還らずの夏

kaerazu no natsu

還らずの夏
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神51
  • 萌×229
  • 萌19
  • 中立3
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
18
得点
431
評価数
103
平均
4.2 / 5
神率
49.5%
著者
暮田マキネ 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
三交社
レーベル
Charles Comics
発売日
ISBN
9784879194916

あらすじ

愛してるから、さようなら。
オメガバース作品を含む珠玉の短編集
コミックス創刊第1弾!
初版限定描き下ろしペーパー付! !

「高校出たらさ、二人で暮らさね?」
陽(はる)と奈津(なつ)は物心つく前から、何をするにもどこへ行くにも二人一緒だった。
ずっと、こんな日々が続くと信じていたのにーー
君がいない夏がくる

表題作還らずの夏

田富奈津(なつ),17歳
若草陽(はる),19歳

同時収録作品『不機嫌なつぼみ』『咲き初めの焦燥』

貢川優馬,サラリーマン,α
忍野環,同期,β(仮)

同時収録作品いちばんしあわせ

双葉伊智,使用人
結,御曹司

同時収録作品All things I know.

真(しん),息子
明(めい),育ての親

その他の収録作品

  • 描き下ろし(各作品それぞれの描き下ろし)
  • あとがき
  • カバー下(各作品についての説明)

レビュー投稿数18

号泣

短編集です。
表題作は、アンソロ『涙BL』に収録されていた作品だそうです。
いや、もう、号泣ですよ…。途中うるっと、そしてラストの攻めの涙を見て号泣。
これに関しては、核心的なネタバレになってしまうので、あらすじは書くのを控えます。BLを数多く読んでいたら、たまにこういう作品に当たるのですが、油断していたからちょっとキました。『涙BL』未読でこれが初見だったので、泣ける作品ばかり集めたアンソロジーにこの作品が入っているのを読んだ、というのとは違い、心の準備が足りていなかった。


他短編が3点。うち印象深かったものを。
『不機嫌なつぼみ』『咲き初めの焦燥』
オメガバースです。オメガバースにしては衝撃的な展開も、かわいそうな展開もない、可愛くて切なくてエロキュンな話でした。
同期で入社したαのエリートと、βの地味な社員。α攻めはβが好きでまとわりついてくるんだけど、βはそれをやや邪険にしています。でもお互いに、誰か別の社員に相手のことを悪く言われたらかばうという萌える間柄です。
あるときαである攻めに縁談が持ち上がります。それにショックを受けたβの身体にある変化が、という展開。

絵が綺麗で、和風のすっきりした顔立ちのキャラが多いです。普段は淡々としている、楚々とした風情の受けが乱れるところがすごくエロス。αなのにワンコな攻めも可愛いけど、受けがすごく可愛くて愛おしかった。ラストのオチにも笑いました。妹さん…。(笑)


あとは主従の話、義理の親子の話が入っていました。
評価としては表題作とオメガバースが神、あとが萌×2というかんじです。

9

切ないけれど。

タイトルからして痛い話なんだろうなあ…、と手に取るのをためらっていた作品でした。けれどちるちるさんの「BLアワード2017」にノミネートされているのを拝見して、どうしても読んでみたくなり購入。内容はすでに書いてくださっているので感想を。




短編集ってどのお話も短い。なのでツボに入る話だともっと読みたいと思うし、話に入り込めずに終わってしまう作品もそれなりにあったりするんですが。

うん、どのお話もとっても良かった。
なんだろう、しぐさとか、表情とか、たった一言の言葉だったりとか。そういったものの描き方が非常にお上手で登場人物たちの内面までしっかり読ませる作家さんなんだな、という感じ。

なので反対に言うと、登場人物たちに感情移入しすぎちゃってつらかった…。

どの話も切なかったり、痛かったり病んでたり。ハピエンと言えるのはオメガバースものの話だけではないだろうか。けれど読後感は悪くない。きっと、どの話も、愛情にあふれているからなのだろうと思うのだ。それが、決して他人に理解しがたい形であったとしても。

なのでもしかしたら読み手を選ぶ作品かも。甘々で、ほっこりした話を好む方にはお勧めできない。けれど個人的にはとってもツボでした。初めて読んだ作家さまでしたが、違う作品も読んでみたいと思います。

5

全部面白かったよ!

面白かった!短編が何話か収録されていたが全部面白かった!
1話目、切ない 死んだ彼氏が可哀想だけど生きてる人が大事になるのは仕方がないのかな?
2話目と3話目は繋がってて、3話目の最後のコマが笑えた 。
4話目、少し私には理解し難くラストは結局どうなってしまったのでしょうか?
5話目、息子は養父自身が好きでだが、養父は息子を通して息子の本当の父親が好き、何か可哀想だけど一応ハッピーエンドになるのかな?
巻末の書き下ろしも短かったけど面白かったです!表紙をめくって見比べると左の男の子がいないのと、右の男の子の表情が寂しいのが印象的でした。

3

耽美的な描写の物悲しい作品

この作品集以前は、可愛い系だったので、大人の耽美風の作品にチャレンジしてみたのだと思う。
読み返すと、自分自身の廻りで亡くした人の思い出と重なって来る。誰かの命日に読むと、ず~んと重くなります。

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還らずの夏(死に別れ)
 陽にしか見えない若草。
二人で事故に遭って、若草だけで帰らぬ人となってしまった。生き残った事を責め続けていた陽。

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不機嫌なつぼみ(運命の番との出会い)
 忍野が勤務先で出会った貢川は、初めて出合ったαだった。忍野は、発情が未だ来ないΩ男子、βに擬態。運命の番との出会い。

咲き始めの焦燥
 忍野と貢川の最初の出会は、3年前の入社式だった。何故か惹かれて興味を持つ貢川。片思いだと思っていたけれど、番の返事を受けて喜ぶ貢川。
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いちばんのしあわせ(心中)
「お前は今日から結のものだ 結の為だけに生きるんだ 伊智」
病身の結には、許嫁が居る。結が欲しかったのは、心。結の希みを叶える伊智。
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all things I know 「ファザー・ファッカー」
 サエは、メイの妻。僕の母。
 メイはサエの夫。僕の父ではない。
 僕の父は、マコト。僕が生まれる前に死亡。メイはマコトを愛していた。
 僕=真(シン)。メイを愛しているので父さんと呼べない。
僕は、メイと暮らしている。シンは実父のマコトに似ている。

---
書下ろし:貢川x環 他、

1

儚くも美しい短編集

表題作の『還らずの夏』
線香花火のような儚くも美しい悲恋。

「終わらないで」と線香花火の灯りに願うように
彼らもまた2人の時間を終わらせたくないと願う。

儚く灯りが落ちた余韻は切なくて胸をしめつける。
裏表紙のデザインとカバー下を眺めた時、そう感じた。

物心つく前からずっと二人一緒。
この先もずっと、こんな日々が続くと信じていた。

最愛な恋人・田富 奈津を事故で失うも、
若草 陽の前に幽霊として現る奈津。

いつまでも続かない関係にお互い
このままじゃダメだと分かっているが
気づかないふりを続ける。

奈津くんは自分の身体が薄れていくのを感じていた。
だからこそ、自分の身体が消滅する前に
陽くん自身に自分ではなく他の誰かを選ばせる
必要があったのかなと思った。

そうでもしないと、陽くんは奈津くんの
後を追っちゃうから。

死んじゃってごんなぁと謝る彼の姿に
優しさと本当の愛を感じた。

『不機嫌なつぼみ』『咲き初めの焦燥』

オメガバースのお話。
まだ発情期がこないΩ・忍野 環はβとして
真面目に慎ましく生きてきた。
そんな忍野が会社の同期として出会った初めての
α・貢川 優馬と番になるお話。

『いちばんしあわせ』

使用人と御曹司の心中するお話。
母に虐待を受け育った伊智に
救いの手を差し出したのは御曹司の結。

ぬくもりも知らない伊智は、
結の為だけに生きる使用人。

結に「死ね」言われたら
命だって惜しまない伊智に
「側にいて」と結は言った。

結より先に死ぬくらいなら………。

伊智は結との約束を守るため
心中することを決める。

『All things I know.』

義理の親子の話。
息子のシンは、育ての父親であるメイを愛してる。
シンとメイは血が繋がっていない。

メイはシンの実の父親であるマコトを愛してる。
マコトはもうこの世にいない。

マコトの忘れ形見であるシンをメイは愛してる。
メイはシンなしでは生きられない。

そのことをメイは気づいていない。
だから教えなきゃ。

"All things I know."

読んでみて暗い結末が多いですが、
それは果たして物語の彼らはどうでしょう?

誰が"幸せ"なんて貴方が決めることじゃない。
自分自身が決めること。

そんなメッセージを感じる短編集だと
私は思いました。

0

表題作もいいのですが「All things I now

のちの「ファザーファッカー」となる読み切りです。
この読み切りの方が、淡々として心に響きました。

主人公がメイを愛すること、そのために「マコト」になること。
その決意が、のちの作品より強く感じられました。

Hなシーンだけではなく、Hに到るまでも、作者の駆け引きのうまさを感じ取れました。

0

切れ長伏し目が色っぽい

テーマアンソロジー収録の短編を集めた本。
「涙」「心中」「縛」が単独、そして「発情」と「オメガバース」が連作。
全体的に切ない系なのは、作者さんの絵柄や作風が地味目というか、とにかくみんな、伏し目がちだからかな。
その意味では、切れ長で伏し目がちな目元に萌を感じるって方には、超オススメ。
真っ直ぐな睫毛とか、星の入っていない小さめの黒目とか、目の下の隈とか、お顔の表情メインのエロが実に色っぽい。
オメガバース設定連作以外は、短いだけにちょっと物足りないところもあるけれど、適度にエロ切なくて、掘り出し物でした。


5

切ない…。

オメガバースのストーリー以外はどれも切なく少し病んでいる様に思います。
表題作の『還らずの夏』
二人が泣きながら「ごめん」とお互いに謝るシーンは、こっちまで胸が痛くなりました。悲しいけれど、前へ進むにはそれしか方法がないんだなぁ、と。

短編集なのであらすじは省きますが、息子と義父のストーリーはちょっともやもやしました。まず、母親がアレですが、真も父親の代わりと知りながら義父(しかもビッチ気味)を抱くのは結構爛れてますね。

2

お題ありきのストーリー作りがうまい!

シャルルのお題アンソロジー掲載作をまとめた一冊。

「還らずの夏」『涙BL』
大学生の恋人同士、でも片方は事故死した幽霊で…
自分のせいで立ち止まっている恋人の背中を押してあげる話です。
幽霊の泣き顔がとにかく切ない。

「不機嫌なつぼみ」『発情×BL』
「咲き初めの焦燥」『オメガバース×BL』
慎ましく生きてきたΩに初めて発情期がおとずれ、αを求めてしまい…
まさに発情!なオメガバースでしたが、その後の二人を描いた続編が好きです。
同僚である二人、αは発情前からΩに惹かれていたから番(つがい)になるのは願ったりで、決定権はαにあるのが普通なのに、考える時間を与え、Ωに決定をゆだねるのがプロポーズみたい。
そしてΩの答えは、今までのキャラ設定がひっくり返りましたが、単語と組合せが素敵すぎて萌えました!

「いちばんしあわせ」『心中BL』
母から虐待されて捨てられた使用人とお坊ちゃまの共依存の話。
お坊ちゃまは不治の病なのかな?そこがハッキリせず、死ぬ必要があるのかも疑問が残る話でした。
BLで心中話を読みたいか?って企画自体が疑問なアンソロジーだったと思います。

「All things I know.」『縛×BL』
一緒に暮らす父と息子の話。
父と母ともう一人の男の複雑な関係、その一部を引き継いだ息子、執着から逃れられない父。明るい話ではありませんが、複雑な関係を淡々と英文で説明するのが、かえって物語を盛り上げます。
この本の中で一番惹きつけられた話でした。

お題アンソロジーは全て読みましたが、暮田先生はお題をうまく取り入れてストーリーを作ってるのが印象的でした。

2

少し悲しくて、少し病んでて、だけど粒揃いの作品集

思わぬ当たり作品でした。
暮田マキネさん初読みです。
表紙に惹かれて買いました。

これ、いつも面白いテーマでアンソロを出されているシャルルコミックスの第1弾コミックなのですね。
各話の初出は以下の通りです。

「還らずの夏」…涙BL
「不機嫌なつぼみ」…発情BL
「咲き初めの焦燥」…オメガバース×BL
「いちばんしあわせ」…心中BL
「All things I know」…縛×BL

このそれぞれのお題を念頭において読むと、お題に対する上手さが際立ちます。
アンソロの中で読んでたらどれも強く印象に残ったと思う。
そして何より、この作家様は言葉の選び方がところどころですごく詩的というか…ドキッとさせられるものが潜んでいます。
読み終わった後に単語が意味を持って頭に残るというか。
「永遠の不在」なんて、もうこの言葉だけ見ても泣けてきちゃうよ。。
あとがきに書かれている「救われないことが救い」という言葉も深いなぁと思いました。

“縛”のテーマで描かれた「All things I know」は、ギミックが面白い。
日本語で書かれているモノローグを追って読んだ場合と、英訳されたモノローグを追って読んだ場合とでは、そこに描かれている愛の種類が変わるようになっています。
思わずおおっと思った1編でした。

少し悲しくて、少し病んでて、読む人は少し選んでしまうかもしれないけど粒揃いの作品集です。

1

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