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表題作温室育ちの恋

高澤慎,受けの義兄,22歳
高澤広夢,大学生&ミステリ作家

その他の収録作品

  • ダイヤモンド・フィッシュ

あらすじ

大学生ながらわりと人気のミステリ作家だったりする僕、高澤広夢。最近一番気になるのは、父の再婚でお兄さんになった慎のこと。麗しのお兄さんは繊細で優しくて、まるっきり僕の好み。その上、なぜか僕にはトクベツ甘い。思い切って告白したら、慎は意外な反応を_。

作品情報

作品名
温室育ちの恋
著者
鷺沼やすな 
イラスト
蓮川愛 
媒体
小説
出版社
オークラ出版
レーベル
アクアノベルズ
発売日
ISBN
9784872789256
4

(1)

(0)

萌々

(1)

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中立

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趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
4
評価数
1
平均
4 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

「温室育ち」だったのは

表題作「温室育ちの恋」と続編「ダイヤモンド・フィッシュ」の中編2つが収録されています。

どちらも広夢(受)の視点で、軽く書かれているので読みやすいですが、ひっかかる人にはひっかかる展開が結構入っています。それが王道展開に飽いているときは新鮮で面白いですが、王道パターンに安心を感じたいときには消化不良になったりします。

「温室育ちの恋」では、広夢の作家の相棒である大住(33歳・妻子持ち)と、広夢の義姉である英理子(23歳・社会人)の不倫が発覚。その話し合いの後で、弱っている義兄の慎(攻)につけこんでキスをした広夢を慎が抱くという話です。

「ダイヤモンド・フィッシュ」は、抱かれてから慎に1か月避けられて、悩んでいた広夢の前で、慎が茜という青年と付き合っていると話しているのを聞くという話です。

まず、描写は出てきませんが、広夢は慎以外に男性経験があります。広夢は、慎に抱かれてしまいますが、元々は攻めなので、茜にキスされて思わず抱きたくなります。大住は2人目の子供が生まれるというのに、英理子との不倫関係は継続中で、周囲もそれを黙認しています。その辺が一途や純真が好きだと読んでいて落ち着きません。

そして、広夢と慎は、続編で誤解は解けて両想いにはなりますが、慎の「家族以外のことは好きになれない」という考え自体は変わったように思えないので、慎が広夢を好きなのは家族だから?という疑問はそのままでした。最初から好きだったとは言っていますが、弟として出会ったからでは、と邪推もできるので。そこはもやっとしたままでした。

タイトルを読んだときは、「温室育ち」は広夢かと予想していたのですが、実際は慎の方でした。過保護だったというのでなく、国の中、城の中、温室の中で、という内容が面白かったです。広夢は守られるお姫様でなく、恋には臆病ながらたくましい印象の主人公でした。

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