弔いの古城

tomurai no kojou

弔いの古城
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×21
  • 萌0
  • 中立0
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
1
得点
4
評価数
2
平均
2.5 / 5
神率
0%
著者
華藤えれな 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
キヅナツキ 
媒体
小説
出版社
リブレ
レーベル
ビーボーイデジタルノベルズ
電子発売日
価格
ISBN

あらすじ

クローン再生学の研究者アキは祖父が残した人造人間カインと暮らし始める。徐々に人間らしくなるカインにアキは愛しさが募り…。

表題作弔いの古城

カイン、祖父が遺した人造人間
アキ、クローン再生学の研究者、27

レビュー投稿数1

泣いてしまいました(TдT)

フィンランドを舞台とした、恐ろしくも哀しい純愛ものになります。
電子配信中の「小説b-Boy ホラーBL特集(2013年7月号)」にも収録されてるそうなので、重複購入にご注意下さい。

で、こちら紙本だと134ページと中編になりますが、とにかく切ないのです。
ホラー作品になるのですが、ベースになるのが人造人間カインと、研究者であるアキとの純愛なんですよね。
いやもう、泣けて泣けて。
ホラーだと思って読み始めたので、こう来るとは予想してなかったなぁ・・・。



内容ですが、人造人間・カイン×クローン再生学の新進気鋭の研究者・アキによる、切なく哀しいホラーBLになります。

祖父が亡くなった事から、彼の遺した人造人間の研究を知ったアキ。
祖父が研究を秘密裏で行っていた古城を訪れると、そこには目覚めるのを待つばかりのヒューマノイド2体が、仮死状態で眠っていてー・・・というものです。

まずこちら、序盤からホラー感満載で、かなりビビらせてくれます。
惨殺された祖父の遺体。
不気味な古城。
研究施設の中の、たくさんの死体ー。
そして、小さな村で起こる、家畜や村人の殺戮ー。

華藤先生と言いますと、目の前に実際に浮かぶような情景描写なんかがお得意ですが、今作もそれが遺憾無く発揮されてるんですよね。
白い雪に覆われた原生林。
恐ろしい程の静寂。
そして、月に照らされた古城ー。
何だろう・・・。
この静かで美しい情景描写がですね、ホラーでありながら、全体的には物悲しい雰囲気にしてくれていると言いますか。
う~ん・・・。
上手く言えないのですが、恐ろしいと共に美しいみたいな。

で、そんな中繰り広げられる、カインとアキの交流。
祖父の遺した研究データを元に、カインを目覚めさせる事に成功するアキ。
何も知らず感情も持たないカインが、アキと関わり合う事により、人間らしい感情を育てて行くー。
カインがですね、とても純粋なのです。
最初こそ機械そのものなのに、少しずつ少しずつ「感情」を覚え、アキに対して恋して行く。
時が止まったかのような古城で、二人が優しい時間を共有する。
なんだかとてもあたたかい気持ちになります。


しかし、そんな時は長く続かずー。
家畜の殺戮や村人が襲われる事件が続き、怒りのままに古城を取り囲む武装した村人達。
彼等は村を襲う犯人が、カインと同じ顔をしていたと告げ、と言う流れです。

こちらですね、恐ろしい共に、なんだかとても哀しい作品なのです。
祖父が科学者としての研究にとり憑かれ、作り続けたヒューマノイド達。
彼等は一様に、酷い暴虐性を持っており、作っては処分し続けるしか無かった。
その暴虐性を無くす為に、遺伝子の一部を欠損させて誕生したカイン。
そして、同じ遺伝子で作られ、目覚めないままのもう一体。

実は、オチとしてはかなり早い段階で気付いちゃうんですけど。
また、失礼ながら、このオチなんかがすごくありがちと言いますか。
アキが真実に気付くのが、遅すぎる気もしますし。

ただ、とにかくカインの健気さに泣けるんですよね。
最初は機械そのものだったカイン。
そんな彼が愛を知り、アキの幸せの為なら自身の命と引き換えにする。
アキと一緒に生きられない事を、ひとりぼっちにしてしまう事を悲しみ、自分の中に感情が存在する事を誇らしく思うー。

いやもう、泣けちゃって泣けちゃって。
「愛」って何だろうなぁ。
例え、作られた生命体でも、ちゃんと心は存在するんじゃないかとか。
こう、深く考えさせられます。

残りのページ数を確認しながら、「このまま終わっちゃったらどうしよう」とドキドキしましたが、ちゃんとハッピーエンドなのでご安心下さい。
また泣けちゃったけど。

あと、キヅナツキ先生のイラストがとっても素敵でした。

5

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