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表題作覇狼王の后 下

ヴォルフレクス=ファルカシュ=ベルヴェルグ
狼の別
アリーシェ
ヴォルフの后

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

妾腹の王子であったヴォルフに両性の身体を暴かれ、后とされた神官のアリーシェ。心を開きかけた矢先、策謀により王都へ浚われ──。

作品情報

作品名
覇狼王の后 下
著者
宮緒葵 
イラスト
yoshi 
媒体
小説
出版社
プランタン出版
レーベル
プラチナ文庫
シリーズ
覇狼王の后
発売日
ISBN
9784829626573
4.1

(50)

(26)

萌々

(15)

(3)

中立

(0)

趣味じゃない

(6)

レビュー数
11
得点
199
評価数
50
平均
4.1 / 5
神率
52%

レビュー投稿数11

何でこんなに面白いの!?

二巻で最終巻です。
もう二巻は萌えのオンパレード回。

一巻では攻めが俺様だけど二巻から受けのこと大切にする頻度と密度が上がって、受けに少しでも感謝されようものなら童貞のような反応をしてしまうギャップがとにかくエグかったです。
そんな姿に受けもだんだんと絆されていくし、これはもう両片想いっすわ!!

そして一番良かったのが、中だるみしそうな中盤で敵国の王子が受けに惚れてしまうところ。
強者に好かれてしまう可哀想な受けなんて何回読んでも素晴らしい!!

何でこんなに面白いんだ!!
頼む!ページよ減らないでくれ…!!

…と、面白くて止まってくれない手と読み進めると終わってしまう感情が競いながら読んだ私です。

やっぱりプラチナ文庫さま×宮緒葵先生の相性は最高だなぁの一言です。

0

よかったね~"(ノ*>∀<)ノ

すぐに下巻が読めて本当によかった(*^_^*)

受け様は、金髪碧眼の身も心も美しい神官だったアリーシェ。
そんなアリーシェを『俺の女神』と呼んで執着しまくっている受け様のヴォルフ。

上巻では、アリーシェを無理やり神殿から蒸れさって手篭めにしたヴォルフ、だったので、アリーシェはヴォルフを悪魔だと嫌ってましたが。

全てにおいてアリーシェファースト。
アリーシェが全てで唯一だと、全身全霊で愛してくるヴォルフを、アリーシェは少しづつ受け入れてました。
アリーシェから貰える言葉や態度に、時に子供のように、時にはオス全開で喜ぶヴォルフ。


誘拐された上、敵方の執政官メルヒオールの目に止まって、寵姫として後宮に連れていかれたアリーシェ。
もちろんヴォルフが覇狼の勢いで助けにきてますけど、どうなるのかなぁ、とドキドキでした。
メルヒオールもいい人ではあったけど、覚悟が中途半端だったな!

物語の最初と最後の方で、ヴォルフの印象がだいぶ変わりました。
これもアリーシェの愛の賜物ですかね(*´∀`*)

ヴォルフは腹黒策士ではなく、ただただ好きだっていう気持ちだけの攻め様で、めっちゃ萌えました。


イラストはYoshi先生。
イラストでも、ヴォルフは変わりましたねぇ。
幸せいっぱいな2人に癒されました(*^^*)

0

読後、ジェンダーについて考えた

下巻で、全てが納まりハッピーエンド。
上下巻の感想。
マイノリティを取り扱うBLは、ジェンダー問題に貢献している。存在を周知する媒体として存在意義あるカテゴリだと思った。興味半分やエロでもいい、知る切っ掛けを作っている。

この小説のヒロイン、アリーシェは両性具有。
そのために、生母が「化物だ」と毎日暴力と言葉で虐待。
死の寸前で、使用人が寺院に預ける。アリーシェは記憶を失い、トラウマが残る。
そして下巻では、妊娠中にまた鬼母に刺殺されそうになりました。

でも、后に強引にするほど愛している王子は、アリーシェの才能と気性を理解して深く溺愛。
「自分は化物」と思い込むアリーシェに、王子は何度も何度も「愛と賛辞」を繰り返し伝えます。
王子に深く溺愛されることで、アリーシェのトラウマの呪縛が解けて、心とホルモンの調和がとれていく。
愛されることで変化して、自分で生き方を選ぶ展開は、凄く大事で素晴らしいと思います。

---

両性具有は、英語で、「Intersex」ギリシャ語で「androgynos」=「あいまいな存在」 医学的な名称は性分化疾患 (DSD) 。
日本語の呼称は、半陰陽、ふたなり、ドリームチャイルド・・色々あっても「差別用語」。

両性具有で生まれる人は、2015年に米国の学会で発表された統計だと、アメリカで1.7%。:How Common is Intersex? An Explanation of the Stats.
でもこの数字は、表に出た数で、殆どは、妊娠中の検査で闇のうちに堕胎されています。オリンピック選手の性別問題は毎開催ごとに出ていますから、実際はもっと多そう。
--
有名なトップモデルが両性具有をカミングアウトした時、過去にvogueで記事になりました。
「ジェンダーに対する5つの認識、誤解していない?」
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医師は、幼児期の早期手術で性別決定を推奨しますが、それは苦痛を伴うと検討要望をする意見も出しています。
「手術されるインターセックスの子供たち トップモデルが壮絶な告白」 
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両性具有を個性と捉えるか、忌むものと捉えるのか、どう応じたらいいのか、
戸籍についても、これからもっと話題になっていくだろうと思います。
特に天災が増えているので、避難場所のトイレや入浴の際に理解が要ると思う。

両性具有は、昔から存在する第三の性で、多様性の一つであり個性。
「性別モナリザの君へ」のコミックで取り上げているように、
それと、この小説のアリーシェのように、
本人の「心と体」が自然に選ぶに任せる・・で良いと思います。

ココでこんな事を書いても、変な人と思われるだけで意味がないと思うけど、備忘録としてメモ。

8

物語が大きく動く下巻

表紙の二人の表情がいいですね。

長かった…。登場人物も増え目まぐるしく展開しまさかの方向へ事態が進み。

メルヒオール、あなたもアリーシェに…。
そしてまさかのあの人も生きていて!

アリーシェが少しずつヴォルフを受け入れて大切に想いとうとう愛してると自覚していく様子と、さらわれなぜか敵国の王子に見初められ后にされそうになりながらも、ヴォルフの異母弟と交流し王宮を逃げ出すところととても読み応えがありました。

とにかく話が大きく広がり。

メルヒオールはアリーシェの体と容態に嫌悪の表情をしたものの、その後の態度に心の底から惚れてたのかな?と思わされます。自決しようとした(と見せかけた)アリーシェにとっさに手を伸ばして。なんだかメルヒオールが憎めませんね。いい敵だった。

無事に国を奪還しヴォルフも王位につき国を治め王子も誕生し。二人もやっと夫婦らしく暮らして。

317ページを読んだ時はびっくりしました。8人も!確かにあのヴォルフならと納得です。

萌えというよりは完成度にこの評価で。
お話としてとてもスケールが大きく登場人物も多く色んな思惑があり。
でもヴォルフだけはアリーシェしか見てなくてアリーシェを離さない、愛してくれなくてもいい憎まれていてもアリーシェを縛る鎖ができればと。そんなヴォルフに守られいつしか愛することを知るアリーシェ。ありのままの自分を愛してここまで求めてくれるなんて。

とっても良いお話でした。さすが宮緖さん!

ただBLなのかな?と疑問が。アリーシェは男の意味あったっけ?両性具有で忌み嫌われるところをヴォルフだけが、美しい愛してると言い続けてくれたところかな?
途中からアリーシェが女性で違和感ないような感じがして、ちょっと引っかかりました。

3

覇浪王に愛される黄金の女神

宮緒先生、初読みでした。
ただ『攻め』『受け』の容姿が私のどツボストレートで、表紙買いといったところでしょうか。
しかも『長編』も大好きなので♡♡

前編はモダモダしましたねぇ~~~!
『執着攻め』に押して押して押しまくられる『受け』は大大大好きなのですが、前編後編の為か、『受け』がまぁ靡かないわ、後ろ向きだわ、トラウマ抱え過ぎだわ……で。
でも母親からの虐待に加え、自分の他の人とは明らかに違う肉体だと、こうならなくては仕方ない気も…。あまりあっさり克服すると、「へ、あなたのトラウマってそんなに簡単だったの?」と薄っぺらさに内容までガックリだったかもですね。

内容はもう皆さんガッツリ押さえられているでしょうが、中世ヨーロッパ辺りを模した戦国のお話です。
『王様』や『お后様』、そこに貴族・しもべ・王宮・剣、いやぁこーゆーフレーズが好きな者にはたまらん話しであります。
しかも主人公が誰より偉い『王様』に『お后様』ならばよけいに!!

『攻め』後に《覇浪王》と呼ばれる事になる王様
『受け』覇浪王に無理やり后にされる清浄なる神官
攻めは《黒 黒狼》受けは《黄金 女神》
この二人の織り成す愛を軸に、隣国に攻め落とされた祖国を再び奪い返し、繁栄に導く………書いちゃったら薄くてごめんなさい。
これを堂々たる二冊で、ダレさも隙もなく、グイグイと惹き付け圧巻のラストまで息もつかせぬ物語です( ⸝⸝⸝ʚ̴̶̷̆ωʚ̴̶̷̆⸝⸝)
『受け』は確かにモダモダと自分の心情に苦しみますが(前編)、いざ本当の気持ちを悟ったら、まぁ男前!(後編)、さすが覇浪王の后であり、その輝ける星!気持ち良い程の潔よさです♡。
帯にも有りますが「ここが私の帰るべき場所」、うんうん、本当に良かったわ♡♡。

そしてその『攻め』のまぁ《執着愛》これは美味しいっ!!
「言葉少なく誤解を受け易い」と有りますが、いやいや、めっちゃ愛を囁いてますやんかっ!これで判らないのは『受け』くらいどす!と蹴りを入れたい位の、『受け』への愛まっしぐらな、まぁチョーかっこいい王様(王になるのはラスト辺りで王の義母兄なのですが)。
その強さ、カリスマ性、《鮮血 プルート》と渾名させる程の剣と知性の達人の《傭兵》だったのですが。
誰もが恐ろしく平伏する『攻め』も、『受け』の前ではひたすら恋する少年!『受け』からは全く受け容れて貰える事は無いだろうと思っていた所に、『受け』からの……♡♡。
この落差が可愛くて可愛い!思わず『受け』が羨ましくなってしまいましたー!!

何度読んでも、又途中で読むのを止められず(前編&後編)時間がヤバいのですが、最初読んだ時には気付かなかった、僅かな心の機微など、読み手の心を打ちます。
宮緒先生、素晴らしい!
流石に沢山のご本を世に出しておられている筈ですよね。
こんな作家さんに出逢わせて頂けた幸運♡♡ありがたいことです✧*。٩(´ヮ`*)و✧*。
そして又素晴らしいイラスト!
頭の中でこの美しい二人が縦横無尽に動き、話し、パラダイスでございました。
特に後編の最初のカラーイラストと、ラストのイラスト♡♡
これだけでご飯何杯も頂けると言うものでございます。

沢山のご本、これから追っ掛けまする。
愛読書に恵まれるありがたさ♡♡
ひたすら五体投地です+.(≧∀≦)゜+.゜

4

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