君にはふれると鳴るとこがあって

kimi niwa fureruto narutoko ga atte

君にはふれると鳴るとこがあって
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神16
  • 萌×218
  • 萌8
  • 中立0
  • しゅみじゃない1

271

レビュー数
7
得点
176
評価数
43
平均
4.1 / 5
神率
37.2%
著者
 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
BL漫画(コミック)
出版社
ホーム社
レーベル
アイズコミックス.Bloom
発売日
価格
¥689(税抜)  
ISBN
9784834264173

あらすじ

ある雨の日、通学電車の中で灯司のイヤフォンのコードが樹のボタンに絡まってしまう。
それをきっかけに知り合った樹は、灯司が人付き合いが苦手だと知ると、一緒に遊ぼうと誘ってくれ、ふたりで過ごすようになる。
徐々に、灯司は樹のことをもっと知りたいと思い始めるが…。
悩みを抱える高校生男子の恋心を描いた、瑞々しい青春ラブストーリー。

表題作君にはふれると鳴るとこがあって

矢戸 樹(明るい高校生)
香野 灯司(コミュ障な高校生)

その他の収録作品

  • それのこと(描き下ろし)
  • 先のこと(描き下ろし)
  • 音のこと(描き下ろし)

評価・レビューするAIの精度がアップいたします

レビュー投稿数7

君のことを知りたい

総じて、非常に良かったです。
絵柄の良さ、舞台設定、人物造形、ストーリー展開、全てが高水準という感じで、誰が読んでも「これいい!」となる作品だと思いました。
コミュ障気味?というか、人に対してまごついてしまう消極性のある高校生・香野灯司が主人公。
電車内でイヤホンとボタンが絡まった事がきっかけで仲良くなった同級生の矢戸樹(いつき)との、とっても清潔な近づき方とそこからの恋物語です。
山に近く、夏に大きな祭りがある地方の町、梅雨の終わり頃の出会い、緑が燃え始める初夏の空気、2人のキャンプ…
学校や行き帰りでのたわいない会話や、一緒にゲーセンに行ったり、ファストフードを食べたりの楽しい時間。そこから一歩踏み出すテントの中での語り合い。
といってもHなことじゃないよ。明るくって自分とは真逆と思ってた樹の心の澱を知って、心の距離感が一気に縮まる夜。
それはお互いがそれぞれ自分の恋心を自覚する夜。
で、私としてはこの両片想いが粛々と続いて最後思いが通じる、で良かったんだけど、そこは高校生の生理なのか、樹は早まってしまう。
こういう事にも慣れるか?って感じでキスしてしまう。
灯司は引きますよね、当然。
でも灯司はフェードアウトしません。樹の告白を受けて、自分も好きだと伝えます。
さて、次ページでHになってしまうのですが、ここはどうかな…私個人としてはHしなくてもよかったように思うけど…。
明るい樹と通じ合えてとても笑顔が可愛くなった灯司がいいですネ。
そしてそれぞれの思い出のある祭りの風景と音…サウンドスケープ、まっすぐ曇りない恋…
甘酸っぱい、というよりは、木々の爽やかな香りと風のような物語です。おすすめ。

1

ピュアっピュア

とにかく爽やかの一言!!
久しぶりに毒っ気のない正統派の作品を読んだなーという印象。
なんと言ってもタイトルが良い。
それだけで透き通るような世界観を感じ取れます。
ただ、とても穏やかに過ぎていくので、もう少し波があっても良かったかなーと。
受けには好感が持てましたが、攻めの性格が今ひとつ?魅力的なんだけど、いまいちハマりきれないというか。。
良くも悪くも想定通りの流れだったので、もう少し期待を裏切ってほしかったというか、先生らしさは薄めだったような気がします。

0

風鈴の音が聞こえてきそうなどこかノスタルジックな恋物語

早寝電灯先生の作品を知ったのは以前「輪廻転生BL」を個人的趣味で探していた時でした。
デビュー作の「半壊の花」もそうですが、どことなく懐かしい、味のある作品を描かれる先生で、今回は発売前から予約し、この作品をとても楽しみにしていました。

とある事がきっかけで、【明るくスキンシップも多い・矢戸樹】と仲良くなった【コミュ障で人の体温が苦手な・香野灯司】。
何故か灯司の事を「神様」と呼ぶ樹に理由を聞くと、昔、お祭りで山車に乗っていた姿を覚えていたからだと打ち明けます。
それじゃあ、がっかりしたろう、と申し訳なく思う灯司。
家の裏手に祖父の持ち山があり、小さいころから山に親しんで来た灯司は「山でなら安心してしゃべれる。でも街でも学校でも落ち着かなくて人の体温も苦手で、自分の居場所じゃないって感じる」と悩んでいました。
「じゃ、俺と遊びに行こう!」と誘う樹。
学校帰りにゲーセンで遊び、映画を観に行き、ハンバーガーを食べに行き、少しずつ「高校生らしい遊び」に慣れ、より親しくなっていく2人。
ただ、樹はたまに自嘲めいた困った顔をすることがあり、今までは自分のことで手一杯だった灯司は、樹の考えていることを知りたいと思うように。

夏休み、初めて自分から樹を山へキャンプに誘う灯司。
夜、テントの中で樹は、自分と兄のある一件で「人の心を察するのが得意だと思っていたのに兄が自分に対し劣等感を抱いていたことに気づけなかった自分が恥ずかしかった」と打ち明けます。
自信を無くしていた樹の前に偶然現れた灯司があまりに焦っていて、こんな自分でも助けてやれるんじゃないかと。ただの親切心ではなく、自分のために助けたのだと。

灯司は思わずそんなところも含めて樹が「好きなのに」と言ってしまい、お互い意識してしまう2人。
自分の気持ちがハッキリしないまま、樹の家で勉強していると、
「灯司、彼女いたことあるか?」と突然言い始める樹。
もっと慣れてみるかとキスされ、体を触られた灯司はびっくりして逃げてしまいます。
それ以来樹が恐くて逃げてしまう灯司。
妹と話し、自分の考えをまとめた灯司は、樹が怖いんじゃない、
彼がどう思っているか、自分はどうしたいのか、
何もわからないから怖いと気づく。
そしてちゃんと樹と話し合うことを決めます。

体育祭の日、応援団姿の樹につかまり「逃げないで」と言われ、
誰もいない教室へ。
この前突然キスしたことを謝り、好きだと告白する樹。
もう迷いのない灯司は自分から樹に抱きつき、
笑顔で「俺も大好きだ」と告白。
灯司の行動にびっくりし、手を震わせながら「ギュウ」と抱きしめる樹がなんだかとてもかわいかった。

『誰かに』
『あなたに』
『さわりたくなる日がくるなんて』
『思ってもみなかった』
という灯司のモノローグが切なかったです。

そしてそのまま樹の部屋でのエッチシーンに繋がるわけなのですが、私はこの流れ好きでした。
人の体温が苦手だった灯司が樹をちゃんと受け入れたことが分かり易く伝わってくるし、二人とも笑い合いながらエッチしているのがもうかわいくてね。
この後、灯司の表情がやわらかくなって、笑顔が増えたのも嬉しかった。

タイトルの意味もずっと考えていたのですが、もしかしたら、灯司の心に何かが触れた、灯司の心が揺れたときに風鈴の音がチリーンと鳴るのかな~なんて思ってみたり。
いろんな解釈が出来る素敵なタイトルだなぁと思いました。

ただ、今回なぜあえてごく普通の高校生モノを描こうと思ったのか、そこがちょっと残念でした。もちろん早寝電灯先生特有の暖かさ優しさ繊細さがしっかり描かれた作品だとは思います。でも、今までの2冊と比較してしまうとやはり何か物足りない。
こういった高校生の恋愛モノに特化した作家さんは山ほど居り、早寝電灯先生のような独特な設定の作品を描ける方のほうが少ないように感じます。
毎回転生モノや双子モノを描き続けるのは難しいかもしれないですが、出来れば早寝電灯先生特有の世界観を活かした、凝った設定の作品が読みたいなというのが正直な気持ちです。

でも今回は王道ゆえに高校生2人の繰り広げる青春物語がまっすぐに伝わってきて、切なかったり、きゅんと来たり、樹のメガネに萌えてみたり、今までとはまた違った楽しみ方が出来る作品でした。
読み終えたら、カバー下も是非見てみて下さい。
際立った派手さはありませんが、心に沁み込むような、
とても優しい作品です。

3

爽やかさと暖かさ

すごく爽やかな物語です。
何でもそつなくこなし、人の気持ちを察するのが得意な攻・樹と、人と接するのが苦手な受・灯司。
それぞれ悩みを抱え、でもお互いと歩み合う中で自分なりに糸口を見つけていきます。

一見絵も少し粗い感じで、背景なども描き込まれた印象はなかったのですが。
ふとした感情の描き方に、この作家さんの技量を感じます。
あ、すごく自然に上手に描くんだなと。

あとネタバレになりますが、攻・樹の応援団姿がすごく良かった!
ぶっちゃけ樹は好みではありませんが(ごめんなさい)、応援団姿で突然バンッ!と現れたシーンはかなりときめきました。

全体として、とても優しく爽やかなお話です。
何度も読み返す内に新たに気づくことがありそうな作品。
素敵な恋だなぁと素直に思える、そんな物語でした。

5

評価に迷う

作家さん買いです。

コミュニケーション能力が高くて人との距離が近い高校生×コミュ障で人の体温が苦手な高校生のお話です。

冒頭の風鈴の音色とお囃子の音、そして闇夜に浮かび上がる山車とその上で舞う踊り子の姿。
なんとも幻想的で夢かうつつか…………みたいなお話かと思いきや、一転して日常のお話になるので、あれは何だったのだろう?と思いながら読み進めると、攻めがいきなり受けの事を「神様」呼びしたりするのも何とも意味深で、前作「転じて恋と生き」が転成ものだったこともあり、これも夢とか深層心理とかそういう類のものなのかなぁ?とか疑心暗鬼で読み進めてしまいましたが、ごくごく普通の青春ストーリーです。

街育ちの攻めと山育ちの受けがちょっとしたきっかけで仲良くなるのですが、お互いの慣れ親しんだ場所も性格も正反対な二人。
ゲーセン行ったり、山でのキャンプなどを一緒に体験することによって驚いたり、喜んだりして少しずつ距離を縮めていく様子がいいです。

そして少しずつ……と思いきや「もっと慣れてみるか?」とほぼ襲う形でいきなり攻めが手を出そうとしてしまうのには、えっ!!??性急すぎない???と驚きました。
その後の弁解シーンで「おまえにめちゃくちゃ触りたくて」というのが突っ走った感といい抑えきれないほどの衝動といい、青臭すぎるほどの若さを感じて、まぁ仕方ないか…とは思えたのだけど、やっぱりこの二人には寝てほしくなかったなぁ。

神様とかお祭りとか山のキャンプなど、どこか非日常と日常を行き来するような雰囲気を感じていたのに,
ここで一気に性衝動がお盛んというある意味リアルなんだけど、ありふれた高校生BL世界になってしまった気がするんです。
あぁ、この二人もやっぱりやっちまうのね……的な感じで生臭くなってしまったというか、尊さが損なわれてしまったというか……。

人の体温が苦手だった受けが、人を触りたくなる、相手を受け入れるという象徴=セックスだというのは重々承知なんだけど、だからこそ、キスとか、手を繋ぐとか、抱きしめるみたいなものを一つ一つ丁寧に段階追ったほうがキュンと出来たと思うのに、ファーストキスから2P後にはセックスになってしまっていて、早いな!!と。

「半壊の花」の【稲穂に帰る道】で号泣した事がある私は、早寝電灯さんに物凄く期待しているからこそ、もうちょいキュンと描けるはず、惜しい!と思ってしまいました。
でも次も買います!!

山と里を(今は街)を繋ぐお祭りが、知らず知らずに彼らを結んでいたという冒頭、そして晴れやかな終わり方はとてもいいと思いました。

4

甘酸っぱいDKの恋のお話。

作家買い。

早寝電灯さんの今までの作品はシリアスなものが多かった気がしますが、新刊は優しく、温かい雰囲気に満ちている。そんな作品でした。

主人公はDKの灯司。
祖父ちゃん所有の山で子ども時代を過ごしてきたからか、人と関わるのが苦手。そんな彼が、電車で出会った、同じ高校に通う樹という青年と知り合いになるところから物語はスタートします。

ちょっとしたアクシデントから、友人になり、そして距離を縮めていく二人。

ゲーセン。
山でのキャンプ。
高校の体育祭。
そして、恋。

まさに青春。
灯司も樹も、コンプレックスを抱えながら、それでも前に進んでいく。
どこにでもいそうな等身大の高校生の姿が、瑞々しく、そしてまぶしく描かれています。

彼らが住んでいる場所が田舎であるとか、高校生であるとか、そういったバックボーンが上手に生かされ、ちょっとずつ惹かれていく二人の姿に萌えが滾りました。

このストーリーは「神様」がキモになっています。

樹が灯司のことを「神様」と呼ぶ、その理由や、そう呼ばれるようになった過去の灯司の体験が、甘いだけではなく物語をキリっと引き締めているように思いました。

そして、彼らを取り巻く家族や友人たちの存在も良かった。
様々な形の愛情に満ちています。

しいて言えば、二人が恋愛感情を持つに至った経緯の描写が若干甘かった気もしましたが、ともに成長し、恋心を育てていく二人の姿が、甘酸っぱく、そしてさわやかな読後感に満たされます。

タイトルも秀逸でした。

1

高校生の ”the アオハル”

早寝電灯先生、3冊目のコミックスは、”the アオハル” って感じです。
作家インタビューによると、前作『転じて恋と生き』が転生ものだったので、”ストレートに高校生ものを描こう” と意識したとのこと。

コミュ強とコミュ障、新興住宅地と山沿いの地域、いろんな対比で物語にメリハリを作っています。


灯司は、祖父から山のことを教わって、一人でも山には居場所があると思えるのに、現実で人と関わるのは苦手。
電車の中で、同級生の樹のイヤホンと絡まってしまい、お菓子をもらっても、「ごめん」も「ありがとう」も言えないコミュ障です。

樹は、灯司がしゃべるのが遅くても待っていてくれて、背が高いから頭をかしげて小さな声でも聞こうとしてくれる気づかいの人。
そして「向き不向きがあるんだから人にできることができなくたっていい」と言ってもらえて、灯司は樹に心を開いていく。

ゲーセンとか都市に慣れてる樹と、山に詳しい灯司、自分のテリトリーに相手を入れて、違う世界を体感していくこと、それは二人の距離が縮まっていくように感じます。

灯司にとって樹は、コミュ力が高くて、友達もたくさんいて、それでいて優しい、何でもできる人だと思っていた。
でも樹にはどこか影があって、灯司は樹のことを知りたいと思うようになる。

樹は自分でも人の気持ちを察したりするのがうまいと思っていたのに、兄が自分にコンプレックスを抱いていたと知って、身近な家族のこともわからなかったことで自信を失くしていたけれど、灯司と出会って、灯司の考えていることは察することができ、まだ自分にもできることがあると思えるようになる。
そのことを黙って、灯司と一緒にいたことに樹は罪悪感があって…
隠し事をしちゃいけないって、高校生らしい青臭さを感じます!

でも樹が灯司と一緒にいた理由を告白すると、灯司は「隠していたことに悩んでいるのもそれを言おうとしてくれたのも、それも含めて好きなのに」と。
友達としての好きに受け取れる言葉だけど、灯司のなかにはそれだけじゃない気持ちもあって…
人を好きになるのは浮きたつような嬉しさがあるのと同時に、その先を考えて怖くなってしまう部分もある。
その灯司の気持ちを表現した箇所はその通りだなーって思いました。

正反対に見える二人だけど、灯司は樹と出会ったことで山だけだった世界が広がって、樹も灯司と一緒にいるのが楽しそうに見えます。
樹は子供の頃の祭で、灯司が山車に乗って神様役をやっていた印象が残っていて、再会できた時からほんのり恋心があったのかもしれない。

その人を大事にしたい、一緒に変わっていきたいと思える、高校生の淡い恋。
この辺はキューンとしていいなーって思えるのに、樹の手がめっちゃ早い!
灯司は聞くまでもなく、なんの経験も無いと思うんですよ?
キスまでは良いとして、いきなりシャツをめくって背中を触り、しかもお尻の穴まで触っちゃうのって…
樹は人の気持ちを察することができるのを自信にしてたんじゃないの?いくら気持ちが急いてしまったからって、やりすぎ!

もちろん灯司はテンパって、二人はちょっとすれ違ってしまうけど、灯司が気持ちを明かして、、、からの展開も早い。
ページの都合とか制作側の事情もあると思うんですけど、ここはもっとゆっくり進んだ方が、二人が育てた恋心にジーンとできたと思います。
いっそのことエロシーンはなくても良かったのに…

人はそれぞれ違うから、ちゃんと話し合って、わかろうとしなくちゃいけないんだ。
当たり前のことだけど、高校生の成長のなかで語られると、ハッと気づかされました。
でもエロシーンへのいきなりの突入が、せっかくのストーリーを台無しにしちゃった気がします。

”ストレートに高校生ものを描こう”
普通っぽさという点では成功していると思います。
でも前作『転じて恋と生き』は転生ものでも、”昔の叶わなかった恋をやり直しましょう” ではなく、”いまの二人として出会おう” とした部分に、”今を生きてる” ってメッセージを受け取ったので、設定は特殊でも私にはキワモノには思えませんでした。
今作も設定ではなく、二人の心情とかに独創性があることを期待したのですが、コミュ強×コミュ障って既読感が否めず、私にとっては期待ハズレでした。
せめて高校生の淡い恋にキュンとさせられたままだったら…

3

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