電子限定描き下ろし付き
とにかく読むたびにツボを刺激されてしまう作品。
とあるマンションの一室にて、幼馴染みの編集悠真×漫画家絃(けん)の、the共依存!the箱庭的!な、私的にメリバの代名詞のようなお話です。
いくつかの破滅フラグがあったわけですが、回避した時のスリルがたまらなかったですね。もし選択を間違えてたら、メリバにも辿り着けなかったです……
主の作った完璧な箱庭、箱庭の住人、そこに現れた招かれざる客。住人のとった行動は……
悠真にとってのウソとは、絃にとってのウソとは。
最後、ゆらぎの生じた悠真の問いに答える絃の言葉とモノローグ、もう鳥肌です。
ちなみに、同時収録の「キミがカラダを張った」は、本田さんが担当する漫画家石川さん×「良かったね」と言ってあげたい編集本田さんのまさかのスピンオフ。こちらはラブコメハピエンです。
まず、表紙がとても可愛くて、あらすじも見ずに読みました。
幼馴染で、大人になってからは編集&漫画家で、
初っ端から悠真(攻め)がなかなかの依存度を見せてくれて、『怖いやばいでもちょっと萌える』と思いました。
(絃(受け)を監禁したり、外との接触を完全の断ったり、ウソをついたり...)
しかし、悠真の闇が深いな〜で済む話じゃないんです。
悠真以上に闇深い絃。こっちの方がぞっとしたし興奮しました...!!完全にこっちの方がやばい!
(悠真のウソに気付いた後も気付いていないふりしたり、柔軟剤を部屋にばら撒いたり(笑))
お互いがなぜこんなに依存するようになったのかも丁寧の描かれていて、ストーリーがすっと入ってきます。
結局、どっちもお互いにウソをついてるんですよね。
最高なのが、悠真が最後の最後まで絃のウソに気づかないんです。
本人たちにとっては、これが幸せの形であるし、
お互いが大好きで、狂ってるような純愛だと感じました。
素晴らしきメリバです。
脇役の本田さんもとても好きです!クズのようで可愛くて結局は良い人ですね!
エロ描写は、色っぽさと可愛さが際立っていてよかったです!
ご参考に、kindleは白抜き修正です。
ネタバレ少なめに配慮しながらのレビューになるように気をつけました。私が初めて読んだBL漫画で、それはそれはもう最高でした。
2人の共依存は読んでいてずっと感じられますし、監禁されることを、することを互いに望み合っていたり…どちらも働いていながら、時々垣間見えるヤンデレ的我儘思考が素晴らしいです。監禁=受けは待機するのみという作品が多いのに対してなんだこの神作品はと思いました。協力しているが故にリアリティを感じます。読んでいて聖書だと思います。そして、互いが互いを想いすぎるから“こその“ちょっとした暴力を受け付けられる方、お勧めです。何故かはあまり言いませんがプレイ内容等からもお察し頂けるはずです。
シチュエーションも凝っていながらとてもエッチ、そのようなシーン以外でも表情がとても最高。
少しでも買おうか悩んでいる方、後悔させないはずです。是非買いましょう。私の人生、そして性癖の教科書です。
何年も前から気になってたのに、かなりドロドロしてそうだな…と思ってなかなか手を出せなかった本作。
「黒髪メガネの編集者x健気な漫画家」。
攻めの髪がちょっとウェーブなのも良いし、目の下に小さいホクロがあるのもすごく良い。
2話半ばまで読んで、
「あぁ~これはナイかな…凡人さん大好きだけど、今回ばっかりはちょっと自分には合わなかったかな?」
って実は思ってました。ここで読むのやめようとすら思ったんです。
でもその2話後半(分冊版では3話に該当)で一気に印象が変わった…さすがです。
この方は本当に、トラウマを巧みに描かれると思います。
二人が子供時代に築いた友情のシーンと、本田が涙したシーンで目頭が熱くなりました。
彼にも幸せになってほしい、ていうかなるんだろうな。
一度大学進学で離れたのも意外だった。
すべては受けの編集者となって受けのそばにいる人生を歩むためだったのですね。
それぞれの扉絵がまたイイ!ポップな感じもあって、ややダークな内容とのコントラストが映えます。
共依存BLお好きな方はぜひ。不憫受けお好きな人にもハマると思う。
私が利用した電子書籍販売サイトでは試し読みが30ページもあるのですが、無料分のページ数はサイトによって異なるようです。
編集×漫画家で攻めが受けをマンションに閉じ込めて軟禁生活させるくらいヤンデレなんですが、これ実は面白いのは後半のどんでん返しです!!
小学生の頃からの幼馴染の二人。
受けは今でこそアホっぽいキャラで漫画を描くときも「グシャーン!ドカーン!」とすべてのセリフを声に出しながら執筆。
初見で某漫画家の漫画に登場する彼とソックリだな…と違和感がありましたが、攻めの執着さがすごく良くて読み進めました。
幼少期から潔癖のあった攻めは、自分の物に他人が触れるのを極端に嫌う為、受けをマンションの一室に住まわせ周りとの関りを一切遮断させます。
窓も閉めっぱなし、時計も置かさないという徹底ぶりにまずは拍手。
ですが、攻めの執着を一番感じたのは後半。
二人は高校まで一緒に居ますが、大学からは別々になります。
なぜなら、攻めは受けを囲う準備のために一時的に別れたに過ぎないからです。
頭のいい策士のヤンデレ大好きです。
一方で小さな頃から辛い境遇の受け。
それを救った攻めをヒーローのように慕い、依存する受け。
攻めの束縛も自分を必要として欲しいから心地よく感じる、どこかメンヘラっぽいかもです。
そしてこの受けのギャップこそが、実は一番の見どころです。
アホっぽいし天然っぽいのに、闇が深い。
二重人格かと思うほどのギャップで、口元だけ笑うシーンにゾクゾクッときました。
この一冊を簡単に表すなら”受けを縛っているように見えて実は縛られているのは攻め”という感じでしょうか…。
それでも二人は幸せの中…。
全体のストーリーも、キャラもブレずに違和感ゼロ。
二人だけの世界で完結せず、ちゃんと常人もいたのでより二人の異常さが引き立っていました。
雰囲気も黒背景が少ないせいかダークっぽさはあまり感じられないのに、しっかりメリバ感があっていい!!
ヤンデレ攻めも味わえたうえに、腹黒の受けも味わえて…こんなにたくさんいいんですかー!?と声を大にして言いたいです。
あと、気持ち電子での修正は甘かったような気がします。
【キミがカラダを張った】は第三者である編集者のSS。
本編では少し可哀想だな…と思っていただけに、こちらのお話で報われていたので、この短編を含め、全体的にとてもいい本だと思いました。
神に近い萌×2です。