SS付き電子限定版 イラスト入り
何より愛しいその声が どうして聞こえないんだろう
佐竹さん2作目も楽しみにしていました!
個人的にお人好しでイケメン、グイグイくるけど優しい攻めのキャラがお気に入り。
受けに色々な設定があったのでこっちは普通の人かと思いきや、最後にエッ!?という展開があったのに驚きました。
基本的に受けがBL的に良い意味でめんどくさい?子。
一人で抱え込んでしまう体質なのですが、容姿や心優しい性格も手伝っていじらしく可愛く見えます。
そんな受けとほっとけないおせっかいな攻めが仲良くなっていくお話。
前作に比べハッとするような設定がたくさんあったのですが、もう少しそれらをまとめ切る尺が欲しかったかなーと思います。
ゆったり、穏やかに流れる文章や会話のやり取りの数々は前作同様好きだったので、これからの期待も込めて神評価で!
すごく可愛らしくてカラフルな表紙だったのと、どこかで見覚えのある作者さんの名前だったのでお試し程度に購入させていただきました。
無口であまり友達のいない大学1年生の駒津椎と、誰とでも仲良くすることのできる大学2年生の千秋慈のふたりの同居生活の話です。
椎は大学内のベンチで図書館から借りた本を読んでいた途中、本に挟んでいた栞をなくしてしまい、雨上がりの湿った芝生の中を探します。妹からもらったクローバーの押し花が挟んである栞をどうしても探し出したくて、ズボンの膝が濡れてきてしまうまで探し続けます。
ふと、椎の様子を見かけた千秋は、初対面であるにもかかわらず、椎と一緒になって栞を探すことにしました。栞を見つけられた千秋は、椎に同居の話を持ち上げます。椎には全てにおいて好条件。しかし、椎はその話を素直に受け取るわけには行きませんでした。椎には、誰にも言えない秘密があって…
トラウマもの……??って感じです。受けがすごく面倒くさいし(褒め言葉)攻めがすごく良い人です。あと他にも受けの仕事先の同僚とか、客とか、受けの妹とか、みんないい人過ぎてなんで受けがそこまで悲観的になってしまうのかな…???ってところはないでも無かったです。そしてそんなにエロさはない。ほんとに愛情表現の一環って感じでした。
この作品はとりあえずイラストがかわいい!!!作品内容もとても良いのですが、イラストが物語を忠実に再現してて良い!!全体的に丸っこくて可愛らしい絵柄なのですが、ときには悲しく、ときには美しく描かれていて、すごいな……(語彙力皆無)ってなりました。
読み終えたあと、「うへぇ…」って変な声が出ました。いい意味でとてもこじらせまくった話です。比較的読みやすいのでBL小説初心者様には是非おすすめしたいです。
佐竹さん2作目。
前作が凄く好みの内容だったので、期待して購入。
柔らかい雰囲気の表紙と、興味をそそられるあらすじタイトル、相変わらず癖の少ない文章で読みやすいです。つるつる~っと素麺のようなのどごしの良さで、最後まで一気読みしました。
受と攻、それぞれに秘密を抱えながらの不思議な同居生活の描写が延々と続きますので、人によっては退屈に思われるかもしれないのですが、私は楽しめました。
秘密の中身もBLとしてはもう使い古された感があるにはありますが、安定した展開と言いますか、先が読める分安心して読める感じです。
ハラハラドキドキこの先どうなるの!? という作品も大好きですが、疲れてる時はこういった良い意味での展開見え見えに癒されます。
ただ少し勿体ないと思ったのは、タイトルにも入っている【庭】が何か重要なテーマになっているのかな……と期待していたのですが、結局最後までメインの付け合わせに過ぎず、折角の題材を生かし切れていなかったかなという感じ。
そういった面では物足りなさもあり、高評価とまではいきませんでしたが、全体としては無難に纏まっていて読みやすかったです。
あと家族との確執についても、もう少し掘り下げて欲しかった。
特に義父の存在感が薄すぎて、受のトラウマと上手くリンクせずにんんん??? となりました。
挿絵もふんわりとした優しい絵柄で、この作品に合っていました。
感情表現の薄い受が主人公。まだ大学生1年生なのに、他者との関わり持たずに生きていきたいと思っている。主人公の閉じた気持ちが丁寧に書かれていて切なくていい。
その主人公とふとした切っ掛けで知り合い、自宅への同居を提案する攻。彼は主人公と反対に1人が寂しいので同居人が欲しいと言う。主人公も彼の家が気に入り同居するのに同意する。この時点でもう運命的な出会いなのだなと感じて嬉しくなった。
ただ主人公の家族に対する罪悪感が大きな主題になっていて、どれだけの事があったのかと思ったらそれ程の事でもなくて拍子抜け。最後にガクッときてしまった。
同時収録の「いとしい君とつくる庭」は攻目線の短編。今後のあまあまの雰囲気を漂わせていて◎
とてもよい作品だけど、BLとしてはちょっと物足りない感があるかな、という本でした。
人と付き合うことが苦手な大学生の椎(受け)が、ふとしたことから知り合った一学年上の千秋(攻め)にアパートを探していることを知られ、一緒に住まないかと誘われるという話です。
人見知りで人と付き合いたくない、ずっと1人でいたいと思っている受けが、よく知らない攻めと同居したり、すぐ破綻するかと思われた同居生活が長く続いたり、攻めに惹かれたり、そういう意外な展開にまったく無理がありませんでした。
でも受けが攻めとの同居に慣れるまでが長く、そのためのエピソードが多くて、読み応えはあるし読んでて楽しくはあるんだけどBL的な萌えがない。
そこに、受けの秘密のアルバイト描写が加わり、これがやっぱり萌えないものだから、もうちょっと早い時点での萌えが欲しかった気はします。
あと、受けのアルバイトの常連客が何かやらかすような、むしろ何かやらかさないと不自然なような伏線を貼っておいて結局何もない、というのが個人的に不快でした。ミスリード狙いのようなバイト仲間の思わせぶりな発言や描写も疑問。
それに、人と付き合いたくないという受けの設定なのに、客と楽しく話せるからそのバイトを辞めたくない、というのも疑問でした。攻めと距離を詰めていく描写が見たいのに、アレなバイト(詳細は伏せます)の常連客と楽しく時を過ごす描写は要らなかったと思う。
しかも、そんなに楽しく話してたのに、攻めのことを好きになった途端に客と時を過ごすのが苦痛になったとか…えええ、と思いました。
攻めに受けの秘密のアルバイトがバレるあたりからようやく恋愛的な要素が出てきて、それが約200ページの本編で150ページあたり。そこまでじっくりすぎたのに、急に燃え上がっちゃった印象がありました。受けの視点の話ですが、攻めの恋愛感情が読者に見えたらよかったな。