天才ハッカー×孤独な大学生 最悪な出会いから、スパダリ攻めになるまで!

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表題作マイリトルインフェルノ 上

真神まゆみ,28歳,天才ハッカー
新井仁,19歳,大学生

同時収録作品マイリトルインフェルノ

真神まゆみ
ナカモトサトシ(仮名)本名は下巻で

あらすじ

「まーくん」が何者かは知らない。
デカくて超怖いし、匿えとかいって居座られるし、
112万盗られるし(300万になって返ってきたけど)、
初めて会った日は…襲われて、泣かされて、
殺されるかと思ったし、死にたい気分だった。

でもまーくんは、朝メシに鮭を焼いてくれて、
俺の話も聞いてくれるし、嫌いな奴らも追い払ってくれた…。

そんな得体の知れない男「まーくん」は、
ハッカー時代の相棒(で元カレ)のナカモトに、
何故か執拗に追われる身でーーーー?

作品情報

作品名
マイリトルインフェルノ 上
著者
朝田ねむい 
媒体
漫画(コミック)
出版社
祥伝社
レーベル
on BLUE comics
発売日
ISBN
9784396784683
4.1

(412)

(215)

萌々

(114)

(46)

中立

(15)

趣味じゃない

(22)

レビュー数
33
得点
1684
評価数
412
平均
4.1 / 5
神率
52.2%

レビュー投稿数33

荒々しい魔神まーくんと、平凡な大学生仁(ひとし)くん。

いやー……面白かったです。
一応上下巻読んでの感想となります。

まず、表紙がオシャレ。
この表紙だけで、どんな内容か見てみたいと思いました。

あと、仁くんの泣き顔。
失礼ですが、あまり顔整っているようには見えないのですが、そこが個人的に良いポイントです。

カップル的には、高身長男前×平凡大学生になると思います。

試し読み読むと、ちらっと分かりますが、「アラジンと魔法のランプ」がキーワードでもあり、平凡な仁くんがアラジンの立場で、まーくんが魔神です(たぶん)。物語としては、まーくんは万能ですが、でもその魔神も所詮は人間で……1人の男でって感じです。

内容は、まーくんは仁くんの家に勝手に上がり込みながら、いつも上からモノを言う感じで、俺がお前の願いを叶えてやろう的な感じで迫っていきます。
まーくんに願えば、何でも叶えてもらえるかもしれないのに、仁くんはそれを望みません。

不思議な共同生活を続けていくうちに、自然と友人のような気兼ねのなさになっていく関係も面白かったです。

恋愛面の描写は、すごい淡々としていると思いました。ですが、盛り上がる場面はあります。個人的にその場面に来てやっとこの漫画面白い、と気づきました(遅い)。

表紙を見て読んでみたいと思った方、作者が好きな方、シリアスな雰囲気であったり、男前な攻め&平凡な巻き込まれ系受けというカップルが好きな方、おススメです。

まーくんの元カレも出てきて、状況がややこしくもなりますが、物語に必要なキャラクターなので個人的にこれはいい当て馬?だと思いました。

表題のインフェルノは地獄などという意味があるそうです。

20

「アラジン」が効いている

「on BLUE」って、個人的にハズレがないレーベルなんです。さらに朝田さんの新刊、しかも上下巻2冊同時発売、という事でテンションMAX。朝一で本屋さんまで買いに走ってしまった…。

朝田さんと言えばドシリアスの中に爆笑あり、深い愛情あり、と萌えが詰まった作品を描かれる作家さま、のイメージですが、今作品もそのイメージを損なうことのない深い作品でした。

ネタバレ含んでいます。ご注意を。






主人公は大学生の仁。
フルネームは「新井仁」。
大学で同じゼミを取っている綺麗な同級生に「略したら『アラジン』だね」と言われる。が、仁は「じん」ではなく「ひとし」を読む。なのでアラジンではない。

アラジンと言えば願いを何でも叶えてくれる魔人。
が、仁の人生ははてしなく平凡。高校生の頃はいじめられ、新天地を目指して東京の大学進学を志すも家の事情で地元の大学に進学した。

つまらない日々を送る仁だが、ある日、「追われているから匿ってくれ」と裏社会で働いていそうな大男に頼まれる。

頼まれる、というよりも、無理やり家に入ってきた。
しかも、なけなしの貯金は奪われ、仁の泣き顔を見たその大男・まーくんに襲われ素股までされてしまった。

なんでこんな目に合わなきゃならないんだ!

とブチ切れた仁だけれど、まーくんとの生活は意外にも心地よくて…?




「まーくん」とは何者なのか。

ならず者に追われていて、図々しく人の家に上がり込んできて、仁から奪っていった(まーくんてきには「借りた」ことになってる模様)112万円をあっという間に300万にして持ってきた。料理を作らせればなんでも美味しく作り、かと思えばさらりと犯罪まがいのことをしようともする。

そして、優しい。

そんなまーくんに、少しずつ慣れていく仁。の姿にも爆笑してしまうのだけれど。

まーくんを追いかけている男がいる。「今は」ナカモトと名乗っている。
まーくんとナカモトの会話や、ナカモトの過去の回想から、彼ら二人の「過去」が少しずつ見えてくる。

まーくんの正体、それは、



ネタバレ注意!!!



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天才ハッカー。

なのです。

大学生の時に出会っていたまーくんとナカモト。
まーくんの手腕に惚れこんだナカモトが誘う形で、犯罪まがいにハッカーを繰り返し、そして窃盗を繰り返してきた。

それもこれも、まーくんの頭脳があったから。

そんなまーくんに執着したナカモトによって、追われていた、というわけです。まーくんは、ナカモトにとって、なんでも叶う魔法のランプ=アラジン、なんですね。

ナカモトとともに過ごし、犯罪行為にも手を染め、それが楽しかったかつてのまーくん。
が、仁と出会ったことで、癒しと愛情を知った。

犯罪行為が描かれていますし、バックボーンとしてはシリアスどっぷりな展開なのですが、そこは朝田作品なのでシリアス一辺倒な作品ではない。

所々で出てくるキレのいいギャグに、思いっきり爆笑してしまう。
そして、ナカモトと過ごしたスリリングな生活と、それに相反するような仁と過ごす平凡で平和な日々との対比が素晴らしい。

そして、「アラジン」が非常に効果的に使われているのに圧倒されました。

上巻は、まーくんを諦めきれないナカモト、という描写まで。次巻にどう繋がっていくのか。

実は、ナカモトとまーくんは、かつて身体の関係もありました。
まーくん×仁、の描写だけでなく、まーくん×ナカモト、の描写もありますので、苦手な方はご注意を。

上下巻が同時発売って素晴らしい。

上巻だけ買ってくると後悔すること間違いなしです。上下巻、まとめて買われることをお勧めします。

13

のめり込ませるセンス!!

朝田ねむいさんのお久しぶりの新刊が上下巻で楽しめるなんて
なんという贅沢か……と思っておりました。
そしたら冒頭から主人公の仁が気の毒過ぎだし
まーくんが怖くてびっくり!
知らない大男につかまって居つかれて
素股されたり勝手にお金使われたりしたら
よっぽどの神経じゃない限り生きてる心地しない…。
ましてや友人も彼女もいない(母は住み込みの仕事で不在)仁、
こんな調子で大丈夫なんか……??とハラハラしっぱなしのまま
ナカモトの登場でぶわ───っと面白くなってしまいました!!!
今のビジュアルがドンズバ……!!
昔はかなりヤバそうな人そのままって感じですけど
ピアスたくさん開けたくなっちゃうものなんでしょうね…。
そして犯罪は勿論ダメなんですが
こんな最強のパートナーといたらそりゃ興奮しないわけがないですよね。
お互いがいるだけでなんだって出来る、
世界は自分たちの手の中と言っても過言じゃなかったはず。
どうしてまーくんはナカモトの元を去ったのか、
あれだけ刺激的な日々だったのに今は退屈過ぎないのか…。
下巻で明らかにされるであろうあれこれを想像しながら
またまるっと読ませていただける幸せ。
そうそう、仁は気が弱くて臆病ですけど常識人なのでホッとしましたww
最初凄く苦手なタイプのはずのまーくんも
普通にしてれば色々してくれるしいいヤツなんじゃ…と
私までストックホルム症候群ぽくなってしまいましたが
元々暴力的なタイプではないのかな??
やだもう面白い……!!

13

このスピード感!さすがのハイセンス!

上巻のみのレビューです。
楽しみにしていた朝田ねむい先生の新刊。
上下巻同時発売が嬉しい♪

アラジンの魔法のランプをモチーフに描かれた男らしい世界観。
線の太い絵柄。いいですね〜!
我が家の青年漫画エリアに陳列したいような、甘さのないカッコいい表紙、とっても好き♡

小柄で気が弱く虐められていた仁(ひとし)は、東京の大学に進学することに活路を求めるも、受験に失敗し地元でくすぶり続ける日々を送っています。
母親は事業に失敗したため住み込みで働くことになり、友人もいないまま大学やバイト先との往復をしていたある日、車のトランクの中から現れた大きな男と出会います。

その男は自らを「まーくん」と名乗り、半ば脅しで強引に仁の家に転がり込み住み着くように。

最初は怪しい大男に対し抵抗を見せていた仁。
ですが、「まーくん」は特に暴力を振るったりはせず、ご飯を作り掃除をして世話を焼いてくれる存在となり、いつしか自然に受け入れている自分に気付きます。

そんな中現れたナカモトと言う男。
彼は昔、天才ハッカーであるまーくんのパートナーだった男で、今はまーくんを手に入れようと執拗に追う身となっています。

犯罪のパートナーとしてだけでなく、セックスのパートナーでもあった彼ら。
2人で荒らし回り金を稼ぎセックスをし、熱くなっていた若き頃の回想シーンが描かれます。

何故まーくんはナカモトの元から去っていったのか。
うまくいっていたかに見えた2人に一体何があったのか。
非常に気になるところ!

そして、少しずつ距離が縮まっているかに見えるまーくんと仁の行方も気になります。
まーくんの仁への気持ちはどんな種類のものなのか。
生い立ちも過ごしてきた環境も、性格も、まったく共通点がない2人。
恋愛に繋がる何かがどう描かれていくのか。
仁はどう成長していくのか。
先の読めない展開にワクワクが止まりません!

あ〜〜気になる〜!
楽しみに下巻を読みたいと思います!

10

全てが完璧、凝ってる、私の中でのスパダリの基準になってしまっている

全てがパーフェクトなマンガです。
個人的には、今まで読んできたBL作品の中でも、絵柄・ストーリー・キャラクター全部ダントツで性癖に刺さる作品ぶっちぎり1位です。

まず、絵が、絵が、本当にうますぎです。
デッサンや線ももちろん好きですが、
暗闇の表現が特に凄くて、黒・白・グレーの使い分けがめちゃくちゃスタイリッシュでカッコいいんです。
炎の中での明暗の表現なんかもう…ウットリしながら何度も読み返してしまいました。
デザインや構成をちゃんと勉強されてる…!という印象です。(めちゃ上から目線ですいません)

題名が持つ意味や、仁くんの名前=アラジンとランプの魔人のオマージュや…
何から何まで、作品としての完成度があまりにも高い…!と思いました。

ランプの魔人といえば、三つの願い事…
仁くんの願い事は、
1、仁くんのお金を返してもらうこと
2、仁くんのお母さんの借金(詐欺被害)を返してもらうこと
3、「好きだから、どこにも行かないで」

って、ことですよね…!!最後の願いがあまりにも尊くて悶えまくりです。
上二つは、まーくんの以前の相棒(タツミ?)同様、金関係の願い事だったけど、
最後の願いはお金やまーくんの技術関係なしの、人としての繋がり…。

こういう風に文章にしてしまうと、とても月並みでありふれたBLの題材に見えますが…
とにかく朝田ねむい先生の表現は一味違っていて、何よりもまずキャラクター設定や人物像が非常に凝っているので、物語の運びも自然と異色なものになってくるのかなあなんて思いました。

そう、キャラクター設定も最高なんです…。
どんな変な服も着こなすまーくんは体格も表情も全てがパーフェクトで色気があります。
まーくんのビジュアルだけで感じてしまう萌え、これは、画力の高さがまずないと得られない至高の萌えというやつだと思います。

無造作な黒髪短髪ももちろん萌えますが、何よりもそのアグレッシブな眉毛の動きと口角の動きが素晴らしいです。自分は特に眉毛フェチで、まーくんのようにつり上がっている眉毛・動きに遊び心がある眉毛が大好きです。全部のコマ切り抜いて壁に貼りたいくらいです。

そしてクライマックスでのまーくん、歯の表現が…最高です!
というか下巻のクライマックスシーン、本当に凄くないですか?
キャラの表情、抱っこしてる動き一つ一つが性癖に刺さりますし、
画面構成もかっこよくて見ていて気持ちがいいです。
セリフの吹き出しの置き方もめちゃくちゃ好きなんです。このマンガはまじで強いです。

仁くんもキャラクターが非常に魅力的です。
彼はとにかくいろんなことに対して鈍感というか、まーくんとは違うベクトルで無頓着というか…性に対して潔癖なところがあるのも好きです。
ナカモトさん(タツミ?)の存在をよく分かっていないのもポイント高いです。

ナカモトさんとの関係を嫉妬してまーくんに思いをぶつける…ではなく、
きちんと自分から、自分とまーくん二人だけの関係の中で生まれた感情で、
まーくんに側にいてほしいと思いをぶつけていたのが個人的にはとても衝撃でした。
そして自分が求めていたBLはこういう作品なんだとしみじみ感動しました。

まーくんが仁くんに対して「かわいい」と思っているであろうシーンでは、私もことごとく仁くんにハートを射抜かれました。そういう場面で、まーくんが言葉で多くは語らないのもいいですね。


あと、ピンポイントですが、下巻168ページの行為シーンで、まーくんが太ももで仁くんの両足をガッチリ挟んでるところが超好きです。
二人の行為シーン凄く好きです。


30cmの体格差、
10歳の年齢差。
素晴らしいですね。
これ以上のスパダリに未だ出会えていません。

他の方も書かれてましたが、
「マイリトルインフェルノ」という題名は、まーくん目線が強そうだなと思いました。
そういうところも激しく萌えます。

そして最後の最後に…あとがきで書かれていた仁くんのお母さん(舞さん)の設定まで…完璧…すぎます…。
自分はお母さんのその設定の文章だけで、不確かだった仁くんとまーくんの未来が、少しだけ見えたような気がしました。またそういう風に文章にすると月並みな感じになってしまいますが。二人はそういうタイプではないとも思いますが。完全に個人の勝手な妄想ではありますが。とにかく興奮しました。
設定が凝っています。

マイリトルインフェルノ、自分にとってあまりにも神作品だったので、
しばらく口が贅沢になってしまったりもしました。
出会えて本当に感謝です。朝田ねむい先生の作品は全部追っかけます。

10

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