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表題作恋する猫耳

手塚大輔、何でも屋経営の元ホスト、28
ナツ、人間の姿で大輔に拾われた元黒猫

その他の収録作品

  • ある日の猫耳
  • あとがき
  • 大輔とナツと、ときどき浅野

あらすじ

元野良猫のナツは、現在は人間の姿で大好きな大輔と一緒に暮らしている。
ナツの願いはたった一つ。
大輔の恋人になることだけれど……?

作品情報

作品名
恋する猫耳
著者
名倉和希 
イラスト
鷹丘モトナリ 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
ISBN
9784403524646
3.6

(26)

(4)

萌々

(13)

(6)

中立

(1)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
6
得点
91
評価数
26
平均
3.6 / 5
神率
15.4%

レビュー投稿数6

化け猫もどき

あっさりと楽しく読めました。化け猫もどきのナツと、ナツが猫だった時に名前を付けたなんでも屋の大輔のお話でした。

ナツは大輔が大好きで、大輔もナツが可愛くてと両思いなのです。しかし元は野良猫のナツの気持ちが恋愛感情なのか自信の無い大輔は、違っていたら立ち直れないから気持ちを伝えられないというチキンなんです。

ナツは大輔の母親に相談していて、大輔は何もかも見透かした母親がちょっと苦手なんです。

請け負った逃げ出したペット捜索から、動物虐待事件へと発展してようやく2人は両思いになります。恋人同士になってからの大輔はタガが外れてナツを抱き潰しています。

ナツは動物虐待事件の犯人によって殺されたのですが死にたくないと願い、死を願っていた人間の身体に入ったのです。だから本当は違う名前もあって戸籍もあるのです。だから化け猫もどきなのでした。

後半のお話は動物虐待事件で情報を貰った刑事に、ナツが化け猫もどきだという正体がバレるお話しでした。

後半のナツがご近所さんに可愛がられている様子は面白かったのですが、刑事のキャラが好きになれずに白けてしまったのが残念でした。

0

超〜甘々ほのぼの

元は野良猫、今は人間となったナツがとってもかわいい。

お互いメロメロ状態の両片思いなんですね。

ナツは野良猫の時分から大輔のことが大好きで。
大輔もナツにメロメロでかわいくてかわいくてしゃーない。

なんだけど、ナツの「好き」は刷り込みではないか?そこにつけ込んでいいのか?と悩む大輔。
かわいいナツを目前に下半身爆発寸前だけどひたすら耐えてる良い人でもあり、どヘタレでもあります。

大輔の面倒見の良さに萌えました。

大輔母がやってるバーに行った二人。
相変わらずヘタレなことを母に指摘されてイライラしつつも、ナツのおしぼりを開けてやって、指の一本一本まで丁寧に拭いてあげちゃうんです♪
そしてナッツを一粒、一粒、ナツの口に運んであげる大輔。(注:つきあってない)

まさに猫可愛がりってかんじ。

ほのぼの〜としてて良かったです。

0

恋する猫の根性


名倉さんの作品らしく、甘々の話です。
猫耳というのが猫又などの妖が変化した姿か何かと思っていましたが、心が死んだ人の身体に身体が死んだ猫の心が入るという、かなり不思議な存在でした。

<あらすじ>
大好きだった大輔の家に居候させてもらって1年の元猫のナツ。
大輔が経営する何でも屋「テヅカ屋」の手伝いをしています。
大輔と恋人になりたくて、大輔の母親の里華にもアドバイスしてもらって大輔の誘惑作戦続行中なのですが、なかなか進展しません。
大輔がもともと野良猫だったナツがふらっとどこかへ行ってしまうのではとか盲目的に自分のことを崇拝しているのが自分と同じ恋なのかどうか自信がもてなくて怖くて手を出せないとは露とも知りません。
なかなか進展しない仲に次はどう動こうかと考え中のナツたちの前に、迷い猫の依頼が入ります。元猫のナツでさえ、なかなか見つからない猫に大輔はある事件を思い出すのです。


ナツは元は野良の黒ネコで、野良の時から大輔が大好きでした。動物虐待の被害にあい命を落としてしまうのですが(このあたりは詳しく書かれていません)、どうしても大輔に会いたいという気持ちが奇跡を起こしたのか、親兄弟を事故で失い生きる気力を無くしていた青年の身体に入ることに成功するのです。
寝起きなど油断したときは耳尻尾が出てしまったり、耳や鼻が利いたりするところは猫の性質をそのまま残しています。
根性で人間になったナツなので大輔が好きなのは真剣なのですが、なかなか手を出してもらえません。

大輔は元ホストで現在は何でも屋を営む28歳。
初めは行き倒れていたナツを介抱しただけだったのですが、朝目覚めたら耳尻尾をはやし元野良猫だというナツを放り出せなくて居候させているうちに、盲目的に自分を慕ってくれるナツを手放せなくなってしまいます。周りには独占欲もあらわにナツの側にいて周りを威嚇する大輔ですが、大輔のためなら何でもするというナツの態度が自分の想いとは違うのではと疑ってしまって告白できないヘタレです。

二人の周りは依頼人の他には、大輔の母親で元ホステスでバーのママの里華と動物虐待について調査するための情報源として知り合った刑事・浅野の二人が登場します。

里華は大輔が苦手にしている人の機微に聡い女性で、ナツの恋心を応援しアドバイスしてくれるナツの味方です。
浅野は、警察内部の情報を教えてくれたり、事件に巻き込まれた二人に協力してくれます。食えない男で、ナツに違和感を感じ犯罪に関係してないかなど大輔のことを心配してくれるのですが、ナツ正体を知られたくない上にナツにぞっこんの大輔にはこの勘の良さがちょっと迷惑な存在にもなっています。


表題作 + 中編「ある日の猫耳」 + SS「大輔とナツと、ときどき浅野」の
3編で構成されています。

表題作では、ナツが猫から人間になった原因になった事件を絡めた両片想いの二人がちゃんとお互いの気持ちを確かめて結ばれるまで。

「ある日の猫耳」では、二人での仕事が終わり、先に帰途についたナツが拾い物を届けた先で和菓子を貰い、そこでお使いを頼まれて・・・と最後には大好きなツナ缶を貰うという「わらしべ長者」のような展開の中で、商店街での知り合いの増えたナツが色々な人にかわいがられる話と共にちょっとでもナツがいないと大慌てでナツを探しまくる過保護な大輔の話です。

SSは本編では本能的にナツに不審な気配を感じ取っていた浅野がナツの正体を知った後も大輔に嫌な顔されながらも飄々と二人をからかいにやってきてくる、仲良さそうな関係がほのぼのしていました。

ナツからみたら大人のようでいて、実はヘタレでナツにぞっこんでナツに関してはとても心が狭い大輔は完璧じゃない分ほほえましく好感が持てました。
そして、ナツは記憶などは元の身体の持ち主のものを引き継いでいるようですが、考え方は猫のままなので、最中や事後に踏み込んでこられても平然としていたり、失礼のない程度に遠慮がなかったりとわりと本能のままに行動しているのが可愛かったです。

話の元は虐待から始まっていますが、過去のこととして詳しく書かれていませんので、切なかったり痛かったりする描写はほとんどなく甘々な話を堪能できたと思います。

1

頑張る猫耳♡

先生買い。コメディかな、シリアスかな?とわくわく読みましたが、最初っから最後までにまにま・くすくすしっぱなしでした。読んでるこっちが照れてしまう、「人と元ネコちゃんのお話」で、構成は「雑誌掲載分130P弱+本編続き書き下ろし約90P+あとがき+さらに後日談6PのSS」です。とにかく一途で甘くて可愛いので萌2よりの萌です。犬猫に対して酷いことをする方が少し出てくるので、トラウマある方は注意が必要かもです。

お話は、の前に超絶キュートな挿絵話。
2編の中表紙がめちゃくちゃ可愛い悶絶もの「攻め受け二人の3頭身」!!3頭身じゃない方も素敵なんですが、中表紙に不意打ちされて電車内で悶え苦しんだため、これから読まれる方は一応心のご準備を。

でお話。
ナツがまだ猫だった頃の事を夢見つつお昼寝から覚めると、大好きな大輔が「こんなところで寝るな、耳尻尾出てるぞ」と渋い顔。またタンクトップとオーバーオールの格好も着替えろとお叱りに。「裸エプロンみたいでエロいんだよっ」というのがその理由のようで、大輔に耳は赤く・・・と続きます。最初から最後までこんな感じw

攻め受け以外の登場人物は
里華さん(攻め母、ナツと仲良し)、複数依頼人(ご近所さんや美人さんも)、刑事1(浅野、割合ご活躍)、悪党1。浅野がいいチャチャ入れしてくれます(笑)

**攻め受けについて

ナツは攻めさんが好きで好きで好きで好きで、冒頭からお願い!手を出して!状態です。可愛いんだよ、一生懸命で。嫌味感じないし。いなくなったペット探しを得意とするのですが、そりゃそうだよね、元ネコなんだからネコの気持ちはすごくよくわかるはず。こんなにすぐ発見してくれる方がいてくれると、本当に助かるだろうなあ。塀の上とかスタスタ歩いちゃうし!
攻めさんはいい男なんですけど、今一つコミュ障なのか、深い付き合いが出来ておらず、ナツに対してもしり込みしがち。そこを悩むナツを攻め母である里華さんが援護射撃をするのですが、それがまた歯に衣着せぬ物言いでめちゃ面白い。母ちゃんナイスです。
あと、ナツ美人♡とちょっかい出してくる浅野がいい味だしてます。

ファンタジーではありますが、各種詳細は上手に丸め込まれている感で、二人のつやつや色恋もあり、あんまり突っ込まずするっと流して、ニヤニヤ読了できました。やっぱり名倉先生のこういうお話好きだわ。

1

平和な世界の恋物語

くっ…そ、かわいいな、おいっ(笑)

とっても可愛い猫ちゃんとハンサムな何でも屋さんのカップルのお話です。

何でも屋さんのお仕事や事件解決や近所の商店街の住民たちとの交流と、二人が恋人になるまでと恋人になってからのお話です。

のら猫のナツは何でも屋の大輔が大好き。
ある事情で人間の体にのり移り、でも目は猫の頃のまま青く、寝起きやエッチの興奮時は猫耳としっぽが現れます。
とっても美人さんで、でも中身はのら猫の純粋無垢さで皆から可愛がられてます。

初めから熱烈な両思いなのでいつ恋人になれるかというのもある事件の最中に想いを伝えてめでたくと。その事件もナツに深い繋がりのあることで。

大輔も一年間我慢したせいで恋人になってからはお盛んで絶倫です。ナツもずっと望んでいたのでもう朝までコースとか事務所でとか。
ナツが元の人間の知識もあるのですが基本世間知らずなので大輔のエロDVDでお勉強してることは大輔に内緒です。

恋人になってからはとーっても甘くて大輔の嫉妬深さに天然のナツにこっちも、くっそかわいいな、おいっ。となります。

ただ元の人間の扱いがのり移ったことが刑事にもバレたのにそれでいいの?というのはあります。
でもナツも被害者で大輔に会いたい一心での出来事なので、二人が幸せでお互いがいなければ生きていけないのでまあいいのかなという感じです。
美青年だったことがちょっとBL的に都合がいいかなとも思いました。

一気読みしました。
恋人になるまでの葛藤もそれほどなく最初から両思いでしたし、エッチの回数も多くて濃厚で、母や地元の皆さん公認の仲で平和な甘々なお話でした。

一気に読めて甘々やエッチも堪能できて、カッコいい攻めと可愛い受けに満足な一冊でした。

4

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