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表題作ヘヴンズトリガー

御影響, 素行不良の天使・レオのペアリング相手
レオ・ミカエリス, 名家の天使, 17歳

その他の収録作品

  • あとがき 桐嶋リッカ
  • あとがき サマミヤアカザ

あらすじ

何カ国にも支部を持つ名門『Northern Lights College』
――そこは人界に潜む悪魔を狩る天使の子らが集う教育機関。
17歳のレオは、ペアリングのため東京支部へ編入することになった。
天使は男性体だが、番う相手により男性性『Y』か女性性『X』かの役割が決まる両性具有。
出生率が低下しているため恋愛は禁じられ、相手は上層部が決定するペアリングで定められる。
幸いレオはこれまで誰とも組まされずにきたが、望まない『X』を言い渡された上、
相手は御影響という技能は優秀だが問題が多い男で…! ?

作品情報

作品名
ヘヴンズトリガー
著者
桐嶋リッカ 
イラスト
サマミヤアカザ 
媒体
小説
出版社
海王社
レーベル
ガッシュ文庫
発売日
ISBN
9784796408608
3.7

(16)

(5)

萌々

(3)

(7)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
6
得点
59
評価数
16
平均
3.7 / 5
神率
31.3%

レビュー投稿数6

あー、この話、絶対に長編仕様だわ…

2018年刊。
グロリア学院シリーズをリアルタイムで読む機会がなかったので、こちらから桐嶋さんの作風を追ってみようと思った。
登場人物が天使達(有翼人)ってのはファンタジーらしい華があるね。

両性具有と言っても、天使の場合はどちらの性も選べるといった意味合いが強いようだ。
各々男性性Y、女性性Xどちらかの適正に振り分けられるとか、高等学校課程に当たる年齢でカップル(ペアリング)の適正を見極めるよう推奨されている点はBLならではだ。
そのせいか彼らは高校生にしてYがいい、Xはちょっと…なんて性に対して早熟な様子は読んでいて楽しい。
更に、天使社会を王都?やらが取り仕切っているらしい構図や天界十二名家やらの確執もあるらしく、設定が細かくて凝っている。

さて、この話は、初のペアリング相手である問題児・響の正体を突き止めるよう密命を受けたレオが、彼を見極めたうえで本気の恋愛相手として絆されていき、心身共に番として結ばれるかどうかが本筋な訳だ。
二人がお互い隠し持っている秘密が明らかになっていき、両想いとなる過程を読んでいくうちに、すっかりこの話に嵌ってしまった。

しかしこの話、絶対に長編仕様だわ…
一巻完結では到底収まっていないスケールの大きさはシリーズ化を想定してのものだったに違いない、と強く感じる。
恐らくは、登場する全キャラクターが隠し持っている秘密が多々残っているはずだ。

脇役の榛名や杏里、クラウスや梓も魅力的でまだまだ活躍する余地があるし、響とレオのペアリングを決めたサシャなんて何やら企んでいそうな腹黒なのにこの一冊だけでは全貌が明らかになっていない。
つくづくガッシ文庫が終了となってしまったのが恨めしくて仕方がない!!

出来る事なら、他出版社にての仕切り直しとならないだろうか。
シリーズ化してもらってこの世界観、キャラクターをもっと堪能したいものだが…

3

ラスト

 メインCPの響×レオがつながるまでが長いので、最後まで飽きず読めました。
 サブキャラたちも良いキャラなので、スピンオフがとても気になります。一緒に買えば良かった。

 ラストのサシャ(響の母)と父(悪魔)のやり取りがめちゃくちゃ気になりました!!
 この二人の話も読みたい……。

3

まさにトリガーな1冊です♪

今回は無銘ながら実力はある異端な天使と
12名家の血筋ながら凡庸な天使のお話です。

機関のペアリングで選ばれた2人が
互いを番として認めるまで。

世界各国に支部を持つ
「Northern Lights College」は
地上における天使のネットワークの総称です。

人間達に交じって地上にいる
新世代の天使の使命は2つです。

天使は己の能力と技術を磨き悪魔を討つ事と
決められた相手と行為に及び
確実に子孫をなす事。

近年、
少子化に悩まされている天使の出生は
王立機関によってすべてコントロールされ

生まれた子供達の多くは
王立天使学舎「Northern Lights College」に
集められて悪魔を滅するための知識と
スキルを身につけさせられます。

ノーザン高の支部で好成績を収め
討伐のエリートたる騎士を目指すのが
一般的な現代天使の進路となるのです。

受様は上流貴族の中でも
特に名高い12名家の出身ですが
高名な騎士だった母の資質を
受様は受け継がなかったようで

親戚筋にチクチク言われながら
それなりの騎士団には入れるように
努力をする日々を送っていました。

今回受様はノーザン高の
ベルリン支部から東京支部に
ペアリングのために編入されます。

ペアリングとは
出生率を下げない為に血筋や相性によって
機関が相手を選出するシステムです。

受様の相手として通達された天使は
無銘の血筋ながら能力は高いのですが
生活態度に問題が多くこれまで
ペアリングを拒否しまくっている
異端児でした。

この異端の天使事が今回の攻様です♪

しかも攻様には堕天の疑いがあり
受様はその真偽まで確認するよう
支部長から密命まで受けるのです。

曲者の支部長の思惑はさておき
攻様の部屋に同居させられても
攻様は受様の存在を歯牙にもかけません。

受様の初ペアリングは前途多難!?
このままでは密命も果たせない!?

桐嶋先生の新作は
騎士を目指す天使達の学園ファンタジーです。

魅力的なキャラが多く登場し
支部長の野望とか
受様と攻様それぞれ父親の謎とか
伏線が沢山張られていて
シリーズプロローグな1冊でした♪

攻様は堕天の疑いをかけられていますが
数々の浮名も流していて
初ペアリングで性経験もない受様は
誘惑しようと接触しても
簡単に返り討ちにあってしまいます。

攻様と共に過ごす中
攻様の能力に疑問を覚えつつも
誰にも見せない攻様の優しさを知り
受様は徐々に攻様に惹かれていきます。

受様が攻様の過去を知り
出生の秘密を打ち明けられて
攻様を受け入れるまで
ワクワク、ドキドキ、ハラハラです。

最後のエピローグでは
全ては支部長の復讐のための
計画の第一歩であると言われて
新たな伏線が張られ

読み終えて最初のプロローグに返ると
語り部の謎のつぶやきに
やっと意味が見いだせるという展開は
見事というしかないです (^O^)/

ただ本作だけでは
まだまだ序盤という感じなので
評価は「萌2」とさせて頂きました。

続刊、希望です!!

今回は桐嶋さんの既刊シリーズから
『恋と服従のエトセトラ』をおススメとします。
いろんなカプが楽しめるのもツボです♪

4

続く?

とても面白かったです。
登場人物も魅力的だし、こういう作品にありがちな作者の自己満足で終わってなかったです。

響が登場した時はとても魅力的に書かれていたし、受け以外と関係を持った事後でも気にならなかったです。

天使である学生が悪魔を討伐していくというお話も面白かったです。響の圧倒的な能力にワクワクして、レオがどうして力を隠しているかも興味深かったです。エチは一回しかありませんがとても満足しました。

響の母親がどうして王国を滅ぼしたいほど恨んでいるのか?響とレオをどう利用するのか、これからの展開がとても気になりました。

2

色々惜しい作品・・

サマミヤアカザ先生の素敵なイラストに惹かれて手に取りました。内容は アニメや漫画にも合いそうなバトル要素もある天使&悪魔ファンタジーでした。
設定もよく細かい所まで考えられているし、真相もなかなか興味を引く内容なのにストーリー進行のバランスが悪く、物足りなさを感じました。

前半部分は非常にこだわりのある世界観の説明描写があり、ペアリング、ミステリアスな主人公のお相手の響の登場、本当の任務の内容、初回討伐戦での二人の活躍など、盛り沢山で話に引き込まれていきました。
ところが、後半ペアリングのリミットが近くなり、主人公と響の心の距離を縮めていく重要なところで、主人公が響の悪友や主人公の友人から語られる本当の響像を聞いて、響のことを見直す事にページ数がかけられていて、読んでいる方は退屈しました。二人の距離が縮まるような劇的な出来事(バトル等の共闘、真相を共に暴く)の直接的な描写がないと、盛り上がりに欠けます。
一回目の討伐戦は面白かったのに、後半最も盛り上がりを必要とされる二回目の討伐戦の描写が地味だったのも拍子抜けでした。

後半の展開がこじんまりしていたせいか、凝られた真相まで霞んでしまった事が残念です。 また黒幕の事情が最後の最後にさらっと描かれますが、これこそ、この世界観の根底に関わる重要な部分であり、もっとページを必要とするべきだったのでは・・。全体的なペース配分が気になってしまう作品でした。なかなか魅力的な世界観だっただけに、惜しく思ってしまいます。
よく風呂敷を広げたけれど畳めていない作品は見かけますが、この作品は風呂敷の畳み方が緩い作品だと感じました。
印象的な登場をして、キーマンになるかと思っていたクラウスの活躍が全く無かったのも気になりました。

6

この作品が収納されている本棚

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