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表題作恋をするにもほどがある

椎名亮介,28歳,ブラコンのエリートサラリーマン
椎名凛,19歳,大学生で亮介の義弟

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

十六歳の夏、凛は最愛の義兄・亮介に告白し、「弟としか見られない」と優しく拒絶された。それから三年、凛は未だ亮介を諦めていない。ブラコンだが格好よくて仕事ができる亮介は女性にもてる。凛は無邪気な弟を演じながら邪魔者を排除し、亮介の部屋に通い、いつか抱かれる日のためにお尻の開発も始めた。一方、義弟好きをこじらせた亮介は、凛を天使のように清らかだと信じ、三年前の告白を「なかったもの」としていた――。

作品情報

作品名
恋をするにもほどがある
著者
名倉和希 
イラスト
桜城やや 
媒体
小説
出版社
心交社
レーベル
ショコラ文庫
発売日
ISBN
9784778124007
3.6

(41)

(7)

萌々

(21)

(7)

中立

(5)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
8
得点
145
評価数
41
平均
3.6 / 5
神率
17.1%

レビュー投稿数8

薦めずにはいられない1冊!

久しぶりに登場人物全員が好きだーっ!って作品を読みました。
続編希望。
スピンオフ希望。
同人誌だけじゃ物足りません(><)!!

受けさんの凛は19歳というぎりぎり未成年の大学生。
中学生の頃に親の再婚で知り合った義兄となる亮介に一目惚れし
16歳になった頃、思い切って告白!が瞬殺玉砕。
普通はここで諦めるものですが、凛は違いました。
可愛い顔・性格をしていながら、なかなかの精神面の強さでもって
片想い続行・現在進行形でアピール中。

この時点で好きな作品だと思いました。
うじうじ悩み、攻めと関係が悪くなるくらいなら…と健気に友達やら兄弟を演じる
お話も多々ありますが。正直イライラする場面も出てくるんですよね。
なので、このお話はそれはもうスラスラと最後まで読んでしまえる
ノンストレスな展開で。
また、攻め視点と交互に読めるのもポイントでした。
亮介さんのかっこいい将来スパダリ間違いなし!なイメージが…
杉本壮太パパの登場で崩れるわ崩れるわ…最後は崩壊です笑。
ただの隠れ変態絶倫義兄さんでした笑。

カミングアウトすることを決めた2人の数年後のその後を是非!
杉本パパと長谷川さんのスピンオフも深く深く掘り下げて是非!!
続編化してくださるのを心待ちにしています(*´ω`*)

9

残念イケメンな義兄と天使な顔して頑張っちゃってる義弟のラブコメ。

 無邪気で純真な義弟を演じつつ義兄にべったり。
義兄に群がる女子を蹴散らしつつ距離を縮めようと頑張ってる受け様の凛。
一途で健気。
でも、かわいそうで儚げな健気さじゃなく、自分で頑張れる事はとことん頑張ってる前向きの健気さ。
一生懸命でいい子だなーって応援したくなります。

 攻め様である義兄の亮介。
義弟の凛の事がかわいくてかわいくてたまらーんって猫可愛がりしてるエリートサラリーマン。
凛から見れば、優しくてかっこよくて仕事ができて、スパダリの要素満載なのに、読者の私から見たらのっけから残念イケメン感漂ってる。
電話越しの凛の、いつもと違う色っぽい声に何をしているのか脳内妄想してスマホ片手にソファーの周りをぐるぐる疾走してみたり、股間が反応してかがみこんだりと、笑うしかない反応が残念すぎて楽しすぎました。
でも、攻め様としては私の好きな正しい姿でもあるのでヨシ!!!

 受け攻め両視点で進むので、2人の気持ちがわかって感情移入しやすかったです。
すれ違いや誤解もそれぞれの視点でみれば、まぁ…仕方ないよね、だし、その後の仲直りも、亮介の必死さや嫉妬心が私的にはとっても萌えがきゅんきゅんでよかったー。

 自分の気持ちを認めた亮介は、ベッドでは独占欲とかエロさとかを全開。
でも、これから2人で生きていくために必要な事とかを迅速に考えていて、真摯な気持ちもいっぱい。
凛も、初夜を迎えた翌日の「おかえりなさい」を彼シャツで出迎えるとか、散々泣かされたのにチャレンジャーっていうか、天使な顔して煽りまくってるし。
でもでも、やっぱり学生として今は節度あるお付き合いをしていって、いつか一緒に暮らしていこう、と覚悟を決めていて。
2人ともこれからパートナーとして一生一緒に生きていこう、その為に今必要な事をきちんとしていこう、という前向きな姿勢がとてもステキでした。
甘々な溺愛物で一生懸命で、とても楽しく読ませて頂きました。

5

『子ども』と馬鹿にするな!

「評価の点がちょっと甘いかな?」とも思ったのですが「いや、この本の得点が100点以下というのはおかしいと思う!」という強い意志(笑)の下に『神』付けちゃうもんね。
だってこの本をもっと沢山の姐さま方に読んでもらいたいと思ったんですもの。
特に『子どもの純愛』が好きな方には是非読んでいただきたいと!
だってこのお話の約6割程度読み進んだ所(申し訳ない。電子で読んだのでページ指定が出来ないのです)で、私は泣きそうになったよ。
「子どもだって言って馬鹿にするんじゃない!」って思ったの。

両親の再婚で兄になった亮介のことを凜くんはずっと好きでした。16歳の時に告白し、やんわりと断られたのにも関わらず、彼に好かれるべく頑張っています。海外赴任が終わって帰ってきた兄にまとわりつき、兄狙いの同僚女子達を牽制しつつ、ひとり暮らしの兄の所で苦手な家事を頑張って来たのです。

対する亮介も「まんざらではない」どころか、凜を猫っかわいがりしています。
亮介の酷い処は、過去の凜の告白を「ないこと」にしているんですね。
『自分に懐いてくる可愛い無垢な弟(それも、誰もが認める美少年)』というレッテルを貼って、自分が凜くんに抱く気持ちに向き合おうとしない。自分に都合の良い、ぬくぬくとした現状がずっと続けば良いと思っているんです。

亮介は『悪い奴』ではないので陰惨な気持ちにはならないのですが、私は気づいちゃった。
これ、かなり酷い仕打ちだよね。
告白したのが16歳だから「軽い気持ちだと思った」とか、凜くんが素直な良い子だから「肉欲がない」と思いこんでいたとか、他の男性に会っていたから「その男性にアダルトグッズをもらった(誑し込まれている)んじゃないか?」(この辺は今作をお手に取ってお読みください。「まぁ、よく考えたなぁ」と感心する作り込みが読めますので)と変に勘ぐるとか。挙げ句の果てには凜くんの目の前で「父さんに孫を見せたいし、いい年をして独り身だと世間の風当たりがきつくなるから、そのうちに結婚はする」と言い放つとか……てめぇ、子どもを馬鹿にしてるのか?!

これに対して、凜くんがぶち切れるシーンで泣きそうになっちゃったんですよ。
恋は必死だ。
子どもだって必死で恋してるんだよ。
もう……もう……悔しいやら、頭来るやら……

この後の『攻めザマァ』展開から大団円まで、かなりスカッとしました。
亮介には一生をかけて償っていただきたいと(笑)。
そんなことを言わずとも多分そうなるであろう結末に「良いもの読ませていただきました」と大満足です。
未読の方は是非ご一読を!

4

とっても平和

とにかく甘さに定評のある名倉作品。特に、受けが好きすぎて若干変態じみてると申しますか、言動がおかしな事になっている攻めというのが、私にとっては最大の萌え所だったりします。

その平和な作風ですが、今回は一生懸命恋してる受けのキャラクターがかなり魅力的。ピリリと切ない成分もしっかりスパイスになっていて、いつもより深みを感じさせてくれます。
普段が薄っぺらいと言う事では無いので、そのへんは誤解の無きようお願いいたします。

まずこちら、作者さん初となる義理の兄弟ものです。
攻めと受けの両視点で進み、両片思いな二人のズレやすれ違いに、笑ったりヤキモキさせられたりと言った所。
エリートサラリーマンながら、そのブラコンぶりで周囲を若干ひかせている義兄の亮介と、天使のような見た目に反して結構な策略家、実はとても一途な弟・凛というカップリングです。

序盤はいつものごとく、受けを好きすぎてフワフワ宙に浮いている平和そのものの攻めと、そんな彼を尊敬の目で見つめながら、手に入れる為に着々と行動を起こしているしたたかな受けと言った感じです。
まぁこのへんは毎度の事ではあるのですが、その溺愛ぶりと甘さに萌える。
凛の事を天使だと思っている亮介の、愛情ダダ漏れの内心にほのぼのさせられるんですね。
そして、いつか亮介とエッチをするために、お尻の開発まで始める凛。方向性が微妙に間違っちゃいるのですが、一途で前向きな所が好感を持たせてくれます。

あと、亮介に見合い話が持ち込まれたり、凛が懐いている当て馬(?)の存在によってすれ違いが起こります。
実はここがかなり読み応えがありまして、凛の切ない心情だったり、亮介の嫉妬や葛藤などがとてもしっかり書きこまれてます。切ない・・・(´;ω;`)

と、すれ違い部分は切ないですが、くっついた後はまたまた甘いです。終盤では、これまた亮介の思考の飛びすぎに笑わせてもらいました。

あと、凛の実父もかなりいいキャラクター。彼でぜひスピンオフをお願いしたいです。

とても甘くてちょっぴり切なくほろ苦い。安定の名倉作品に楽しませていただけました。

9

義兄のラブコメ


母親のお見合いの席で一目惚れした義兄に告白・玉砕した後も一途に義兄を想い、いずれ振り向いてもらえるよう努力する弟・凛と告白されてから少しずつ意識するようになったのに考えることを怖がって結論を先延ばしにしている兄のラブコメです。

交互に視点が変わるのでふたりの気持ちがわかります。
凛は見た目は童顔な美少年ながら、とてもポジティブで、断られてもめげず、いつか振り向いてもらえるようアプローチし続け、恋人の座を虎視眈々と狙っています。
一人暮らしになった亮介のもとにほぼ毎日通い家事をし(失敗のほうが多い)、女の影がないか確認し、定退日には会社まで迎えに行って同僚の女性を蹴散らすのです。
男同士のセックスも調べ、自分で大人の玩具を購入しおしりの開発もするくらい積極的です。

凛には理想の男という印象の亮介ですが、亮介視点になると途端に凛にデレデレで何百枚とある凛の写真を眺め癒されていたり、唯一凛のことを知っている同僚に自慢したり、残念なイケメンという感じになるのが面白いのです。
逆に、亮介には清らかな天使のように映っている凛は幼馴染と猥談したり、玩具を代わりに買ってもらったりと年相応の男の子の反応で、そのギャップが笑えます。

亮介は意識するのを怖がって考えないよういしているし、凛は再度告白して断られるのが怖くて硬直していたのですが、亮介の見合い話が浮上したこと、凛が離婚した実父と会っているのを亮介が誤解したこと、凛の大人の玩具が見つかったことなどが重なり二人は盛大にすれ違います。
が、これが2人の関係に発破をかけることになります。
このすれ違いは両人からすればとても切ない展開なんですが、両方の気持ちがわかっているのと、亮介の必死さが私好みで、とても楽しいすれ違いでした。

亮介と凛はこれで付き合ってないなんてというくらいの甘々なのですが、実際二人が両想いになるのは本当に最後の方です。両想いになってからは、将来のこともちゃんと話し合い、大学一年の凛が最低でも成人するまで、できれば卒業まではカミングアウトしないでいようとか、反対されたとしてもそれは仕方ないことと二人で生きていくことを考えているとか、亮介を優先させるためにさぼりがちだった学業にもきちんとして、ちゃんとした大人になるまでは節度あるおつきあいをしようとか、長い片想いの成就に浮かれすぎる
ことなく生きていこうとするところにも好感が持てました。

2人共がぐるぐるすることもなく、爽やかな感じに残念なので面白かったです。

4

この作品が収納されている本棚

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