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住宅展示場の営業マンを務める、高見。彼はもともとは住宅の設計志望だったのが、不本意な移動で、住宅展示場の営業マンになって早4年。
おまけに、なりたかったわけではないのに営業成績では常にトップ10の常連、という皮肉な状況に陥っていた。自分のおかれた状況に納得がいかない高見は、人付き合いもあまりせずにたまの休日は、平日の図書館に入り浸る、という生活を行っていた。
そんな高見の目に留まったのが、そんな図書館でよく一緒になる、どう見ても学生にしか見えない男――白木だった。
白木の方も、恋愛になれたように見える高見のことが以前から気になっていたようで、高見がいけすかない図書館司書のからの攻撃に遭って困っていたところを助けたところから、二人の関係は始まる。
当初は、恋愛経験が少ない白木が、恋愛慣れしている高見に恋愛について教えてもらう形で始まった二人の関係だが、次第に高見の方が白木に溺れていく……。けれど、そんな自分を認めたくない高見はなんとか白木と距離を撮ろうとするが、その度に白木の思いがけない一面を見せられて、ますます白木に夢中になっていく。
そんな話でしたが、これのラストがものすごく、個人的には好みではありませんでした。
仕事も自分の夢を捨ててまでも、白木を選んだ高見は、恋愛小説としてはとても正しいのだと思うのですが、個人的にそういう選択が好きか? と問われたら「嫌い」と答えてしまうので……。
まぁ、個人の好みの問題なので、恋愛至上主義! 的なものを読みたい人であれば満足のいく話だと思います。
そこの結論にいたるまでの高見と白木の葛藤にはとても好感の持てるものだったので、こういうラストが好みの人にはおすすめしたいと思います。