電子限定描き下ろし付き
元々作家さんは知っていましたが、御本を読むのは今回が初めてになります。
丁度新書コーナーを見ていたらあったので購入しました。
潔癖有能編集者×甘ったれダメダメ漫画家のお話。
一話を読んだ後、ん? と思いましたが話が進んでいくうちに
あーこういう感じかと全てを悟りました。
首絞め、無理やり。。。
思ったよりバイオレンスでした・・・。
この二人はどこを目指したいのだろうと思っていると
結局はウソで塗り固めた世界で生きていくので何かやりきれない感じでした。
寧ろ、その後の石川先生と編集者本田さんの恋の行方が気になりますね。
【完全なる二人だけの幸福な世界がここに】 (あらすじより)
読み進めるごとにゾワゾワしました。
2人にとって幸福な世界は視野があまりに小さすぎる。
もっと広げれば、ちがう幸せや発見があるだろうに。
けれど、端から見ると異常な生活でも
2人が幸せならいいのかと思えてしまう。
メリバだけど純愛を感じるお話でした。
タイトルの意味も踏まえて、
地雷が無ければネタバレ無しがおすすめです。
評価は萌え×2寄り。
作品としてはとても楽しく読みましたが、
萌えに刺さったかといえば難しいところ。
(単に嗜好の違いです…)
(闇落ちが好みだったらもっと評価が上がると思う)
逆にサブCPは萌えのみで楽しみました( ´艸`) ♪
面白かった~!
(以下、ネタバレ有りの感想)
幼なじみで、今は担当編集者と漫画家という関係。
受けが仕事に集中出来るよう攻めは身の回りの世話をする。
漫画で結果が出せなくても、攻めは受けを支え続ける。
受けは攻めのために頑張って描く。
仕事場と与えられた一室。
担当編集×漫画家 兼 恋人関係で、仕事と恋で幸せな日々。
でもその仕事場こそ監禁部屋でもあるのですよ…;
攻めは嘘を重ね、受けを徹底的に外界からシャットアウト。
怖~;;;;
雨戸も閉めっぱなしなので
受けの身体が心配になりました。
人間、適度な紫外線は必要だよ…?
骨がボロボロになっちゃう。
日光に当たらないとメンタルも弱るよ。
家の中だけでは運動不足も怖い。
雨戸からかすかに漏れる光を喜ぶ受けを見るのがツライ(;ω;)
けれど玄関に外から鍵をかけられてるわけじゃないし、
雨戸も内側から自分で開けられるのですよ。
攻めが好きだから攻めの言いつけを守ってるという…。
2人だけで完結している世界に最初はゾワゾワしてたけど、
だんだん麻痺してきた頃合いに他人(異分子)が混ざりゾワっとした気分を思い出させる。
攻めのしていることは異常なのだと突きつける異分子。
ああ、そうだ、
受けは洗脳されてるんだから”幸せならいいか”じゃダメなんだ…と冷や水を浴びる。
異分子の介入により攻めのウソを知った受け。
で!後半の受け視点が~~~~(;ω;)泣
前半は明るくてニコニコ元気な受けちゃんだと思ってたけれど
監禁ってわかってて大人しく部屋に籠もってる人がメンタルがまともなわけなかった(;ω;)
けれど子供の頃の回想をみると共依存してるようだし、
幼い頃の経験から2人だけの時間が1番幸せで温かい場所なのだと刷り込みもあるのかなーと。
その温かい場所を守るために演じ続けるのが、2人の選んだ幸せなのだと感じました。
脇CPは、異分子として介入したダメ編集者のお話。
担当漫画家に頼まれて、おっぱぶ実践をしているうちにーーーと流され受けです♪
チョロくて可愛かった…!(∩´///`∩)大好物
心を入れ替えて今度こそ成功をつかめるといいなー。
結末はメリバ
最初は攻めの闇やば!?え?健気な受け可愛そうってなってたけど、受けも受けでいろいろあるんだなと思いました。
洗剤?柔軟剤?まくところゾッとしました…
この話、幼馴染同士の共依存で二人にとってちょうどいい形が今なのかなと思うとこれはこれでアリなのではないかと私は思いました。
悠真は、絃を自分だけのものにしたくて、マンションに絃を閉じ込めてマンガを描かせて。絃のことを理解できるのも絃が頼れるのも自分だけにしたいからアンケートは最下位だと嘘をついているのかなと思いました。
途中で悠真が絃の首絞めたり、水のシャワー浴びせたり、酷いことしたりもしますが、そんなことをしたら絃を傷つけていた人たちと一緒だと反省もしてますし、なにより結果的にこれが絃も望んでる関係性なのだとわかるので、2人の幸せの形が普通でなくても2人が幸せならそれでいいのではないかと思います。
本田は何でもかんでも人のせいにして自分の意識がダメな原因だと思わないところにイライラしましたが、石川さんのおかげで変わっていけそうなのでよかったです。
共依存もの好きな方にはオススメしたい作品です。
幼なじみ同士の漫画家の絃とその編集者の悠真
悠真は絃を外に出ないように監禁し、嘘をつき続けるけど、一方的な監禁ものではなく絃も喜んで受け入れている共依存物。
悠真の執着は恐ろしいものがあるけれど、本当に怖いのは絃のほうだったりするかもなぁ。お互いがお互いしか見て欲しくないという欲求が強くて、歪んでしまっての監禁。
最初は悠真が首を絞めたり、少し手荒な扱いで閉じ込めるので絃が可愛そうに見えましたが、読んでいくうちに絃がそれを望んでいるようなかんじで、もう2人が幸せなら良いんじゃない?ってなりました。
とはいえ、普通の恋人のように外に出る2人を期待していたので結末にびっくり。ひたすら日の当たらない、2人だけの世界でした。
それでも2人が幸せなら…と思ったのに、作者さんが「破綻するんじゃないですかね」と言っていたので、もう救済が無くてなんか…えぇ…
その言葉がなければ、2人にとってはハッピーエンドのままで、嫌いではなかったんだけどなぁ。
最後のおまけで、本田さんの話にはびっくり。まさかこちらもBL展開になるとは思わずでした。
暗めの話の後の気分転換的には面白かったです。この2人がどうなるのかも読んでみたいなぁ。