こいつに処女みたいな反応を見られたら死ぬ

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表題作キャンディ

刑事・三上志津香
ヤクザ3代目組長・白沢朝木

あらすじ

朝木はストレス解消が男遊びという美貌の三代目組長。
ある日、犬猿の仲で有名な部下が忽然と姿を消した。
その不自然な失踪にマル暴が動きだし、朝木は刑事の志津香に容疑者としてマークされてしまう。
爽やかなイケメンのくせに肝の据わった志津香に興味をそそられた朝木は、張り込み中の彼に嫌がらせ兼セクハラ三昧。
そしてついに「あなた男をたらし込む訓練でもしてるんですか?」とオスの顔をした志津香に逆襲されてしまい──!?

作品情報

作品名
キャンディ
著者
真式マキ 
イラスト
周防佑未 
媒体
小説
出版社
笠倉出版社
レーベル
クロスノベルス
発売日
ISBN
9784773088465
3.6

(12)

(4)

萌々

(3)

(3)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
6
得点
42
評価数
12
平均
3.6 / 5
神率
33.3%

レビュー投稿数6

No Title

ミステリやサスペンスの面白さはそれ程ありませんでした。

一応真面目に捜査している風ですが、全体的に説得力がありません。キャラがこう言ってるからこうなんだろう、以上のものが無くてちょっと残念でした。

事件の経緯も安易な感じがして、BL的に萌える内容ではあるのですがBLだからBL用意しました感が凄いというか、話の流れとしてあまりしっくり来ませんでした。

でも同時収録の犯人視点ショートストーリーが良くて、この話が軸としてしっかり本編に存在していればもっと楽しめただろうなと思います。
犯人の動機が個人的に一番萌える要素でしたが、その部分にノリきれず残念です。もっとちゃんと味わいたかった。

0

上品な年下男の敬語責め

マル暴らしくない刑事(ノンケ)x3代目組長(バイ)。

組の幹部で、組長の方針に逆らって覚醒剤を扱っていた佐久間が失踪した。
覚醒剤嫌いの組長・白沢朝木が疑われてマル暴に呼び出されるが…

そこで出会った刑事の三上は潔癖で、警察の腐敗や悪との癒着を許さない。
マル暴らしくなく、面白く思った朝木はちょっかいを出す。
佐久間失踪事件を、警察側として、組長側として、そこの線は引きながらも共に追う三上と朝木。

これね。
事件の真相がある意味予想外なんですよね。
え〜っ⁉︎って。
だけど、それはBL作品だからこうなるんでしょ?的な安易さも感じさせて。
だって伏線的なものも何も無くいきなり犯人と動機がバーンッ!
BLだから男同士の愛憎のもつれでいいでしょと思ってるんならNGと言いたい。
どこで発表しても、一般作品で出したとしても整合性ある展開にしてほしい。

三上と朝木が、まずは肉体関係から、そして朝木視点から求め求められ。
求められて初めて満たされる…そんな自分を知るような関係性というか。
この三上という男も変人ですよね。
必要以上に業務に潔癖で、それなのにヤクザと恋をする。
まじわれども染まらず、を実行する男。
この2人、これからどうなるんでしょうね?
時々デートして。ワリカンで。


「ウロボロス」
佐久間失踪事件を犯人の視点から描くSS。
狂愛の果て。
…はいいけど、本編での初登場時にほんのかすかの伏線も無しだったから、唐突感が強くてあっと言わせたいだけの展開に思えたのが残念。
が、この短編で彼の狂愛の哀しみが伺えたのは良かった。

0

甘いタイトルを裏切るやるせなさ

作家買いです。
ちっと独特のクセがある文体で、慣れないうちは読むのに一苦労するかもしれませんが、
その中毒性にやられた一人です、はい。

さて。

真式さんの作品で一番好きなのがこちらです。
可愛らしいタイトルを裏切る事件物。ヤクザに刑事、薬などなどシリアス展開のストッパーになるのが、本作の受けである朝木(あさぎ)組長。屋敷ではほぼ和服です。
美人でビッチっぽく、ことある毎に攻めであるノンケの志津香(しづか)ちゃんを誘って遊びます。
でもこの攻めが一筋縄ではいかなくて、結局はトロトロにされちゃうんですよね。
こちらのカプはハッピーエンドなんですが……。


他のレビューにも書かれていますが、真相は辛い。切ない。
甘いキャンディの中にハッカ味が混じっているように。

激辛が気になる方は一読を。

0

事件の結末がなんとも……

初めて読む作家さんだったけど、刑事×ヤクザは個人的に萌える設定。
幹部の佐久間がある日行方不明になり、佐久間と不仲だったということで、組長の朝木が警察に容疑を掛けられる、というストーリー。その過程で攻めの志津香と知り合い、ともに捜査する過程で身体の関係→恋愛に発展する。
ノンケ×ゲイで受けは経験豊富らしくビッチ風ではあるものの、男らしいタイプだし志津香と出会ってから他の人と遊ぶようなこともないので、そこは普通に萌え。

ただ、事件のオチがなんともやりきれず…。まさかこんな悲しいオチが待っているとは思わなくて、メインの二人のラブラブな濡れ場を持ってしても悲しみが癒されず、読後はしばらく落ち込んでしまった。

あと、敬語の攻めによる言葉責めは好きだけど、志津香の言葉遣いは独特な感じ。実況系なんだけど、丁寧すぎて所々で英文を直訳した日本語みたいになってる…。また、助詞を抜いて「あなた勃ってる」「あなた結構わかりやすい」という風に喋るのがなんかカタコトっぽく思えて、今はそんなこと気にしてる場合じゃない、と思いつつも、一旦気になると気が散ってしまい、エロに集中できず…。
地の文は硬質で冴えた雰囲気があって、結構好みだった。

2

キーワードはダーク系でも不思議な恋のお話

敬語の言葉攻め甘いエロに目がない方へおすすめ

または、『聖なる黒夜』(柴田よしき著)が好きな方へもおすすめ
あそこまで緻密ではないですけど
ヤクザ設定がいささかあまいのが気になりつつも
雰囲気が醸し出されていて、読めてしまいます
ビッチ受けっぽいのも共通点と言ってもいいかな
でも主役二人に清廉()な魅力があります

本編の追加説明的な短編「ウロボロス」が切ないけれど、
あらためて佐久間はこういうひとだったんだ、
優しい男と描写されているけど
こころをやれないが……
という残酷な男だったんだと

そういえば優しい男しかでてきません

同時購入した著者の『共鳴』はイラストが小山田あみさんで、
わたしには本作のイメージにぴったりきてしまい、脳内変換して読みました

キャッチコピーもあらすじもあっているのに中身はダーク、
読後感は切ない恋の話、という不思議を味わってください

3

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