コミック

  • セックス・アンド・ワールズエンド

セックス・アンド・ワールズエンド

sex and worlds end

  • 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作セックス・アンド・ワールズエンド

横山 正夫
借金取り
長谷川 泉
元AV男優

その他の収録作品

  • BONUS TRACK
  • カバー下 おまけマンガ

あらすじ

友人の連帯保証人だったことで、300万の借金を背負わされた泉。
東京を離れ、バイクで逃走するものの、追ってきた闇金の男に捕まってしまう。
泉が金を持っていないことを知ると、男は実家までついて行くと言う。

さらには体を要求され怒りを覚えるが、借金をまけると足元をみられては逆らえない。
抱かれたその晩、男が寝ている隙に、再び泉は逃走をはかる。

しかし相手はその道のプロ。
そう簡単に逃げ切れるはずもなく、捕まっては抱かれる、その繰り返し――。

借金取りと不運な青年。イタチごっこの結末は……?

作品情報

作品名
セックス・アンド・ワールズエンド
著者
成瀬一草 
媒体
漫画(コミック)
出版社
竹書房
レーベル
バンブーコミックス moment
発売日
ISBN
9784801959781
4

(167)

(70)

萌々

(60)

(25)

中立

(5)

趣味じゃない

(7)

レビュー数
21
得点
670
評価数
167
平均
4 / 5
神率
41.9%

レビュー投稿数21

sex and a bill collector

インタビュー記事を読んでの購入です☆乳首ピアスの受けがシャワー浴びてるとこに、攻めが「ヤリたくなったからケツ貸せよ」とか言っちゃってるサンプル場面に、これは!とビビッとキタのでした。
ストーリーは、友達の借金の連帯保証人になっていた主人公、長谷川泉が、借金取りのまさおに追いかけられながら、値引きsexを強要されるも、次第にラブに発展していくというものです。
ちょびっとおバカな泉と、クールにデキるまさおのキャラクターが好みで、最初からすんなり入り込めました。
泉はAV男優でもあるのですが、映画監督になりたい夢があって、不器用ゆえにいろいろ変なことになったんだろうなと思われます。乳首ピアス(両方バッチリ)の経緯は分からないですが、そんな感じでなあなあにしたものかな。
そして、まさおがカッコイイです。常に泉の上をいくまさおは借金取りという、裏稼業のお人で、容赦ない面もありますが基本的に泉には甘く、そこがいいのです。
東京から逃げては追いかけで、ゴールは泉の故郷の北海道。
北海道にたどり着くまでには、泉が酷い目に遭う場面もあり、北海道に着いてからは切ない気にもなりますが、ストーリーが進むにつれて清々しく、甘い気分になれました。エッチ場面はエロいのはもちろんのこと、全体的に色気がありましたしね。
巻末に収録のその後の二人、札幌編も良かったです。
泉とまさお、一冊を通して二人の物語なので読み応えがありました。好みは分かれるかな・・・どうでしょう、読みやすい方かなと思いますし、私はかなり好きです。

17

マサオ!!!

以前より愛読していた作家さんですが、本作が実に好みでしたので初めてレビューを書きます。

闇金マサオと元AV男優の泉。
追う者と追われる者という殺伐とした関係から始まる二人。
東京から北海道へ至る道行きで、心が通じ合っていくさまがとても優しい。
血と涙と暴力と優しさの塩梅がとても心地よかったです。

旅路の果て、泉の実家跡のシーンでは思わず目頭が熱くなりました。
荒涼とした空気感を、紙面から確かに受け取りました。
この作家さんは、台詞、エロ、お話、キャラ、どれをとってもツボに入ってしまうのですが、
舞台装置の使い方がさらにツボ。
セックス・アンド・ワールズエンドを読んで初めて気がつきました。

この作家さんの作品をこれからも追い続けていきたい。
神推しです。

クールでできる男、マサオのスピンオフ希望しています!!!

6

中性的キャラの原点!

中性的なキャラを描く成瀬先生、その原点には樹なつみ先生『OZ』のアンドロイド19がいるそうです。私も繰り返し読んできた作品で19は心に刻まれているので、広海さん『女装上司の啼かせ方』、響さん『オネエさんは好きですか?』、そして本作の泉ちゃん、彼らが19に繋がっていると知って嬉しさも切なさも倍増です。

借金取立で追うマサオと、連帯保証の借金で追われる泉との、逃げつ追いつつなロードマンガ。
美形な泉の乳首ピアスが色っぽい!そんな泉の色気にあてられマサオは借金5万チャラを条件に抱くと、泉のカラダはすごく良くて…
(コミックスの目力ある表紙も素敵だけど、電子単話の乳首ピアスが見えてる逆さま表紙のほうが好きです。コミックスにも収録されてるけどモノクロで逆さまじゃないのが残念…)

二人の間には金とセックスしかない、まったく甘くない関係。
でも、泉の故郷(北海道の田舎)を目指す追いかけっこのなかで、泉はあまり幸せじゃなかった生い立ちから、ちょっとの優しさに絆されちゃうスキがあって、マサオもそんな泉を放っておけなくなって「俺のものになれよ」と!
寒い季節に北の大地を目指す、二人の未来を物語っているような刹那的な雰囲気が漂います。

チャラかった男に大事なものができて、それを守ろうとする本気の表情に見とれます。
そして意地を張っていた不幸な男が弱さを見せて寄りかかるかわいさにもやられます。
まったく甘くなかった二人の間に愛情が芽生えていく。
それなりに幸せな終り方をするけれど、お互いしかいないような、どこか刹那的な切なさは残ったままで余韻を引きずります。

描き下ろし「BONUS TRACK」、カバー下おまけマンガ、電子限定特典マンガはどれも泉ちゃんがかわいいです。

成瀬先生の作品はどれも好きですが、刹那的な余韻が残る本作が一番好きです。そして成瀬先生の原点19と一番似ているのは意地っ張りな泉ちゃんだと思います。(19はぜんぜん弱くないですが…)
『OZ』は『オズの魔法使い』をベースにしたオマージュ的な作品。19は悪魔のように美しかった女をかたどった男性型アンドロイド。心を欲したブリキの生き様は何度読んでも号泣します。
作家さんと読者は立場は違うけど、『BANANA FISH』然り、作家さん達も漫画を愛してきた読者の一人で、それが同志のようで嬉しいです。

5

追いかけっこロードムービー

大好きなロードムービーものだし、読んでみるかぐらいの軽い気待ちで購入、結果すっごく良かった!
借金、AV、詐欺、暴力、クスリ、レイプ…ダークな要素いっぱい出て来ます。
でも、受けの泉ちゃんの明るさ、攻めのまさおの面倒見の良さと器の大きさで全然重くない!
重く感じないだけで、軽く書かれているわけではないのが素晴らしかった。
二人ともそれぞれ過去にイロイロあったから、今の問題にさほど深刻にならずに向き合えてるのかな、と。
とにかく泉ちゃんが迂闊で明るくてメンタル強くてかわいい…
読了後は「達者で暮らせよ〜」と手を振りたくなりました。

4

追われて、追って、捕まって、抱いて、

友人の連帯保証人になったばかりに300万もの借金を
背負うことになってしまった不運のAV男優の泉。
そんな泉の元に闇金の男・マサオがやってくる。

すんでのところで東京からの脱出に成功したものの、
逃げおおせる筈もなく、油断していた所を敢えなく捕獲。
その上、借金の減額を条件に強引に抱かれてしまう。

事が済むと、泉は再び逃亡を図るも、再び捕まって、
宿代と食事代の代わりにSEXして、逃亡の目的地まで
その繰り返し。

だけど、その過程で追う男と追われる男、
相反する2人の間に奇妙な絆が生まれ始める。

一緒に食事して、逃げることに疲れたら立ち止まって、
言葉を交わして、身体を繋げて、一緒のベッドで寝る。

そんな逃亡生活の中で少しずつお互いを知ってゆく。

泉の孤独な生い立ち、叶えられなかった将来の夢、
マサオの不器用な優しさだったり、意外に面倒見がよかったり、
色々と見えてきて、最初のうちは性欲処理にすぎなかったSEXも
2人の間に情が芽生えてゆくことで意味のある行為になってゆき…
読めば読むほどに、濃密さを増す物語にのめりこんでいった。

GPSを取り付けられていることに気づかないおバカな泉と
そんな泉を見守るように黙ってどこまでも追いかけるマサオ。

いつの間にかマサオが追うのはお金ではなくて、泉になっていた。

はじめのうちはマサオに噛みつきっぱなしだった泉が
笑顔を見せたり、マサオの行方を気にかけたり、
懐いてゆく姿が無邪気で可愛かった。

一方のマサオも決して善良ではなくて、物騒な人間なのだけど、
泉のことは自分の立場を危うくしてでも泉を守ろうとする姿は
男前で格好良かった。
本当に追いかけてきたのがマサオで良かったんだと思う。

その逃亡の果て、借金取りと債務者の関係に
明るい未来なんてないわけで、だから、
その未来を選ぶために、お互いだけを残して、
2人は全てを切り捨てることを選ぶ。

住んでいた街も、車も、仕事も、夢も、切り捨てて
愛する人と身一つで逃れるように北の街に移り住む。

それはどこか駆け落ちのようで、ロマンチックで寂しく見えた。
だけど、泉もマサオもすごく幸せそうで、なんだか涙が出そうになった。

この長い旅路が愛に飢えた泉をマサオに寄り添う一途な男に変え、
マサオを泉を守るため、犠牲を払って裏社会から抜け出させた。
愛は偉大でした…

続編とかないのかな…
幸せいっぱいでイチャつく2人をまた見てみたいな。

3

この作品が収納されている本棚

ちるちる評価ランキング(コミック)一覧を見る>>

PAGE TOP