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表題作薔薇の嫁入り

リュシアン・アヴァロン王国王太子・二十代半ば
フロリアン・グロリア国第四子

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

ヨーロッパの片隅にある平和な小国グロリアの末の王子・フロリアンは、その身体に秘密を抱えていた。それは、性的に【不安定】で、女の身体に変化してしまう瞬間があること。いつか安定した男として王子の役目を担いながら生きようとするフロリアンとは裏腹に、姫として育てたい王妃の思惑で、フロリアンは隣国アヴァロン王国の時期国王・リュシアン王子との縁談話がすすめられていた。不服ながらもアヴァロンへ向かったフロリアンだったが、その道中、偶然リュシアンに危機を救われたフロリアンは、彼の優しさと頼もしさ、人柄に一目で惹かれてしまう。しかし、アヴァロンに自分を王女付きの少年騎士だと誤解されてしまったようで――? 気持ちの昂ぶりで身体が変わる……!? 少年王子の嫁入りファンタジーBL!

作品情報

作品名
薔薇の嫁入り
著者
水無月さらら 
イラスト
北沢きょう 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
リンクスロマンス
発売日
ISBN
9784344843141
3.2

(4)

(1)

萌々

(1)

(1)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
2
得点
12
評価数
4
平均
3.2 / 5
神率
25%

レビュー投稿数2

古い魔法使いが護る国の王族の物語

薔薇の嫁入りのバラとは、主人公の事、白薔薇のつぼみのように美しい。
300年とか200年生きる古い魔法使いが、美しい子が生まれる王族にかけた魔法。
両性具有の子が生まれるという「祝福の魔法」は、本当に愛してくれる人が現れた時に、本人の意志で雌雄の性別が落ち着くというもの。

この物語は、国の位置と力関係の歴史、人物の相関、魔法使い同士の力比べと国の勢力争い、など密に構成された背景が、あらすじに厚みを感じさせています。
「いつも少し手加減して書いてる」というレビューがあったけど、この作品は手を抜かずに書いていると思う。

同盟国同士の婚姻で、主人公のフローラが政略結婚をすることになったけど、
魔法使いの修行に行きたい王子から、「5年後に里に帰す」と初夜で宣言されて落ち込んだり、
身代わりの侍女、アデルが黒龍に乗った魔法使いに拉致されて、
アデルを救助した後わあわあアデルが叫んで、カミングアウト、
事情を知った王子は、男でも女でも関係ないとフローラを王子が受け入れて同衾することに。アデルは、王子の幼馴染と結婚することになる。

その後、黒龍を使う悪い魔法使いが仕切る国が攻めて来て、戦闘になって王子は絶体絶命、
国のピンチを善良な魔法使いと一緒にフローラが乗り切る。
フローラは、子供を生みたいと思うまで、男性のままでいる事を希望して
外観が男性同士のちょっと変わった王様夫婦の出来上がり。

・・といった具合に、休む間がない展開でしたが、ハッピーエンドの御伽噺で、面白かった。

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不思議テイスト

表紙買い。腹黒かな?と思った攻めは、そうでもなく、健気ちゃんかな?と思った受けさんはオメガバースもびっくりな体質でした・・魔法恐るべし。ユニコーンやドラゴン、魔法が出てくるお話、「本編のみ240P+あとがき」です。ポイントは、受けさんが本来は女性だったというところです。2段組だからかな、読み応えあった気がする・・・

大陸の北方に位置するグロリア王国の第四子フロリアンは、生まれたときは女の子だったのですが、男の子に代わってしまってほぼ男子として生活している王族。昔、グロリア王国の王族に待望の子供が生まれた時に、7人の魔法使いが祝福としてかけた魔法のせいなのです。そのため、よく似た容姿の伯爵令嬢を側近くにおいて、いざという時には彼女に身代わりを頼んできました。南にある隣国魔女とその南隣アヴァロン王国に出かけることになった時も彼女と共に向かったのですが、どうやらアヴァロン王国の王太子との婚姻を目論んでのことだったようで・・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
フロリアンの代理を務めるアデル(♀)、ラウール(アヴァロン王国の貴族)、ユニコーン2匹(♂♀、フロリアンとは意思疎通します!)、魔法使い、アヴァロンでの受けの側仕え、等々。2国あるので、多い方かも。


**以下は不思議テイストの内容

フロリアンが、キュン♡としたら女性になる!というびっくり設定。先生が今「女装萌え」ということもあり、先生の各種萌えポイントを全部ぶっこんだという印象。百合っぽいシーンもあるし。さすが水無月先生、王道なんてありえねーという感じですw 

性格的には、フロリアンがまっとうな王族として育てられ、しっかり義務を果たそうとして頑張る子。うっぶうぶで、アデル大切♡状態でしたが、リュシアンには一目ぼれしてます。
まーリュシアン、格好いいしね。

リュシアンは、棚ぼた式に王太子になった方なので、王族としての義務感が少し薄い印象です。強いし、上げ膳据え膳の自分の妃にも手を出さないきっちりした方なんだろうと思うのですが、今ひとつ格好良さが印象に残らず・・・10歳以上年上ということで、フロリアンを1から仕込んでいくあたりは、「楽しそうやな、こいつw」とこっちもニヤニヤしてしまったので、ヤラシイ部分の方が印象あるかもです(先生すいません)

フロリアンの不思議設定により全体的にファンタジー感が強かった1冊でした。

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