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この作品は舞台は同じなのですが、全体を通しての主人公という主人公がいなくて、各章ごとに三者三様に物語が進んでいきます。
視点が変わるごとにその人物が相手に対してどのように思っていたのか、よりわかるのが面白いなと思いました。
【鈍色の華】【鈍色の果実】
40代後半でルックスも冴えないおじさんが、よくここまで魅力的なキャラクターになったもんだと感心してしまいました。最初はお遊びの接待だったはずが、だんだんと色気を出してきて何人もの人を虜にしてしまう魔性の男でした。
物語全体を通して一番エロいのはこのおじさんだと思います(笑)
【漆黒の華】
前編2作品には出ていなかった新キャラが登場します。
このキャラクターがとにかく出世に目がなくて、ずる賢くて器用なノンケ男です。そんな男が出世のために…のですが、だんだんハマっていく様が面白いです。ラストシーンは衝撃的でしたが、私的には眼福で、最高のラストだったと思います(*^^*)
とにかく大変官能的です。
枯れたおじさんが二人の外国人によって性の欲望を覚えていく様はなんとも薄暗く仄暗く、気になってページをめくるのが止まらず、ラストがどうなるのか気になり一気に読んでしまいました。
タイトルの続編が、またラストの回収が見事で。恋愛や性行為すら無駄で自分には不必要と思っている兎河が最終的に受けにはまってしまうところ、受けが愛ではなく性欲のために愛を囁き、囁く愛は嘘をつくもので。本当に大人向けの作品です。
官能的な単語は使われてなく(単なる部位)でこんなに官能的になるところに、感心してしまいました。
最後のお話はダンが幸せになってくれて良かったなと。受けは自業自得なのですが、亀頭にイレズミはインパクト大きかったです。
面白くて何回も読み返しています。
表題作「鈍色の華」は40ページくらいの短いお話で、その続編「鈍色の果実」が60ページくらい、スピンオフ(時系列は後日に当たる)「漆黒の華」が130ページくらいというバランスで3本を収録しています。「鈍色の華」のみ小説アンソロジーに掲載された作品で、ほかは書き下ろしです。
いやーエッチでした。エッチというか、もうずっとセックスのことばかりなので、ページをめくってもめくっても「ペニス」という字面が踊り、だんだん感覚が麻痺していきました。
それでいてハッピーエンドなのです。あとがきにもありますが、それぞれで運命の相手を見つけて収まっていきます。
表題作「鈍色の華」は、鶴谷といううだつのあがらないアラフィフのリーマンが主人公で、外国の大企業のめちゃくちゃ偉い人2人に差し出され、セックスを教え込まれてエロい身体に開発される物語。
続く「鈍色の果実」は、つまみ食いしたつもりがすっかり骨抜きになった前述の外国人ダンから、執拗に言い寄られるのを鶴谷が断ち切るところから始まるお話。鶴谷は自分を彼らに差し出した、雇用主である社長に関係を迫ります。
この2本のお話の面白いところは、鶴谷が本当にただの気弱な初老の会社員で、見た目も平凡で仕事もあまり出来ないような人なのに、結果としてまるで魔性の男みたいになることですね。欲望に従順な鶴谷(開発された後)がさっきまでアヘアヘしていたのに突然素にかえって関係を切るから、スペックの高い男達が当然鶴谷は自分に言い寄られて嬉しいはずだと思い込んでいる鼻柱を折る恰好になるのです。美形でもなんでもない、ただの目立たないおじさんを内心馬鹿にしていたくせにみんなメロメロになっていくのがいいです。
一方で「漆黒の華」は、自分はもっとできるはずなのに評価されないと自意識の高い20代の男が、噂をききつけてダンに自ら自分の身体を売り本社に引き上げて欲しいと持ちかけるお話。これも面白かったです。主人公の佐川は周囲を見下して自分こそがもっと上にいるべき人間と思って憚らない嫌な奴なんですが、出来ないっぷりを周囲がちゃんと見ていたり、主人公がいい塩梅で転落していくのがなんとも小気味よく。ダンを踏み台に上に行って、キープしている優良物件女子と結婚しようという青写真がもう浅はかで。というわけで女性とのアレコレも出てきますのでいやな方は要注意ですが、ザマァ案件です。
前述のとおりセックスのことばっかりですが、そんなこんなでストーリーが面白くて、いわゆるエロネタとは少し違うかもしれません。でも、おじさんが開発される前半と、若者がへし折られる後半、どちらも読ませられますので秋の夜長に是非。
冴えない中年社員が開花!
嗜虐心掻き立てられハマってく周囲をなんとも思ってなさすぎてえげつない。
周囲のゲス野郎が不憫に思えてしまう…
自業自得なのに!
ダンは最終的に執着心を押し付けれる相手を捕まれて良かったけど、
どうしょうもなさが後を引きます。
結局、ヒューイはなんだっんだろ?
ヒューイが始めたことでしょうに!!!と思っちゃいました。
1人だけ常識人ぶって、怖い人です。
見事に自分本意な奴らのオンパレードで、先が読めなくて面白かった!!!
刺青で所有物アピールも場所が場所だけに!!!
これはこれで最高のハピエンだと思います。
木原先生はたいへん高名な作家様という事しか知らずすみません。
レビュー評価をチラッと見に来たら私の予想の何十倍も多くて知らんかった。
有名作品なんですかね?
エロエロ?だし、オモロヘンなヒトばっかりで一気に読んでしまいました。
バッドエンドはイヤなんですが、恋愛抜きのエロは嫌いじゃないです、むしろ好みです。
にしても中年の冴えない白髪リーマンとかメガネのフツメンとか受けは全員タイプじゃないし、攻めもアメリカ人2人はいかにもというタイプだし、社長の兎河が辛うじてBLぽいかなという程度。
なのでキュンキュンとかはしないです。
ブラックユーモアみたいな仄暗いエロ展開でなんやねんこれ?!
と思いながらも楽しく読めます。
ZAKK先生のイラストが見たかったのでした。
ゲイの世界、軽く見てハマってしまい抜け出せない蟻地獄で一生終わるヒトとかマジであるのかもしれないー
とふと思ってかなり怖いですね。
あのタトゥーも怖いよ。
