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春だから読み返してみた、大好きな木下けい子先生の作品◎
タイトルも表紙も今の季節にぴったり✿❀
怪我で7人制ラグビーを諦めた大学生と、ゲイの居酒屋店主の恋のお話です。
二人の初キスシーンが…ロマンチックで、最高に最高だった…
「ハタチ ナメすぎ」って台詞がずどん!と胸に刺さりました。
遠慮しながら遠慮しない(?)年下攻め、いい…
そしてそして、大学内で噂になってしまった千々石のためにわざと冷たく突き放そうとする受けに、年下攻めの方言きたーーーーーー!!!
「顔に出とっぞ?俺(おい)のことば 意識しとっとば」
…なにこれ。なにこれ。こんなんもっと好きになっちゃうやつ、沼るやつじゃないかーっ…!!
すれ違いで小さな口喧嘩の後の、「好いとうと」の破壊力も。
黙って店を閉じて消えた受けを追いかけて告げた覚悟の台詞も、若さ青さも感じるけれど、どっしり深い愛が伝わってきて、全私が惚れました。痺れるわ。。
ラグビーやってる攻め様の、見事な体!これも眼福でした✨
四季になぞらえた各話のタイトルを見ただけでワクワクします。丸ごと一冊、表紙の二人のお話です。
将来を有望視されたスポーツ選手の千々石(攻め)はハタチの大学生。しかし度重なる故障で夢を諦めざるを得ず、日々を空しく過ごしています。
そんな彼が三十路前の居酒屋店主・泉(受け)と出会い…
高校時代の恋愛で歯車が狂ってしまった泉は、本人曰く 昔から冷めた性格で何かと自己評価も低い。
そして『君の事も信用できないし 自分の事はもっと信用できないんだよ』と千々石を突き放す姿は、まるで許すことも忘れることもできないものが心にへばりついているかのよう。
でも彼の可愛らしいところ、千々石はちゃんと分かっているんです。うそつきのくせに うそつくのがヘタなとことか…ね。
人の気持ちを分かってあげられるものの、それゆえ一歩が踏み出せない泉の不器用さが切ないなぁ。
そんな彼との距離を、じわりじわりと縮めていく 若しくは物理的に追いこんでいく(五十メートル、五秒で走れます 笑)千々石の男らしさと、射抜かれそうな強い眼差しが素敵。
悲観的なことを言う泉を諭したかと思えば、酔ってしたキスの意味にこだわってしまう、ハタチのアンバランスさも とても魅力的です。
なりふり構わなくなると方言で話しだす千々石ですが、作中で泉はそのことに触れてなかったけど、お国訛りがでる度に キュンとキていたんじゃないかなぁ…と考えたりしてニヤけてしまう。
大人になると逃げる口実ばかり上手くなって、悲しくても笑顔を作って・・・
でも最後に嬉しくて泣いている泉さんが、とても幸福そうで本当によかった。
木下先生によるあとがきで、千々石がやっているスポーツを なぜセブンスラグビーにしたのか?が明かされています。そんな理由があったのですね^^
受けは、定食居酒屋の雇われ店長をやっているゲイの青年で、まだ20代だというのにもう人生諦めているような感じや自嘲っぷりが、読んでいて何とも歯痒い思いでいっぱいになります。
20代なんてまだまだこれからだよーーー!!!と、おばちゃんは声を大にして言いたくなってしまう。
でも受けの気持ちもわかるんです。
屋上で語った受けの高校時代の話を聞くと。
進学校に通っていてきっと人よりも聡いと思われる受けが味わった恋の有頂天とどん底。
その両極端を味わって、そして何よりも大好きな人の人生を台無しにしたという罪悪感や絶望感。
そこに踏みとどまり続けていて進めない。
攻めは元ラガーマンということもあり、これだ!と決めたら突き進む猪突猛進さ、若さ全開なところが何とも良かったです。
そして普段は標準語なのに、感情が高ぶると方言丸出しになっちゃうところがたまらない。
「新しか彼氏なんてつくらせんぞ 俺以外」と独占欲丸出しで迫っちゃうところとか、なんか可愛すぎます。若くて真っ直ぐで眩しい。
攻めも順調な道を歩いてきたわけではなく、故障でセブンスラグビーを諦めざるえなかった。
その彼が受けに「俺はもういっこもあきらめたくなか」と告白するシーンがとても好きです。
で、成就してハッピーエンド!かと思いきや…
お付き合いを開始した後しばらくしてから結婚を前提に…と攻めが言い始めたのを聞いて受けが逃げてしまうんです。
だけど、逃げても絶対に逃さん!逃さんぞ!と真正面からそして正々堂々と追い詰める(?)様子、そして受けが観念してようやく素直になったシーンが何ともジーンときます。
木下先生の作品は、いつも恋に至る過程が丁寧に描いてあって、いいなと思います。こちらの作品も然り。
ケガでラグビーを諦めた大学生の攻めが、やさぐれてるようで実は面倒見のよいゲイの居酒屋店長と出会い、恋に落ちるお話です。若さゆえかラガーマンゆえか、あしらわれてるにも関わらず押して押して押しまくる攻めがきゅんを通り越して笑えました(笑)。
未来ある若者のために拒み続けた泉さんでしたが、最後は押され負けといった感じでしたね。
季節の移り変わりとともに二人の距離が近付いていくのが良かったです!
表紙は明るくてほんわかした色調、ピンク色のタイトルに2人の「キス1秒前」みたいな雰囲気で、これはほのぼの系かしら、と安心しつつ読み進める。
内容は、色々あってちょっと弱っている大学生が、10才くらい年上の居酒屋店主に恋をする、というお話。
各章のタイトルが季節の流れに沿っています。
この大学生・千々石は足と肩の故障で部活(セブンスラグビー)を辞めようとしている。
店主さん・泉は、どうやら男の恋人と別れたばかりらしい。
つい流してしまった涙を黙って受け止めてくれた泉に恋する千々石。
そこから千々石は若さゆえ?グイグイです。
一方、ゲイである事で辛い事もあった泉は、千々石を巻き込むまいと思ったのかな、かなり露骨に予防線張っています。
それでも学校でも噂になるくらい泉に入れ込む千々石。
泉は突き放して、突き放して。でも千々石は絶対あきらめない。
この物語は結局2人の追いかけっこ的な展開です。
千々石の若い情熱は怖いくらい。でも泉の臆病さもよくわかる。
逃げる泉を捕まえる千々石がかなりカッコいい。『俺は努力する』なんて直球で。
無事に甘いCPになれたようで読後感良し。2人でいれば、部活の挫折感や泉の卑屈さも癒されていけそうですね。