コミック

  • ディア・グリーン 瞳の追うのは 1

ディア・グリーン 瞳の追うのは 1

dear green

眼神的方向

  • 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作ディア・グリーン 瞳の追うのは 1

喫茶店経営を目指す:矢島縁
女友達の元カレ:音海

同時収録作品××happier

筒井亮二 大学生
鳴沢敦生 大学生

あらすじ

縁と音海。言葉が無くても通じ合う2人。これは2人がまだお互いの気持ちを自覚する前の物語…。「ディア・グリーン」シリーズ。

作品情報

作品名
ディア・グリーン 瞳の追うのは 1
著者
富士山ひょうた 
媒体
漫画(コミック)
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
ルチルコレクション
シリーズ
ディア・グリーン
発売日
ISBN
9784344805361
3.8

(17)

(5)

萌々

(5)

(7)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
9
得点
66
評価数
17
平均
3.8 / 5
神率
29.4%

レビュー投稿数9

ゆっくり続く

ディアグリーン無印の続刊。無印は既に同居してた男夫婦でしたが、「瞳の追うのは」は馴れ初め編です。1割別作品が収録されてます。

人間のしがらみめいたものがリアル。富士山ひょうた先生は社会性をリアルに描かれるところが大変良いです。辞められないバイトとか、断れない女友達の依頼とか。ゲイの恋愛はいかにも社会性と密接であるし。
馴れ初めもいいんだけど、この一冊でやっと2人が恋に気づくぐらいのゆっくりペースなので、男夫婦編がもっと見たい気も。先生ご自身もあとがきでスローリィと仰ってます。しかしこのぐらいの年代は長期連載で心理描写じっくりのものが多かった気もする。

同時収録作の垂れ目っぽい作画がセクシーで好きです。ちょっと某先生の影響を受けてるのかな?と思うところはありなん。穿った見方なだけで全然違うかもしれない。

0

今では描けない時代という情緒

同棲カップルのお話「ディアグリーン」の縁と音海が付き合うに至るまでを描いた続編というか、過去編ですが、これ単独でも十分楽しめる作品です。
私は前のディアグリーンのゆるゆるタラタラした感じが大好きでこっちも読みたいなーと思って手に取ってみたのですが、あのゆるさは健在しています。
恐ろしくスローペースですが、それも味として楽しめるかな、と思います。

長年の友人から恋人へ・・・という設定の典型的なタイプのお話だと思いますが、このくらいスローペースのほうがむしろ好みでした。というのも、長年友人だったのにあっという間にくっついちゃったりしたら逆に違和感がある、ということもあるので。そのあたりは非常~に丁寧に描かれていると思います。

クールでマイペースな音海とおせっかいでお調子者で直情型の縁。
性格は正反対ですが、不思議と飾らず居れて心地よい関係の2人。
こういう友達本当にいそう・・・と思います。大学で一緒に上京してたまーに電話して、会うときは頻繁に、会わないときは何ヶ月も・・・それでも思い出したようにどっちかから連絡を取ってはふらっと飲みに行ったり互いの家を行き来したり。
大人になっても続く理想的な関係ではないかと思います。

ちょっと意外だったのは、ディアグリーンを読んだときにおせっかいだった縁が生活時間の不規則で体調管理も乏しい音海を同棲に引き込んだように描かれていましたが、意識しはじめたのは音海のほうが先なんですね。
もてるのに恋愛には淡白な音海が縁を意識し始め、自分でもわからなく悶々と意味不明の行動を繰り返す音海と、そんな音海に対して何かおかしいな、と感じ始める縁の関係がじれったくてでも萌えます。
そのあたりで終わっていますのでくっつくのはまだ先かな、という感じです。

このお話、電話というアイテムがすごくキーになってる気がするのですが、ずっと家電で電話してる2人を見て、あれ?ケータイないのかな?と思ってみたら発行は2005年・・・、あ、でもディアグリーンの過去のお話だから、実際はかなり昔のお話なのか!と。そう思うとなんか面白いんです。

家電がつながらないと近くに住んでても連絡が取れないとか、電話が鳴ってるのに出ないと今家にいないのかーとか、留守電に切り替えておかないと行方不明とか。
生活時間が合わなくて家電に出れないとずっとすれ違いが続くんですよね。
いまケータイのある時代では考えられないし、今何してるの?て聞けるメールもSNSもあるし、行方不明とか何してるかわからないとか、ないと思うんです。
今では描けない情緒あるラブストーリーだなぁと思いました。

2

地味に愛を育んでます

実にまったりとした男夫婦のお話「ディア・グリーン」成立編です。
ただでさえ地味にひっそりと普通に存在していそうなカップルは、
その成立時でさえ…物凄く地味だった。
ゲイカップルなんだし、それ相当の年月も経ているんだから、
それはそれなりにドラマティックな展開もあったんだろうなぁ~とか、
いくらなんでも、最初からここまでまったり老成してはいなかっただろう…
みたいな、そういうドラマ脳な読者の期待を
(良い意味で)バッサリ裏切ってます。
こいつらは、本当に本当に、最初から地味に続いてた。
大したドラマ展開も無く、山も谷もさほど無く、
(たぶん…)Hも(他のBL漫画ほどは)濃くは無く、
もちろんHの回数も少なく(いや…この巻ではエロの気配もゼロだけど)
カップルだからHしてない訳ないだろうけど、あまり想像できない感じ。。
ひとりの女を挟んで、「女の彼氏」と「女の男友達」っていう、
なんかアメリカのホームドラマみたいな初期設定だったんだけどねぇ~
なんか「女」のほうとは縁が無くなったのに、
「彼氏」と「男友達」のほうだけが、普通に友人関係が続いちゃった。
まったりまったり…友人関係だけ地味に続いてる。
おいおい、これで良いのかいw
もうちょっと何か始めんのかい! BLだろ?
イラッとくるくらい、どうしようもなく地味…。
なのにね…このお話、3巻まで続いてるのよ。
地味で地味でどうしようもないのに、
どうしても後が気になって仕様が無い。
ある意味、究極の地味派手とでも言おうか☆
おお…そう言えば、固定電話とか、昔ながらの喫茶店とか、
背景も小物もエッセンスも、昭和レトロな地味さが良い味出してました。

1

じっくりゆっくりと育つ愛情

富士山ひょうたさんの作品で2番目に好きなシリーズです。矢島と音海の男夫婦物語の第二弾です。今回から、二人が付き合ういきさつと、一緒に暮らすことになる様子がじっくりと描かれています。

高校時代に、矢島の女友達(涼子)の彼氏として紹介された鳥海。鳥海が涼子と別れた後も、なぜか友情は続いていて、卒業しても一緒に上京したのです。

矢島は彼女ができても、なぜか優先するのは鳥海。
鳥海は今まで彼女もいたけど、恋い焦がれるという経験をしたことがありません。でも矢島に対しては、特別でありたい、誰かに先を越されるのはイヤだと思うようになるのです。悩んで迷う鳥海。友情から愛情に変わることで、変化する関係に怖がる鳥海の気持ちが伝わってきて切なくなります。

じれったさと切なさを堪能して、2巻に続きます。

1

スローペースな恋模様…そこがいい!

短編集『ディア•グリーン』の過去編です。
全巻3巻に渡り続いていきます。

第1巻目は、親友同士故の戸惑いや葛藤がじっくりと描かれていきます。
このじわじわな心の変化が、ひょうた先生お得意展開でいいんです!

大学を辞めて、バイトを掛持ちしながら喫茶店の勉強をしている縁。
同じく、バイトをしながらデザイン大学に通っている音海のお話。

今回の巻で見所と言えば、音海の変化です。
私は、緑の方が音海を好きになってアタックしたんだと思っていたんですけど…
この予想に反した展開は、驚きと共に、ニンマリと嬉しい展開でした。

大学の女友達から告白されたり、男から告白され、キスだけ試したりしてしまった中で、徐々に、緑への好きという気持ちを自覚していく音海。
それに対して、緑もどこかしら物思いに更けて、いつも以上に読めない行動をする音海の変化に気がつき始め…
友情と恋の微妙な狭間で揺れ動く、まだ不確かな感情の始まりっといった感じでした。

2人のキスとか甘いシーンは一つもなく、全くラブには進展していない2人ですけど、
友情としてなのか、違った意味での特別な存在なのか…曖昧な中でも、お互いに大切に思っている気持ちだけは間違いなくて!
読んでる方が妬ましくなるくらい、二人のじれったい距離感が心地良い作品でした。

無口で恋愛に関しては希薄なタイプの音海が、実は静かに熱いタイプだとわかって、そのシーン一つ一つが、せつなくて胸がキュンとします。
気がついたら緑のことばかり考えていて…緑の『特別』になりたいって思う気持ちと、行動が萌でした。

凄くいいところで終わっているので、続きが気になるかも(笑)

本当にスローペースで進んでいく展開ですけど、心理描写がとても丁寧に描かれているので、感情移入させながら、じれったい恋模様を堪能できます。

短編が1つ収録されています。
大学生同士のノンケ × ゲイのお話。
ちょっぴりせつないけど、幸せなお話になっているので楽しめました。

第2巻、音海の気持ちに、緑の反応は…気になる方は2人のスローな恋路を読んでみてくださいね。

0

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(コミック)一覧を見る>>

PAGE TOP