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表題作抱きしめたい

彰 リーマン
歴也 リーマン

その他の収録作品

  • さよならは夢の中へ
  • Another Mind

あらすじ

「関係しちまえば自分の持ち物だろ?」サラリーマンの橘歴也には、つきあって七年目になる恋人がいる。同僚の上領彰だ。高校時代から始まったふたりの関係は、上領の傲慢な性格のせいでいつも波瀾を含んでいる。上領は歴也が一番大事だとわかっているのに、最後の最後で歴也を信じきれないのだ。歴也はいつも上領に振り回されながらも、やはり上領なしではいられない。そんなある日、上領にいつもの悪い癖がでてしまい!?

作品情報

作品名
抱きしめたい
著者
榊花月 
イラスト
高橋悠 
媒体
小説
出版社
大洋図書
レーベル
SHYノベルス
シリーズ
抱きしめたい
発売日
ISBN
9784813010265
4.1

(7)

(4)

萌々

(1)

(1)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
4
得点
28
評価数
7
平均
4.1 / 5
神率
57.1%

レビュー投稿数4

シリーズ一冊目

抱きしめたいシリーズの新装版の第一巻です。
最初にこのシリーズについて説明しますね。
旧版と新装版があるんですが、旧版は完結してません。新装版で完結しました。
また、旧版にあったエピソードは、新装版でごっそり抜けてます。本に直すと二、三冊ぶんは抜けてるんじゃないかと。
逆に新装版には書き下ろしエピソードがいくつも追加されており、完結もしました。
で、シリーズのディープなファン(私のことだ)なら両方を読むのがいいかなと思いますが、そうじゃないならこの新装版だけで十分楽しめます。
新装版でのチョイスが秀逸だしね。

で、この一巻に入ってるのは、旧版の一巻と四巻にあるエピソード(←飛びすぎw でも、この並びで読むほうが分かりやすいです)と、書き下ろし一遍。
たぶん榊花月さんは、ファーストエピソードを書いたときには、シリーズの全体像を考えてなかったと思うんですよね。旧版シリーズの初期は、くだらない痴話喧嘩的エピソードが多く、それをごっそり抜いちゃった。(あと大学時代編とかも抜いてる)
で、そういうものを取り除いて一つのテーマを芯にして全体を再構築したら、名作になった、みたいな。
旧版が萌え評価にして新装版が神評価にしたのは、新装版には確固とした芯があるからです。
新装版は名作だと思います。てゆか私好みです。

主役の二人は、高校から七年間も付き合ってる歴也と彰。
倦怠期というわけじゃないです。互いの性格がチグハグなおかげで、逆に倦怠なんておきない緊張感のある七年だった、というのかな。
お互いに深く愛しあっていながらすれ違ってしまう二人は、それでも七年つきあってきました。
でも、この巻で別れます。
私は、彰という、どうしようもない俺様人間が好きです。

5

あまり深く考えてなかったけど思えば結構せつないタイトル

仕事は出来るが俺様でタラシの上領彰と真面目で淡白、芯は意外と男らしい橘歴也(ゆきや)の話です。新装版には収録されてない短編が幾つかあります。個人的には未収録分を読んで彰の印象が少し変わった部分もありますが、新装版はノベルズ二段のボリュームがありますし綺麗に纏められているのでこれだけでも十分楽しめます。

初めて読んだ時は正直第一巻の前半は退屈でした。二人の関係はよく解らないし、当て馬と思われた人物もあっさり退場するしで流れが感じられなかったんですよね。ですが最終巻まで読んで人物関係とその背景を理解した上で再度読み返した時はとても面白く感じました。後続巻では二人の過去が描かれてもいるのでシリーズ通して読んで欲しい作品です。

第一巻の目玉と言えばやはり二人の修羅場&別れだと思います。元々激しい修羅場が好きな私ですが、この作品の修羅場は本当に興奮しました。彰は俺様だから「お前は俺のものなんだよ!」など言うのは解るんですが、前半まで控えめで彰に振り回されてた感のある歴也が物凄い反撃をするんですよ。お互いを貶め傷付け合う台詞の痛々しさと緊張感は見事です。しかも歴也視点で読んだその修羅場を同時収録の短編「Another Mind」で彰視点でも読めるという二度美味しい作りw面白くてこの部分を何度読み返したか知れません。

第二巻以降も基本的に歴也視点で進むので彼に感情移入することが多いかと思いますが、合間合間に入る彰視点の物語で歴也視点では見えてこなかった彰の悩みや人物像が読み取れ、それがこのシリーズの密度と面白さを増している一因と言えます。

0

むつこ

おお!はちみつさん、『三日月とユウウツ』も好きでしたか!
私、今あれをレビューしたら、神評価にしてると思います。
小説って読み返すことが少ないんですが、あの作品は数回再読してて、そのたびに「この攻め好きだ!」って萌えてるもんでw
榊さんの書く俺様攻めは、私も不器用だと思います。単純に不器用なんじゃなくて、器用なくせに不器用だなァと。やってることは最悪なのに可愛いし。
私、こういう男、リアルにタイプですw

むつこ

こんばんはー。
誰かがレビューしてくれるのを待ちわびてたもんで、思わず嬉しくなっちゃって。名作シリーズなのに、私しかレビューを書いてないのがずっと残念で残念で。
いいですよねぇ、このシリーズ。
支持率が低いであろう彰のキャラも、私、大好きなんです。

2段組なの

ずいぶん前にまとめて入手して塩漬けにしていたシリーズ。
だって、ノベルスで2段組とか、ハードル高いでしょ。
とは言え、二日で5冊読み切ってしまった。

で、全部読んでから、改めてシリーズの第1巻。
「抱きしめたい」でこのシリーズのメインキャラ、上領彰と橘歴也、歴也に横恋慕する執行司が登場。この時、歴也は彰に振り回されながらも彰が好きで執行はきっぱり振られます。
「さよならは夢の中へ」羽鳥登場。彰の浮気の影を気にすまいと思っていた歴也だったが、尋ねていった彰の部屋で羽鳥にあってしまます。そのまま彰と歴也は別れることに。
「Another Mind」彰視点。

シリーズ5冊を最後まで読んでから、第1巻を見返すと、これでここまでお話が広がっていて、あの結末にたどり着くのに後4冊。
あれ?
後、いったい何するんだっけ、、、。

0

雀影

セルフつっこみ

長編なだけあって、会社でのいろいろな人間関係がたくさん書き込まれているのが、逆に新鮮というか、、まあ、ぶっちゃけ、あれだ。
邪魔とか鬱陶しいとまでは言わないし、先輩達の結婚を巡るあれこれが、メインの二人の関係と対比してお話の厚みがでるとか、そんな効果もわかるけど、でも、今の、2014年現在の気分からすると、やっぱり過剰かなぁ。

シリーズ1冊目にして…

大変失礼な事を申し上げますが買い揃えてから何年もの月日が……。
すみません、シリーズものってちょっとやっぱり読み始めるのが読み切りに比べるとどうしても遅くなってしまうというか…はい、言い訳です。
寒くなると小説もやっぱりいいなと思って(どんな理由だ)
ようやく読ませていただきました。

高校生からの付き合いで7年とかめちゃくちゃ長い!
なんだかんだでラブい二人なんだと安心して読めていました。
大阪から新人研修で二週間いる執行司のアプローチを受けながらも
しっかり振った歴也は偉い!!!
わりとふわふわしてそうで危ないなーと思っていましたが
そりゃ上領彰ほどの“文句なしの三高”“家がお金持ち”“ハンサム”“話がうまい”そつのない完璧な男と恋人ならね、当然かもしれないですけども。
しんどい事情があった執行も愛嬌があって可愛かったです。

『さよならは夢の中へ』でも人の好さが前面に出ていた歴也ですが
現場に出張中、一カ月もの間彰に連絡しないってすごいな!?
いくら付き合いが長いから一カ月くらい、にしても
それで拗ねる彰の気持ちに同情してしまいましたし
自信ありげなくせにかわいいところもあるんだなって思っていました。
でもなんですか…………浮気??
浮気っていうよりどっちも本気って意味がわからない……。
いえ、そういう人もいるかもしれないし
三人が納得していればそれはそれで素敵な関係だとは思うんですが
完全に彰の勝手でわがままじゃないでしょうか。
歴也に嘘で誤魔化さなかった事だけは良かったけど
もしバレなければそのままだったでしょうし
自分が捨てられるのが我慢ならないなんてひどい男です。
彰に比べればよっぽど羽鳥の方が誠実。
後味が良くない攻めを久々に読みました…。

でも当然シリーズなのでここからまた紆余曲折があるんですよね。
今後の展開に期待したいところですが
執行―――!!!戻ってこーい!!!!!

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