スリーピングデッド 下

sleeping dead

  • スリーピングデッド 下
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神104
  • 萌×211
  • 萌4
  • 中立0
  • しゅみじゃない3

106

レビュー数
17
得点
576
評価数
122
平均
4.7 / 5
神率
85.2%
著者
朝田ねむい 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
プランタン出版
レーベル
Cannaコミックス
発売日
電子発売日
ISBN
9784829686669

あらすじ

鬼才・朝田ねむいが描く本格ゾンビBL…!!
【高校教諭×マッドサイエンティスト】

真面目で爽やかと同僚や生徒から人気の高校教諭・佐田は、
ある日、事件に巻き込まれ命を落とすが、
科学者・間宮の手によってゾンビとして生き返る。
間宮は科学者として実験成功の名誉を懸け、
佐田はたった一人自分の生存を知る相手として
共依存のような同居生活をスタートするが……。

表題作スリーピングデッド 下

佐田聖二
間宮(沢尻)冬邪

レビュー投稿数17

痛い 苦しい 美しい

朝田先生の作品とても大好きで、こちらの作品は電子の試し読みから入りました。
正直グロいのはあんまり得意ではなくて、試し読みをした時点では全部読み切れるかなといった不安がありました。
しかも下巻はかなりの厚み!読みごたえは十分だけど・・なんて色々考えてたのに、表紙の美しさに惹かれの購入です。

上巻に比べればグロも少なめな印象です。自分が慣れてきたのもあるかもしれません。
何よりまったく先が読めない展開に、これから2人はどうなるんだろう?どうやってお話を締めくくるのだろうと考えていました。
ネタバレ一切せずに読んだので、下巻の終盤では「あ~これはもしかして」なんて事も考えつつ、萌えを感じたり、モン吉の事も考えてみたり、とにかく自分のいろんな感情が溢れまくってました。

読後はしばらく放心状態です。
でもすごく素敵な作品でした。読めて良かった!!
朝田先生のスタイリッシュな絵柄にストーリーがピッタリです。
描きおろしを読んで少し気持ちが落ち着きました。

1

哲学……

これを本当にBLに分類しちゃっていいんですか……
いや、凄くBLだけど……っ!
タグにほだされとかツンデレとか入ってるけど、
もはやタグが浮いてる気がするディープな作品でした。
ほうう……♥

1

やっぱそうかー

上巻で気になってた高校時代の関係性と、佐田が襲われたトコに居合わせた間宮の謎はしっかり回収されました。

でも、全部が全部親切丁寧に明かしてくれるような作品ではなく余韻のあるお話でした。
映画のような物語。
間宮は頑なに素肌を見せなかったけど、寝てる時に浴衣がはだけて少し傷痕のようなものが見えてたけど、あれは高校時代のイジメ?本名は沢尻なのに間宮を名乗ってる理由は、家族や高校時代の思い出が嫌で尊敬する大叔母様の姓を名乗りたいからなの?とか。

佐田はやっぱり高校教師になるくらいだから、意固地で偏屈な間宮とも時間を掛けて対話して心を解してくれるんだけど、突然の終わりが悲し過ぎた。
間宮の嫌がる事には触れずにゆっくりペースで心の距離を近付けていく佐田の優しさに胸が苦しくなった。

このスリーピングデッドと同じく、冒頭で死んじゃうけど、生きてるってとこから始まるお話として、榎田尤利先生の小説[永遠の昨日]がありますが、そちらとは違った読後感です。
あちらは、死と生との向き合い方をしっかり考えて受け入れていくお話だったけど、こちらは頑なに受け入れたくない受け入れられない男のお話でした。
作者さんによって良く似た題材でも展開や結末が違うもんだなと考えさせられました。

紙本で購入。タッチが独特なので、わかりにくいからか性器描写も修正なし。

1

きっとずっと記憶に残る作品

下巻は凄いボリュームでした。
読んでも読んでも結末がどうなるのか、本当に終盤まで分からずハラハラしておりました。

序盤は間宮と佐田が出会っていた中学生時代の回想で、理不尽ないじめのシーンが少し辛かったです。
そんな中にも佐田とのエピソードはしっかりと記憶に刻まれていて、救いとまでは行きませんが、無意識の恋心の芽生えだったんじゃないかなぁと思います。

中盤は2人が少しずつ理解し合い、主に佐田の歩み寄りによって関係が深まって、間宮も気持ちに少し素直になってきた矢先に急展開。
ずっと人間を殺して食料にすることをいつまでも続けられる訳は無いと思うし、やっぱりこうなるしかなかったのかなと思います。
佐田みたいなゾンビが増えて、人間の狩りあいっていうのも違う気がするし…。

愛する者を遺していく心配や、自分のエゴで生き返らせた佐田をまた死なせてしまう、愛する者を失う辛さ、研究の挫折など一気に押し寄せてきて何度も言えない読後感でした。

バドエンと言えばバドエンですが、確かに心通う関係になれた、そんな不思議な暖かみも感じられる作品でした。
しばらく心を離れないだろうと思います。

3

とても好きな作品だった

面白かった。
受けの過去の話が分かってくると、行動原理がめちゃくちゃ私怨でちょっと笑っちゃった(過去の出来事は笑えないんだけど)。とても人間臭いマッドサイエンティストだった。攻めを車で着け回ってた理由とか声掛ける練習をしていたの可愛かった。

二人の暮らしがこのまま上手く続くとは思っていなかったけど、余りにも呆気ない終わりだったな。静かな幕引きが好きだった。

ハッピーエンドにはならんだろうと思ってはいたけど、想像していたよりも平和で穏やかなエンドだったので救いがある。

5

あああ!そうなるよね!!!

朝田ねむい先生は絵柄も内容も人を選ぶと思います。

わたしも最初は手を出しづらかったのですが、1冊気に入ると全部読んでしまいたくなる中毒性があります。作品によっては「これってBLなんだろうか?どっちかというとブロマンス?」と思うものもありますし、「ハピエンじゃない!バドエン?メリバ?」となるものもあります。
この作品もそう思う人が多いと思います。

そして、残酷なシーンも多くあります。人が刺され、殺され、切り刻まれ、実験で拷問のようなシーンもあれば、いじめでの心も身体も傷つける表現もあります。
それでも読みたくなってしまう独特の魅力のある作家さんだと思います。

【下巻のお話をします】
佐田と間宮(沢尻)の過去、高校時代の話からはじまります。互いに当時の話をして、ここでも解釈違いや人気者といじめられっ子の違いが露になります。
沢尻へのいじめは読んでいてとても辛いです。
佐田にとっては思い出せない程度のちょっとした「いい人」ぶりなんだと思いますが、それがきっと沢尻にとっては唯一の光だったんだろうなと思いました。沢尻の佐田への思いに切なくなります。

ふたりが温泉旅行に行きますが、それもまた間宮を高校時代に傷つけた同級生を殺すためです。
結局、同級生を殺すことはないのですが、この旅行でふたりはより互いの過去を知って、近づいていきます。

自宅に帰ってセックスをすることにしますが、間宮のトラウマと潔癖症で身体のふれあいがなかなかできないんですよ。そのふたりのわちゃわちゃぶりはなんだか初心な高校生のカップルのように可愛くて、この作品の中でフフフと優しく笑えるシーンになっています。
このシーンはほんとによかったです。きっとふたりが一番幸せな時でしたね。

でも佐田の元同僚に見つかってしまったので、ふたりは田舎へ逃げます。
そこでふたりで新たな世界を作って幸せになろうと暮らしていきます。

ここでハピエンじゃないんですよね‥‥。


ああ、そうなるよね、やっぱりそうだよね・・・ それがわたしの読んだ後の思いでした。
きっとこの終わり方が最良なんだろうけど、これじゃない道を示してほしかったとも思ってしまいます。でも、これがふたりにとってのハピエンなんでしょうね。

最後まで佐田は酷い男だったな。高校の時からずっと間宮は佐田に囚われていたんだな。でもそれが生きる糧でもあったんだろうな。そう感じました。


下巻は346ページ。読み応え十分でした。
最後の描き下ろしを読んで、わたしたちは少し救済されます。
ありがとうございました。

4

こんなに切ない話だったのか…

この作者さんのラフな感じの線がかっこよくてとても好きなのです。上巻読んで続きを楽しみにしていたので、るんるんしながら読んだのですが、不意打ちのようなラストの悲しさにううっ…と机に突っ伏してしまいました。

作者さんのこれまでの作品はクールな終わらせ方が多くて、この物語はこれからもずっと続いていくんだろうな〜って思わせるようなラストです。でもこのお話は…。

間宮が紆余曲折の上にやっと手にした愛が、手のひらをすり抜けていってしまう感じがどうにも悲しくて泣けました。でも一瞬で、刹那的だからこそ、二人の心の交歓とか、ラブシーンとかがひたすら美しく感じるんです。直接的な行為はないし、そういうシーン自体が稀少ですが、とにかく色気があって、強く印象に残ります。佐田の表情がすごく色っぽいし。

ずっと屋敷の中で話が完結するのかと思いきや、二人で旅をしたり、人に見つかってハラハラしたり、下巻はちょっとロードムービー感がありました。本当に映画を見終わったような読後感で、BLとして限られた人しか読まないのがもったいないよ〜と思わせる作品でした。

5

朝田先生好きー!!

やっっっと読んだ。
やっぱり朝田先生大好きー!!となりました。

上巻ではまだBLぽくないし、ゾンビ話としてどう持っていくのかなと思ったけど、さすがでございました。

一見BLぽくはないけど、そこは朝田先生、ちゃんと底にLが流れてくる。
それも朝田先生らしい独特の味わいで。

間宮はひねくれていて不器用だけど、純愛なんですよね。
それが終盤ストレートに佐田に伝わって。
それからのキスがとてもよかった。

佐田が間宮の良さに早めに気づくけど、それがすぐに恋愛や性的な対象にならないのがいい。

佐田が恋人というのがよくわからない、友だちでいい、という感覚も共感できるし。
間宮の、一人でも生きていける、というのもわかる。
朝田先生のこういう常識にとらわれない自由な考え方が私はとてもフィットするんですよね。気持ちがいい。
(マイリトルインフェルノ、CALLのキャラの人生観もとても共感できて好きでした)

グロは苦手だけど、朝田先生の絵だとかっこいいし、間宮の合理的な考え方だとすんなり入ってくる。そこもよかった。

佐田が生き続けるために人を殺すことについての2人の考え方、変化もリアリティあるし興味深い。命の重さとか、考えさせられるし、きれいごとですませないのが朝田先生らしくて好きです。

ストーリー的に悲しいラストではあるけれども、そうかぁと納得。
間宮は自ら死を選んだんだろうか。
それも含めてのタイトルか。

むしろ、佐田は一度しっかり死んだわけで。
それは間宮の研究が成功した時点で奇跡だし、佐田と一緒に暮らして、両思いになったのも奇跡。
佐田にとっても間宮からの熱烈な告白は、それまでの人生では得られなかった体験だっただろうし。
2人にとって奇跡のような、でいてしっかり現実のお話だったんだなと思いました。
朝田先生すばらしい!!

4

なんとかなれーーーーーッ!!!!!

そんなに世の中(商業BL界)甘くない(爆泣)(爆泣)(爆泣)
ネタバレしまくりお気持ち感想レビューなので気をつけて下さい。これまでのあらすじなんてもんは無い!手っ取り早く試し読みするんだ

上巻はずっと佐田視点だったんですが、下巻では間宮視点や2人の過去や佐田が殺される前に間宮がどうしていたのか。上巻で疑問だったところが全部繋がっていって気持ちえ〜って読んでました。話の持っていき方と構成が上手いんですよね。頭にストンと入ってくるというか…

そんなこんなで2人がぎこちなくも(100間宮が)"愛"を育むわけなんですが…
まあそれが長く続いて、はいハッピーエンド〜とはならないんですよねえ〜〜〜〜〜!

研究が完全に成功して、2人で倫理に反しながらも幸せに生きて行けたらどれだけ良かっただろうかとも思いつつ、やっぱりこの悲しい結末がしっくりくる。永遠なんて…ねえんだよ…!

間宮があの時、佐田の夢を見ず、佐田の殺害の現場に遭遇しなければ、もっと生きれたことは間違いないんですけど、孤独に愛も知らず1人で死ぬよりは彼は幸せだったんじゃないかと思います。愛を否定した間宮が愛に殺されるのは何だかとってもいい気分!!!!!!!スカッとしますね!!!!
最後に間宮が思い浮かべた光景が、佐田とモン吉なのいいなあ。あの光景に間宮がどんな風に思ったのか知りたい。大叔母さんの研究を世に知らしめたいという気持ちより、佐田に会いたい気持ちが勝ったのかな。"愛"だね…

めちゃくちゃ話は変わるんですけど、朝田先生のTwitterで本編に入り切らなかったストーリーを載せて下さってるので絶対見て欲しい。
そこで気になったのが、もしかして佐田って受けか…!?っていう。え!?
間宮が受けかと思っていた。精神的には間宮が受けで、身体的には佐田が受けなのか?
本編に明確に挿れるシーンが無いのでぶっちゃけどっちが受け攻めとかは無い…と思ってます。でも、佐田のエッチな顔が好きなのでもっとエッチしろ…!!!!って思ってました。本編どシリアス中に。腐女子は腐女子の心に素直に生きます。

久しぶりに心を打たれたものを読めました。ハッピーエンドでは無いですけど、この悲しくて美しい終わりが私はとっても好きです。
地獄?で2人が幸せに過ごしていけそうでニッコリ。でも…でも……!佐田ーーーーーーーーッおれはお前のエッチがもっと見たかったよーーーーーーーーーーッ!!!!!!!!!地獄で会おうぜ

11

実は買おうか悩んでいた、でもこれで朝田先生に完全に落ちました

最後怒涛の展開で、映画を見ているようなラストでした!!
すごい!!
久々に泣いてしまいました

上巻を読んで、SFと学園ものとクライムサスペンスという要素が詰め込まれすぎて、
面白いけどどう収拾つくんだろうなんて考えていた自分がおりましたが…
最後よ〜切ないのよ〜〜

恋愛の醍醐味は人に触れてどう変わるか、変われないかですね
朝田先生の既刊は全て拝読しておりますが、一番グッときたかもです

6

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