イラスト入り
2018激押しBLアワードノミネートのため、推薦文を書いていたのですが、レビューをしていなかったことに気付きこちらに投稿することにしました。
電子限定のため、現時点(2018.10.25)で評価者二人と少ないながら二人とも神評価です。
この作品の素晴らしさは、受けのハクビの健気さそして、エロスにあります。
ハクビが攻めの圭に惹かれていく描写が自然で、読者の私たちも同じように圭に惹かれてしまいます。
胸がキューと締め付けられるような切ない恋心。
でも、状況がそれを許さない。
引き裂かれる二人。
プラトニックな二人とは対照的にこれでもか?っというくらい詳細な敵役との性描写。
気持ちとは裏腹に溺れる体。
うーん、エロスですね。
さすが、かわい恋さんです。
攻め以外との性描写があり痛さ満載ですが、それが大丈夫であればオススメです。
長く細い糸のように紡ぐ恋心が美しい作品でした。
幼少期出会った時の洋菓子の包み紙、次に見た時に指で触れられた唇の感触、大人になってから与えられる生花や足袋。和風で素朴で愛おしいエピソードがとてもキュンです。
ハクビが圭を好きな気持ちがこれでもかと伝わるので、その分旦那(圭の父)からの行為や言葉責めが効いています。
やっと代が替わってからは、圭とのすれ違いがなかなか解されずムズムズが続きました。瓶詰めの飴が綺麗で食べずにとっておいたのが、子供っぽいから食べないのだと勘違いされるとか、いじらしくてもうもう…
ハクビを想い部屋内の清潔さと物を管理し鍵を開け、桜を見せる圭。座敷童子としてではなく一人の相手として好きで大切に思うからこその行為が沁みます。ハクビも好きな圭だからこそドキドキして感じるし、想いが伝わらずうまくいかない。
想いが通じてからの幸せムードが短くて少し残念でした。もっと続き読みたい。
座敷童子×淫魔(的)BLで設定はふんわりだけど短編で楽しく読ませていただきました。