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表題作ラジオ

恵裕次 俳優
榊拓人 モデル

同時収録作品バックステージ

堀江功一
黒井優

同時収録作品ムービー・プロローグ

筒井真人
蜷川尚人

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

「拓人。ひさしぶりだな、会いたかったよ」――モデルの拓人が俳優・裕次と恋人になり、別離を選択してから六年。拓人の元へ再び裕次と作るラジオ番組の仕事が入る。当時と同じ笑顔で接してくる裕次に対し、過去のスキャンダルや自身への複雑な思いと、恋心に苛まれる拓人。そんな拓人に裕次は六年前の別離に対する本音を吐露し始める――。拓人のマネージャ黒井を巡る『バックステージ』も収録。

作品情報

作品名
ラジオ
著者
朝丘戻 
イラスト
麻生ミツ晃 
媒体
小説
出版社
フロンティアワークス
レーベル
ダリア文庫
シリーズ
ドラマ
発売日
ISBN
9784861345272
4.1

(29)

(17)

萌々

(6)

(3)

中立

(0)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
4
得点
118
評価数
29
平均
4.1 / 5
神率
58.6%

レビュー投稿数4

6年越しのハッピーエンド

やっと読ませていただけました。
『ドラマ』の新版が出た2011年から待ち続けて6年。
ん?6年?
ああそうかあ、拓人と裕次が別れて再会するまでの時間と同じだけ読者も待たされたんですね。
二人がどれほど待ち望み焦がれていたかを疑似体験させてくださったんですね…というのは考えすぎでしょうか?

というわけで前作から6年後の再会からお話は始まります。
二人が好きなのに別れを選択したことに気がついていた人たちの思いが再会の機会を作った、というのは彼らを愛し見守ってきた人たちの温かみが感じられました。

前作で別れる決断に至った拓人の気持ちは描かれていましたが、裕次の気持ちがよくわかりませんでした。
大人の裕次がなんとかできなかったのか、それとも同じように考えて諦めたのかとかモヤモヤしていましたが彼の想いや考えあってのことだとわかりました。
機が熟するのを待っての再会を信じての別離だったと思いました。
成長しきってはいませんでしたが最後の一歩の後押しをして大人になった拓人を手に入れた裕次さんは策士なんだか一途なんだか。
どちらにしても信じていたんだと思います、拓人のことも二人の運命も。

大人の抱擁攻めとか溺愛というキーワードにはそそられます。
そこに年下の男の子の成長や自立が描かれると尚良しなので満点な設定でした。

分厚い1冊ですが4分の1ほどは、彼らのマネージャー達の恋物語を通して二人のその後が垣間見られてお得な気分です。
拓人の天然なマネージャーに片思い中の社長という二人がずーっと気になっていたので、どこかに恋の成就を匂わせる描写でもあったら思い残すことはないなくらいに思っていたので。
しかし、そこに裕次さんの堅物マネージャーが絡んできて、え?社長の長年の想いは?と不安になりました。
見守り大きすぎる懐で包み込んでの温かな愛情は天然で鈍感さんには伝わりにくいものでしたね。

けれどいい人なんですその堅物さんも。すごーく。
ああそうしたらこの人にも幸せになる姿を見たいじゃないのキリがないけど…
でも、あとがき後のSSで新人タレントの最後のセリフで救われた思いがしました。
頑張れ堅物マネージャー。

【特典出版社SSペーパー】

二人の激甘なある日の話。
裕次さん甘やかすなあ。
『たっくん』だって。
裕次の撮影でのラブシーンに対する反応から、二人の信頼関係がよくわかりました。
やっぱり別離と6年の歳月が強くしたんだな、無駄な遠回りじゃなかったということがわかるストーリーでした。
優しい腕の中で存分に甘やかされべたべたに甘えあう二人の甘ーいSSは二人のファンなら必見です。

4

読んで良かった

良かった!
凄く良かった!
ドラマで、拓人の意志を尊重し別れた2人が6年後、拓人のやるラジオ番組で共演する所からの話。
裕次がどんな考えで拓人と別れたのか。ずっと気になっていた事がしっかりとまとまった
一冊でした。

6年前に2人が共演したドラマの再放送と、連動したラジオという設定が現実にありそうで、2人の掛け合いを読んでいると、リスナー気分になります。
特にベッドシーンを語る所は、跳ね上がるくらい嬉しくなりました。
2人の関係が戻っていく過程も、ラジオでドラマの話を通して、ファンとの距離を縮めていく様子も、心躍りました。

『バックステージ』は、紆余曲折して社長の元にいけた黒井。できたら初めては堀江社長だったら。。。でも、筒井がいなきゃ前には進めなかったんだから、しょうがない。そのモヤモヤはあります。
あと、普段から社長は黒井にキスをしていたなかなぁ?鼻歌歌いながら、3000円のステーキ弁当を購入して帰宅って、喜んでる!黒井!社員に普通キスしないから!
その時点で気づいて!社長に心底好かれてるって!自分の事となると自信が持てない黒井らしい場面だなぁと思いました。
Hの場面で堀江が2人の思い出を語るところが、ジワッときました。もっと2人の12年を覗きたくなります。

『ムービー プロローグ』は、不憫な筒井さんに希望の光がささやかに差すお話で、短いですがここから始まるんだなぁというのが良かったです。

4

全力で恋したくなる

静かにだけど、心のというか自分全体の底から押し上げてくるような恋愛を一生に一度はしてみたいもんだと思いました。筒井と尚人くんの今後も読みたいです!!

3

「ドラマ」と進捗速度が異なる展開

「ドラマ」は、一冊でドラマ番組収録の3カ月を描いた作品でしたが、
続篇の「ラジオ」はラジオ番組収録の1週間を一冊で描いているので、進捗が遅い。
遅いし細かい書き込みなので、足元にとぐろを巻いているオシマイが見えない綱の上を転ばないように歩いているような進捗で、モタモタ遅い感じの展開に、焦れました。「ドラマ」のスピード感がありません。

拓人は、「白い傷跡」が大ヒットしすぎて、役柄の「海」のイメージがファンから抜けず、他の仕事をやりずらくて悩んでいました。引退しようと考えています。
どこに行っても「海の顔をして」とリクエストが6年経っても続いています。

拓人のラジオ番組のゲストに、惠が来ることになります。
印象的な惠が拓人に伝える言葉が、
「変わってほしい所が変っていなくて、変わってほしっくない所が変っている」
・・淋しい言葉を出す惠。
6年のブランクを経て再会して、途中少し不安な状態になりますが、落ち着くところに二人が納まってハッピーエンドに。

拓人のマネージャー黒井さん。
12年越しの想いを整理して、社長の所にとやっと納まりました。
嬉しい結末でした。
黒井さんに袖にされた惠さんのマネージャーも、明るい兆しが訪れる結末で、安心。
著者は、読者を喜ばせたい人なんですね。
恋愛小説はハッピーエンドが良いです。不景気で先行き不安な時代ですから、せめて小説は幸せな結末で暖まる終りが良いです。

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