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読みながら泣けて泣けて、でもページをめくる手が止まらなくて、鼻をかみながら一気読みしました。
以下、ネタバレ含むレビューとなります。↓
オメガが「子を産むための道具」としか考えられておらず、徹底的に管理され支配されている世界のお話です。
こういう設定が苦手なので、読むのを躊躇していたのですが、、過去のアワードに選出されている作品だし、やっぱり一度読んでみたいなと思い、購入。
読み返せるか…と聞かれたら”否”なんですが(辛すぎるから)、間違いなく物語として面白い。
辛くて読むのをやめようかな、と思った時も、二人の子供・ジュリアンの可愛らしさに救われました。このジュリアンの存在がなかったら、多分最後まで読めてなかった…。
特に、同じ学院の同級生だったティモシーの最期…もうここで涙が止まらなくなってしまった。オメガの人権というものが全くない世界に、優杏と共に激しい怒りを覚えました。。
オメガバースのシークレットベイビーもの。この設定自体は「あるある」だと思うのですが…
キースはマフィアに追われ目がはっきり見えない状態で、番契約の際優杏の顔形が認識できていなかったー
このことがキースが優杏をマルセルだと見抜けずすれ違いを重ねていく原因になり、物語をより深く、面白くしていたな、と。
そして番の契約ともう一つ、同じアルファにもう一度噛まれると契約解除となる、というオリジナル設定も面白かった。
辛い展開が長く続きます(本当に長い!( ; ; ))が、やっとやっと最後に掴んだ二人の幸せ、家族としての幸せに込み上げて来るものがあり、最後もまた泣いてしまいました。
八千代ハル先生の挿絵も雰囲気にぴったりでとても素敵でした✨
一つ欲を言うならば。子供他日二人ともアルファだったけれど、オメガの人権・地位向上というのもこの作品の一つの大きなテーマかなと思ったので、オメガの子供が生まれ、その子を守るためにも…という展開の方が、引っ掛かりなくスッと入ってきたかなと。βでもいいんですけど。二人ともアルファで…というのはやっぱりちょっと都合いいかなあ、と。
それから自分は紙本で読んだのですが、ちょこちょこ、誤字脱字がありああ残念だな、と思ってしまったところが。
キースの「朝食を作って、ありがとう」とか(>作ってくれて、ありがとう)。優杏のセリフの「確かな(>確かに)そうですね」とか、、細かくてごめんなさい;;
一、二箇所だったら特に気にならなかったんですが、何箇所かあったので気になってしまいました。
と、つらつら書いてしまいましたが;
「時間も忘れて読書に没頭する」という体験が久しぶりにでき、めちゃめちゃ泣きもして、素晴らしい読書時間でした。
一から読み返すことはやっぱりできなさそうだけど、家族として結ばれた二人とその子供たちに想いを馳せ、幸せ部分(最後の最後だけ…?)はいつか読み返したいな。
オメガバース作品を数多く読んできましたが、
近年はオメガに対する扱いがそこまで酷くない作品も多い中
こちらはオメガに対する扱いが酷いタイプの作品でした。
子作り専用オメガを育てる学院があるのですが
そこの学院の生徒の優杏と、貴族でアルファのキースとのお話です。
普段から甘い作品ばかり読んでいるからなのか
とても辛いところが多く感じました。
最初は甘いんですよ。
でも…そこから辛い場面がすっごく多くて
たまに出てくるジュリアンの可愛さが私の救いでした。
ちゃんとハッピーエンドなのですが、
私には辛いシーンが多すぎて何度泣いたかわかりません。
きっと読み返すとしたら最後の甘々な部分だけだろうなぁ…と思いました。
が、波乱が好きな方は、すれ違いが好きな方にはたまらない作品だろうと思います。
感想。
貝殻型の本物のマドレーヌを、紅茶に浸して食べたくなります。
優杏の作るマドレーヌの描写が、美味しそうでたまらなくなります。
物語は、いつもの華藤えれな先生の「健気な受」物語の定番型にはまった展開なので、どんだけ苛められてもハッピーエンドを信じて安心して読める作品です。
読み終わってみると、全くあとがきに記載の通りの展開でした。
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シャレード文庫のオメガバース祭り参加作品
子供付のオメガバース、
テーマは昼メロ 王道メロドラマ いつもよりエロ全開
優雅で聡明な貴族のキース(α)と一途で健気な優杏(Ω)
舞台は 架空のケルトの雰囲気が残るスコットランド北部。パラレルのような世界感。劇のマクベスのムードの風景。
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優杏が作るお菓子、マドレーヌがとても美味しそうなので、明日買ってきて食べようと思ってます。作ったらよいのかもしれないけれど、優杏のように美味しく焼くのは難しそう。
産む道具として扱われて人権が無いΩを集めた全寮制学院に法律に従い両親から離されて6才から寄宿生活を送り、管理された生活を送るΩの子供達。
卒業すると学院が決める相手と番い、管理側に不都合な行動をとるΩは、闇に処分される・・マフィアと結託しているΩ管理システム。
それを改善しようとするキース。
キースの活動を阻む学院とマフィア。
勘違いして、優杏を次々手を変えて苦しめるキース、それでも堕ちない優杏。色々な辛苦に耐えて、波乱を乗り越える健気な優杏・・途中で衰弱死しなくてよかった。
ラストはハッピーエンドなので、読後爽やか。
風景の描写が丁寧で詳しいのも良かった。
楽しんで読めたので満足。
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マドレーヌ寺院 (フランス語:Église de la Madeleine)
パリ8区にある聖女マドレーヌ(Madeleineとはフランス語の「マグダラのマリア」のこと)を守護聖人とするカトリック教会。
焼き菓子マドレーヌ:
貝殻の形をした焼き菓子。マドレーヌ寺院の名に因んだ菓子。由来は諸説ある。
スペインの寺院への巡礼者が、ホタテガイの殻を携帯用の食器として持ち歩いた風習からきているので、正しいマドレーヌは貝殻型。
冒頭のクロデットクリーム入りのスコーンに? スコーンを割って挟むものだから、入りっていうのは変では、と気になったんですが、お菓子作りが好きという主人公だし、これで正しいんでしょうか? 健気な主人公は重労働にも耐えるタフなオメガでした。おもしろそうな要素があっても駆け足で説明されてしまって、少々物足りなさも・・・・・・オメガバだし、これがBLである必然がわからず。この主人公は女性でもいいのでは、と思ったら萎えました。
オメガには辛く生きにくい世界感のオメガバースものです。
主人公は、エリートアルファの子を産む道具として隔離して育てられ、それが幸せと洗脳教育をされているオメガの一人である優杏。
けれどそこに現れたオメガにも人権があると声を上げた弁護士でもある伯爵家の後継者キース。
正義の人に出会って二人でオメガの解放に力を合わせるのか…と思いきや、オメガを資金源としているマフィアに狙われたり伯爵家の後継者を守るため優杏を排除しようとする側近や親族や婚約者に阻まれ二人の中は遠のくばかり。
おまけにいじめや裏切りや足の引っ張り合いでどんどん落ちていく優杏。
愛する人との愛の証を生きがいにそれでも健気に生きる優杏なのに何も知らないキースは大人気ない邪魔だてをする有様に呆れるばかりです。
でもそれって子供の好きな子いじめのレベルなんじゃないかなと思うんですけどね。
ひとつ難は、キースへのマフィア絡みの報復による怪我を偶然優杏が見つけて看病して発情してエッチしてって流れが2度もあるというのは都合よすぎるなあと気になりました。
近くにいる理由はあったにしても偶然を重ねる展開は納得できませんでした。
ジュリアンがすんごくかわゆい。
けど性格はキースにそっくりで賢くて策士。
優杏は可愛くていい子な部分しか知らないけれど、キースはすっかり読み切ってライバル認定してるところが、なんでもできるアルファのキースのどうにもできない弱みに見えてちょっといい気味だと思いました。