人様と呼ばれる男に囲われているらしい数人の子供達。その中でも年長のカズ兄とヒロは、どうやらご主人様が帰宅すると奉仕しなくてはならないようです。カズ兄はヒロに先に眠るよう促したりすることによって極力自分が抱かれるようヒロを守ってきましたが、17歳になると屋敷を出なければならないため、2人に別れがやってきます。一番年長になりご主人様に抱かれるようになったヒロにカズ兄が残したのは日記。その日記を読んでヒロはカズ兄と再会することを誓います。「果てしない青」が何を表しているのかは解釈によると思いますが、独特の雰囲気があり今後の展開をいろいろ想像できる作品でした。
【あゆみ】
高校生で問題児の夕と、穏やかに彼を諭すお坊さんの昊天。この作品の中では一番一般的なBLっぽいかもしれません。昊天は綺麗な顔立ちなので、お坊さんという特殊な設定でも全然問題なく受け入れられました。ほのぼの系で2人とも可愛らしく、読みやすい作品だと思います。
ピクシブで少し、絵を見たことがある方でしたので表紙買いしました。
カバーと扉絵がとても素敵。繊細で流れるようなタッチが美しい絵柄で漫画本編も同様なタッチです。
ストーリーはどれも静謐な空気感で淡々としており、読み手の想像力が必要なタイプのお話。
雰囲気は好きですが、ちょっとあっさりし過ぎているというか…私にとっては盛り上がりに欠けるように…何かが足りないように感じました。
絵柄もとても素敵なのですが…独特のラインゆえ漫画は読みにくくて…やや難しめなストーリーと相まって、なんだかじっくり読み込む気力が無くなってしまいました…。
かといって、この絵柄で王道ラブストーリー描かれても…合わない気もするし…漫画って絵が上手ければ良いと言うわけでもないのですね…難しいんだな〜と思いました。
絵がとにかく素敵なので観賞用にオススメです。
アンソロで読んだ感触が好みだったので初コミックスを購入。絵柄がノスタルジックです。線が極細で、とっても繊細な雰囲気。でもストーリーは今っぽいと思う。
表題作は高校生・臼田照の、妄想と現実の狭間のようなサスペンスっぽいストーリー。長田という知らない人物から、放課後に学校の第一倉庫に来るようにメールで呼び出された臼田。そこでガスマスクをした学生服の男に犯される。ガスマスクの男は一体誰なのか。思い当たるヤツは三人…。
「夢子になりたい」
男女の双子もの。双子の夢二と夢子には祐という幼馴染みがいた。夢二は祐に思いを寄せていたが、祐は夢子を思っていた。夢子にカレシができて失恋した祐に、夢二は自分を夢子の代わりに抱くように迫る。果たして祐の反応は?
「男娼の恋」
時代不詳。男娼の鈴には秋介という常客がいるが、彼は鈴を抱かない。鈴が他の男娼と交わる姿を見せて欲しいとの願いに、惚れた客の要望ならと応えるが…。協力する相手の男娼・泰(ゆたか)がイイ男。
「果てしない青」
大人はおらず、男の子供たちだけしかいない、ある一家のお話。その家には、子供が17歳になると「扉の向こうの世界へ出て行く」というしきたりがある。 長兄のカズが17歳になって家を出て行く前に、彼を慕う弟のヒロがカズとセックスしたいとせがむ。カズが出て行った後はヒロが残りの弟たちを守り、「あの人」と呼んでいるご主人様の相手をすることになる…。設定が謎だらけの、ちょっと奇妙なお話。歪んだ世界の中で、カズが残していった日記に正気の片鱗が見えます。
「あゆみ」
落ちこぼれの高校生・夕と、彼を見守る相談役の僧侶、昊天(こうてん)の坊主受けラブ。昊天さんが色っぽいんです。ストーリーは単純なので、坊主受け萌えでしょうか。
「第一倉庫より」
表題作の後日談というか、答え合わせですね。行為は残忍なんだけど、臼田を呼び出す側には彼に対して気持ちがあって、臼田も実際はハマってるんです。
どのお話も非現実的な雰囲気が優っているせいで、人物の関係性に感じる残酷さや病み加減が薄れて麻痺してきます。読後、嫌な気分にならないのは、攻めが受けに酷な仕打ちをしていながら、受けに抱いている微かに甘い執着が見えるからかな。
これからどんな世界を描き出していくのか、注目していきたい作家さまです。