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表題作Fuck Buddy―ファックバディ―

赤西雄司,大学生,諒と女を共有して遊ぶ派手な男
柄本諒,ガテン系,人付き合いが苦手,性欲が強い

同時収録作品Fuck Buddy―ファックバディ―

絡んできた男たち
柄本諒,ガテン系

その他の収録作品

  • F♥ck Bae(描き下ろし)
  • あとがき

あらすじ

ヤリチン友達にアナルを開発されてしまう!?

節操なしのプレイボーイ×セックス中毒のガテン系男子
性欲狂いの男達が、恋に目覚める。

〈あらすじ〉
人並み以上の性欲を持て余し、手当たり次第ヤレる女を抱いていた諒(りょう)。
彼の唯一の友人兼同居人・赤西とは一晩限りの女性と3Pをする穴兄弟でもある。

ある夜、プレイ中にチ●コを噛まれてしまった諒。
そんな諒に、男性器を使わずに性欲を発散する為だと言って、赤西が前立腺の開発を提案。
半ば強制的に新たな快感を覚えこまされてしまった諒は、もう普通のセックスでは
満足できなくなってしまった。
疼く体と男のプライド、そして認めたくない想いが渦巻くイビツな恋模様。

作品情報

作品名
Fuck Buddy―ファックバディ―
著者
ひなこ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
ふゅーじょんぷろだくと
レーベル
POEBACKS Baby comic
発売日
ISBN
9784865894905
4.2

(525)

(282)

萌々

(134)

(69)

中立

(25)

趣味じゃない

(15)

レビュー数
48
得点
2178
評価数
525
平均
4.2 / 5
神率
53.7%

レビュー投稿数48

濃厚なエロスを以て描かれる純愛

チャラいヤリチン×寡黙なヤリチン。

派手な赤西と無口な諒は真逆のタイプだけど、「ヤリチン」であることが共通してつるむようになり、今では同居し、夜は適当な女を引っ掛けて3人で楽しむ仲。
ある日の3P中、女性に大事なところを噛まれてしまった諒に、赤西が前立腺をいじってやると言い出す。

長めの髪に軽薄な笑みを浮かべる赤西は、遊び人を絵に描いたようなゆるさの中に濃密な色気を内包していて、諒はあっという間に快楽に飲み込まれていきます。
前が治り再び3Pに挑むものの、秘かに入ってくる指に反応してしまう諒は、その夜から赤西に抱かれるように。

体を重ねてから恋人のように甘くなる赤西ですが、過去の経験や家庭環境のせいで恋愛に臆病な諒は、抱かれ満たされるほどに失うことを恐れます。
それでも体は赤西を求め、一人女性を抱きに行くも満足できずに帰り、寝ている赤西を叩き起こして抱かせる場面も。

赤西は、煮え切らない諒に「彼女ができた」と言うことで揺さぶりをかけますが、それを信じた諒は自棄になり、街中で絡んできた男を誘う。
見知らぬ男との苦しい行為でも、赤西を思い出せばすぐに反応し、赤西でなくてはならない体と心を持て余す。

一方、自分の言動で諒が陵辱されたことに動揺する赤西。好きだと言わせたかっただけなのに。
軽そうに見えて実は異常に独占欲が強く、相手に逃げられてばかりいた赤西は、出会った頃から諒に惹かれるも、その想いを隠してきた。
諒の負傷は赤西にとって千載一遇のチャンスで、体から陥落させて諒を手に入れようとしていました。
自分の執着が知れるより先に惚れさせようとしていた赤西もまた、恋愛に臆病だったわけです。

そんな弱さを捨てて心を決め、見えない未来を恐れて泣き崩れる諒に、真摯に想いを伝える赤西。ようやく心も体も結ばれる二人です。
体先行でエロ多めですが、話の展開に必要な説得性のある描写で、二人の心模様を描く過程は純愛の物語です。
赤西の目には最初から諒しか映っていないし、そんな赤西に吸い寄せられるように惹かれていく諒もまた同じくで、お互いしか見えていない二人の世界が繰り広げられているので、乱れた性生活も不思議と気になりません。

描き下ろしでは、赤西がキッチンに立つ諒を後ろから抱きしめたり、新婚さんみたいな甘さ。
大学の課題で2日いなかった赤西に、口でしながら「もうケツにくれ」と熱くねだる諒。
うわ言のように「好き」と繰り返し、抱かれる喜びを全身で味わい、最後は中に欲しがる諒に余裕のない表情を見せる赤西です。

諒は抱かれながらも男らしさが前面に出たままのタイプですが、そんな諒を圧倒的な攻めの熱量で掌握する赤西。自分に溺れていく諒を満足そうに見つめ、時には腕に痕が残るほど掴んだり、序盤から隠しきれない執着が垣間見え、遊び人な雰囲気とのギャップがいいです。
手負いの獣のような、痛々しく張り詰めた雰囲気の諒が溶かされ、ほどけていく様も必見。
男と男が体で求め合う濃厚な世界。でも最後はちゃんと甘い。もっとあまあまな二人のその後が見たいですね。

18

クズ男たちの震えるような純愛!

ひなこ先生は最近まで男子高生のトラウマものを描いてましたが、シリアスな話も、アホエロ話も、ブラックな鬼畜話も、そのテーマにバッチリおさめてくるストーリー作りがとにかくうまいっ!

今作は帯にある通り、”節操なしのプレイボーイ×セックス中毒のガテン系男子”
女を性欲の捌け口としか思ってない二人、いきなり女を誘って3Pしてるし、スキモノクズがエロをエスカレートさせて男同士でって話なのかなと思ったけど、ひなこ先生がそんな単純なストーリーで終わらせるわけなかった!
ページが進めば進むほど、二人の気持ちが心に刺さってきて、最後は震えてました!


大学生の赤西と、ガテンの諒は、高校の時からヤリチンでヤらせてくれる女を取り合うところから始まったヤリ友ならぬ穴兄弟。
今は同居しながら、あいかわらず女を引っかけては3Pしてるクズどもです。

とある3P時、女に暴言吐いた腹いせに噛まれてしまって、諒は男としてエッチするのが難しくなってしまうw
それを赤西がおもしろがって、アナルを開発してイかせると、二人ともそれが病みつきになって、女と3Pした後に二人でセックスするのが定番になる。
このヤりたくてヤりたくてしかたがない衝動はとってもエロいです♪

それから赤西は諒を抱きしめながら眠りたがったり、エロだけの関係に”甘さ”がプラスされてくると、諒はカラダを開発されるだけじゃなくて、気持ちも動いていき、いつか赤西に彼女ができて自分から離れていくのを怖がるように。
でも諒は意地っ張りだから、赤西に素直に甘えることができない。
(そんな諒がエッチの時に赤西にギュッとしがみついたりする瞬間はたまらなくかわいい!)

そして赤西から「彼女ができた」と告げられた諒は思いっきり無茶を…


赤西がなんでそんなこと言ったか?
諒に嫉妬させて、気持ちを自覚させて、ヤリ友から甘い関係になりたいんだなって、読んでると察することができるんだけど、恋しちゃってると冷静になれなくて振り切れてしまうんだよね…

その後のシーンは辛いものがあるけど、それがあるから、おもしろがってるように見えた赤西が、じつはどれだけ諒を大事にしてたか、どれだけ気持ちをこめて諒を抱いていたかがわかるんです!
気持ちを伝えあってなくても、カラダの会話がもうじゅーぶんに両想いなんだよーーーっ。(叫びたい…)

赤西の過去と性癖、諒の過去と心の傷、そこにはトリッキーな展開もあるからネタバレは控えますが、後半の怒涛の流れは世界観に引きこまれたし、赤西と諒、それぞれの気持ちが心に刺さって震えました!
あんなエロクズ二人の話がこんな純愛ストーリーになるなんて!
もう、「ひなこ先生さすがです」って言葉しかでてきません。
すごい良い話を読ませてもらいました♪

女とのエッチシーンも、モブとのレイプめいたシーンもあるから、地雷な人も多い気がするけど、どうかめげずに最後の純愛まで読んで欲しいです。

裸体の女が載ってるBL表紙なんて初めて見たし、なんてチャレンジャーなんだって驚きますが、この表紙にクズを煽る帯でこんな純愛を描いてしまう!
もう賞賛しかないです!

紙本は修正甘くて、二人の甘いエロシーンもたっぷり楽しめたけど、電子だと真っ白なんでしょうね…
なぜ紙本はこんなに堂々としてるのに、電子はあんなに消極的なんだろう???
紙本に付く初回限定小冊子は番外編でもマンガでもなく、キャラ紹介とイラストとコメントでしたが、乳首を強調するイラストはなかなか官能的なので、ひなこ絵ファンの方は初回版があるうちに入手することをオススメします。

15

これこそ純愛!かも

個人的に好きな設定でした。

攻めは、「女好きなだらしないやつ」に見えて、好きになった相手には粘着するほど愛が深い、一途なタイプ。
そのため、相手からことごとく怖がられ、そのトラウマにより、本気の付き合いをしなくなる。

受けは、幼いころ母親が男好きで父親に捨てられる。
それでも男に依存する母親からの逃げ場所を探し、
冬の寒い公園にいたところ、一人の女子大生に声を掛けられる。
暖かさとやさしさを与えてくれる彼女に、依存していき、一線を越えてしまう。
しかしながら、彼女は哀れみから受けを受け入れていただけだということがわかってしまい、自身も母親と同じなのだと思い知る。

あとは、ほかの方のレビューにあるような流れで攻めとの関係を持つようになるのだが、過去のような思いをしたくない受けは自分の気持ちを素直に受け入れられず、
攻めも過去の経験から深く突っ込んでいくことができず、受けに誤解させてしまう。

お互いが受け入れあった後、特に、巻末描きおろしはラブ度が上がっていてキュンキュンしました。
女性との描写が出てくるのが苦手でない方や、ヤリチ〇同士の本当の意味での純愛に萌える方には、クリーンヒットだと思います。

7

ワケありヤリチン達の汚れなき愛

"後腐れない関係"を女に求めるという共通点を持つ赤西(攻)と諒(受)は3Pを楽しむヤリチン。そんな2人のヤリチンが、どうやって恋愛関係になるのだろうか…お見事でした(^^)エロにも満足でしたが、2人の抱えている背景が徐々に分かり、関係性に変化も見られ、非常に面白かったです!!

3Pで、女に急所を噛まれる諒。使い物にならないけど、快楽はまだ感じたい…そこで"気持ちいい場所"を増やすべく諒のアナルを弄り始める赤西…すごい展開だな、おいっ笑!!でも実は、時々気がついていた諒…3P中に向けられる赤西からの視線。読み始めた時は、どちらかというと諒が赤西にお熱かと思いきや、これ後々読み進めてわかるんですけど、赤西は"執着愛"が激しい人だったんですよ!!つまり、諒の感じていた視線はビンゴ!実は赤西のが先に諒にお熱でした笑!でも結構すれ違いこじれ愛はお話としては有り得るパターンですよね。私が面白いなと思ったのは"赤西がなぜそうなったのか"が丁寧に描かれていて、そこがツボでした(^^)諒も、赤西への愛に気がついたあたりで過去回想が描かれますが、こちらもきちんと描かれていて、すごく良かったです!
上っ面で流された愛ではなく、だいぶ前から築き上げられ始めていた愛情…この関係に至るまでの背景が描かれていて、面白かったです(^^)こじれとか執着とかすれ違い、大好きだわぁ。2人の表情も、話が進むにつれてかなり豊かになります(^^)泣き顔、照れ顔、怒り顔、グズグズ顔…。
エロも素晴らしかった!あとがきで、ひなこ先生も書かれていましたが、エロいっぱいでそこも大満足でした(^^)先生の作品絵が凄く綺麗ですよね!

両想いになってからの2人の甘々は、こちらもキュンキュンしちゃいますよー(〃ω〃)幸せそうな2人、嬉しいなぁ(^^)末永くお幸せに…!!

ヤリチン同士のこじれ愛は、想像以上の純愛でした(^^)ぜひ読んでいただきです♫

5

3Pや煽り文句を理由に読まないのはもったいない

ただのエロエロにとどまらず、しっかりとした読み応えを提供してくるひなこ先生、さすがです✨

これまでの作品のイメージから、可愛らしいお話から切ないお話まで、純粋でピュア作風が印象の作者だったので、
今作の表紙とあらすじを見て、またイメージ変えてぶっ飛んできたなと思ってたんですけど、
蓋を開けてみれば!まぁ〜〜!!

確かにエロエロだし、受け攻め2人が最初は女性を軽視しすぎている気がしてあまり好きになれなかったのですが、受けの過去を見ると女性にトラウマを植え付けられて怖かったからなんだと、どんな人間の思考にも必ずそうなる原因があるものなんだと改めて気付かされました。

攻めの愛情表現も、一般的に見れば受け入れられにくいものですし、偏見の目で見られることも多いと思うのですが、相手によってはその愛情が心地よくなることもあるのだなぁ…と

2人の一般的に言うと「普通ではない」好きな人への接し方が、自分と似ていたので、人と違ってもそれを受け入れてくれる相手を見つければ良いのだと、少し勇気を貰えました。

ただのエロ漫画目的で購入したのに、色々と気付かされてしまったBL…
「Blue Lust」からファンでしたが、もっと好きが深まりました。
これからも素敵な作品楽しみにしています。

5

この作品が収納されている本棚

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