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表題作ふたりのライオン

宍戸 順平,大学1年生
鬼塚 礼央,大学1年生

その他の収録作品

  • (描き下ろし)前途洋々?
  • あとがき

あらすじ

人懐っこくおおらかな順平が入学早々のキャンパスで出会ったのは無愛想な男・礼央。言葉を交わすうち、礼央が同じ高校出身で当時「裏番」と恐れられていた「鬼獅子」だと分かる。誤解から遠巻きにされていた孤独な日々から脱するべく、遠方の大学に入り友達を作ろうと努力する礼央の、初めての友人となった順平だが、やがて礼央に対して友情以上の気持ちを抱くようになり……?

作品情報

作品名
ふたりのライオン
著者
古矢渚 
媒体
漫画(コミック)
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
バーズコミックス ルチルコレクション
発売日
ISBN
9784344843974
4.2

(186)

(88)

萌々

(65)

(23)

中立

(4)

趣味じゃない

(6)

レビュー数
23
得点
773
評価数
186
平均
4.2 / 5
神率
47.3%

レビュー投稿数23

強くて優しいライオンたちの、あたたかいラブストーリー

古矢渚先生、ずっと気になっていた作家様ですが、こちらが初読みになります。

他県の大学に入学した順平は、キャンパスで無愛想な男に出会います。
何故か自分を避けるようにするその男のことが気にかかる順平。
ある日無愛想な彼が落とした学生証から、同じ高校で裏番『鬼獅子』として恐れられていた『鬼塚礼央』であることがわかり…

礼央は髪色を変え、悪い噂が飛び交う地元を離れ、誰も知り合いのいない土地で一から友達を作り、楽しい学生生活を送りたいと思っていたのです。
そこに現れた自分の過去を知る同じ高校出身の順平のことを礼央は警戒しますが、コミュ力が高く人懐こい順平は、礼央の意外な一面に絆され、興味を持ち、
「なら手始めに俺を友達にしない?」
と、提案します。

そうして友達になった2人。
友達慣れしていない礼央の「友達付き合いの初めて」をたくさん貰ううちに、順平は礼央と過ごす時間をたまらなく愛しく感じ始め…

礼央に対して友達以上の気持ちがあることを自覚し始める順平。
酔った礼央についキスをしそうになったりと、そんな危うい自分の気持ちに戸惑う姿に好感が持てました。
恋の始まりのきゅんきゅんした想いと、男友達に抱く感情に戸惑い揺れる心…
そういうところが丁寧に描かれていて、たまらなく萌えました…(〃ω〃)

線が細く一見強そうには見えない礼央ですが、元軍人の祖父仕込みの格闘術を身につけているため、これが本当に強いのです!
高校時代、ホームレス狩りの現場に出くわし人助けをした場面を目撃され、あまりの強さから、噂がどんどん尾ひれをつけてひとり歩きし、いつしか『鬼獅子』として恐れられるようになっていた礼央。
しかし礼央は、一匹狼のようでいて実は心は孤独でした。
礼央の昔語りは見ていて本当につらかった…
幸せになって欲しいと心から思った。

友達として順平に出会えたことに感謝する礼央と、友達以上の想いに気付いてしまった順平の、微妙な均衡。

礼央が楽しいキャンパスライフを送ることは嬉しいのに、他の友達と一緒にいるところを見るとチクリと嫉妬に痛んでしまう心。
友達として側にいるべきなのに礼央に恋心を抱いている自分への罪悪感から、つい距離を置いてしまったり。
そんな順平の心理描写が細やかで、「わかるよ、わかるよ…順平ホントいい奴だなぁ…」と、感情移入しまくりで読みました。

そしてそして!
過去の逆恨みから暴力沙汰に巻き込まれた2人。
トラブルは回避するも、勢いで口を滑らせて告白してしまった順平に対し礼央が言ったセリフと表情があぁぁぁ!

それはここには書きませんが、めちゃくちゃドキューーンと心臓に突き刺さってヤバかった…やっぱ礼央ってカッコいい…(*ノェノ) 小悪魔め!

絵柄もとっても好みでした。
寛大で優しそうなタレ目の順平と、無愛想でクールな黒髪美人の礼央。
好対照でお似合いの2人にこれまたキューン♡としまくりでした。

古矢先生の世界観って、等身大で穏やかでとても素敵ですね。
キスひとつに込められた萌えの破壊力を感じた一冊でした♪

20

徹底されるクーデレぶり

作家買いです。
毎度H無しでありながらどれも心に残る作品ばかりで、今回も案の定心つかまれました。

ようやく出来た友達にそれ以上の感情を持たれている…
それを悟られないように鬼塚くんとの距離を作り始める宍戸くんが、愛しそうに勿体なく感じながらガトーショコラを食べる姿が可愛い。
そしてとにかく鬼塚くんのクーデレ具合がたまりません。
もうそれ宍戸くんのこと好きなんじゃん…
と思うセリフがちょこちょこ出てくるのに、最後まできちんとした表現はなく、またそこも最後まで鬼塚くんのクーデレが活きていて可愛い。
リーフレットの内容もめちゃくちゃ大好きです。

鬼塚くんと宍戸くんがちゃんと正式にくっついて、
カップルとしてイチャイチャしていく
この先の話を見てみたい…

11

大学生の日常

爽やか大学生の日常から恋に発展。友情を求めている礼央に、自分の気持ちは不釣り合いだと思い距離を置く純平。。。

古矢先生の作品の雰囲気が大好き。
キスまでしか進展がないものの、そのもどかしさすらクセになる古矢渚ワールド!今作ももどかしさは来ましたが、それ以上に礼央がキレた時のカッコよさ!!
BLっぽくないけれど、今回私はあのページを何度も読み返しました。
そして、一気に相思相愛でなく、礼央の方がお試し期間な感覚なのも良かったです。
初めての友達を、そんなすぐに好きになることは難しいけれど、でも気になる。
そして案外平気かもみたいなニュアンスで終わるのがとても良かったです。

毎回思うのですが、もどかしさの先にある、この先の彼らの生活を、何年後でもいいから読みたいです。
それぐらい好きです。

10

Boy meets Boy

普通の男の子が普通の男の子と心を通わせていく物語です。
間違えてお酒を飲んで酔って打ち明け話したり、ワルに絡まれたり、青春漫画の王道的展開なのですが、主人公の心の変化が丁寧に描かれています。
思いがけない思いを抱いた(男の子を好きになった)戸惑いや、相手の世界が広がっていくことへの寂しさや嫉妬心・・・BLだけど男女問わず恋をしたら誰もが感じる普遍的な思いに寄り添うよう素敵なラブストーリーです。

BL要素ではないですが、おじいちゃんが元軍人という設定が好きです。

9

最高の黒髪クーデレ受けです!

「表紙かわい〜!」くらいの気持ちで買って読み始めたのですが、想像以上にかわいくてやさしいお話で、最高になっちゃいました。買ってよかったです。

鬼塚くん(受け)と宍戸くん(攻め)が出会って仲良くなっていく様子がゆっくり丁寧に描かれていて、ふたりともとっても良い子で読んでいて癒されました...。ずーっとピュア!かわいい!

告白シーン(と言っていいのか?)での、鬼塚くんの「たぶんいけると思うぜ」という返事が大好きです。こんなこという受けにはじめて出会いました。あと「俺には(キス)しねえの?」って普通に無表情で尋ねちゃうところも大好きです。理想の黒髪クーデレ受けでした。

9

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