ボタンを押すと即立ち読みできます!
悲しい時には気持ちいい事をするんだよ。
短編集です。
メリバがお好きな方にはありがたいお話が複数作。
アブノーマルな性癖が多いので刺さる人にはおいしい仕様、そうでない方はしんどいかも。
『みぃはなんにも知らない。』
『さくちゃんは病気。』
表題作。
さくちゃんは病気。はみぃはなんにも知らない。の続きです。
1番怖いのはさくちゃんの狂愛なんだけど、みぃの思い込みが強いのも怖い。
純粋なのは分かるんだけど、一方通行の重い愛を伝え続けられた門倉さんはさぞ怖かったことだろう…そしてまた別の子で繰り返すのね…。
繰り返しているうちにいつかみぃがまたさくちゃんの嘘だと気づけばいいけど、どうなんだろう……エンドレスでは?
こんなことを言ってはいけないかもしれないけど、みぃは知能に問題がある子なのかな?っていうくらい喋り方も考え方も幼いというか独特で。
純粋の一言では片付かないというか。
さくちゃんに色々吹き込まれては鵜呑みにしちゃうし、嘘をつかれてもさくちゃんのことを責めることもなく怒りもしない。
女の子のことを好きになっていることからも、みぃはさくちゃんのことは友情の好きなんだろうけど、さくちゃんに襲われたとしても責めずにそのまま受け入れてしまいそうな危うさがあります。
そしてさくちゃんが怖い。
手のひらの上でみぃを転がして遊んでる感じ。
みぃとは違って精神年齢は普通だけど、好きな子にいじわるして楽しむところは子供みたいだなと思う。
さくちゃんはみぃに対して歪んだ愛情を持っています。
犬にみぃと言う名前をつけていたのも怖いし、みぃの代わりだった犬が亡くなったのをきっかけにみぃを犬にしちゃうのも怖い。
助けてください助けてくださいと言っているみぃを不憫に思っていたら、自分を助けてくれと言っているのではなかったことにゾクッとした。
みぃが不憫なんだけど、この割れ鍋に綴じ蓋感はなんなんだ。
もう少し見たい気もするけどこれ以上は見ない方がいい気がするので短編でよかったと思う。
『マスタベ』
3Pです。
歪んだ性癖3人組。
私は先輩の性癖が1番ヤバいと思う…アレでイクのはさすがに引いたし、もっと慌てろよ必死になんとかしようとしろよとツッコんでしまった。
それで愛してるとかどの口が言うんだって思ってしまったのは私だけかな。
ラストはそういうことだったのか…!!!!となりました。
『友達になりたい』
友達ってセフレってことかな?と思ったらもうすでにセフレで。
ん?どういうこと?本気で友情の友達になりたいの?ならなんでそういうことしちゃうの?って後輩の真意がよくわからない。
私には1番難解なお話で1番読み返した。(でもまだ分からない)
『でちゃうんです』
また出た性癖系。
おもらし好きさんは嬉しい体質の子のお話。
みちるの性癖はやらかすと人生終わるので困りすぎるだろうけど、萌えとしておいしくいただきました。
能登の性癖の方は、やらかしても誤魔化せるからみちるよりは生きやすいだろうけど、全く萌えないなぁ……………。
気持ちいいんだか気持ち悪いんだかどっちかにして?!
2人ともありのままを受け入れあえる人に出会えてよかったね。
『マッシブ・キャンディ』
私もこのストリップゲイバーに行ってみたい。
女でも入店できるのかしら。
『わたしのうつくしいひと』
このお話が1番好きです。
不細工な先生とものすごい美人な教え子のカップルに頼まれてNTRするというまたまた性癖系のお話かと思ったんです…が、もっと複雑なお話でした。
こんなに綺麗な子が虐められるなんて想像してなかったけど、小さい頃って特にカーストは美醜だけの問題じゃないというか、親があんなだと子も習ってそうするというか…と思いながら読んでいたんですが、みんなが虐めていたなら1人いなくなっても誰かが続けると思うから、ほぼあの子1人がいじめていたんでしょうね…。
その場の空気に便乗するのも、見て見ぬふりをするのも同罪なんだろうけど…。
佐伯先生の言葉が私にも衝撃で。
内面が美しい人なんだなって思いました。
読み進めてみると、綺麗な心も持っているけどその容姿だったり家庭環境だったりもあって卑屈だったり歪んだ心も持っていて、手放しに綺麗な人とは言えない人だなと思いましたが、獅子にとってはどこまでも美しい人。
私はあの言葉を聞くまで、佐伯先生がヘラヘラ笑っているのはコンプレックスゆえかと思っていたんですよね。
容姿にコンプレックスがあると誰かに何か言われる前に自分で自分を貶める発言をして先回りしたり道化になったりしちゃうから、それなのかなって。
とにかく獅子にとってはあの言葉がとても大きくて、佐伯先生の言葉のお陰でいじめのことも別の角度から考えられるようになり。
綺麗な獅子がなぜ佐伯先生のことを好きになったのか最初は不思議だったけど、なるほどなと思いました。
獅子が体を張った証明をしたことで佐伯先生も獅子の言葉を信じられるようになって、これからは2人で愛し合え…………………え?まだNTRしている…だと………?!?!?!
えっ?本当にそういう性癖だったの??と混乱していたら、そんな理由だったなんて…………。
そんな悲しいことある?!
でも、ちゃんと獅子の母親の伏線回収もされていて……。
本当に田中の言う通りなんだよ…。
もはや崇拝と思うくらい、そんなに綺麗と思うなら愛し方は他にもあるのに、あぁいう愛し方になっているところに佐伯先生の歪みがにじみ出ているというか、でも獅子にとってもメリットがあるというか…難儀で不自由だけど幸せな2人なんですよね…。
佐伯も怜央も田中に同じ言葉を言うところが、やっぱりこの2人はよく似ているんだなと感じられて好きでした。
よくできたお話だった…。
総合評価は萌2なんですが、『わたしのうつくしいひと』は神です。
大好きです。
短編集なのですが、振れ幅がえげつないです...
これは...なかなか評価のできない作品です。これは...アンソロジーですか...?え、同じ作者さん.....!?驚きが隠せません... 好みは分かれる作品ですのでご注意ください!
どれも、どちらかと言うとシリアス寄りで、考えさせられるような、すっきりとしない、でも忘れられない、そんな作品だらけです。そして、なぜか"もっとみたい"と思ってしまいます。独特な魅力でした。
かなり人を選ぶ一冊です。収録作品、どれも歪みが大きい。松本ノダ先生は大好きですが、こちらの作品は自分の苦手ポイントを貫いてまして、レビューしていなかったしあまり読み返せないです。
◾️表題,さくらちゃんは病気
受けの頭が弱い上に攻めが狂気じみてます。その受けに溺愛攻めでギリギリ許容範囲の自分には厳しい。
◾️マスタベ
3Pもの…3P+αか?
◾️友達になりたい
極短編。まさしく"結構いい雰囲気"
◾️でちゃうんです
小スカが受け入れられる自分も上からは厳しい。
◾️ケンジと太郎
観客がコレを見たいっていう落ちが、分かってるな〜って感じです。描き下ろしはこの2人で、最後「ほんとお似合いだわ あの2人」ってセリフでシメなのですが、この一冊のCPみんなそんな感じ。
◾️わたしのうつくしいひと
「ほんと理解できんわ」って言ってくれて良かった。好きな人はすごく好きだろうし、深く考えることのできる作品だとは思いつつも…うん。
もし。
この作品が松本ノダ先生初読みだったら。
多分もう読まない。
かもしれない、と思ったくらいヤバい。
といってもひるんだわけじゃないよ。
性癖くらい、どんなのが来たって驚きやしない。
ただ、初っ端の1作目が地雷原踏んだのかもしれないんだ。
「みぃはなんにも知らない。」
思うところがあるので、後ほど。
「さくちゃんは病気。」
「みぃはなんにも〜」の言い訳的作品なのかも。
さくちゃんの病的で狂的な執着心のせいだからという着地点で、「みぃは〜」の許しがたさが覆い隠されてしまうような気がしてる。
「マスタベ」
理不尽も何もかも受け入れて、結局は物言わぬ石膏を求める…
この子の深淵は誰も理解できないのかも。
「友達になりたい」
ヤるもヤらないも自分の意思。そこを貫いている一匹狼の先輩がいて。
この後輩君ではまだまだ「友達」になれないかもね。
「でちゃうんです。」
嬉しいとおしっこが漏れちゃう子と、興奮するとゲロっちゃう先輩。
うんこドリルじゃないんだからさ。官能の正攻法で来てほしい。
「マッシブ・キャンディ」
これは非常に面白い。でも初期作なのか絵が完成してない。ここがもっと丁寧なら最高。
「わたしのうつくしいひと」
痛い。
キツイ。
劣等感が極まってネトラレに走ってしまった恋人たち。今後この設定がそのまま続くのか、破綻するのか。
このまま長年続いて獅子が年老いて表面的な美しさを失くした時。それが答えを出す時なのかも。
さて、「みぃはなんにも知らない。」について。
これは、幼児(0才〜3才くらい)や知的障害者への強姦と同等だと思った。
わからないみぃは何も悪くない。さくちゃんは圧倒的加害者。
さくちゃんが執着攻めとか倒錯者とか。これはフィクションのBLなんだからとか。みんな吹っ飛んで、コレは読みたくなかった作品。
自分の性癖もたいがいだけど よくもここまでの性癖のを集めたな と思うほど
『生まれつきの(悪い)ならわし・くせ』揃い
見ようによっちゃ 変態さんいらっしゃい状態
他人の言う事を鵜呑みにしてしまう癖&嘘ついてでも好な子を飼い殺しにしたい癖
好きな子を殴りたい癖&石膏像に欲情する癖
ケンカ好きな癖&ケガや痛そうな行為に萌える癖
嬉しいことがあるとおしっこチビる癖&興奮すると吐く癖
オカマのバリタチ&狭量強肩のネコ
ただ最後の【わたしのうつくしいひと】だけは変態さんだけでは終わらなかった
恋人が他人に犯されることに興奮する先生&自分の生い立ちを証明するように犯される生徒
自分の顔にコンプレックスをもつ2人の話がどうにも陰鬱なのに純愛のようで
初読み作家さんだったけど いいもの読ませていただきました